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ルートID: r1070 ☃ 雪山 2泊3日 白馬・鹿島槍・五竜 2018年4月

鹿島槍ヶ岳東尾根[バリエーションルート]
かしまやりがたけひがしおね

濃い緑山行に最も適した時期 薄い緑山行に適した時期
1月
2月
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4月
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9月
10月
11月
12月
後立山連峰の秀峰「鹿島槍ヶ岳」を代表するクラシック・バリエーションルートです。
雪稜から二つの岩峰を越えてたどるルートは変化に富み、直接頂上へ抜けられるのも魅力のひとつ。総合的な雪山技術を身に付けた方におすすめしたいルートのひとつです。
※2018年04月01日更新
ルート長14.5km
登り標高差1794m
下り標高差1794m
行程概要: 一ノ沢ノ頭(2004m) → 鹿島槍ヶ岳北峰(2842m) → 鹿島槍ヶ岳(2889m) → 布引山(2683m) → 冷池山荘テント場 → 冷池山荘(2410m) → 冷乗越(2444m)

【後立山南部】鹿島槍ヶ岳東尾根の詳細解説

\ おすすめポイント /
  • 変化に富んだ雪稜バリエーションルート
  • 直接頂上へ抜けるダイレクトな登攀ライン
  • 日本百名山
モデルプラン
1日目
歩行時間:8時間
大谷原〜東尾根取付〜一ノ沢ノ頭〜二ノ沢ノ頭周辺
2日目
歩行時間:10時間
二ノ沢ノ頭〜第一岩峰(下部岩壁)〜第二岩峰(上部岩壁)〜鹿島槍ヶ岳〜冷池山荘
3日目
歩行時間:5時間
冷池山荘〜冷乗越〜赤岩尾根ノ頭〜西沢〜西俣出合〜大谷原
コース概要 鹿島槍ヶ岳東尾根の取付きは尾根末端部の他に2箇所ある。
末端部からだと藪が濃く時間と体力を消耗するので、比較的明瞭な踏み跡がある2番目の取付きから尾根を目指す。
わずかに藪を漕ぎ、ブナやシラビソの大木が現れれば東尾根に乗り上げる。
東尾根の下部は樹林帯を進み、一ノ沢ノ頭直下からは疎林帯となり鹿島槍ヶ岳方面を見渡すことができる。
一ノ沢ノ頭は広々としたピークで、遅い時間に出発した時などはここが幕営地となるだろう。
一ノ沢ノ頭からは細かなアップダウンを通過するが、尾根は痩せた部分もあるので転落には注意したい。
特に雪が少ない場合には、予期せぬ困難な場面も現れるだろう。
最後に急な登りを終えると二ノ沢ノ頭に到着する。
今日はここで幕営だ。
翌日は早い時間からの行動を心掛けたい。
二ノ沢ノ頭から痩せた尾根をたどると第一岩峰基部に到着する。
雪が多ければ中央のルンゼを雪崩に注意しながら登ればいいが、雪が少ない場合は細かなホールドを拾いながら正面のフェイス状岩壁を登ることになる。
第一岩峰を通過して緩やかに下ると東尾根の核心部となる第二岩峰だ。
中央のチムニー状から登る。
途中のチョックストーンを乗越すところはやや被り気味の登攀となり、荷物を背負っていると苦しいところだ。
これを越えればあとは滑落に注意しながら雪稜をたどる。
鹿島槍ヶ岳北峰に到着すれば、あとは吊尾根から南峰へ向かい冷池山荘へ下る。
最終日は下山となるが、赤岩尾根上部のトラバースは雪崩と滑落の危険性が高いので、爺ヶ岳よりの小ピークからまっすぐ下りること。
一つ目の岩峰下から右手の斜面を下れば西沢に出るので、あとは西俣出合まで下ればよい。
なお、降雪直後などは雪崩の危険性が高まるので西沢へ下らず赤岩尾根をそのまま下ることになる。
計画書提出先 長野県警察本部または大町警察署地域課。
※大谷原に登山ポストあり。
宿泊 山中では雪洞またはテント泊。
※一ノ沢ノ頭・二ノ沢ノ頭・第一岩峰基部が幕営適地となる。
交通 JR大糸線信濃大町駅よりタクシー(約5,500円)にて大谷原へ移動。
※除雪状況により大谷原より手前までの場合もあるので要確認のこと。
アルピコ交通 / 0261-23-2323
駐車場 大谷原周辺に駐車スペースあり。
アドバイス 単独での入山は控えること
下部・上部岩壁(第一・第二岩峰)では積極的にロープを使用したい。
悪天候時は非常に厳しい登攀になるので行動は控えるようにしたい。
第一岩峰より上部は適当な幕営地がないので要注意のこと。
赤岩尾根の上部は雪崩の危険性があるので冬道をトレースすること。
赤岩尾根から西沢の下りは積雪状況を考えた上で雪崩には要警戒のこと。
※降雪の直後など雪崩の危険が高い場合には赤岩尾根を下ること。
サブコース 特になし。
エスケープルート 特になし。
入浴 《薬師の湯》
比較的登山口に近くアクセスにも優れており便利だ。
http://www2.plala.or.jp/yakushino-yu/
おすすめ周辺情報 《俵屋飯店》
大町市民のソウルフードとも言える餃子が絶品。味・ボリューム・値段ともに満足できる逸品だ。
https://goo.gl/maps/R4F11v3tDfH2
《ヒマラヤンシェルパ》
ソル・クンブ地方のシェルパ族の方が営むネパール料理店。カレーやダルバートはまさしくネパールの味。
https://www.facebook.com/187369304615155/
《カイザー》
ジビエ料理が得意なレストラン。リーズナブルでボリューム満点だ。
https://kaiser-omachi.jimdo.com/
《豚のしっぽ》
豚料理専門店。ラーメンが美味しいと知られているがダムカレーも絶品だ。
http://buta3.jp/index.php
《お食事処 三洛》
各種定食が美味しい昔ながらの食堂。古くから地元民に愛される店のひとつだ。
https://goo.gl/maps/dB5jvz87Zgu
《藤長》
地元の人々に愛される菓子店。特に甘みを抑えたシュークリームや季節限定の生クリーム大福は絶品。
https://goo.gl/maps/yearwbSABk72
1
【1日目】
鹿島槍ヶ岳東尾根へは大谷原より林道を進み赤テープを目印に右手の斜面を登る。
例年であれば雪は解けて藪を登ることになるだろう。
2
東尾根に乗り上げれば積雪があることが多い。
下部はブナやシラビソの大木が美しい樹林帯を登る。
3
やがて樹木が薄くなると右手に鹿島槍ヶ岳の本峰と東尾根の上部が見えてくる。
左手の丸いピークは一ノ沢ノ頭だ。
4
正面に鹿島槍ヶ岳を望む一ノ沢ノ頭に到着する。
ここは広いピークで幕営適地となっている。
これから登る東尾根を俯瞰できるので状態の見極めに最適な場所だ。
5
一ノ沢ノ頭から二ノ沢ノ頭へ向かう。
この辺りから右手に雪庇が張り出すので踏み抜きに十分に注意したい。
6
雪の少ない年にはブッシュ混じりの登攀となる。
その場合はやや困難度が増す。
7
二ノ沢ノ頭へ向けてヤセた尾根を急登する。
8
二ノ沢ノ頭に到着。
ここも一ノ沢ノ頭と同様に広いピークだ。朝一番で行動すると丁度この辺りで行動切り上げとなるだろう。
9
【2日目】
翌日は早朝から行動したい。
モルゲンロートに染まる爺ヶ岳が美しい。
10
第一岩峰へのアプローチ。
左手は雪面のスロープになっており滑落は許されない登攀が続く。
11
第一岩峰への急登。
朝一番には辛い登りだがアイゼンをしっかりと利かせて確実に登りたい。
12
第一岩峰の基部に到着。
ここでロープの準備を整えてから登り始める。
13
雪が多ければルンゼ状を詰め上げるだけなので難しいところではない。
ただし雪が少ないと細かいホールドを拾って登るスラブ状の岩壁となり難易度が上がるので注意したい。
14
第一岩峰を登り切ると急雪壁をトラバース気味に進む。
非常に高度感があり緊張するところだ。
15
雪稜上に戻り第二岩峰の基部に向かって緩く下っていく。
16
東尾根の核心部となる第二岩峰基部に到着。
中央のチムニー状を登るが岩は脆く落石には注意したい。
17
チムニー状のチョックストーンを越えるところが核心だ。
(4級-)
幕営用具を背負っての登攀は厳しいが左手のフェイスにステミングを決めて身体を安定させると登りやすい。
18
チョックストーンを越えれば容易な岩場を快適に登る。
(3級)
19
第二岩峰上にはビレイポイントがある。
しっかりとしたリングボルトがあるので安心だ。
20
ここから山頂までは素晴らしい雪稜の登高となる。
急な雪壁が続くので滑落には注意したい。
21
まもなく山頂。
背後にはたどってきた東尾根が伸びる。
22
最後に急な登りを終えると鹿島槍ヶ岳(北峰)に到着だ。
23
鹿島槍ヶ岳北峰より南峰を望む。右手には荘厳な剱岳がそびえる。
24
北峰から下り鞍部から急な岩混じりの雪壁を登り詰めれば南峰に到着する。
ここまで来ればあとは冷池山荘まで下るだけだ。
25
冷池山荘付近は左手に大きな雪庇が張り出すので注意を払って下ること。
26
冷池山荘周辺のキャンプ場に到着。
4月下旬になると冷池山荘の営業が始まるので小屋に宿泊してもいいだろう。
27
【3日目】
翌日は赤岩尾根ノ頭から赤岩尾根へと下る。
夏道(トラバース道)は雪崩と滑落の危険が高いので爺ヶ岳よりの小ピークより直接下ること。
28
赤岩尾根上部の岩峰を回りこんだところから西沢へ向けて下降する。
29
あとは西沢を西俣出合に向けて下るだけだ。
快適な下りだが背後からの雪崩やブロックの崩落には十分に注意を払いたい。また降雪直後は危険なので赤岩尾根を忠実に下ることになる。
30
【入浴】
大町温泉郷にある「薬師の湯」がアクセスにも優れており便利だ。
31
【おすすめ周辺情報】
精肉店が経営している大町市民のソウルフードとも言える「俵屋飯店」の餃子。味・ボリューム・値段ともに満足できる逸品。
中華料理店だが他のメニューもとても美味しい。
32
【おすすめ周辺情報】
「ヒマラヤンシェルパ」はソル・クンブ地方のシェルパ族の方が営むネパール料理店。
何とエベレストのサミッターだ。
カレーやダルバートはまさしくネパールの味。
33
【おすすめ周辺情報】
鹿肉などを扱う「カイザー」はジビエ料理が得意なレストラン。
リーズナブルでボリューム満点だ。
34
【おすすめ周辺情報】
大町と言えばダムカレー。
信濃大町駅前の「豚のしっぽ」ではボリューム満点のダムカレーがいただける。
35
【おすすめ周辺情報】
「お食事処 三洛」は各種定食が美味しい昔ながらの食堂だ。
ここも古くから地元民に愛される店のひとつ。
36
【おすすめ周辺情報】
和洋菓子司の「藤長」は地元の人々に愛される菓子店。
特に甘みを抑えたシュークリームや季節限定の生クリーム大福は絶品。
※上記の情報は記事更新日(2018年04月01日)時点の情報です。最新の情報については、出発前に現地の各関係機関にお問い合わせいただく事をおすすめします。

※本記事内にて各山域に生息する動植物の紹介を行う場合がありますが、自然保護区域への立ち入りや希少生物の採取・捕獲・譲渡・販売等は、法令により禁じられています。多くの方が自然を楽しみながら登山ができるよう、動植物の保護にもご協力ください。
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