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更新日:2020年12月30日 訪問者数:742
登山・ハイキング 技術・知識
寺下峠からの下山路
hda01645
梁川駅往復へのバリエーションルート
ルート図
本来であれば「記録」のページに残ることが求められるのであろうが、日記に書くにしては少し重いし、「記録」としては一般道ではないので、この「ノート」に記載することにした。
 
令和2年11月26日(木)に中央線梁川駅に降り立ち、地形図で見ていた主稜線からの下山ルートを一般道ではない、道で降りてみたく実行した。

右が寺下峠への道。左がバリエーションルート。 
寺下峠への登りは、準一般道といわれる柳川駅から国道20号線を南に渡り塩瀬地区の登山道を利用した。この道、登山地図には掲載されているものの、あまり利用が無く理由は途中での斜面のトラバースがきついからかと思われる。

なお梁川駅からの出発は午前10時でした。
標高485m付近にある沢の出会いで左又に道をとるのであるが、ここから標高600mラインまでは右のような道があるか、ないか、しかも斜面がキツクかなり緊張を強いられる。
今回は厚い葉が積もっていて前日降った雨の影響で余計滑りやすく歩きにくい。
これでは登りも下りも息つく暇もないので、おそらく団体登山では選ばれない道だろう。
ここを過ぎると道幅は広くなりジグザクを繰り返し、左奥に矢平山が見え始めると寺下峠は近い。

この道で初めて人とすれ違った。

寺下峠に着き、すぐ東にあるピークで昼食をとる。
30分ほど休み、いよいよこれからが本ハイキングの目的であるバリエーションルートの下山である。

818mの船山を経て、その西隣のピークである727mに向かう。割と緩やかな尾根から急に下りになったところが727m手前のコル。

ここから真北から7度50分西にズレたほぼ磁北線と同じ角度で北へと尾根伝いに下山を開始した。尾根へのとりつきはコルから支尾根の縁を少しトラバースしたところにあった。そこで支尾根にでてこれからちょっとした冒険が始まった。
とりついた尾根はこのようにたおやかで、葉はすっかり落ちていて、樹は裸だが山は葉でおおわれて暖かそう。
いかにも尾根らしい尾根で、歩いているだけで楽しくなってきた。

今も明確に「道」となっている一般登山道といわれるところは、それ以前はこんな状況だったのだろう。
この尾根を見つけたのは地形図を眺めていた時。いかにも歩きやすそうな尾根に見えた。実際もそうで、急斜面がでてきても樹木に掴るほど箇所はなかった。
樹木が混んできてもこの通りで、葉がおちているのでかわすことは容易だった。

夏の盛りだと下草なども繁茂しているだろうからこういうわけにはいかないのだろう。
バリエーションルートであるから、当然道迷いしないよう気を付けていて、先人が付けてくれた赤テープなども参考にしつつ、地形図と、コンパスでこまめな方向チェック、そして時折現在地をziogurafikaで確認しながら進んでいった。

太い尾根筋といっても、ところどころは岩はないが土でも馬の背のような部分も出てくるし、北に向かって一直線とはいえ、微妙に小さな枝尾根の分岐もあって油断はできない。

514mでは尾根が大きく分岐しており右の尾根を選ぶ。またすぐ近くにある450mでは今度はやや左に尾根をとる。
この辺りで梁川の町並みが見えた。
いやぁ間違いなく町に近づいている実感があった。

丁度中央線の線路を特急が甲府方面に向かって走っている姿も見え、ほんと晴れててよかった。
が、ここまで順調にきたが、最後の最後、試練がまっていた。
それは、尾根から離れ谷に一旦入らねば目標の林道には到達できないからだ。

事前に家で地形図を眺めていた時、ココからしか林道へは降りられないだろうという箇所を見つけておいた。

というのも、当然林道は石垣などで斜面を抑えているだろうから、一番低いところといえば、谷部にあたるところになる。
いかに、尾根部から谷部へ降りるか、ここだろうという箇所に来て少し迷った。が、やはり先人は同じようなことを考えていたのだろう、その付近の樹木にテープを2つほど発見。この谷に降りるのが正解なのだ。

が、短いとはいえ、かなりの傾斜がある。

下から撮った写真の稜線が今下りてきた尾根。
かなりの傾斜があるのがわかるだろうか。
そこで用意しおいた補助ロープ20mを半分に折り、樹木の幹に半巻きにし、端部を結び10mを確保、それをその下にある樹木方向へ垂らして両手で持ち、後ろ向きにそろそろと降りる。そしてロープを回収し、また樹木の幹に巻き同様の行為をした。

これを4回ほど繰り返し、ようやく斜度が緩い所まできた。
そこからは腰を落としてゆっくり歩を薦め、ようやく林道上の石垣に達した。
まわりを見て一番笹竹が無いところを選び石垣上に生えていた樹に先ほどと同じようにロープを巻き石垣に足を掛けながら降りる、アッという間におりたった。

降りた先はGoogleマップのストリートビューでここときめたところとドンピシャ。
やったね(#^^#)。
720mのコルから320mの林道まで降りたのは時間にして2時間。整備された道であれば1時間ほどで降りられたと思う。最後の尾根から谷に降りる部分で30分ほど時間を費やしたが、なんとか無事に下山することができた。

先人たちのテープにも助けられたバリエーションルート下降でした。
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