白山
感想
梅雨の最中,快晴との予報を受けて,F1カナダGPの生中継を見てから,白山 に行くことにした.白山はこれで3回目になる.
最近暑くなったとはいえ,午前6時の麓の気温は16度前後で,少し肌寒く感じ る.別当出合の駐車場には車は数台しかなかった.1時間ほど登るとところどこ ろに残雪が見られるようになってきたのだが,予想外だったのは,別当覗から上 は残雪だらけだったことである.雪の上を歩くこと自体はさして問題ではない. しかし,雪のお蔭でコースがよくわからない箇所がいくつもあった.もちろん目 印の赤ペンキやら木に巻いたリボンやら竹の杭などはあるのだけど,すべての箇 所を網羅しているわけではない.まだ登山者も少ない時期だし,おまけに早朝だっ たためかトレイルも目立たない.というわけでルート・ファインディングに思わ ぬ苦労をしてしまった.6月も下旬になれば,雪はあるにしてもそう多くはない だろうとたかをくくっていたのが甘かった.今年の冬は雪が比較的多かったから 残雪が多いのか,それとも白山ならこの季節はいつでもそうなのか,そこらへん のことは僕にはよくわからない.何にせよ,ふだん夏山しか歩いていない僕にとっ ては弱点をつかれた格好になる.
弥陀が原も一面雪だった.室堂は大がかりなビジター・センターの工事中である. 山頂付近には雪はついていなかった.10時30分山頂着.日射しも強く,暖か い.過去の経験では僕が白山の山頂にたどり着くころにはいつも山の東の方から ガスが湧いてきて山頂を覆ってしまうのだが,今回もその例に洩れず,視界はあ まりよくなかった.空と雲とを眺めながら,1時間ほど山頂でのんびりする.
下山では,いちばん恐れていた事態になってしまった.すなわち,ガスが出てき てしまったのだ.積雪の中で10m 先も見えないと,もうどっちに進んで良い のやら皆目見当もつかない.先人のトレイルを丁寧に探りながら,ゆっくり時間 をかけて下る.軽登山靴はびしょ濡れになった.
別当出合には14時15分に下山した.残雪には苦労させられたけれど,人が少 ないこの時期は静かな白山が楽しめていいかもしれない.歩いて良し,眺めて良 し,良い山だ, 白山は.
白山の山開きに関する新聞記事では,今年の白山は例年になく残雪が多 いと言っているので,やっぱり今年に限ったことのようです.
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