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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
草原とヒメサユリを愛でる会越国境の名峰
浅草岳は新潟県と福島県の境に位置する山です。標高は1586mで、日本三百名山に選ばれています。
草原が続く山頂部
山頂部は草地が広がっており、これが ”浅草岳” の名の由来と言われています。
青々とした野原には池塘が点在し、初夏の雪渓とで織り成す景色は美しいと評判です。
山頂は全方位に見晴らしが優れています。
眼下に望む田子倉湖は、十字型の形が印象的です。
さらに向かい合う守門岳を雄大に眺め、やや離れては尾瀬の山々や越後三山、新潟の街並みなども見ることができます。
ダイナミックな岩壁を抱く
浅草岳は火山体です。噴火活動の時期は古く、およそ170万から150万年前と推測されています。
成層火山で、かつては円錐形をしていたようです。北西側はその名残を留め、なだらかに裾野を引きます。一方の南東側は険しい崖です。この切り立った地形は、雪による浸食で作られました。豪雪地で、冬は北西の季節風が吹き付けます。風下の南東斜面は雪崩により深く削り取られ、非対称山稜が発達しました。
可憐なヒメサユリに癒される
浅草岳は高山植物が豊かです。初夏はシラネアオイやアカモノの花、ワタスゲの綿毛などが目を喜ばせてくれます。
ヒメサユリは特に有名で、東北地方南部から新潟県の山地に生える貴重な植物です。毎年6月から7月にかけてピンク色の花を咲かせます。俯き気味に可愛く咲く姿は、オトメユリの別名を持ちます。
また麓から中腹にかけては、見事なブナの森が広がります。新緑や紅葉を感じながら歩くのも、浅草岳登山の魅力です。
浅草岳の主な登山道は5つ
浅草岳は、5つの登山道が山頂へ収斂するように付けられています。
新潟県側の登山口はネズモチ平登山口とムジナ沢登山口です。よく利用されているのはネズモチ平登山口です。ここからは、最も短い時間で山頂に着くことができます。
登山道は、桜曽根とブナ曽根の2つの尾根に敷かれており、両尾根は中腹の林道を通って行き来することができます。そのため登りと下りで道を異にして、周回することも可能です。
福島県側の登山口は3箇所あります。
六十里越登山口、または田子倉登山口から登れば、荒々しい南東側の懸崖や田子倉湖の眺望を楽しむことができます。
入叶津登山口からの道は、ブナ林をより長く満喫できるルートです。
登山口 |
ネズモチ平登山口 ムジナ沢登山口 六十里越登山口 田子倉登山口 入叶津登山口 |
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基本情報
標高 | 1586m |
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場所 | 北緯37度20分36秒, 東経139度14分01秒 |
山頂 |
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山の解説 - [出典:Wikipedia]
浅草岳(あさくさだけ)は、越後山脈に位置し、新潟県魚沼市、福島県南会津郡只見町にまたがる第四紀火山である。標高1,585.5m。一等三角点「浅草岳」設置。越後三山只見国定公園に属する。要害山、蒲生岳、会津朝日岳とともに「只見四名山」と呼ばれる。地質は玄武岩、安山岩からなる成層火山である。噴火活動時期がおよそ170万年前〜150万年前と相当古いため、侵食が進み火口は確認されない。特に福島県側である南東面は、南西側に続く鬼ヶ面山とともに、雪崩による侵食によって典型的な雪食地形を形成しており、成層火山の円錐形の形状が認められる北側、北西側の斜面と非対称な山容となっている。衛星峰の鬼ヶ面山には巨大な岩壁がある。
江戸時代の文化年間に編纂された『新編会津風土記』には、「四時雪ヲ戴キ半山ハ草木地ニ蟠レリ、『ノコキリハ』ト云処アリ、峯尖鋸歯ノ如ク其勢恐ルヘシ、遠方ヨリ望メハ極テ奇観ナリ」と、山容が記されている。
浅草岳の北東斜面(只見ユネスコエコパークの北西地域)には沼ノ平(沼の平)があり、多くの湖沼と成熟したブナ林がみられる。また、浅草岳のブナ林の林床にはユキツバキが多く見られる。新潟県側の山麓には新潟県立浅草山麓エコ・ミュージアムや奥只見レクリェーション都市公園 浅草岳公園が整備されている。
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1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月雪崩に磨かれたスラブの荒々しさと山頂付近の高層湿原のたおやかさ。 稜線上にはヒメサユリや数多くの花々が咲き乱れる会越国境稜線の山。