西吾妻山(にしあづまやま)
最終更新:ヤマレコ/YamaReco
高層湿原と火山岩の景勝に富んだ「東国」の百名山

西吾妻山は山形県と福島県の境に位置する山で、「吾妻山」または「吾妻連峰」と総称される山域に属しています。

吾妻山は多数の火山からなる山塊で、西吾妻山をはじめ東吾妻山、中吾妻山、一切経山などで構成されています。その広がりは東西約20km、南北約10kmにわたり、火山地形や高層湿原が織りなす山岳風景が大きな魅力です。
日本百名山のひとつに選ばれており、選定者の深田久弥(ふかだきゅうや:1903-1971年)は見どころの多さに「それを極めつくすのは容易ではない」と評しています。
西吾妻山の標高は2035mで、吾妻山の中では最も高い峰です。そのため、狭義には「吾妻山」という呼び名が西吾妻山を指すこともあります。

山名の由来はいくつかの説があります。そのひとつは「吾妻(あづま)」は「東国」を意味する言葉で、古代の都から見て東に位置していたからと言われています。
また他説では、一切経山や家形山が、あずまやに似ているからとしています。
火山が生んだ自然の造形美

吾妻山火山は大きく「西吾妻火山」「中吾妻火山」「東吾妻火山」に分けられます。
このうち西吾妻火山と中吾妻火山は火山活動をほぼ終えています。現在は東吾妻火山に区分される一切経山の周辺で活発な活動が続いており、気象庁の常時観測対象に指定されています。

火山活動と長い年月の営みは独特の景観を作り出しました。
山と山の間には湖沼が点在し、弥兵衛平湿原や谷地平湿原など、数々の高層湿原が山上のオアシスのように展開されています。

また梵天岩や天狗岩、人形石といった、火山の噴出物が堆積してできた岩場では、荒々しい火山地形の迫力を感じることができます。
季節を変えてまた訪れたくなる山

四季ごとに趣の異なる風景も楽しめます。夏は高山植物の花々が山肌を彩り、秋は池塘と草紅葉が静かな趣を添えます。

さらに冬になると、オオシラビソの木々が雪と氷をまとい、まるで巨大な雪の怪物のように群立します。「スノーモンスター」と呼ばれており、西吾妻山の周辺で出会うことができます。
山中に神社が点在する霊山

吾妻山は古くから神聖な山として崇められており、梵天岩や天狗岩、浄土平といった地名にも、信仰の名残が見て取れます。
山域には吾妻神社、吾妻山神社、駕篭山稲荷神社(かごやまいなりじんじゃ)が鎮座しています。
また一切経山の山名にある「一切経」は、仏教のあらゆる経典を意味し、かつてこの山に経を納めたという伝承も残されています。
東北地方の名だたる山を見晴らす

吾妻山の最高峰である西吾妻山の山頂は、オオシラビソの木々に囲まれており、眺望はほとんどありません。

しかし近くの西大巓(にしだいてん)や梵天岩などは見晴らしが良く、安達太良山や磐梯山、飯豊山といった名峰を一望できます。

さらに朝日連峰や蔵王連峰、月山、そして遠く鳥海山までも望むことができます。
乗り物利用の登山ルートが人気

西吾妻山へ登るルートはいくつかありますが、スキー場のロープウェイやリフトを活用したアクセスの良いプランが人気を集めています。
山の麓には2つのスキー場があり、北側には「天元台高原スキー場」、南側には「グランデコスノーリゾート」があります。どちらも夏から秋にかけてロープウェイ等の運行を行っており、登山やハイキングの拠点として利用されています。
リフトを乗り継ぐお手軽登山(天元台高原から)

最も手軽に登れるのは北麓の天元台高原スキー場からのルートです。

ロープウェイと3本のリフトを乗り継ぐことで標高1800mを超える北望台まで一気に上がることができます。

そこからは西吾妻山までは、お花畑や池塘群、梵天岩といった名所を巡るハイキングです。湿原地帯には、木道が敷かれています。

途中、大凹(おおくぼ)の水場で、冷たい湧き水を汲むことができます。
直登で挑む西大巓ルート(グランデコから)

一方、南麓のグランデコスノーリゾートからは、ロープウェイで中腹まで上がります。
そこからは西大巓へと直登するルートが整備されており、登山の達成感を得たい方におすすめのコースです。

序盤はスキー場のゲレンデ内を進むため、見晴らしが良く開放的です。

その先は、西大巓の手前まで静かな樹林帯が広がっています。

西大巓から西吾妻山の間には、西吾妻避難小屋が建っています。
| 登山口 |
北望台 天元台高原駅 グランデコ・山頂駅 グランデコ・山麓駅 デコ平口 白布峠 若女平登山口 早稲沢登山口 滑川温泉 兵子登山口 |
|---|---|
| 周辺の山小屋 |
西吾妻避難小屋 弥兵衛平小屋(明月荘) |
基本情報
| 標高 | 2035m |
|---|---|
| 場所 | 北緯37度44分17秒, 東経140度08分26秒 |
日本百名山・吾妻山(吾妻連峰)の最高峰。
山頂は樹林に囲まれ展望は無い。
■火山防災情報
・気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/213.html
・福島県 https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16025b/kazan-sonae.html
・米沢市 https://www.city.yonezawa.yamagata.jp/soshiki/3/1013/7/3/1/index.html
山頂は樹林に囲まれ展望は無い。
■火山防災情報
・気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/213.html
・福島県 https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16025b/kazan-sonae.html
・米沢市 https://www.city.yonezawa.yamagata.jp/soshiki/3/1013/7/3/1/index.html
| 山頂 |
|---|
山の解説 - [出典:Wikipedia]
吾妻山(あづまやま)は、福島県の北部から山形県との県境にかけての火山の総称。吾妻火山群(あづまかざんぐん)もしくは吾妻連峰(あづまれんぽう)ともいう。最高峰は西吾妻山(2,035 m〈メートル〉)。日本百名山やうつくしま百名山にもあげられている。火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山に選定されている。
吾妻山は東西方向に延びる西吾妻連峰と南北方向に延びる東吾妻連峰の総称である。
火山群としては、西吾妻火山、中吾妻火山、東吾妻火山に分けられることもあり、このうち東吾妻火山は、東吾妻山(1,975 m)、一切経山(1,949 m)、吾妻小富士(1,705 m)などの火山錐で構成される。一切経山と吾妻小富士に囲まれた平坦地が浄土平(1,580 m)である。中央部には東大巓(1,928 m)、中吾妻山(1,931 m)、最西部には中大巓(1,964 m)、西吾妻山(2,035 m)、西大巓(1,982 m)などの山々がゆるやかに盛り上がっている。
磐梯朝日国立公園(磐梯吾妻・猪苗代地域)の一部であるほか、林野庁の「吾妻山周辺森林生態系保護地域」にも指定されている。
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