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ルートID: r865 中級 6日 アジア 2017年2月

【海外登山/東南アジア最高峰】マレーシア・キナバル山

濃い緑山行に最も適した時期 薄い緑山行に適した時期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
東南アジア最高峰となるキナバル山。
マレーシア・ボルネオ島の北部にそびえる岩山は下部が熱帯雨林のジャングルとなっており蘭やウツボカズラなどの植物は一見の価値あり。
上部は巨大な岩盤上を進み頂上に達します。
移動を含めて4日〜6日という短時間で登ることができるのも大きな魅力です。
※2017年02月01日更新
ルート長15.4km
登り標高差2190m
下り標高差2190m
行程概要: Timpohon Gate(1867m) → Kandis Shelter(1.0 km Post) → 2.0 km POST(2252m) → Lowii Shelter(2267m) → Layang-Layang Shelter(2621m) → Vilosa Shelter(5.0 km Post)(2981m) → Paka Shelter(5.5km Post) → WARAS HUT(3243.7m) → Laban Rata(3272.7m) → ヴィアフェラータ 終点 → Sayat-Sayat Hut(3668m) → 8.0 km Post(3929m) → Mount Kinabalu(4095.2m) → 8.0 km Post(3929m) → Sayat-Sayat Hut(3668m) → ヴィアフェラータ 終点 → Laban Rata(3272.7m) → WARAS HUT(3243.7m) → Paka Shelter(5.5km Post) → Vilosa Shelter(5.0 km Post)(2981m) → Layang-Layang Shelter(2621m) → Lowii Shelter(2267m) → 2.0 km POST(2252m) → Kandis Shelter(1.0 km Post) → Timpohon Gate(1867m)

【コタキナバル】キナバル山の詳細解説

\ おすすめポイント /
  • 東南アジアの最高峰
  • 変化に富んだ行程
  • 設備充実の山小屋
  • 下山後の観光も楽しい
モデルプラン
1日目
歩行時間:7時間
パークヘッドクォーター〜ラヤンラヤン〜ラバンラタ小屋
2日目
歩行時間:9時間
ラバンラタ小屋〜サヤサヤ小屋〜キナバル山〜ラバンラタ小屋〜パークヘッドクォーター
コース概要 キナバル山の登山拠点となるパークヘッドクォーターからは登山口までは、専用のバスで第一ゲートまで移動となる。
「Selamat Mendaki」と書かれたゲートから歩き出すと、まもなく「Timpohon Gate」に到着する。
ここでID等を提出してチェックインを行い、本格的な登山を開始する。
沢を渡り尾根を左手に巻くようになると、しばらくは急な階段が続く道となる。
登山道はよく整備されており、脇には低山性のウツボカズラや蘭などの植生が見られる。
最初の休憩所「Kandis Pondok」に到着、以後ほぼ1km置きに休憩所(シェルター)が設置されているのでうまく活用しよう。
左手に旧道(立入禁止)を分け、キナバル山を時折望みながら登ると「Mempening Shelter」に到着する。
この辺りで下山者とすれ違い始めるので、お互いに気を配りながら歩きたいところだ。
さらに階段混じりの道を登ると、ガイドや山岳関係者の宿舎がある「Pondok Layng-Layang」に到着、通常であればこの辺りで昼食となるだろう。
「Layng-Layang」を出発すると、樹木の背丈が低くなり足元は岩混じりの道となる。
登山道の傍らには大きなウツボカズラや白花・黄花の蘭が美しい。
いったん傾斜が緩み登りやすい道となるが「Pondoc Villosa」の辺りから再度急な登りとなる。
高山病の症状が現れ始めるのもこの辺りからなので、焦らずじっくり登っていこう。
やがて傾斜が緩むと正面にLaban Rata Rest Houseが見えてくる。
今日はここで1泊だ。
翌日は2時前後に出発、ヘッドランプの灯りを頼りにキナバル山の山頂を目指す。
最初は樹林帯の中を進み急な階段を登るが、やがて道は岩の上を歩くようになる。
最後のチェックポイントとなる「Sayat-Sayat Hut」を通過すると、岩盤上に目印として設置されているロープに沿って登るようになる。
ビア・フェラータの分岐が富士山と同じ標高(3,776m)となり、さらに上部スラブ帯を登っていく。
標高4,000mを越え、やや急な岩場を登ればキナバル山の最高峰となるLow's Peakに到着だ。
帰路は往路を戻るが、上部岩場での転倒などに注意したい。
計画書提出先 キナバル山へは登山申請と許可が必要でガイドが同行となる
※許可を受けた登山者には氏名入りのIDが渡される
宿泊 ラバンラタ小屋
※予約状況によっては周辺の山小屋となる場合がある。
交通 往路は東京国際空港(成田)よりコタキナバルへ。
※マレーシア航空と日本航空の共同運航便
※月・木のみ運行
帰路はコタキナバルよりクアラルンプールへ移動し東京国際空港(成田)へ。
※コタキナバルとクアラルンプール間は多数の航空会社が運行している。
※クアラルンプールと成田間の運行会社は下記の通り。
(日本航空・マレーシア航空・ユナイテッド航空・アメリカン航空)
※一般的には往復で航空会社を統一したほうがよい。
※直行便を使えば最短で4日の行程が組めるが時間に余裕がなくおすすめできない。
手配 現地手配は登山許可申請や現地での一切を含めてオペレーターにお願いするのが良策だ。
下記オペレーターはボルネオ島を専門に扱っておりおすすめできる。
http://borneotravel.co.jp/
登山アドバイス 登山の適期は1~5月上旬までと11〜12月。
それ以外も登れないことはないが悪天候に悩まされることになる。
国立公園内は細かな規則が多いので順守するように心掛けたい。
高山病に対する注意が必要だ。
ポーターに預けることができる荷物は5kgまで。
滞在アドバイス 通貨単位はリンギット(1MYR=約26円)
※上記レートは2017年2月現在。
日本との時差は1時間。
マレーシアは比較的治安が安定しており危険は少ないが夜の一人歩きなどは慎もう。
生水は飲用不可。
果物が豊富だが日本への持ち込みには面倒な手続きが多くお土産には適さない。
サブコース 一般ルート以外であればヴィア・フェラータがおすすめだ。
※ハーネスや必要な道具はレンタルが可能なので持参する必要なし。
入浴 《Poring Hot Spring》
ポーリン温泉は下山後の汗流しに最適。ただし休日は現地の観光客で混み合うので要注意。
おすすめ周辺情報 《Shangri-La's Tanjung Aru Resort & Spa》☆☆☆☆☆
数々の受賞歴がある五つ星のホテル。立地環境や施設など素晴らしいの一言。
http://www.shangri-la.com/jp/kotakinabalu/tanjungaruresort/
《Le Meridien Kota Kinabalu》☆☆☆☆☆
立地条件のよい市街地に建つ。世界各国に展開しているメリディアンホテル系列。
http://www.lemeridienkotakinabalu.com/
《The Jesselton Hotel》☆☆☆
ダウンタウンに建つホテル。マーケットなども近く出歩くのにも便利だ。
http://www.jesseltonhotel.com/
1
コタキナバルから車でキナバル山への入口となるパークヘッドクォーターへ移動。
ここで最終的な手続きを行いIDカードやランチボックスを受け取る。
なお登山に同行するガイドともここで合流だ。
2
IDカード。
氏名と入山番号が印刷されている。
下山後は持ち帰りが可能。
3
登山口の手前にあるゲートまでは専用のバスで移動。
ここから歩き始める。
「Selamat Mendaki」はマレー語で「安全な登山を」という意味。
4
ゲートからわずかに進むと間もなくTimpohon Gateだ。
5
Timpohon Gateに到着。
ここがキナバル登山の出発点となる。
6
ここでIDと入山のチェックが行われる。
7
ゲートからいったん緩く下り沢を渡ると本格的な登りとなる。
おおむね歩きやすい道が続き急なところは階段となっている。
歩幅が合わないと辛いところだ。
8
最初のシェルターとなる「Kandis Pondok」に到着。
ほぼ1km置きにこの様なシェルターが設置されている。
ゴミは捨てることができるがきちんと分別すること。
9
シェルター周辺にはリスが多い。
人慣れしていて逃げる気配はないが餌やりは厳禁。
10
しばらく進むと姿を現すキナバル山。右手の尖峰は「Donkey's Ear Peak」だ。
山頂はまだまだ奥になる。
11
ひたすらジャングルの中を登っていく。
12
ウツボカズラ。
この辺りはまだまだ小型のものが多い。
13
Mempening Shelterまで登ると下山の人とすれ違うようになる。
14
各施設の食料や修繕に関わる物品はすべて歩荷となる。
すれ違う時は道を譲るように注意したい。
15
蘭も多い。
そのほとんどが樹木上にある。
16
こちらは黄花の蘭。
17
「Pondok Layng-Layang」に到着。
ここにはガイドや関係者の宿舎があるが部外者は立入禁止となっている。
18
通常であればこの辺りで昼食となる。
配布されるランチボックスはサンドイッチとゆで玉子・果物が基本。
日によって異なる。
19
Layng-layngを出発すると木の丈が低くなり足元は岩混じりの道となる。
20
巨大なウツボカズラ。
色も形も奇妙で非常に目立つ。
21
尾根上からはDonkey's Ear Peakと宿泊先のLapan Rata Hutが見える。
22
「Pondoc Villosa」に到着。
この辺りから高山病の症状が出る人もいるので注意が必要だ。
23
きつい登りが続くが間もなく宿泊地なので頑張ろう。
24
Laban Rata Hutに到着だ。
おおよそ14-15時前後には到着できるだろう。
25
宿泊受付。
基本的にはガイドがチェックインを行う。
なお繁忙期には周辺にある小屋へ分宿となることもあるので留意のこと。
26
こちらはレストラン。
周辺の小屋に分宿となっても食事はすべてここで提供される。
27
各部屋は鍵の掛かる個室になっている。
掃除が行き届いていて非常に清潔だ。
28
部屋は2段ベッドが基本となっている。
おおよそ4-6名で使用する。
29
夕食はビュッフェスタイル。
マレーシアらしく中華系のものが多く美味しい。
30
酒類も置いてあるが高山病のきっかけになる事もあるのでほどほどに。
31
多くの人で賑わう。
臆することなくコミュニケーションを取れると様々な情報を入手することが可能だ。
32
翌朝。
2時前後に朝食をとって出発となる。
33
樹林帯の道を進むがすぐに岩盤上のルートとなる。
34
Sayat-Sayat Hutに到着。
チェックポイントとなっているのでIDを提示して通過する。
35
Via Ferrataの分岐が3,776mとなる。
ここで富士山の標高を抜く。
36
高山では他人のペースに巻き込まれないようにしっかりと自分のペースで登ること。
また高山病の予防のため水分補給はいつもより多めにすること。
37
スラブ帯は傾斜も緩く問題になる箇所はない。
ペイントマークはないのでロープに沿って登っていく。
38
まもなくキナバル山頂だ。
39
キナバル山の最高峰となる「Low's Peak」に到着。
ここが東南アジアの最高峰。
40
頂上を後にして下山となる。
しばらくは広大な頂上台地を緩やかに下っていく。
粗い結晶の花崗岩なので滑ることはない。
41
下部はやや急な下りとなる。
しっかりと3点支持で下ろう。
42
あとは往路を下山するのみ。
公園事務所に到着したらガイドが下山手続きをしてくれる。
43
登頂証明書。
色使いが鮮やかでいい思い出になるだろう。
44
【サブコース】
Via Ferrata(ビア・フェラータ)はキナバル山の大岩壁をたどる岩場ルート。
前日にレクチャーが行われ用具もレンタルできる。
45
【入浴】
Poring Hot Springは天然温泉の入浴施設。
下山後の汗流しにおすすめだ。
46
【おすすめ周辺情報】
「Shangri-La's Tanjung Aru Resort & Spa」
贅沢な滞在であれば間違いなくここがおすすめ。
47
【おすすめ周辺情報】
「Le Meridien Kota Kinabalu」
立地条件のよい市街地にあり出歩きに便利。
48
【おすすめ周辺情報】
「The Jesselton Hotel」
ダウンタウンに建つ歴史あるホテル。マーケットなどにも近く便利だ。
49
【おすすめ周辺情報】
ビールは「Tiger」が一般的でよく見掛ける。
50
【おすすめ周辺情報】
食事はマレー料理と中華料理が一般的。
どちらも日本人には合う料理が多い。
51
【おすすめ周辺情報】
ダウンタウンのマーケットに並ぶ果物。
見たことのないものもたくさんある。
※上記の情報は記事更新日(2017年02月01日)時点の情報です。最新の情報については、出発前に現地の各関係機関にお問い合わせいただく事をおすすめします。

※本記事内にて各山域に生息する動植物の紹介を行う場合がありますが、自然保護区域への立ち入りや希少生物の採取・捕獲・譲渡・販売等は、法令により禁じられています。多くの方が自然を楽しみながら登山ができるよう、動植物の保護にもご協力ください。
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