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氷ノ山(ひょうのせん) / 須賀ノ山(すがのせん)・古名:四ヶノ仙(しがのせん)

都道府県 兵庫県 鳥取県
最終更新:yamaya

樹氷が美しい中国地方第2位の高峰


氷ノ山は兵庫県養父市(やぶし)と鳥取県若桜町(わかさちょう)の境にそびえる山です。中国地方では大山に次ぐ高さで、標高は1510mです。また、兵庫県最高峰でもあり「兵庫の屋根」と称されています。
日本二百名山に選定されており、広大なブナ林をはじめとする豊かな自然が魅力です。

"樹氷"
"樹氷"

山名の由来はいくつかあります。
そのひとつは神話に基づいており、天照大神が朝日に輝く樹氷の風景絶佳から「ヒエ(日枝)の山」と褒めたたえたからとしています。
かつては「須賀ノ山(すがのせん)」「四ヶノ山(しかのせん)」など複数の呼び名がありました。国土地理院の前身機関である陸地測量部が、地図作成の際に「氷ノ山」を用いたためこちらが定着したようです。

孤高の登山家・加藤文太郎ゆかりの山

"加藤文太郎記念図書館:加藤文太郎レリーフ"
"加藤文太郎記念図書館:加藤文太郎レリーフ"

氷ノ山は、兵庫県出身の登山家・加藤文太郎(かとうぶんたろう:1905-1936年)が幾度も足を運んだ山としても知られています。彼は氷ノ山を含めた山塊を「兵庫アルプス」と名付け、氷ノ山を「兵庫槍」、三の丸を「兵庫穂高」などと北アルプスの山々に見立て親しんでいました。

御伊勢参りの旧道

"氷ノ山越"
"氷ノ山越"

氷ノ山は、山岳信仰の山であったと言われています。"氷ノ山"の"山"を「セン」と発音するのは、吳音(ごおん)という漢字の音読みで仏教用語に多く使われています。
また「氷ノ山越(もしくは氷ノ越)」は、古くは天照大神が通った峠とされています。江戸時代には御伊勢参りの街道として庶民が行き来しており、当時よりお地蔵様が旅人の無事を見守っています。今は避難小屋が備えられ、人々の安全に貢献しています。

"氷ノ山越コース:石畳"
"氷ノ山越コース:石畳"

氷ノ山越の東西に伸びる登山道は、旧伊勢道の形跡で一部に石畳が残ります。兵庫県側にある地蔵堂は、避難小屋の役目も兼ねており、加藤文太郎も泊まったそうです。

見晴らしの良い山頂部

"山頂部"
"山頂部"

山頂一帯はチシマザサの草原が広がります。これは冬の気候が厳しく高木が生育できないためで、チシマザサの切頭群落と呼ばれています。

"山頂"
"山頂"

山頂には一等三角点「氷ノ山(ひょうのやま)」が埋標されており、周りを囲む玉石は2019年の「氷ノ山紅葉登山フェスティバル」の参加者らによって運び上げられました。
傍らには三角屋根の避難小屋があり、やや離れて立派なバイオトイレが設置されています。

"山頂より扇ノ山を望む"
"山頂より扇ノ山を望む"

"山頂よりハチ高原を望む"
"山頂よりハチ高原を望む"

360度の展望を誇り、近くは三の丸や、鉢伏山とハチ高原、やや離れては扇ノ山(おうぎのせん)や日本海を望むことができます。
天気が良ければ、中国地方最高峰の大山、六甲山も確認できます。さらに北陸地方の白山や、四国地方の石鎚山が見えることもあります。

多彩な自然を満喫

"ブナ林"
"ブナ林"

氷ノ山はブナの自然林が残る山で、西側が特に見事とされています。
四季折々に見どころがあり、春は新緑のブナやツツジの花々、秋は鮮やかな紅葉が自慢です。冬は積雪が多く、樹氷をお目当てにした雪山登山も楽しめます。

"古生沼"
"古生沼"

山体の主成分は溶岩が冷え固まった安山岩で、約300万年前の海底火山の噴火でできたそうです。
古生沼(こせぬま)はかつての火口跡と推測されています。現在は国内の高山性湿原植物群落の南限に相当し、ヤチスゲやエゾリンドウなど、氷河期の生き残りとされる貴重な湿性植物が自生しています。

"古千本杉"
"古千本杉"

古生沼の近くには「古千本杉」「千本杉」なる天然スギの樹林があります。スギはアシウスギという変種で、雪に押し付けられた枝が水平や下向きに生長します。

"ヒョウノセンカタバミ"
"ヒョウノセンカタバミ"

「ヒョウノセンカタバミ」は氷ノ山で採取されたことから命名された植物です。コミヤマカタバミよりやや大きく、白色や淡紅色の花を咲かせます。
豊かな森には、国の天然記念物に指定されるイヌワシやヤマネが生息しています。また、2019年には新種の昆虫「ヒョウノセンヒメハナノミ」が発見されました。

兵庫県側からぐるりと巡る

"モデルコース(福定親水公園周回)"
"モデルコース(福定親水公園周回)"

6時間20分 10.4km
福定親水公園(65分)→地蔵堂(80分)→氷ノ山越(76分)→氷ノ山(24分)→一の谷休憩所(26分)→東尾根避難小屋(27分)→東尾根登山口(51分)→福定親水公園

兵庫県側からの定番ルートは福定親水公園からのひと回りです。

"モデルコース(ブン廻しコース)"
"モデルコース(ブン廻しコース)"

7時間37分 10.4km
氷ノ山鉢伏口(30分)→福定親水公園(62分)→東尾根登山口(47分)→東尾根避難小屋(91分)→神大ヒュッテ(41分)→氷ノ山(52分)→氷ノ山越(69分)→大平頭(36分)→小代越(29分)→ハチ高原バス停

「ブン廻しコース」は人気のロングコースです。
健脚な登山者の中には、北方の鉢伏山を含めより長い山行とする人もいます。

鳥取県側のアプローチ

"登山ルート(氷ノ山越コース・仙谷コース・三ノ丸コース)"
"登山ルート(氷ノ山越コース・仙谷コース・三ノ丸コース)"

鳥取県側のポピュラーな出発地は「わかさ氷ノ山自然ふれあいの里」です。ここは、スキー場やキャンプ場、自然ふれあい館などの施設があるリゾート地です。
登山コースは主に3本で、「氷ノ越コース」「仙谷コース」「三ノ丸コース」があります。(※仙谷コースは、上級者向けで下りでの利用は推奨されていません。また2022年6月時点では通行止めです。)
登山口 福定親水公園
氷ノ山鉢伏口バス停
東尾根登山口
まど登山口
氷ノ越コース登山口
わかさ氷ノ山キャンプ場登山口
仙谷コース登山口
三ノ丸コース登山口
基本情報
標高 1509.77m
場所 北緯35度21分14秒, 東経134度30分50秒
カシミール3D
兵庫県最高峰の一等三角点峰、日本二百名山の一つで、
山域は、四ヶノ仙国有林として管理されています。
山頂
分岐
テント場
山小屋 二階建ての避難小屋
トイレ
展望ポイント 空気が済んでいると日本海が見える

山の解説 - [出典:Wikipedia]

氷ノ山(ひょうのせん)は、兵庫県養父市と鳥取県八頭郡若桜町との県境にある標高1,510mの山である。とも呼ばれる。日本二百名山やふるさと兵庫50山のひとつに選定されている。
氷ノ山は兵庫県最高峰で、中国地方では大山に次ぐ高峰である。標高800m以上の山腹にはブナの自然林が残り、天然記念物のイヌワシやツキノワグマが生息する。
瀞川平や那岐山などとともに氷ノ山後山那岐山国定公園に指定されている。豪雪地帯に位置するため近代以降、西麓および東麓とその北隣の鉢伏山にかけて多くのスキー場が建設されているがそれ以外は原生林が保全されており「21世紀に残したい日本の自然100選」や「日本の秘境100選」などに選ばれている。
稲羽誌によれば、天照大神が旭日に映える樹氷を見てヒエの山と呼んだことが名前の由来であるといわれている。山麓の舂米集落には天照大神の御製が伝わる。鳥取県側では、伊勢道として、天照大神が実際に通られた道として、江戸時代には伊勢参りの際に利用された。伊勢道の途中に天照大神が腰掛けたとされるさざれ石がある。(平成21年6月10日日本海新聞記事より)

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2024年11月15日(日帰り)
氷ノ山
02:255.8km403m2
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2024年11月13日(日帰り)
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2024年11月13日(日帰り)
氷ノ山
05:169.0km880m3
  10    18 
2024年11月12日(日帰り)
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  76     63  10 
2024年11月12日(日帰り)
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2024年11月11日(日帰り)