焼石連峰北部 鷲ヶ森山(湯田側から)
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,033m
- 下り
- 1,028m
コースタイム
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 8:26
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
二万五千図では丸子峠へ登る道が書かれていますが、探しても見つからず、砂防ダムを越えて少し沢を辿ってから、滝が現れたのでやむなく右手の尾根へ急登。藪こぎの末、鷲ヶ森山と丸子峠の中間のピークに上がりました。 鷲ヶ森山に登った後、帰りは丸子峠の北東にある横岳(P1098)へ。道はしっかりしています。横岳では、スキー場のゴンドラで上がって足を延ばしてきたという空身の方に出合いました。 下山は、丸子峠の上にある分岐から西へ。広い尾根を藪こぎしながら下って、最後は砂防ダムに下りました。 |
その他周辺情報 | 下山後は「峠山パークランド オアシス館」へ。立派な建物で、隣接したオートキャンプ場にはたくさんの車がありました。十割そばも美味しかったです。 |
写真
感想
焼石連峰の牛形山から北へ、魅力的な稜線が延びていて縦走できることは、ヤマレコを利用し出してから初めて知った。以来、秋晴れの日に歩いてみたいと思っていた。
33年前に初めて登った時の焼石岳はガスだったが、その後も新緑や花の時期に登りに出かけた。最近は神室連峰が好きになって焼石はご無沙汰だが、東北を代表する美しい色彩を見せてくれる山域だと思う。
ところで、山は逃げないが自分の状況は変化する。8月末に玄関前で足を挫いた。温泉帰りで裸足、いつもと違う照明のつくる影で段差を見誤ったのだ(トホホ・・・)。小指の基部骨折で、骨が付くまで半年かかるという。山歩きしていて足腰はまだ大丈夫なのだが、目や歯の老化は急激で隠しようが無い(その他もか)。
体力低下を防ごうとたまにジムに行ったりしたが、やっぱり高い所にも行きたくて、真昼岳北側にある林道を県境まで車で登ったりした。この9月の秋田は日照時間が記録的に長く、日曜日も好天に恵まれて、峠から和賀岳や真昼岳の姿を見て満足した。
登山を再開するにしても、足をしっかり保護する登山靴を履くのが良いわけだが、登りたい山やルートはスパイク長靴向きになってしまう(笑)。痛みが治まってきて普通に近い感じで歩けるようになり、そんな山へ行きたい気持ちの方が勝った。一般ルートを避けて湯田側から入山することにする。通行止めの地点では、林道歩きが予想より長くなりそうなので、かなり躊躇した。それでも一旦歩き出すと、身体や心が喜んでいるのがわかる。
昔の地図を見ると、この林道終点には鷲合森という集落?が記載されている。鉱山跡なのか、その処理のために工事が入っているのかもしれない。当時は丸子峠へ登る沢沿いの道もあったのだろうが、今はどうやらまったく消えているようだ。
砂防ダムの上に出て、沢を辿ると二又になって滝が現れた。登れるはずもなく、右又の左岸側を草につかまりつつ何とか登る。ジムに行って上半身も鍛えたのがここで少しは役立ったか(笑)。重い荷物を背負って沢登りをする人たちの体力(腕力)はスゴイなと思う。
話は逸れるが、この秋の初め、秋田の白岩岳でマタギのシカリ(リーダー)を務めていた人が遭難して亡くなった。崖を落ちたらしい。詳しいことはわからないが、知識や経験が豊富なのだから、体力の低下が原因ではないだろうか。
藪こぎもまずは体力。左手に丸子峠や横岳を見て現在地の高さを推測しつつ、少しずつ登る。鷲ヶ森山と丸子峠の中間にある小ピークに上がった。鷲ヶ森山へは展望の良い尾根道、山頂からの眺めも期待通りだった。
休憩後、木に囲まれた狭い穴を潜って白子森方面へ歩き出したものの、なんだか足の痛みが増している。無理せず引き返そう。
地図上の丸子峠より北東へ少し登った所にある分岐から、さらに前方にしっかりした道が延びている。この先の1,098mの横岳までピストンした。
さて、分岐まで戻って湯田側へ下ろう。しっかりした道があったが、これは水場までだった。引き返してから、沢の源流部のような所も歩いたが、結局は峠の北側の広い尾根を注意深く下った。
一般登山者が沢を下ってはいけないことは常識だが、今回は登りの段階で「この沢は自分では歩けない」ことを知ったので、尚更、沢を下りようかという気にはなれない。尾根ならつかまる笹や灌木があるが、沢にはほとんどなく、ましてや足元が滑り易い。2・3mの高さの滝なら飛び降りることができるかもしれないが、そんなことをしたら最後、引き返そうとしても登ることができず、もう前進するしかなくなるだろう。前方に大きな滝が現れたら、アウトである。
ただ、尾根を下る際にも注意点はある。初めは緩斜面でも、最後の沢や林道に落ち込む時点で崖になっている場合が多い。二万五千図を注意深く見てルートを選ぶことが大切だと、今回も認識させられた。
林道歩きが長かったものの、好天に恵まれて大満足の山歩きだった。自分のことを「山バカ」とは思っていないが、後で痛くなることがわかっているのに痛くなるような山歩きをするのは、バカだなと言われても否定はできない(笑)。
コメント
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こんばんは
しばらくぶりに kamadam さんのヤマレコ拝見いたしました。
お怪我をされていたんですね。
どうされたのかなって・・・思っていました。
「小指の基部骨折で、骨が付くまで半年」大怪我でしたね。
どうか、お大事にしてください。
鉄人のkamadam さんも老化ですか・・・・
確かに・・・私もそうです・・・加齢による老化現象は多々あります。私は目が一番深刻です。(笑)
お互いに老化との戦いですね。
そうでしたね。9月〜は天候にも恵まれて、いい登山日和が続きましたから、 kamadam さんはヤキモキされていたんですね。
そんな時は・・・・やはり山を眺めたり、山関連の本を読んだり、山の写真を眺めたりですね。
再開の山は・・・一般ルートを避けて、焼石連峰の鷲ケ森山ですか。
やはり、すごいですね。
私は牛形山より北側の稜線は未踏ですが、牛形山からその先の白子森なんかは険しい感じの山だったと記憶しています。
しかも沢を登り、沢を下るんですから・・・・kamadam さんらしいヤマレコだと感じました。
確かに読図力というか・・・1/25000から地形の状況を想像できる力(解図力)がとても大切ですね。登りはともかく、下りではとりかえしがつかなくなることが本当にありますからね。私もいつも下りは気を付けています。
そうですね。私の古い1/25000(二色刷り)でも鷲合森という集落が確認されます。鉱山でしょうか。ちょっと興味が出てきました。
鉱山だとすると物流ルート等で丸子峠から夏油へ下る道もあったと思いますね。鉱山労働者の慰安先の温泉も大切でしょうしね。
kamadam さん、ご苦労様でした。
暖かいコメント、ありがとうございます。
本物の鉄人の750RSさんから鉄人と呼ばれるのはどうかなと思いますが
否定するために老化の話をし出したら・・盛り上がりそうなので、止めておきます
ジムでは自転車漕ぎをしていました。あれも結構太ももを使いますね。冬の間もたまに行こうかなと思っていますよ
通行止めの地点から鉱山跡まで、ずっと整地された砂利道でした。工事関係者以外の車は入れたくないという意思も感じました。もしかすると、丁寧にお願いしてみたら通してくれるのかもしれませんが キノコ採りとかだったら、まずダメでしょうね。
750RSさんおっしゃるように、丸子峠は夏油温泉へ湯治に出かける際に通った峠だっただろうなと思います。昔のこと、知っている方がいらしたら教えていただきたいものですね。
kamadamさん
こんばんは、こんな時間にすみません。
鷲合森調べてみました。
鷲合森には鷲合森鉱山(わしあいもりこうざん)があったようです。
金・銀・銅・鉛・亜鉛・硫化鉄などを産出していたようです。
創業は1904年〜閉山は1972年でした。
学校もあったようですね。
※湯田町立鷲合森小学校1972年廃校
同 鷲合森中学校1972年廃校
おやすみなさい。
750RSさん、わざわざ調べてくださってありがとうございます。
そうです、確か工事内容の表示板には、鷲合森鉱山と記載されていました。
小学校・中学校まであったのですね。
下山の途中で見つけた小沢の導水管も、住民にとっては鉱山に影響されない貴重な水源の名残りだったのかもしれません。
昨年と今年2回通りました。1回目は右手に踏み跡のようなものがあるので少し降りてみましたが、とんでもない沢になり引き返しました。地図はやはり間違いでしょうか。ちなみに左の湯田側には道はまったく見えなかったのです。
30番、「湯田○○大石」の下に「○○者危険」って書いてあって○○者ってなんだろって思った記憶が。
積雪期には夏油のリフトトップから白子森方面を歩かれる記録もありましたが、展望は最高でしょうね。
歩けるようになって何よりです。ですが、すっかり回復するまでは、もう少しだけノーマルに歩いて下さいね、老婆心より
先日のcheezeさんのレコのお陰で歩くことができました。ありがとうございます。
実際の分岐は、地図上の丸子峠を北東へ高さ50m程登った地点だというのは大切な情報だと思います。
積雪期のことも考えましたが・・焼石はやっぱりスキーツアー向きの山域だなと思うのですが、いかがでしょうか。3月頃から夏油温泉まで入ることができたら、ワカンで日帰りでも楽しめるとは思いますが・・
これからまた1ヶ月くらい、大人しくいたします
秋田では国民文化祭で、週末はイベント盛りだくさんです
Kamadam さん、こんにちわ
暫くレコ間隔が空いていると思いましたら、怪我をされていた由、お大事にして下さい。
鉄人の藪山ファンディングを拝見し又々大興奮しました。
No.12や14などは至福の眺望ですね。
No.37〜39やNo.42〜43の鋭い現場判断もKamadamさんらしい嗅覚ですね。(No.37などは小生なら拘って強行し苦境に立っていたかも知れません)
等高線の広いルートは概して薮が濃く、方角も難しくなりますし、林道等への下降点の地形も等高線からは読めませんから、下りでは要注意ですよね。
秋期は発汗や、何よりマダニも少なくなる?ので藪山歩きには良い季節ですが、怪我の早期完治にお努め下さい。
ありがとうございます。しばらく大事にしたいと思います
ご指摘の写真37(水場周辺)ですが、石がゴロゴロしていて、石の間に足を挟んでしまいそうでした。それと、もしかしたら水場に着く前に、西方向へ道の痕跡があるのかも・・と考えて引き返しました。どちらにしても、だいたい同じ方向に進んだわけですが。
「臭覚」、とても大切なことだと思います。私は標高差・距離共にわずかな一本尾根しか歩けませんが、少しずつ慎重に経験を重ねたいですね。
マタギのリーダーでさえ、遭難することがあるのですから・・
本当に、藪山歩きに良い季節です。tonkaraさんのレコ、これから拝見します
藪こぎはまずは体力ですね
それに冷静な判断力も加わるでしょうか。
足の怪我が完治されていない方が、歩くコースではないですね
賑やかな夏油の裏から登るのはkamadamさんらしい選択だと思いました
でも足のケガが完治されるまで、お大事にしてください。
雪の尾根歩き本番は来年の二月下旬以降ですからね
ご心配いただいて恐縮です 残雪期の頃には骨もしっかり付くでしょう たぶん
鷲ケ森山からは、tooleさんが庭とする秋田・岩手県境の山々も逆光ながら良く見えました。
来年の残雪期には、tooleさんの雄大な焼石連峰ツアーが拝見できるでしょうか。楽しみです
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