裏那須大倉山 甲子から下郷
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- GPS
- 17:00
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 2,231m
- 下り
- 2,270m
コースタイム
- 山行
- 5:24
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 5:41
- 山行
- 9:58
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 11:13
天候 | 一日目 5/29 曇り時々晴れ、にわか雨 強風 最低気温10.37℃ 23:47 最高気温22.09℃ 08:40 二日目 5/30 晴れから徐々に高層雲 無風 最低気温07.67℃ 04:37 最高気温27.15℃ 15:37 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
JR 池袋-新白河7:42 乗車券 320+2640=2960円 やまびこ201号自由席特急券 大宮-新白河 2640円 福島交通 新白河高原口8:00-新甲子8:35 790円 復路 会津バス 音金上坪15:35-養鱒公園駅前15:49 300円 会津鉄道・東武鉄道 養鱒公園16:01-会津田島16:11 乗車券 会津田島17:48-栗橋20:35 2720円 特急券 特急リバティ154号 会津田島-栃木 1640円 JR 栗橋20:40-池袋21:36 858円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
新甲子遊歩道 観光客用の遊歩道としては2箇所危険個所があった。沢沿いの径が消えた個所を過ぎると通行止めの標識があったが、入った方向にはなかった。 ・やしお坂の手前の斜面トラバースに大きな倒木による寸断箇所があり、倒木の上を跨ぐか、高巻く必要がある。 ・子宝の岩あたりの沢沿いで径が消えた。おそらく増水により水没していたと思われる。岩ごろの上を超えると径が復活した。 甲子から坊主沼避難小屋 ・水場は新道分岐の標識に記載あるのみで現地にはっきりした表示はなかった。水流は数多くあるが、唯一沢に降りるロープがあった分岐から5分位の箇所と思われる。終盤、水流を跨ぐ飛び石状の木道が現れるが大変滑った。急な窪状を小尾根に登り上げる箇所と坊主沼分岐と小屋前に残雪があった。急な窪状はキックステップで登った。 坊主沼避難小屋から須立山への稜線に乗るまで ・短いが、外傾した上に笹の茎が寝ているトラバースで気を遣う。稜線に乗る手前は急で足場が悪くロープがあった。 巣立山への登りと大峠分岐への登り ・ガレた急坂あるが安定している。 大峠分岐から大峠山 ・オーバーユースで洗掘と拡幅が多い。 大峠山から三倉山 ・緩い登り降りの気持ち佳い稜線歩き。オーバーユースはない。大倉山の手前で径に笹が被るようになったが、三倉山までは大峠側からピストンでよく歩かれている様子。 三倉山から唐沢山(現地の標識は空沢山だった) ・唐沢山手前まで笹が被った藪状態だった、まだ下径ははっきりしているが、笹を掻き分けて足元を確かめる必要があった。1720m圏峰過ぎで、倒木に径を寸断されて復帰するまでうろうろした。 唐沢山から1040m沢への下降点まで ・地形図ではそれほど急でない様子なのだが、木の根の張り出した段差が多くあり、疲れた身には歩き辛かった。雑木の新緑の尾根が広がると下生えが消え、どこでも歩けるようになり踏み跡は不明瞭になった。心配だった沢への下降点には道標があり明瞭な径が源頭に延びていた。尾根筋にも径は延びており、エアリアの深いという笹は枯れかかっているようだった。 1040m沢への下降点から林道まで ・源頭へのトラバースと上部こそ明瞭だったが、中盤は不明瞭になり適当に歩いた。林道に出る手前で水流と沢沿いの踏み跡が現れた。 |
その他周辺情報 | 弥五島温泉 郷の湯 0241-67-4710 第1・3水曜定休 最寄り 弥五島 養鱒公園16:49-弥五島15:59に乗れれば使う予定だったが、そもそも養鱒公園駅の乗換が0分なうえに会津バスが遅延したので無理だった。 御宿 夢の湯 0241-66-3131 定休日 第2・4木曜 最寄り 会津高原尾瀬口 当日電話が繋がらず、営業が確認できなかったので諦めた。 会津田島駅 付近の食堂は昼と夜営業の中休み中だったので、駅売店と近くのコンビニで酒と食事を購入。 |
写真
装備
MYアイテム |
重量:5.06kg
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感想
2022年8月に三斗小屋温泉に漬かりながら大倉山・流石山のなだらかな稜線を眺めていた。翌日、北温泉へ向かった大峠では西に延びる径が気になった。
甲子から入山して坊主沼避難小屋泊、翌日下郷の音金上坪BSまでの計画をしたものの、復路のバスは平日のみ。使いやすいのは15:35で、16:50ではバスか遅れると帰宅が深夜になり、風呂と食事の余裕もない。お初のコースを9時間の標準タイムで歩き通せる自信もなかったので、復路の便の悪さから万が一の為の予備日が欲しかった。
今回三日の休日で一日目が低気圧通過で曇り時々晴れ、二日目が高気圧に覆われ晴れ、三日目が台風接近で雨予報だった。三日目を予備日にとって行程と天気が合致した。
一日目 5/29
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初めて新白河で下車して新甲子へのバスに乗る。里は青空で上々だが、山の稜線には雲が掛かる。雨が降るかもしてないが本日はほぼ樹林帯なので問題ない。新甲子でバス降りる。同じく下車した老夫婦はみやま荘に向かった。ここからは一人旅。時間があるので遊歩道経由にしようと展望台への径から入った。シロヤシオはなく、高巻きの登り降りのある径だった。
途中、やしお坂の手前で大きな倒木による寸断箇所があり藪を高巻いた。暫くして沢沿いに降りると径が消えルートファインデングする必要があった。径が復活すると、足元注意の標識があった。はんのき通りの標識を過ぎると来し方に対して通行止めの標識があった。広い道を行き、河鹿の森の標識を見てほどなく阿武隈川源流碑のある車道に出た。
二ノ沢、縞石沢、ブドウ沢を過ぎる。途中山側には幾つもの踏み跡があった。ヘアピン手前で枝沢が滝水をコンクリートの樋で受けて延長し車道を跨いで阿武隈川に落としている珍しい構造物の下を通った。ゲートを過ぎまもなく大黒屋に着いた。
大黒屋は休業日で静かだった。敷地に入り奥の甲子山大黒天と勝花亭の間から阿武隈川の橋の手前に登山口標識と登山コース案内図があった。橋からは堰堤に水煙が上がるのが見えた。
小屋の所で休憩後、ポールを1本出して出発した。白水滝方向は通行止め、温泉神社を回り込んで、小尾根に乗ってから九十九折れが続く峠道のような優しい傾斜で登りやすい。1100mで東に延びる明瞭な尾根を右端に絡めながら九十九折れが続いた後、1230mで南に延びる尾根に乗った。勾配が緩み左に折れると猿ヶ鼻の標識があった。風が強く、にわかに雨も降り寒い。レイントレッカーを重ねる。 緩い径の後甲子峠分岐を過ぎ抉れた径になり、甲子山に出た。風が強い。大白森側は晴れているが、旭岳は雲が掛かる。この時点で旭岳に行く気はなくなった。三本槍にも雲が掛かり寒いので早々に降る。阿武隈川源流の原生林の印象が残った。
鞍部の新道分岐には標識があった。旧道は一応枝を集めて塞いである。樹林帯のトラバースが続き、5分程で表示はないがロープのある水場らしき沢があり400ml補給した。4.8L担いできたが、この補給が翌日の終盤に効いた。その後何度も小さな水流を跨いた。飛び石様の木道で滑って危うく転びそうになった。1500mから登りとなり、残雪が詰まった急な窪状をキックステップで登ると1570mで東に張り出す尾根に乗った。再び水平道となり暫くして坊主沼分岐の標柱が現れた、もう疲れており腰も限界だったので坊主沼は見送り、残雪を渡って避難小屋へ向かった。まもなく小屋に到着した。
夏季入口は解錠されており、綺麗な小屋だった。ドアノブをロックするふくらみがすり減って扉がロックできなくなっていた。窓も同様だったが、木切れを挟んでロックした。 残置してある敷布団のみ借用して寝転んで腰をかばった。窓から見えた強風に煽られる樹々が印象的だった。食も進まなかったがウイスキーの助けで何とか済ませ早々に寝た。
二日目 5/30
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3:00時起床 外に出ると打って変わって無風の星月夜。今日は期待できるなと思った。朝食を済ませ掃除をして4:00過ぎ出発。坊主沼の南分岐を見送ると三本槍岳から赤面山への稜線と原生林が目を引く。外傾した上に笹の茎が寝ているトラバースになり気を遣った。エアリアの「緩い稜線歩き」を期待していた身には辛かったが、。ロープ下がり寝た笹で足場が悪い急斜面を這い上がるとやっと、「緩い稜線歩き」になった。灌木のトンネルと展望が気持ち佳い。ミツバオウレンが群れ咲く。里の雲海が目を引く。
笠ケ松には笠のような松があった。須立山への登りの道筋が見え、等高線が詰まっていて懸念した「ガレの急坂」は心配するほどではないと感じた。登りに入るとやはり足場は結構安定しており、快調に高度が上がり展望が広がった。須立山からは来し方の曲線と県境稜線のなだらかな稜線、三本槍への道筋も素敵だった。降りに入り、泥濘を通過する。すぐに鏡ヶ沼が目を引いた。県境稜線と旭岳から延びる曲線とダケカンバの疎林を水面に映す様子が印象的だった。
吊尾根状の鏡ヶ沼分岐を過ぎ登りに転じる。須立山より土が多いが、似た登りで大峠分岐に着く。大峠分岐で休憩し、時間が押しているので三本槍岳は見送ることにしたが結果正解だった。
大峠分岐からは大峠までは再訪となるが、前回は雨で真っ白だった。今回は打って変わって雲一つない好展望。遠くは霞むが磐梯山らしきが見えた。稜線漫歩を楽しむが、洗掘された大きな段差で次第に腰に負担が掛かり、辛くなった頃大峠に着いた。
大峠で初めて三本槍方向に向かう人に会った。人が集まる要所の様で、さらに休憩中に到着した単独二名に出会った。
大峠山へは比較的急だが登りやすい。北尾根の曲線が気持ち佳い。途中で大峠で出会った一人に抜かれた。大丸駐車場からとおっしゃっていたのでピストンだろう。どこまでだろうか。大峠山に到着すると後は緩い稜線歩きで気持ち佳い。1790m圏峰辺りでまた後続の方に抜かれた。三倉山までピストンだそうで、この稜線をミニ飯豊と呼ぶと教えられた。まさに相応しいと思った。流石山三角点1812.5mで休憩して、流石山1822mに向かうとランナーの方とすれ違った。結構歩かれているようだ。流石山1822mを過ぎ、釣尾根から大倉山の曲線は美しい。
左には那須全山と三斗小屋温泉と原生林。
大倉山831m峰付近のキスゲ小沼と五葉の泉にはカエルかサンショウウオの卵が多数あり、付近にはチングルマが咲いていた。まさかの出会いに感激した。径に笹が掛かるようになり、二人組とすれ違った。聞くと下郷からとの事なので、三倉山から径の先の状態にひとまず安心した。笹被りに少々うんざりして大倉山1885mに着いた。山名標はあるが、設置者の名前もないのでこの先の状態に少々不安を感じた。休憩して確認すると15:35に何とか間に合いそうだと思った。
大倉山を過ぎて、三倉山ピストンの二人とすれ違った。下郷に抜ける自分よりピストンの方が大変だろう。三角点1854.0m峰はジャンクションピークだった。西に延びる尾根で男鹿の山並みに繋がっている。とても魅力的だった。三倉山まで尾根は痩せる。シャクナゲが多い。たかだか80mの登りだが、疲れのせいで偽ピークに騙されつつ漸く三倉山に着いた。
三倉山で休憩して先の様子を偵察すると、悪いことに笹藪となっている。良い事には掻き分けると明瞭な径が見える。下降に支障はなさそうだが、時間が掛かりそうだとバスの時間が心配になった。勾配が急になったり、尾根が広がったりすると、径は九十九折れになり方向を変えるのでルートファインディングに慎重になる。尾根の際を通ることもあるので気を使った。
唐沢山の手前で笹は消えて、緩い尾根を辿り唐沢山に着いた。文字の消えかかった標柱があるのみ。最後の展望と休憩もそこそこに時間を気にしながら北東の尾根に降る。地形図では緩い尾根なのだが、時々ある張り出した木の根の段差で疲れる。1515m峰はよく判らなかった。1360mの尾根の分岐を気にしながら降り、1300m辺りで美しい新録の森となった。下生えが消えて踏跡が不明瞭になるとまもなく道標が現れ、源頭に向かう径が続いていた。
何回か九十九折れた後源頭からが沢沿いを降るようになった。最初明瞭だった踏み跡は中盤になると不明瞭になり適当に降った。水流が現れ左岸に踏跡が現れた。まもなく沢中初めての道標が右岸を示し林道に出た。林道を足早に集落を目指す。水は調度尽きた。まもなく神社と登山口表示のある集落の車道に出た。右折しすぐのT字角に音金上坪のバス停を発見し間に合ったことに安堵した。
バス停で片付けした後、庭先でお仕事中だった民家の方に水を乞う。快く分けて頂けてがぶ飲みした。有難うございました。
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出会った花
ミツバツツジ
ミツバオウレン
シャクナゲ
イワナシ
コヨウラクツツジ
ミネザクラ
イワカガミ
ムシカリ
ムラサキヤシオ
ミヤマキンバイ
チングルマ
ショウジョウバカマ
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