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Yamareco

都道府県 山梨県
最終更新:ヤマレコ/YamaReco

高さ日本第2位の南アルプス盟主

"北岳"
"北岳"

北岳は日本百名山の一座であり、山体すべてが山梨県に属します。標高は3193mで富士山に次ぐ高峰です。
火山ではなく海底の隆起によって誕生した山で、現在も上昇を続けています。
山名の由来は、白根三山の最北に位置することに因みます。白根三山は南アルプス北部にある連山で、北岳、間ノ岳、農鳥岳を指し、その間の中白根山と西農鳥岳も含みます。

"広河原:レリーフ(左より名取運一、ウェストン、天野久)"
"広河原:レリーフ(左より名取運一、ウェストン、天野久)"

遥かな山に雪が残る姿は人々を魅了し、文学作品にも登場します。
古くは「古今和歌集」で詠まれ、「平家物語」では平重衡が護送中に北岳を見たとされる描写があります。
山岳信仰について明確に伝えられていませんが、1795年に山頂に大日如来が奉納されました。
開山は明治4年で、芦安村の行者であった名取直江が登山道を作り、山頂、白根御池、夜叉神峠に甲斐ヶ根神社を建立したとされています。この時に拓かれた道は、ほどなく廃道となりました。
また明治35年には、イギリス人宣教師のウェストンが大樺沢(おおかんばさわ)より登頂し、著書にて北岳を世界中に紹介しました。

日本アルプスの大展望

"山頂より:富士山"
"山頂より:富士山"

"山頂より:甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳などを望む"
"山頂より:甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳などを望む"

山頂からの眺望は素晴らしく、雲海に浮かぶ富士山は格別です。
北方には甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳の秀峰が間近に見えます。遠くは八ヶ岳、北アルプスも望めます。翻っての展望は、間ノ岳、農鳥岳、更に連綿と続く南アルプスです。

組み合わせ可能な沢筋と尾根筋

"北岳山荘テント場"
"北岳山荘テント場"

最短ルートは広河原からの入山ですが、それでも歩行時間は長く、標高差は1600m以上です。1泊以上の行程を組めば無理がなく、美しいアーベントロートや星空、御来光も堪能できます。

広河原への県道はマイカー規制が実施されています。バスかタクシーの利用が必要で、運行期間は毎年6月下旬から11月上旬です。また、中学生以上は片道300円の「南アルプスマイカー規制協力金」を支払います。

"左俣コース:雪渓"
"左俣コース:雪渓"

"左俣コース:丸太の梯子"
"左俣コース:丸太の梯子"

広河原からの登山道は複数あります。
大樺沢を詰める道は、何度か橋を渡りながら進みます。大樺沢二俣は分岐で、そのまま沢沿いに進むと左俣コースです。晩夏まで雪渓が残り、状況によってはアイゼンが必要です。また「北岳バットレス」と呼ばれる標高差600mの大岩壁が徐々に現れ、その迫力には圧倒されます。八本歯のコル手前は丸太の梯子が続き、気が抜けません。
大樺沢二俣で右俣コースを選択すると、沢筋を離れます。広い尾根道を通り、北岳肩の小屋を経て登頂することができます。

"草スベリ"
"草スベリ"

一方で、白根御池小屋を経由するルートは樹林の中を進みます。
小屋より先は、大樺沢二俣へ向かう道と「草スベリ」という急登に分かれます。草スベリは背の高い草が茂るルートで、お花畑が楽しめます。

貴重な固有種に出会える

"タカネマンテマ"
"タカネマンテマ"

"キタダケソウ"
"キタダケソウ"

山域は高山植物が豊富で、タカネビランジ、ミヤマハナシノブ、「ウリ坊」の愛称を持つタカネマンテマなど、南アルプス特産の花が咲き競います。
また「キタダケ」を冠する植物は10種類以上自生しています。特にキタダケソウは北岳のみに生息し、絶滅危惧種に指定される貴重な花です。山頂南東の斜面は群生地で、見頃は6月下旬です。

エキスパートルートも人気

"積雪期の池山吊尾根"
"積雪期の池山吊尾根"

"北岳バットレス:岩峰「マッチ箱」"
"北岳バットレス:岩峰「マッチ箱」"

北岳のみならず、白根三山を経て奈良田に下りるルートや、塩見岳を踏む縦走も人気です。
冬季は夜叉神峠から入山し、池山吊尾根からの登頂が一般的です。ただし、バリエーションルートで上級者向きです。森林限界以上の雪山登山の技術、経験、そして重装備に耐える体力が必要です。
また、北岳バットレスは南アルプスの代表的な岩場で、多くのクライマーを惹きつけています。

モデルコース


1日目:5時間44分/4.4km
北岳登山口(広河原)(33分)→白根御池分岐(141分)→白根御池小屋(131分)→小太郎尾根分岐(39分)→北岳肩の小屋
2日目:4時間9分/5.3km
北岳肩の小屋(45分)→北岳(36分)→八本歯のコル(75分)→大樺沢二俣(73分)→白根御池分岐(20分)→北岳登山口(広河原)
登山口 広河原インフォメーションセンター
基本情報
標高 3193.2m
場所 北緯35度40分28秒, 東経138度14分19秒
カシミール3D
・日本の第2高峰で、南アルプス最高峰。
【山小屋】
・北側に北岳肩の小屋 http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=1730
・南側に北岳山荘 http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=1731
・北岳山頂からの全周パノラマ https://www.miyajima.net/ebook/panorama/010/
山頂
展望ポイント 360度の大展望、富士山とご来光、山頂直下でキタダケソウ(6月下旬〜7月初旬)

山の解説 - [出典:Wikipedia]

北岳(きただけ)は、山梨県南アルプス市にある標高3193 mの山。赤石山脈(南アルプス)北部に位置し、富士山に次ぐ日本第2位の高峰である
富士山に次ぐ日本第二の高峰であり、火山でない山としては日本で最も高い。日本百名山、新・花の百名山及び山梨百名山に選定されており、同じく日本百名山の一峰の間ノ岳、日本二百名山の農鳥岳とともに白峰三山を構成し、「南アルプスの盟主」とも呼ばれる名峰であり、登山者からも飛騨山脈(北アルプス)の槍ヶ岳、穂高岳、剱岳などに並んで人気を誇る。当山から中白根山を経て間ノ岳への約4 kmの稜線は「天上の散歩道」と呼ばれる。野呂川 (早川の支流) の源流の山であり、山体は他の県と接しておらず山梨県内に含まれる。全山古生層の堆積岩から成る。山体の東側斜面は北岳バットレスと呼ばれる岩壁があり、登攀対象ともなっている。

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    厳冬期に挑む日本第2位の高峰「北岳」。 アプローチの不便さから比較的敬遠されがちですが、それだけに山頂へ達した時の充実感は満点。他人のトレースを当てにせず、自力で山頂を目指せる気力と体力・技術力を持ったパーティーにおすすすめです。
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    南アルプスの縦走と言えばまずは”ここ!” スタンダードな縦走コースながら、変化に富んだ飽きのこないルートは満足度も高くおすすめです。 固有種の高山植物も一見の価値あり。

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