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ルートID: r1077 上級 2泊3日 槍・穂高・乗鞍 「特集!夏に歩きたいおすすめルート・前編」

北穂高岳東稜【特集!夏に歩きたいおすすめルート・前編】
きたほたかだけとうりょう

濃い緑山行に最も適した時期 薄い緑山行に適した時期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北アルプス・穂高岳周辺で最も登りやすく、バリエーションルートの入門ルートとして知られる北穂高岳東稜。
「ゴジラの背」などの岩稜が知られた尾根ですが、総じて難易度は高くないので経験者と同行すればバリエーションルート初心者でも登ることができるでしょう。
この夏、ぜひご自身のステップアップに!!
※2018年07月01日更新
ルート長34.4km
登り標高差1600m
下り標高差1600m
行程概要: 河童橋公衆トイレ(1510m) → 河童橋(1505m) → 明神館(1530m) → 徳本口(1545m) → 徳沢公衆トイレ(1558m) → 新村橋(1577m) → 横尾(1620m) → 本谷橋(1780m) → 涸沢ヒュッテ(2309m) → 涸沢(2309m) → 涸沢小屋(2350m) → 北穂高小屋(3100m) → 北穂高岳(3106m) → 北穂高岳南峰(3106m) → 北穂高岳・天場 → 涸沢小屋(2350m) → 涸沢(2309m) → 涸沢ヒュッテ(2309m) → 本谷橋(1780m) → 横尾(1620m) → 新村橋(1577m) → 徳沢公衆トイレ(1558m) → 徳本口(1545m) → 明神館(1530m) → 河童橋(1505m) → 河童橋公衆トイレ(1510m) → 上高地バスターミナル(1504m)

【槍・穂高連峰】北穂高岳東稜の詳細解説

\ おすすめポイント /
  • バリエーションルート初心者向け
  • 槍・穂高連峰の素晴らしい展望
  • 適度な高度感と難易度
モデルプラン
1日目
歩行時間:6時間15
上高地バスターミナル〜明神〜徳澤〜横尾〜本谷橋〜涸沢ヒュッテ
2日目
歩行時間:6時間20
涸沢ヒュッテ〜北穂沢横断点〜北穂東稜〜北穂高岳〜北穂南稜〜涸沢ヒュッテ
3日目
歩行時間:5時間15
涸沢ヒュッテ〜本谷橋〜横尾〜徳澤〜明神〜上高地バスターミナル
コース概要 北穂高岳東稜へは涸沢から出発となる。
涸沢小屋脇から北穂高岳へ向かう南稜への道を登っていく。途中、簡単な岩場を越えて北穂沢のモレーンが近づいてくれば東稜への取付きとなる。
北穂沢のガレ場を落石に注意しながら横切ると東稜が間近に迫る。
踏跡に導かれて進めばザレた岩場混じりのルンゼをたどり、やがて東稜の稜線上に登り詰める。
ここは遅くまで雪が残ることがあるので、事前に確認の上、アイゼンやピッケルを装備したい。
東稜の下部は高度感に乏しい岩稜歩きだが、徐々に傾斜を増してくる。
正面にゴジラの背を見るとナイフリッジ状の岩稜となり、小さなギャップを越えると核心部となる。
ゴジラの背にあるピナクル状のリッジを涸沢側から登る。
3級上程度のクライミングだが、高度感があり尾根を乗越すマントルの体勢がやや不安定になるので注意したい。
なお、ハーケンなどの残置支点は豊富なので上手く活用したい。
更に痩せたナイフリッジを通過すると東稜のコルへの下りとなる。
ここは約10mほどの懸垂下降で降り立つことができる。
あとは踏跡をたどって北穂高小屋を目指す。
北穂高小屋からは南稜を下って涸沢へ向かうが、岩場での事故が多いところなので足元には十分注意したい。
計画書提出先 長野県警察本部もしくは安曇野警察署地域課
※登山口に登山計画書提出ポストあり。
宿泊 涸沢ヒュッテ / 090-9002-2534
https://www.karasawa-hyutte.com/
※テント泊の場合は涸沢キャンプ場を使用。
交通 松本電鉄新島々駅よりアルピコ交通バス(上高地バスターミナル行き:1,950円)にて上高地バスターミナルへ。
沢渡よりアルピコ交通バス(上高地バスターミナル行き:1,250円)にて上高地バスターミナルへ。
駐車場 上高地までは車の乗り入れが禁じられているので、沢渡の各駐車場に停めることになる。(1日600円〜)
アドバイス 北穂沢の横断は落石に要注意。
北穂東稜の取付き点には雪が残ることがあるので滑落には十分注意したい。
技術的には容易だがロープを積極的に使用するよう心掛けたい。
最後の岩峰からはクライムダウンも可能だが懸垂下降で下ったほうが早く安全だ。
北穂南稜は事故の多いところなので足元には十分注意したい。
サブコース 特になし。
エスケープルート 特になし。
入浴 《小梨の湯》
小梨平にある「小梨の湯」はバスターミナルからも近く食事も可能だ。
http://www.nihonalpskankou.com/facility/bathhouse.php
おすすめ周辺情報 《涸沢ヒュッテ》
4月下旬のオープンから小屋仕舞いする11月上旬まで多くの人を向かい入れる。テラスからの絶景と美味しい夕食は1日の疲れを忘れさせるに十分だ。
https://www.karasawa-hyutte.com/
《涸沢ヒュッテのテラス》
前穂高岳から北尾根・吊尾根・奥穂高岳・涸沢槍・北穂高岳・大天井岳の大パノラマが広がるテラス。いつも多くの人で賑わっている。
《国設涸沢野営場》
混雑時には「テント村」が出現する涸沢のキャンプ場。涸沢ヒュッテでは設営済みテントの貸し出し(要予約)や食事の提供も行っている。
《涸沢ヒュッテの生ビール・おでんセット》
「生ビール・おでんセット」(1,400円)は生ビールと好きなおでん6品がセットになった涸沢ヒュッテの名物。
《涸沢小屋のソフトクリーム》
お隣の涸沢小屋の名物といえばソフトクリーム(500円)だ。
http://www.karasawagoya.com/
《北穂高小屋の挽きたてコーヒー》
北穂高小屋のコーヒー(400円)は注文が入ってから豆を挽いて提供されるこだわりの逸品。
http://www.kitaho.co.jp/
1
涸沢ヒュッテから見る北穂高岳東稜。
北穂高岳から右に伸びるスカイラインが東稜だ。
2
涸沢を出発して北穂東稜へ向かう。
まずは涸沢小屋から一般ルートとなる南稜への道を登っていく。
3
やがて南稜末端部のハシゴ場へ向かう屈曲点に到着する。
ここから登山道を外れて北穂沢のガレ場へ向かう。
4
東稜へ向けて北穂沢を横断する。
上部からの落石に十分注意したい。7月上旬頃には雪が残るのでアイゼン必携となる。
5
東稜へは顕著な2つのルンゼを詰めていく。
比較的明瞭な踏跡に導かれて上部へと登っていく。
6
東稜直下は傾斜もあり浮石も多いので注意が必要だ。
7
東稜の下部は高度感に乏しい岩稜が続く。
難しい箇所もなく快適に登高できる。
8
岩は脆そうに見えるが比較的安定している。
ただし大きな岩が動くようなこともあるので気を抜かずに行動したい。
9
徐々に尾根が痩せてくる。
リッジ通しに進むか北側の斜面を巻きながら進むことができる。
10
ゴジラの背の核心部に到着する。
ギャップをまたいでピナクル状の岩場に取付く。残置ハーケンやリングボルトも豊富なので上手く活用しよう。
11
階段状の岩場で技術的には難しくない。
(3級)
ただしリッジの反対側へマントル気味に乗越す箇所は身体の向きを考えながら進まないと行き詰まることがある。
12
核心部を越えるとナイフリッジ上を進む。
左右どちらにも切れ落ちた高度感満点のところだ。
13
ナイフリッジを通過すると東稜のコルへと下る。
ここはクライムダウンも可能だが懸垂下降で降りたい。その方が安全で早い。
14
懸垂下降の距離は約10m。
8mm×30mなどのロープで対応が可能だ。
15
東稜のコルで事実上の登攀箇所は終了する。
正面に北穂高小屋が見えるがルートは尾根の右側を進む。
16
東稜の最上部を右手に回り込むように登っていく。
17
踏跡は明瞭な箇所もあるが浮石が多いので注意したい
18
北穂高小屋へは2つのルートがある。
直接小屋に向かうルートと大キレットからの一般道に合流するルートがある。
19
北穂高小屋に到着。
東稜とは違い多くの人で賑わうところだ。
20
北穂高小屋から涸沢へは南稜経由で下山する。
南稜からは登ってきた東稜がよく見える。
21
南稜は事故の多い箇所だ。
途中には鎖場もあるので転倒や転落に十分注意しよう。
22
【入浴】
小梨平にある「小梨の湯」はバスターミナルからも近く便利だ。
23
【おすすめ周辺情報】
涸沢ヒュッテ
(1泊2食:9,500円)
4月下旬のオープンから小屋仕舞いする11月上旬まで多くの人を向かい入れる。テラスからの絶景と美味しい夕食は1日の疲れを忘れさせるに十分だ。
24
【おすすめ周辺情報】
涸沢ヒュッテのテラス
前穂高岳から北尾根・吊尾根・奥穂高岳・涸沢槍・北穂高岳・大天井岳の大パノラマが広がるテラス。
いつも多くの人で賑わっている。
25
【おすすめ周辺情報】
国設涸沢野営場
(大人1名:1,000円)
混雑時には「テント村」が出現する涸沢のキャンプ場。
涸沢ヒュッテでは設営済みテントの貸し出し(要予約)や食事の提供も行っている。
26
【おすすめ周辺情報】
涸沢ヒュッテ
「生ビール・おでんセット」(1,400円)
生ビールと好きなおでん6品がセットになった涸沢ヒュッテの名物。
27
【おすすめ周辺情報】
涸沢小屋
「ソフトクリーム」
(500円)
お隣の涸沢小屋の名物といえばソフトクリーム。
28
【おすすめ周辺情報】
北穂高小屋
「コーヒー」
(400円)
北穂高小屋のコーヒーは注文が入ってから豆を挽いて提供されるこだわりの逸品。
※上記の情報は記事更新日(2018年07月01日)時点の情報です。最新の情報については、出発前に現地の各関係機関にお問い合わせいただく事をおすすめします。

※本記事内にて各山域に生息する動植物の紹介を行う場合がありますが、自然保護区域への立ち入りや希少生物の採取・捕獲・譲渡・販売等は、法令により禁じられています。多くの方が自然を楽しみながら登山ができるよう、動植物の保護にもご協力ください。
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