山スキー道具関連：電熱スクレーバーを自作する-ヤマレコ

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更新日：2015年04月01日　訪問者数：6286

山スキー道具関連：電熱スクレーバーを自作する

クライミングスキン（シール）のグルー張替えに便利な電熱スクレーバー

市販品は高い！

スキーシールの古いグルー（糊）を剥がすため、電熱スクレーバーがあると作業効率が非常に上がります。
以前は3000円程度で買える製品があったようですが、現在（2015年3月）は、税抜き6500円！もするもの（左写真1）しか見つかりません。
すでに8ミリ径のこて先の半田ごてを持っているなら、「スパチュラ」という、コテ先部分のみを買って付け替えることもできるようですが、残念ながら、私の半田ごてでは使えなさそうなサイズなので、身の回りの品で工夫することにしました。

まずは手軽に100均で挑戦！してみたものの・・・

はじめに、100均でお好み焼きのコテを買ってきて、サンダーで切断、手持ちの80W半田ごてにステンレスホースバンドで固定して使ってみました（左写真2）。
が、ステンレスの熱伝導の悪さから、グルーが融けだすのにやたら時間がかかってしまいます。
1本につき30分以上かかったでしょうか。
また、力を入れてコテ先をシールに押し付けないとうまく熱が伝わらないので、結構手が疲れます。
うーん。失敗、とまではいかないけれど、効率が良いとも言えません。

市販の平型のはんだごてと真鍮の板素材を組み合わせて自作

そこで、ちょっとコストと手間はかかりますが、
市販の、平型のはんだごてと真鍮の板素材を組み合わせて自作することにしました。

使用したのは、

・白光(HAKKO）ハッコージュニアK型 100W （1,457円＠アマゾン）と、
・真鍮板1枚（100mm×100mm 厚1.2mm　東急ハンズで600円ほど）

この半田ごてには、4ミリ厚の銅の平型のコテ先が使われています。
ネジを緩めてこのコテ先を外して、代わりに、切り出して3枚重ねにした真鍮板を使います。

作業は危険の無いように！

作業に使う工具はサンダー、ドリル、やすり（金工用）、クランプ（万力）です。
クランプを固定できる台や机も必要です。
安全のため、保護用のメガネや、手袋もあった方が良いでしょう。

まずは、製品版のグルースクレーバーの形を参考に、あらかじめ下書き（左図面参照）をしておいた真鍮板を
サンダーでヘラの形にカットします。最初は大まかに、大きくカットして後からやすりで仕上げた方が綺麗に出来ます。

コテ先は、先端を薄く、斜めになるように慎重に削ります。
余った部材から、根元部分のパーツを2枚作ります。半田ごてに取り付ける部分に固定用のねじが通る穴をドリルで開けます。
左写真3のように、適当な仕上げでも実用には差し支えないです。

完成！そして使い心地は・・・

最後に根元部分のパーツ2枚と、コテ先を3つ一緒に貫通ネジで共締めして固定して完成です（左写真4）。
※ネジは元々半田ごてに使用されていたものです。

肝心の作業効率ですが、ステンレスとは段違いの熱伝導の良さで、みるみるグルーの除去が進みます！
力も要らず、スイスイという感じです。

※この半田ごての場合、持ち手がプラスティックで、結構熱くなりますので、手袋をしての作業をおすすめします。

2015/4/1 一部修正

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