レンタカーで行く台湾 玉山主峰
- GPS
- 09:26
- 距離
- 19.2km
- 登り
- 1,644m
- 下り
- 1,636m
コースタイム
- 山行
- 3:17
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 3:23
天候 | ※本投稿は2024/10/15時点のものなります。最新情報の確認をして頂き、この投稿は参考程度にしてください。あくまで自己責任でお願いします。 1日目 午前中は晴れ。気温は20度前後だが日差しが強く日向は体感25度くらい。日陰は涼しい。 13時より突然の雨。気温は5度近くまで下がった。 15時頃に雨はやみ、10度前後。 小屋の中は冷え込みを感じ、小屋泊だがOMM coreを着てモンベルダウンハガー #3 でもやや寒かった。 2日目 午前中は晴れ。前日と同じく、気温は高くないが日差しがとても暑い。 午後から雨予報で、前日の気温を受けると雨に濡れたくなかったので早めに下山。 予報はこのサイトを見てた。 https://www.cwa.gov.tw/V8/E/L/NatPark/NatPark.html?PID=E013 玉山は10~11月が一番気候が安定してるらしい。 台湾は南国に位置するので東京と比較するとグッと暑い。とは言え標高がかなり高いので夜の気温は10度を下回る。 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
飛行機
# アクセス概要 日本→桃園国際空港→台北 台北から新幹線で台中 台中からレンタカーで塔塔加停車場 # 手順概要 - 航空券取得 - JAFに運転免許証の翻訳版を発行してもらう - レンタカーの予約 - 新幹線の予約 # アクセス注意事項 台中から國道3號経由で行ったが、新中横経路が途中から17:30~7:00まで通行止めとなっていた。リカバリールートもないため今回は7:00まで待機後、解放されてから上がった。 https://www.ysnp.gov.tw/Jp/Highway/C001300#collapseOne2 多くは嘉儀から向かう事が多く、こちらのルートならば現在通行止めはない。 台中からだと山道が30km、嘉儀だと60kmほど山道。また都市として発達していることから台中を選んだ。しかし嘉儀まで新幹線で行って、嘉儀でレンタカーを借りていった方が良さそうではある。 # 日本→桃園国際空港 羽田からジェットスター。 行きは一人当たり約32,000円、帰りは28,000円。 # 桃園国際空港→台北 片道は150TWD。 悠々カードというSuica的なチャージ式のカードがあるのでそれを空港で購入できる。駅以外にもコンビニでもチャージは可能。街中の移動もこのカードがないと非常に不便なので、このカードの利用はマスト。 カードは特に柄がないものなら150TWD、凝ったデザインのものだともう少しかかる。 4泊5日で途中台北や台中を移動しまくっていたが、全体で使ったのは550TWDくらいだった。 # 新幹線 台北駅には新幹線専用の駅とそうではない駅がある。それぞれかなり離れてるので注意。 台北→台中で約2700円。 新幹線の出発する30分前で在庫があれば時間の変更が可能。 窓口での発券となり、大体並んでいるので1時間前とかには駅に行って手続きする事をオススメする。 https://jp.thsrc.com.tw/ # レンタカー ## 運転免許証の翻訳版 JAFで4,000円で発行できる。 申請してから数日経つとセブンイレブンのネットプリントで印刷できる番号が届く。7日以内に印刷しないと失効する。また印刷できるのは1回限り。複写防止のマスキングがされてるので、コピーなどを取ると「無効」の文字が浮かび上がってくる。「無効」の文字が浮かび上がってるものは使えない可能性が高いので注意。 申請から時間がかかるので早めに手続きをお勧めする。 ## レンタル レンタルしたのはカローラクロス。新車でピカピカだった。 元々kkdayで予約をしたがあくまで日本語の代理のサイトであり、出発3日前にキャンセルされている事に気付いた。 急いで他のサイトで調べ、IWSというレンタカーの会社にLINEで連絡。LINEでは英語が通じたが、現地へ行くと英語が通じるスタッフが1人しかおらず他のスタッフは英語の理解は浅いようだった。 保険のアップグレードの話がなかなか通じず、英語の通じるスタッフが来るまで無事レンタル出来るかヒヤヒヤした。 後述するが台湾の街中の運転はかなり難易度が高かったため、保険はアップグレードして正解だった。 直前だった事もあり48時間で23,000円くらい。 保険の話は事前にしておく事をオススメする。 https://www.iws.com.tw/JPN/index.html ## 台湾の運転事情 左ハンドル、右側走行である。 右折時は小さく左折時は大回りになる。右折が優先。ほとんどの信号に矢印が出てるので、ランプがついてるタイミングしか右左折出来ない。ここら辺は普段運転してる人ならたぶんすぐ慣れる。 注意その1→バイクがめちゃくちゃ多い。水曜どうでしょうばりに多い。すり抜け当たり前。秩序など皆無。 注意その2→縦に道路が複数ある。上に入る場所、下に入る場所、国道もあれば有料の高速道路もある。それの入口や出口が同じ場所に複数存在してる。故にGoogleMapが混乱している。GoogleMapが同時に右に行くことと左に行くことを誘導してくる。しかも一つ間違えるとかなり大回りに戻らないといけなくなる。GoogleMap以外の台湾ローカルに特化した地図アプリがあればそれを使った方がいい。 注意その3→一通や右折専用レーン、バイク専用レーンが多い。かなり多い。日本よりも多い。なんなら右折専用レーンに入る前に中央分離帯みたいなのがあるから、途中から右折専用レーンに入れない。次の道を予測して、どこに入っておく必要があるか把握しないといけない。たぶん助手席でMap見てる人が居ないと成り立たない。 ## 高速道路とSAと給油 レンタカーにはETCが大体ついている。フロントガラスにETCのチップが貼り付けてあれば、レンタカー返却時に支払える。台中→塔塔加ならば45TWDとかなり安い。 SAにはゴミ箱があり少し大きめのコンビニとかがある。 給油はレギュラーなどではなく、95気油など。レンタルする時にもらう資料とかに書いてある。台中で行ったところでは英語があまり通じなかった。事前に給油口は確認しておいた方が良さそう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
# 登山口まで 排雲登山ビジターセンターより100TWDでバスで登山口へ行ける。6:30から運行。連休で行ったこともあり3台で運行していた。バスを使わなければ1時間~1時間半。行きも帰りも誘惑されて乗りました。意志が弱い。 # 排雲山荘(パイュンロッジ)まで かなり整備されている。ほぼハイキング。つづら折りで気付いたら高度が上がってる。 とは言え高地ではあるため心拍数は上がりやすい。高山病にならないようにゆっくりめに上がった。呼吸する事を意識した。水をめちゃくちゃ飲んだ。 道中にトイレが2つあり、東屋も近くにそれぞれある。ティッシュはないが捨てる事が出来る。 片方の東屋で餌付けされてるのか異常に人馴れした鳥がたくさん居た。 # 排雲山荘から玉山主峰 山頂直下まではほぼハイキング。直下から少し岩場が増えてくる。とは言え北アルプスの岩場に比べれば整備されている。落石が多い箇所は屋根付きの道が作られていた。有り難すぎる。 玉山登山は登山を普段していなさそうな人がガイド付きで登っていたりもするので、山頂直下はかなり混雑する。ご来光のタイミングで行こうと思ったら混雑してて間に合わなかった、なんて可能性もあるので余裕を持っていった方が良さそう。 # 電波 今回はeSimを事前に購入した。本人情報の登録を行わないとアクティベートしても利用できないので注意。しかも本人情報入力してから30分くらい開通までに時間がかかる。桃園国際空港でも購入が可能。5日使い放題で900円とかだった。 山中内も含め、ほぼ全ての場所で5Gが立っていた。 排雲山荘でツイ廃が捗ってしまった…。 https://www.kkday.com/ja/product/143731-500mb-1gb-2gb-taiwan-network-card-high-speed-unlimited-total-esim-card-taiwan ちなみに今回はデータ専用にしたが、中国語が話せるならば台湾で使える電話番号があってもいいと思う。英語だけだとあんまり意思疎通出来なさそうだから、レンタカーの店や宿などはLINEやメールなどで緊急時にやり取りできる情報を確保した方が安心。 # 水 飲んでも死にはしなさそうだが、台湾の水道水は飲んでない。空港で水が汲む事ができる。また宿には大体500mlのペットボトルが置いてある。 セブンイレブンやファミリーマート、スーパーマーケットなどがあるので水の入手は容易。2Lで20~40TWDなので安い。また排雲登山ビジターセンターで無料でお湯と水が汲める。 山中には水が汲める場所はない。 排雲山荘では食事のタイミングででかい樽みたいなのにお湯が入っている。ボトルがプラスチックのものしかなかったので冷ましながら確保した。ナルゲンとか山専ボトルとかのが使いやすそう。 朝ごはん(1時)の後は2つあるでかい樽の片方には温かいミルクティーが入っていて元気が出た。最初は泥水かと思ってビックリした。 |
その他周辺情報 | # パーミット手順 1. 排雲山荘の予約を行う 2. 支払い方法の連絡 3. 入山許可証の申請 4. 予約完了のお知らせ、入山許可証の印刷 5. 寝袋/食事の予約 # 全体の流れ 1. 日本→桃園 2. 換金 3. 桃園→台北 4. 台北→台中 5. レンタカーを借りる 6. 台中→塔塔加 ※注意事項あり 7. ビジターセンターで入国許可証もらう 8. 警察で入山許可証もらう 9. バスに乗って登山口まで行く 10. 登る 11. 排雲山荘でチェックインをする 12. 食事代を支払う ※14:30~ 13. 食事をする 14. 登る 15. 下山 16. 下山連絡をする 17. 帰路 18. 給油 19. レンタカー返却 ## パーミットと排雲山荘について 玉山に登るためにはパーミットが必要。パーミットの確保が核心。 1泊2日ならば排雲山荘の予約を取ることでパーミット取得が出来るようになる。外国人は予約日の4ヶ月前に先着で24名予約ができる。その次は1ヶ月前から日々更新で抽選が可能らしい。とは言えこの抽選も実は先着になってるという噂がある。安心のためには4ヶ月前ので予約をしておきたいが、現地時刻の予定時間になった瞬間のクリック合戦である。個人情報は事前に入力して保存しておけるので、保存は必須である。 この辺はまとやんさんの記事を参考にした。 https://www.yamareco.com/10th/?p=9252 排雲山荘の予約が出来たら通常は3日以内に現地で支払うか、海外送金をするか選択をする必要がある。当日、入園許可証を取るタイミングで支払いたい場合はメールで連絡をしておく。OKの連絡が来れば当日支払いで問題がない。お釣りは出ないので金額ぴったり支払う必要がある。480TWD/1人。 メールがいくつか来るが、その中で入山許可証を申請するURLがあるので事前に申請しておく。完了するとメールと添付書類がいくつか届く。この添付書類は印刷しておくこと。当日にビジターセンターで入園許可証をもらった後に、すぐ近くの警察署で入山許可証を貰うのだがそこでこの書類を渡す必要がある。 ちなみにビジターセンターも警察署も英語はあまり通じない。なので言葉を伝えるより、排雲山荘の予約画面を印刷しておいて、見せた方が早い。なぜか日本語を少し知っており「ちょっと待ってね」「頑張って!」と笑顔で言われてうれしくなった。 事前に行う事としては最後に、寝袋と食事の予約を行う。登山慣れしてる人なら排雲山荘から玉山主峰までは1~2時間だが、初めての人だともっとゆっくりである。そのためご来光の時間を考え朝食が1~2時頃にあり、ブランチが7時頃にあり、夕食が17~19時にある。今回は夕食だけなので350TWD/1人。かなりボリュームがあり美味しかったので夕食だけでも予約をオススメする。 寝袋はかなり暖かそうだったが、今回は自分のものを持っていった。 排雲山荘予約時に届くメールに寝袋と食事が予約できるメールアドレスが記載されているので、そこから直接やりとりする感じになる。支払いは当日、山荘で行った。 # 山岳保険 チーム安全登山とココヘリJROに入ってるが、海外でココヘリJROは使えないので置いてった。チーム安全登山は海外においては怪我など一部では可能だが、高山病などの遭難に対しては使えない模様。 https://anzentozan.com/faq 我々2人とも心肺機能にはそれなりに自信があり富士山も問題なく登れているので高山病は気をつければ問題なさそう。道も整備されているので余程のことがなければ問題なさそう。あとはクレジットカードに付帯している内容を確認してヨシとした。 ここは各自の不安材料と加味しながら保険に入るのが良さそう。だがそもそも海外登山を対応してる国内の保険は少なそうであった。心配ならばガイドで参加した方がいいと思う。 # ギア ファイントラック ドライレイヤーブラトップ 山と道 メリノメッシュタンクトップ BlackBrick メリノシャツ OMM Core TetonBros ツルギライトジャケット static アドリフトパンツ アルトラ ローンピーク 他、エマージェンシーやヘッデンなど必需品は割愛 ガスは持っていかず、パンなどで済ませました。 |
写真
感想
# 玉山について
最近バリエーションばかり行っていたので正直簡単な登山だった。でも、確かに富士山と標高は大きく変わらないが富士山と大きく違うのは独立峰ではなく連峰であるという事。南アルプスのような山深い景色に4000m近い標高が加わって、景色はとても壮大なものであった。
また地層がかなり見えて、断崖絶壁の山がたくさん見えた。
未踏の壁もかなり多いようで、歩きながら岩壁に心躍ったりしていた。
# 排雲山荘
宿泊は460TWD、夜ご飯は350TWD。
小屋番の1人の方は日本語少し分かるとかで、日本語の単語を楽しそうに話してくれた。
2段ベッドがベースで広くてとても快適。そもそも宿泊人数は決まっているからおしくらまんじゅうにはならない。マットが引いてあったのでエアマット持っていかなくても良かった。
トイレは外と中にある。ペーパーはないけど捨てれる。
夜ご飯はタンパク質が多く、米は自分でよそう。ルーローハンもできる。チキンがとにかく美味かった。スープもめっちゃ美味かった。
鉄筋コンクリートなので全体的に寒い。
朝ごはんが1時とかの関係で、1時頃にゴソゴソし出す人が多い。耳栓があった方がいい。
それでも全体通して5000円とか?日本の価格を考えると、サービスとか含めてめちゃくちゃ安いなと思った。
快適に過ごす事ができました!
# 台湾の人々
ほんっっっっとうに良い人が多い。挨拶を必ず目を見て笑顔でしてくれるし、困ってたら英語できないのに助けてくれる。日本を好いてくれているし、日本人だと知ると嬉しそうにしてくれる。台湾を好きになる要素で一番強かったかも。もっと彼らと話したい。
# 言語の壁
台北付近は英語のみならず日本語まで話せる人がいた。しかし台中、さらに山奥へ行けば行くほど通じる言語は中国語だけになった。
玉山への山中は台湾の人も多く、きっと「先どうぞ」と言ってくれているのだろうけどそれが分からずジェスチャーだけでのやり取りとなった。
とは言え登山者は富士山に行ってる人もいたり、日本に対して愛着を持ってくれてる人もいて、「頑張ってね」「気をつけてね」「こんにちは」と日本語で嬉しそうに話してくれる事が嬉しかった。
だからこそお邪魔してる立場である我々が中国語、ないしは台湾語を話せたら、と思う瞬間が多々あった。
またレンタカーの店では本当にハラハラした。Google翻訳でも限界がある。
# おまけ
台中から塔塔加まではコンビニや道中にめちゃくちゃ野犬がいる。大人しく人間に近寄ってきたりはしないが狂犬病を持っている可能性があるのでマジで気をつけてください。あと道路に突然出てくるからレンタカーで轢いたりするといろいろ最悪な感じになる。
山中には鳥がたくさんいて、謎に人馴れしてる。雷鳥よりも逃げない。でも餌付けしちゃ絶対ダメですよ。可愛いけど。
登山靴は下山後ビニール袋に包んで帰国。帰宅即洗った。種子などを持ち込まないように対策。
台中から塔塔加に向かうなら道中に東埔温泉というのがある。台湾の温泉は水着の着用が必要らしいので、水着を持っていけば良かったと思った。
あと日月潭(リーユエタン)に寄りました。台湾最大の湖らしい。これは台中側へいかないと見れない。山から降りると29度とかで灼熱だったので気分にならなかったけど、もう少し涼しかったら自転車で湖の周り走ると気持ちよさそう。
# 最後に
淡々と書き出しましたが、本当に良い旅でした。実は今回、私は初めての海外でした。一緒に行ったシガは海外は何度か行っていたけれど、海外登山や海外での運転は初めてでした。いろんなトラブルもシガが解決してくれた瞬間が多々あり、感謝でいっぱいです。
玉山も日本の山も平等に愛おしく、台湾に行くことで歩きたいと思える山がまた増えました。
パーミットのおかげでとても快適に歩けたし、台湾は近いし、また気軽に行きたいです。
あと大変だったけど車で登山はめちゃくちゃ良いです。時間の制約もないし荷物も楽だし。次回もレンタカーをしたいと思います。
シガと、排雲山荘と、台湾の人々と、玉山に謝謝!!
※本投稿は2024/10/15時点のものなります。最新情報の確認をして頂き、この投稿は参考程度にしてください。あくまで自己責任でお願いします。
行動中や山荘でいろいろお話させていただいた福井のおっさんです
天候に恵まれてとても素敵な山行となりましたね☀
これからも海外登山にチャレンジしたいと思いますのでお互いに情報交換できたら良いなと思っています
今後ともよろしくお願いします
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