遭難の洗礼◆双門ルート【奈良大峯】
- GPS
- 15:48
- 距離
- 19.1km
- 登り
- 2,098m
- 下り
- 2,102m
コースタイム
- 山行
- 10:14
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 11:31
天候 | 晴れのち曇り…のち… 遭難 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
朝06時に熊渡に着(3台目) |
コース状況/ 危険箇所等 |
橋V字崩落、ルート荒れて難易度上がってる模様 |
その他周辺情報 | 天川川合からの沢沿道路は狭小で、対向車との離合すれ違い困難 |
写真
感想
関西最高峰、
八経ヶ岳1,905mに抱かれた、
天空の『双門ルート』に初挑戦
装備は、
狼平避難小屋泊、真水3L含10kg弱
快晴の空の下、
双門経験者ひとりを含む、
親しい仲間内(男3女1)で
早朝6時半、登山スタート
まさか自分達が遭難することになろうとは…
■14(水)当日
双門を経験した仲間は、
白川八丁、釜滝を見て渇水気味と一言
岩崖に設置された橋はV字に崩落し、
手摺支柱に足を置き大股で跨ぐ、
不安定に通過せざるえない状況や、
ガレ場ザレ場、落石、真下崖の浮き石地帯、
沢の対岸に渡らないとルートロストしたり、
崩落迂回で急斜面を登り返したり、
と、年々、双門ルートは荒れている様だ
◇12時、仙人凜謄薀甲
双門滝も心なしか細いとのことだったが、
テラスから下りた先の沢プールが
この日の青空と同じくらい綺麗な大峯ブルー
休憩がてら入水ドボンでクールダウン(笑顔)
狼平まであともう少し…
当初の予定通り、
時間的余裕もあり、
綺麗な沢で泳ぎ遊んだり、
4人で楽しい時間の真っ只中に居た…
筈だった…
〜試練の始まり〜
空から雨粒がポツポツ落ちてくる…
通り雨かなと思い沢横の木陰で様子見
ポツポツ降ってきた雨は、瞬く間に
大粒の叩きつける雨に変わり閃光雷鳴!
仲間が張ったタープに緊急避難するも
閃光頭上で轟音ゲリラ雷雨に!!
平和かつ安全だった沢は、
両岸のV字にそそり立つ岩崖に
それまで無かった白滝が何本も出現!
沢はみるみる増水し、
渡渉できない危険な瀑流に
足元にも水が迫り危機的状況
雨の降り出しから僅か20分程で
狼平へ沢を登り詰めるどころか、
一刻も早く尾根に上がらなければ…
遭難する…
◆◇緊急ミーティング◇◆
◆状況整理
遭難時、14時半
現在地、狼平まで1時間弱の距離
沢状況、瀑流沢を登り詰める事は不可能
緊急性、一刻も早く沢から離脱必須
.┘好院璽弸巴
沢対岸西側の斜面を這い上がれば、
一般登山道の『高崎横手』に合流可
1時間半程で狼平避難小屋に到達できる
⇒⇒瀑流の渡渉は困難かつ危険すぎ
▲┘好院璽彁劃妻面
対岸渡渉諦め今居る東岸斜面を登る
標高差400mを登り切れば、
尾根づたいに修覆山△ピークが有り、
破線登山道を経て弥山小屋に繋がる
⇒⇒大幅に時間掛かるが安全優先で合意
◆エスケープ
ルート、沢→→→修覆山→→弥山小屋
標高差、400m修覆山ピークまで
見積り、3時間で行かないと日没▽
▽日没ビバーク、
真夏といえど大峯の夜は15℃を下回る
全身ずぶ濡れの身体では、
低体温症で夜を越せないのは明らか
命が危険に曝されるので行動し続け、
体温上げ弥山小屋に辿り着く事
◆15時半、再スタート
ゲリラ豪雨、ガレ場、浮き石急登、
足を置く場所を選びながら慎重に登る
上部で危なげな場所は、
先頭者先行偵察ルートファインディング、
後続は待機して安全ルートを見極めながら、
チームワークで体力の消耗を抑える
◇17時
尾根筋まで登りきり安心するも束の間、
吸血アブ大群襲来で顔中刺されるも我慢
スマホまだ圏外(docomoとSoftBank)
◇17時半、
2時間で400登りきり修覆山ピーク到達
樹林帯で山頂標識なくスマホまだ圏外
破線登山道を進み空が開けた場所で
docomoのアンテナが立った!
弥山小屋に電話を入れる
◇18時過ぎ、弥山小屋に到着
全員びしょ濡れドロドロだったが、
快く笑顔で受け入れてくれた、
弥山小屋ご主人に感謝
落ち着いたのち、
仲間の無事に乾杯!
同日に、
双門入渓した登山者が居たなら、
事なき様、無事を祈る…
〜〜〜〜〜〜〜
■15(木)翌日
昨日のゲリラ雷雨はどこへやら…
真っ青な空を背に纏った
八経ヶ岳の稜線が目の前に!
八経明星方面へは周回せず、
昨日の泊まる筈だった狼平へ下山
◇午前9時、狼平ら着
小屋泊まりの人やテントは無かった
一般登山道で、高崎横手を経由し
金引尾根分岐から金引ルートで下山
◇正午12時、熊渡へ到着
渋滞混雑気味の洞川温泉へは向かわず、
帰路方面で温泉に入り家路につく
〜〜〜〜〜
■■登山後記■■
気付き、
『遭難』は他人事ではなく、
自分も遭う可能性があるという事
当初の登山計画では、
充分に余裕持たせてたにも拘わらず
天候急変で、
状況は一変すると身をもって痛感
昨今、UL装備が流行りだが、
燃料やエマージェンシーギアは
省くべき対象ではないと再認識した
★★遭難時★助けられたギア★★
【最優先順】
.好泪曄ヤマレコ(地図ダウンロード)
▲譽ぅ鵐ΕД⊂絏(体温維持に)
MЭ佑療仍獲僖拭璽(4人座り避難)
GASバーナー(タープ下で湯沸かし暖)
ゥ曠ぅ奪好(荒天時に声は届かず重宝)
Ψ鈴(夕暮れの平尾根の獣臭が怖かった)
Д悒奪疋薀ぅ(非使用だが必須装備)
┘螢船Ε猴夙バッテリー(非使用だが安心感)
キズ救急セット(非使用だが安心感)
☆☆非所持★持ってたら良かったギア☆☆
.皀好ートネット(頭に被る虫除けネット)
登山用タープ(友人のタープに助けられた)
7搬咯水器(弥山まで真水2.5Lで到達したが)
で確舛陵夙
最悪、ビバークになった場合、、
低体温症を回避するにはガス欠懸念
降雨時は山で可燃物を確保できない
☆★
非所持上位E世蓮
エマージェンシーキットに
組み込む予定
〜〜〜〜〜
最後まで読んで下さり、
ありがとうございました!
記事みたよ〜てことで、
『拍手』あれば嬉しいです♪
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