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ルートID: r1072 ☃ 雪山 1泊2日 槍・穂高・乗鞍 2018年4月

明神岳東稜[バリエーションルート]
みょうじんだけとうりょう

濃い緑山行に最も適した時期 薄い緑山行に適した時期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
上高地に最も近くて面白いクラシックルート。
アプローチが短く岩壁登攀・雪稜と変化に富んだルートと、穂高周辺では比較的グレードが低いのでしっかりとしたリーダーの元であれば中級者でも快適な雪稜バリエーションを楽しむことができます。
※2018年04月01日更新
ルート長12.3km
登り標高差1425m
下り標高差1425m
行程概要: 河童橋(1510m) → 河童橋(1505m) → 明神館(1530m) → 明神橋 → ひょうたん池(2285m) → ラクダのコル → 明神岳(2931m) → 奥明神沢のコル → 岳沢小屋(2170m) → 見晴台(1760m) → 岳沢風穴(1716m) → 岳沢湿原・岳沢登山口 → 河童橋(1505m) → 河童橋(1510m) → 上高地バスターミナル(1504m)

【槍・穂高連峰】明神岳東稜の詳細解説

\ おすすめポイント /
  • 取付きまでのアプローチが短い
  • 山頂からの槍・穂高連峰の展望
  • 適度な難易度で充実のルート内容
モデルプラン
1日目
歩行時間:8時間
上高地バスターミナル〜明神〜下宮川谷〜ひょうたん池〜東稜〜ラクダのコル付近
2日目
歩行時間:7時間40
ラクダのコル〜頂上岩壁バットレス〜明神岳〜奥明神沢のコル〜奥明神沢〜岳沢〜上高地バスターミナル
コース概要 上高地バスターミナルより登山開始。
定期路線バスの運行前は、中の湯から歩いて入山することになる。
明神から明神橋を渡って養魚場方面へ進む。道標にしたがってひょうたん池方面に向かうと下宮川谷へと導かれる。
ガレ混じりの谷筋を急登すると宮川のコルを通過、さらに急な雪面をトラバース気味に登りひょうたん池方面へ向かう。
今回はラクダのコルで幕営するので、ひょうたん池は通過せずに雪原をそのまま直登して東稜へと詰め上げる。
藪混じりの稜線をわずかに登れば第一階段だ。
2級ほどの登攀だが岩は脆く微妙な草付きが続くので、しっかりとロープを出して確保することを心掛けたい。
第一階段を越えて急な雪壁からナイフリッジをたどり小ピークを越えればラクダのコルに到着する。
今日はここで1泊する。
翌朝は上部岩壁の登攀から始まる。
下部スラブ帯から中央の凹角を登って「バットレス」と呼ばれるスラブへとつなげる。
このスラブは8mほどでグレードは4級+だ。
壁は立っているが支点は豊富なので、思い切ったムーブで登っていこう。
ここを抜ければ山頂までは急な雪壁登りとなる。
明神岳山頂からは奥明神沢のコルへ下降するが、途中の急な下りは懸垂下降で降りた方が早くて安全だ。
奥明神沢は雪崩や滑落・落石に注意して下る。
岳沢に到着すれば、あとは上高地まで下るだけだ。
計画書提出先 長野県警警察本部または松本警察署地域課
※上高地バスターミナルに登山計画書提出ポストあり。
宿泊 テントまたは雪洞泊。
※幕営適地はひょうたん池周辺・ラクダのコル・バットレス取付き周辺になる。
交通 《松本方面から》
2018年度の定期路線バスは4/17より運行開始。
松本電鉄新島々駅よりアルピコ交通バス(上高地バスターミナル行き:1,950円)にて上高地バスターミナルへ。
沢渡よりアルピコ交通バス(上高地バスターミナル行き:1,250円)にて上高地バスターミナルへ。
《高山・平湯温泉方面から》
JR高山本線高山駅より濃飛バス(新穂高温泉行き:1,570円)にて平湯温泉バス停へ。
平湯温泉バス停より濃飛バス(上高地行き:1,160円)にて上高地バスターミナルへ。
駐車場 上高地までは車の乗り入れが禁じられているので、沢渡の各駐車場に停めることになる。(1日600円〜)
アドバイス 降雪直後は全域で雪崩に警戒すること。できれば入山は控えたい。
第一階段は積雪の状態により難易度が大きく変わるので注意したい。
スノーバー・デッドマンなどの支点用具を持参のこと。
各所において積極的にロープを使用したい。
奥明神沢は雪崩や滑落に要注意だ。
サブコース 特になし。
エスケープルート 同ルートの下降のみ。
入浴 《さわんど温泉梓湖畔の湯》
沢渡から近く便利。泉質もよく休憩所なども清潔で居心地がいい。
http://www.sawando.jp/
おすすめ周辺情報 《カフェ・プレイエル》
ギャラリーが併設されたレストラン。薬膳カレーや海の幸カレーがおすすめ。
http://www.cafe-pleyel.com/
《焼肉厨房バグース》
波田町にある人気の焼肉店。やや値が張るが新鮮で美味しく貴重な部位なども取り揃えている。
http://r.goope.jp/bagus/
《蕎麦カフェ・ぐりんでる》
蕎麦殻挽きの十割蕎麦が楽しめる。おすすめはざる蕎麦とかき揚げを乗せた冷やし蕎麦。
https://goo.gl/maps/qHmZPDmNoGL2
《PATISSERIE STERN》
遠方から買い求める人も多くいる「アルマジロ」が一押し。もちろんケーキ類もお土産に最適。
https://stern-1.com/
1
【1日目】
上高地バスターミナルより登山開始。
できるだけ上部まで登れるよう1番バスで到着できるように予定を組みたい。
2
明神に到着。
明神館から明神岳を望む。右手のスカイラインが今回登る東稜になる。
3
明神橋を渡って対岸の林道からひょうたん池方面への道をたどる。
わずかに進めば養魚場を通過する。
4
養魚場の奥から道標にしたがって進めば下宮川谷へと導かれる。
5
下宮川谷の下部は雪が消えていることが多い。
ガレ場の連続で歩き難く落石には注意したいところだ。
6
下宮川谷を詰め上げて左手からのガレ場を横断する。
ここは落石が多いので素早く通過したい。
7
ガレを横断すると間もなく宮川のコルに到着する。
顕著なコルと言うよりも小尾根に乗り上げる感じだ。
8
宮川のコルからは右手の鞍部を目指して登っていく。
左手上部からのブロック崩壊には要注意。
9
上部に行くにしたがって急な雪面となる。
滑落には注意したい。
10
最低鞍部がひょうたん池のコルだが上部へ進む場合にはコルへは向かわずに直登した方が早い。
11
明神岳東稜に乗り上げる。
稜上は雪を藪・草付きのミックスで歩き難い場合が多い。
12
まもなく第一階段の基部に到着する。
ここで登攀具の用意を整えてから登り始める。
13
第一階段は2級程度の優しい草付きだが脆い部分が多く事故が多く発生する箇所だ。
確実にロープを伸ばして行きたい。なおフィックスロープが残置してあるが使用の可不可は自己判断のこと。
14
第一階段を抜けると急雪壁の登攀となる。
高度感もあり滑落は許されない場面だ。
15
ナイフリッジ状の小ピークを越える。
ここを越えればまもなくラクダのコルへの下りとなる。
16
小ピークよりラクダのコルを望む。
朝一番で行動すれば1日目の行動はここで終了となるだろう。
17
ラクダのコルにて幕営。
風の通りがよいところなのでブロックを確実に積んでおきたい。
18
【2日目】
この日は行動が長いので早出を心掛けたい。
ラクダのコルを出発するとすぐに上部岩壁となる。
19
バットレスの登攀。
下部スラブ帯から中央の凹角を登るが荷物を背負っているとなかなか手強い。
(4級+)
残置の支点類は豊富なのでしっかりと中間支点を取りながら思い切って登ろう。
20
バットレスを抜けると急雪壁が頂上まで続く。
技術的に不安であればスノーバーなどで支点を取って登ること。
21
明神岳主峰に到着。
穂高連峰でも一般路が通っていない山頂はここだけだ。中央後方は前穂高岳。
22
明神岳より奥明神沢のコルへ向かって下っていく。
岩は脆く崩れやすいので要注意のこと。
23
稜線が深く切れ込む奥明神沢のコルへは懸垂下降となる。
クライムダウンも可能だが必ず上部で確保すること。そのことを考えれば圧倒的に懸垂下降の方が安全で早い。
24
奥明神沢のコルより岳沢へ向かって下降を開始する。
上部は雪が切れていることが多く落石を起こさないように注意したい。
25
奥明神沢の下降は長く急だ。
滑落や雪崩には細心の注意を払って行動すること。
26
奥明神沢を下り切ると岳沢に到着する。
日程に余裕があればここで1泊すると楽な行程となる。
27
岳沢から上高地に向かって下山を開始する。
上高地までの2時間弱は単調な下りとなる。
28
岳沢下部は夏道をたどる。
凍結した箇所が所々にあるので転倒に注意のこと。
29
上高地に下山完了。
不慣れなパーティーだと最終バスに間に合わない可能性があるので事前の下調べをきちんとしておこう。
30
【入浴】
「さわんど温泉梓湖畔の湯」は沢渡から近く便利だ。
泉質もよく休憩所なども清潔で居心地がいい。
31
【おすすめ周辺情報】
「カフェ・プレイエル」はギャラリーが併設されたレストラン。
薬膳カレーや海の幸カレーがおすすめ。
32
【おすすめ周辺情報】
「焼肉厨房バグース」は波田町にある人気の焼肉店。
やや値が張るが新鮮で美味しく貴重な部位なども取り揃えている。
33
【おすすめ周辺情報】
「蕎麦カフェ・ぐりんでる」は蕎麦殻挽きの十割蕎麦が楽しめる。
おすすめはざる蕎麦とかき揚げを乗せた冷やし蕎麦。
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【おすすめ周辺情報】
「PATISSERIE STERN」は遠方から買い求める人も多くいる「アルマジロ」が一押しだ。
もちろんケーキ類もお土産に最適。
※上記の情報は記事更新日(2018年04月01日)時点の情報です。最新の情報については、出発前に現地の各関係機関にお問い合わせいただく事をおすすめします。

※本記事内にて各山域に生息する動植物の紹介を行う場合がありますが、自然保護区域への立ち入りや希少生物の採取・捕獲・譲渡・販売等は、法令により禁じられています。多くの方が自然を楽しみながら登山ができるよう、動植物の保護にもご協力ください。
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