赤色系
アケボノツツジ(曙躑躅)
ツツジ科の落葉低木で、花期は4月から5月。山地部(1,000m超)で見ることができ、県内では市房山から祖母傾山系にかけて、大崩山系、尾鈴山系などで多く見られる。
◆おススメの撮影スポット
・古祖母山から本谷山にかけての稜線上
・五葉岳や夏木山の頂上付近、特に五葉岳分岐から頭布岳の手前の稜線上にははトンネルがある。
・尾鈴山系では、特に頂上から長崎尾にかけての稜線上
【写真は本谷山岳の頂上付近(2017/5/14)】
オオキツネノカミソリ(大狐の剃刀)
ヒガンバナ科の多年草で、花期は8〜9月。ヒガンバナと同様に、花茎がのびた先に花が咲く。キツネノカミソリの変種で、それより雄しべが長く花より突き出している。県北部から西武の限られた地域にしか自生していないとのこと。
【写真は時雨岳の頂上付近(2017/8/20)】
ゲンノショウコ(現の証拠)
フウロソウ科の多年草で、花期は7〜10月。下痢止めや胃腸病に効能がある薬草。花径は10 〜15mmと小さくてかわいい。日当たりの良い野原や道ばた、田んぼの畦、山野まで幅広く見られる。
【写真は天包山の登山口付近(2016/9/10)】
コイワカガミ(小岩鏡)
イワウメ科の多年草で、花期は5〜6月。イワカガミの高山種でイワカガミより小さいとされるが、大きさだけで区別は難しいらしい。霧島山系で多く見られる。祖母山系にはイワカガミが多いそうだ。
◆おススメの撮影スポット
・高千穂峰の東側の斜面には群生している
・韓国岳の頂上や南側斜面
【写真は高千穂峰直下の登山道(2017/5/20)】
シャクナゲ(石楠花)
ツツジ科の常緑低木で、花期は4〜5月。祖母山、扇山、白岩岩、国見山、尾鈴山などにの高山には群落がある。
◆おススメの撮影スポット
・烏帽子岳〜五勇山〜国見岳の稜線上、特に国見岳は頂上全体が群落となっており見事。
・尾鈴山から矢筈岳にかけての稜線上
【写真は国見岳t近くの五勇山(2016/5/14)】
ショウジョウバカマ(猩々袴)
シュロソウ科の多年草で、花期は4〜5月。山地の谷沿いや林野の湿ったところで見られる。花色は白からピンク、紫までまで様々で、春を告げるように他の草花に先駆けて咲く。スーとのびた茎上に花を咲かせる姿は可憐。
◆おススメの撮影スポット
・霧島山系
【写真は韓国岳の7合目付近(2017/4/22)】
ドウダンツツジ(灯台躑躅、満天星躑躅)
ツツジ科の落葉低木で、花期は5〜7月。山頂稜線や尾根の岩場や山地の林内に生育する。宮崎県内では祖母山をはじめとした北部の高山や市房山、霧島山系など、比較的高い山々で見られ、サラサドウダン、ツクシドウダン、ベニドウダンなどの種類がある。
【写真は市房山の9合目付近に咲くベニドウダン(2016/6/18)】
ホソバシュロソウ(細葉棕櫚草)
シュロソウ科の多年草で、花期は6月。県北の山地や草原で見られる。花の色はチョコレートとのような珍しい色。
◆おススメの撮影スポット
・白岩山の頂上付近
【写真は白岩山の山頂(2016/7/30)】
ママコナ(飯子菜)
ハマウツボ科の一年草で、花期は8〜10月県内の山野で多く見られる。他にシコクママコナという種類も自生しているらしい。両者の違いは、ママコナが花の下につく苞(ほう)葉のへり全面に刺状の鋸歯が出るのに対し、シコクママコナの刺状の鋸歯は疎らに出ることらしい。
◆おススメの撮影スポット
・石堂山の登山口付近の登山道には、両脇に群落がある。
【写真はシコクママコナで石堂山の登山口付近(2016/9/10)】
ミカエリソウ(見返草)
シソ科の落葉低木で、花期は9〜10月。別名オオマルバノテンニンソウ(大丸葉の天人草)。県内の山地の樹林下で見られる。葉の方は虫食い情愛になっているものが多い。
◆特にオススメの撮影スポット
・霧島山系の矢岳の頂上直下には、登山道脇に大群落があって、斜面一面にピンク色の花が咲く景色は圧巻。
【写真は矢岳の頂上直下の登山度(2016/10/6)】
ミツバツツジ(三葉躑躅)
ツツジ科の落葉低木で、花期は4〜5月。里山から高山の山頂部まで分布し、宮崎県内どこでもよく見られる。山では一番最初に咲くツツジで、宮崎でもいくつかの種類があるらしい。まわりの新緑とコラボすると、特に濃いピンクが映える。
◆おススメの撮影スポット
・市房山の山頂付近
・尾鈴山から矢筈岳にかけての稜線上
・国見岳の山頂付近
【写真は市房山の頂上(2018/5/12)】
ミヤマキリシマ(深山霧島)
ツツジ科の常緑低木で、花期は5月下旬から6月中旬。県内では霧島山系に自生。県外では阿蘇、九重、雲仙などに自生し、特に九重が有名だがが、霧島山系が一番広域に咲いていると思われる。火山形成後の他の植物が生きられないような厳しい環境でも育つたくましさを現したような濃いピンクが印象的な花。
◆おススメの撮影スポット
・大幡山の頂上手前の群落が素晴らしく、高千穂の峰や大幡池をバックにした眺めがいい。獅子戸岳周辺も群落がある。
・韓国岳では、大浪池コースで、頂上手前の急坂のガレ場や木道脇に多く、高千穂の峰をバックにした眺めがいい。
・高千穂峰は、東側の二子石からのコースの稜線上が、高千穂の峰をバックにした眺めがおススメ。
【写真は獅子戸岳の頂上付近(2017/6/3)】
ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)
ユリ科の多年草。花期は8〜10月。県内全域で山野の林内で割と多く見られる。似た花でヤマホトトギスがあり、違いはヤマホトトギスは、花被片が下向きに反っているようだ。
【写真は石堂山の登山口付近(2016/9/10)】
黄色系
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)
キク科の多年草で、花期は8月〜10月。県内の山ならどこでも見られる。
【写真は石堂山の登山口付近(2016/9/10)】
オタカラコウ(雄宝香)
キク科の多年草。花期は7月〜9月。県北の山で見られる。
◆特にオススメの撮影スポット
・時雨岳の頂上
・霧立産地
【写真は時雨岳の頂上(2017/8/20)】
オトギリソウ(弟切草)
オトギリソウ科の多年草で、花期は7〜9月。県内では西部から北部にかけての山で見られる。古くから薬草として利用されているそうだ。
◆特にオススメの撮影スポット
・石堂山の山頂付近
・白鳥山
・向坂山から白岩山にかけての稜線
【写真は石堂山の頂上(2016/9/10)】
キバナノホトトギス(黄花の杜鵑草)
ほぼ宮崎県のみに自生すとされるユリ科の多年草。準絶滅危惧種に指定。花期は9月下旬から10月中旬。加江田渓谷には、沢沿いの遊歩道に群生している。
◆特にオススメの撮影スポット
・坂元棚田の登山口から登って稜線に出て、小松山方面に少し進んだ辺り
・双石山の登山口にあたる加江田渓谷
・釈迦ヶ岳の頂上直下の登山道
【写真は小松山の頂上手前の世山道(2017/9/18)】
キリシマミズキ(霧島水木)
マンサク科の落葉低木で、花期は4月。花は葉のない枝先に垂れ下がって咲く。霧島山系だけに咲く花で、韓国岳のえびの高原側で多く見られる。まだ木や草が芽吹く前に、この花だけが咲いていてよく目立つ。
◆特にオススメの撮影スポット
・韓国岳のえびの高原登山口の先から3合の目手前付近までの登山道で多く見られる。
【写真は韓国岳のえびの高原登山口付近(2017/4/22)】
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)
ユキノシタ科の多年草で、花期は7月下旬〜8月上旬。絶滅危惧I類に指定されており、県内でも見られるのは県北の高山の一部の地域のみ。
◆特にオススメの撮影スポット
・白鳥山の登山口のる越峠から椎葉村側に少し下ったところに群生地があって、ここは圧巻。林道脇にネットが張られて保護されている。また、白鳥山の頂上付近にもまばらだが自生している。
・他には、黒岳や白岩山でも見られるようだが、自分は撮影できてません。
【写真は越峠手前の林道脇(2017/8/20)】
ツルキジムシロ(蔓雉筵 )
バラ科の多年草で、花期は4〜5月。準絶滅危惧種に指定されている。霧島山系で見られる。
◆特にオススメの撮影スポット
・高千穂の峰の頂上や頂上直下の登山道付近で多く見られる。
・えびの高原でもつつじヶ丘などで多く見られる。
【写真は高千穂峰の頂上(2016/4/29)】
ニガナ(苦菜)
キク科の多年草で、花期は5〜7月。県内どこでも見られる。多種類あるらしく、他にはシロバナニガナ,ハナニガナ,タカネニガナなど。
【写真は市房山の9合目付近(2016/6/18)】
ヒカゲツツジ(日陰躑躅)
ツツジ科の常緑低木で、花期は4〜月。薄黄色の可憐な花を咲かせ、シャクナゲに花、葉とも似ていている。県内の中〜高山で見られる。特に県北の山に多いが、霧島山系でも見られる。
◆特にオススメの撮影スポット
・尾鈴山山系の神陰山〜尾鈴山〜矢筈岳にかけての稜線上、シャクナゲとともに咲いている。
【写真は尾鈴山系・神陰山頂上の東方の稜線上(2018/4/21)】
キツネササゲ(狐豇豆)
マメ科のつる性多年草で、花期は8〜9月。別名ノササゲ。県内の山地の林縁などで見られる。
【写真は鉾岳展望所付近(2016/8/27)】
青・紫色系
シソバタツナミソウ(紫蘇葉立浪草)
山麓の路傍でよく見かけるシソ科の多年草。花期は5〜6月。
※当初、この写真はキンランソウとしていましたが、コメント欄でご指摘をいただき修正しました。シソバタツナミソウの葉の裏や葉脈が紫色帯びることが多く、タツナミソウの葉は紫色を帯びないとのことなので、これはシソバタツナミソウとしました。
【写真は市房山7合目(造林小屋)手前の林道脇(2016/6/18)】
スミレ(菫)
里から山地までい春先に多くみられるスミレ科の多年草で、花期は3〜5月。県内でも多数の種類のスミレが咲いているようだ。
【写真は五葉岳と夏木山の稜線上に咲くチチツボスミレ(2017/5/7)】
ソバナ(岨菜)
山麓の路傍でよく見かけるシソ科の多年草。花期は3〜5月。よく似た花にツリガネニンジン(九州ではサイヨウシャジン)があるが、花や葉の付き方がツリガネニンジンが輪生なのに対し、ソバナは対生(互生)ということらしい。
【写真は市房山7合目(造林小屋)手前の林道脇(2016/6/18)】
トリカブト
キンポウゲ科の多年草で、花期は9〜10月。県西部と県北部の山でよく見かける。
◆特にオススメの撮影スポット
・五葉岳の山頂直下の群落
【写真は五葉岳の山頂直下に咲くタンナトリカブト(2016/10/10)】
ハルリンドウ(春竜胆)
リンドウ科の二年草で、花期は3月〜6月。絶滅危惧II類に指定されている。県内の高山で見られる。これによく似た花にフデリンドウがある。ハルリンドウは茎がなくて地面から直接葉が出ている根生葉(ロゼット)に対し、フデリンドウには根生葉はなくて卵型の葉が対生するとのこと。
◆特にオススメの撮影スポット
・春の早い時期に、霧島山系の登山道脇で割と見られる。
【写真は大浪池の西側稜線上(2019/3/24)】
リンドウ(竜胆)
リンドウ科の多年草で、花期は9月〜11月。県内の山野で普通に見られる。
【写真はブナの三叉路と鹿納の野の間の稜線上(2016/10/10)】
白色系
アケボノソウ(曙草)
リンドウ科の2年草で、花期は9月〜10月。県内の山の谷間など湿気のあるところで見られる。
【写真は五葉登山口とお化粧山の間(2016/10/10)】
ウバユリ(姥百合)
ユリ科の多年草で、花期は7月〜8月。県内の樹林内で幅広く見られる。
◆特にオススメの撮影スポット
・向坂山から白岩岩に向かう稜線上
【写真は白岩山の頂上手前の登山道沿い(2016/7/30)】
オオヤマレンゲ(大山蓮華)
モクレン科の落葉低木で、花期は5〜7月。絶滅危惧I類に指定されている。純白の花は清楚な感じで、いい香りがする。県内では祖母山系、向坂山、国見岳、えびの高原などで見られる。
◆特にオススメの撮影スポット
・祖母山頂上の直下、国観峠方面に下った付近や、九合目小屋の付近では非常に多く咲いている。
【写真は祖母山頂上直下の登山道脇(2016/7/3)】
シラネセンキュウ(白根川芎)
セリ科の多年草で、別名スズゼリ。花期は8〜11月。県内では低地から高知まで幅広く見られる。
【写真は鉾岳展望所付近(2016/8/27)】
ツクシコウモリソウ(筑紫蝙蝠草)
キク科の多年草で、花期は7〜10月。九州地域に自生するコウモリソウの仲間で、深山の木陰に生える。宮崎では西部や北部の山中で見ることができる。
◆特にオススメの撮影スポット
霧島山系の矢岳の頂上直下、高原町側から登ると矢岳と竜王山の分岐付近に群生地がある。
【写真は矢岳と竜王山の分岐付近(2016/10/2)】
バイケイソウ(梅蕙草)
シュロソウ科の多年草で、花期は6〜8月。県内の高山で見られる。全草にアルカロイドを含み有毒で、若芽は山菜として利用されているウルイ(オオバギボウシ)に似ているので、注意が必要。
◆特にオススメの撮影スポット
・市房山の頂上から宮崎県側に少し下った箇所(9合目付近)に群落がある。
・椎葉村の五勇山から国見岳に向かう途中に群落がある。
【写真は市房山の9合目付近(2016/6/18)】
ヤマハハコ(山母子)
キク科の多年草で、花期は8〜9月。県内の高山で見られる。ヤマハハコより葉が細いホソバノヤマハハコは宮崎の絶滅危惧I類に指定されている。
【写真は白岩山の山頂(2016/7/30)】
宮崎は珍しい花が多いですね。
ところでキランソウの写真ですが、タツナミソウ(シソバタツナミソウ?)っぽい感じがします。
キランソウはもっと平べったい感じです。
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