鳥海山
- GPS
- --:--
- 距離
- 21.5km
- 登り
- 1,207m
- 下り
- 2,190m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:上草津登山口〜八幡総合支所(酒田市福祉乗合バス) 八幡総合支所〜酒田駅(庄内バス) |
感想
数年前、仕事で精神的に参ってしまった私は、一人、東北を電車で旅していた。そのとき、車窓から雪を冠った美しい山が見えて、少し救われた気がしたのを覚えている。その時、目を惹かれた山が、今回登る鳥海山だ。
■前日
いつものように18きっぷで横浜を出発。どんよりとした天気の中、電車に乗っていると、途中で土砂降りになった。電車であれば、雨も楽しいと、汽車旅を満喫する。13時間ほどかけて、ようやく羽後本荘の駅に着いた。乗り換え回数は9回、だいぶ遠くに来た感じがする。
明日は、象潟駅からのバスに乗るのだが、宿が見つけられず、ここに泊まることにした。
■当日
朝、象潟駅6:10発のバスで、鉾立の登山口に向かう。乗客は、私ともう一人若い女性登山者だけだ。運転手さんから、天気が良くて運がいいと言われる。このところずっと雨続きだったとのこと。
バスは、うねうねとした道を登って行く。少し登り過ぎじゃないかと思っていると、ようやく止まった。ここが鉾立の登山口で、登山者の姿がちらほらと見える。車で来る人が圧倒的に多いようだ。
歩き出すと、少し登ったところで、後ろから凄い勢いで登ってくる人の気配がする。どんな人かと思ったら、バスで一緒だった若い女性だ。私を抜いて、あっという間に姿が見えなくなってしまった。驚くほど足が速い。女性に抜かれることは滅多にないので、思わず感心する。
今日は好天で、とても展望がきく。まだ海抜1500mほどにも関わらず、すでに高い木がなくなっている。鳥海山は、緩やかに日本海に没している。この登山ルートは、登りながら、そのなだらかな尾根が見えるのが楽しい。
御浜小屋に着くと、すぐ下に鳥海湖が見える。山の中の湖はなんとも味わいがあっていい。もう既に大満足だけれど、まだまだ景色が良い中を登って行く。道は石畳状になっているところもあり、とても良く整備されている。百名山ということもあって登山者も多い。小さな子供の姿も結構見かける。
山頂の手前から、岩場が連続する。岩をトントンと登って行くと、山頂に着いた。すぐ隣の七高山が、同じくらいの高さに見える。満員状態の狭い頂上を後にして、すぐに七高山に向かう。
七高山で、のんびり腰を下ろして眺めを楽しんでいると、気持ちがいい風が流れてきた。
下りは、南側の湯ノ台に向かうことに。行者岳までは、快適な空中散歩が続く。伏拝岳での分岐は登山地図に、迷マークがあるけれど、立派な道標があり道も明瞭。そこから少し下ると、あれほどの猛暑が続いたというのに、まだ雪渓がしっかりと残っている。やはり東北の山は違う。雪渓上は端から端までロープが付けられていて安全。
河原宿小屋の近くでは、花畑の中を沢山の蝶が飛んでいる。雪解けの水の流れに沿って下って行く。滝ノ小屋の分岐を過ぎると、登山道に草木がかかってきて少し薮っぽい。あまりこの道を歩く人はいないのかもしれない。誰にも会わなくなった。
鳳来山まで来てみると、ジメジメした樹林帯で、蚊が多い。少し立ち止まるとたちまち刺される。早足で進んでも、まだ襲われるので、小走りで下って行くが、車道に出るまで、10カ所以上刺されてしまった。しかし、それほどタチの悪い蚊ではなかったようで、30分も歩いているうちに痒みがなくなった。そのかわり、今度は直射日光がキツくなってきた。途中、日陰の車道脇で横になって休んでから、上草津登山口のバス停に向かった。
炎天下で焼かれて、かなり参った頃にバスがやってきた。冷房がありがたい。
ただ、このバスは駅まで行かず、途中のバス停で別のバスに乗り継ぐ。50分ほどのバス待ちの間に、地元のおばあさんたちがバス停にやってきた。何を話しているのかと耳を傾けるが、ほとんど判別不能だ。東北に来た実感がして、嬉しくなった。
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