日本産アブラナ科検索表
日本産アブラナ科検索表
オリジナルシートからのコピペで大きく段落が崩れ、修正してもUPで崩れてしまうので、見にくいかと思います。ご希望であればオリジナルWordシートをお送りしますので、ご連絡下さい。
ご指摘頂ければ幸いです。更に精度を上げたいと思います。
今回で大きなファミリーを三つ作成したが、素人がバサバサとヤッツケ仕事なので、いろいろと修正したい点がある。次回からは過去検索表の修正を行う予定。
本検索表は日本の野外で見られるアブラナ科植物を網羅し,園芸や農作は除外した.植物の分類は日進月歩であり,更に分類が進展する可能性が高く、最新の情報をもって判断されたい.逆に,固有群を除く細分類(亜種以下)に関しては,特に考慮する必要性を感じない.記述は標準的な特徴を示しており,例外も少なくない.また,時間を掛けずに見た目で同定出来るよう根・果実・時期的に変化する根生葉など短時間でその場では観察しにくい特徴は少なくした.よって決定的な同定手段ではなく,あくまでも正確な同定への手引きと考えて頂きたい.言い換えれば,植物研究用ではなく,植物愛好者用の同定というべき内容である.使用については,1株だけの観察ではなく,複数株の観察による平均的な特徴を踏まえるのが望ましい.アブラナ科の場合,花と果実が同時に見れる事が多く,果実も重要な見極めとした.記述に関しては,ネット上の様々な情報や原記載やレビジョンを参照した.
<用語>
主に増村征夫(2006)を参照した.
草体=株全体.葉=主に大きな茎葉を指す.浅裂=深い鋸歯縁.中裂=葉の片幅の1/2裂ける.深裂=葉の片幅の2/3裂ける.全裂=主脈まで裂ける(葉の裂け状態の境界は明瞭ではない).楓葉状に裂ける=全体的に半円形-広楕円形で掌状に深裂-全裂.菊葉状に裂ける=全体的に長楕円形-広卵形で縁が中裂-深裂.シダ葉状=主脈に対して左右対称に深裂-全裂.花冠=頭花の上面.花序=頭花の集まり.走出枝=地に這う枝.
1a.花はシライトソウに似た細長い筒状の総状花序に付ける(シライトソウに似るが長楕円形の茎葉が顕著).北海道、本州の月山、飯豊山、鬼怒沼山、中央・南アルプス・・・(ハクセンナズナ属)ハクセンナズナ.
1b.花は筒状の総状花序に付けない・・・2.
2a.草体は大型(掌大)のほぼ円形の葉が下部に茂り,花茎が立ち上がる.花は白色・・・(ワサビ属)3.
2b.対の様な草体にならない・・・5.
3a.花の直径は1cm以下.葉の光沢は弱い.本州、四国、九州、中国・・・ユリワサビ.
3b.花の直径は1cm・・・4.
4a.葉に光沢がある.北海道、本州、四国、九州・・・ワサビ.
4b.葉に光沢がない.北海道(南西部)、本州(兵庫県以東の日本海側および島根県隠岐諸島)、四国(徳島県)、九州(福岡県沖ノ島)・・・オオユリワサビ.
5a.花弁は基部が細まる匙形,極薄黄色で紫色の筋が入る・・・(キバナスズシロ属)キバナスズシロ(ルッコラ).
5b.対の様な花を付けない・・・6.
6a.花は薄紫色-紫色系・・・7.
6b.花は白色-黄色系・・・20.
7a.草体はややマット状.葉柄は長く四方に広がり,葉は葉先が丸い心形・・・(トキモリソウ属)トキモリソウ(ヒメムラサキハナナ).
7b.草体はマット状に広がり,花茎は無く花を置いたように付ける.葉は柄の短い匙状・・・(ムラサキナズナ属) ムラサキナズナ(オーブリエチア).
7c.草体はマット状ではなく株毎に立つ・・・8.
8a.葉は下部や根生葉であっても全縁-鋸歯縁-時に中裂・・・9.
8b.下部や根生葉は羽状に全裂・・・15.
9a.花の径は8mm以下.花は極薄い紫色.九州(対馬)、本州(広島県岡山県に記録絶滅)・・・(ハナナズナ属)ハナナズナ.
9b.花の径は1cm以上・・・10.
10a.葉は心形,上部では葉柄が無く茎を抱く.果実は扁平な楕円形・・・(ゴウダソウ属)ゴウダソウ(ルナリア、ギンセンソウ、ギンカソウ).
10b.葉は線形-楕円形・・・11.
11a.葉は縁に2-4対の鋸歯がある・・・12.
11b.葉はほぼ全縁・・・13.
12a.花弁は楕円形.果実の先端は切断形.葉の鋸歯は明瞭.本州、九州・・・(ハナハタザオ属)ハナハタザオ.
12b.花弁は基部で狭まり匙形.果実の先端は尖る.葉の鋸歯は鈍い・・・(ツノミナズナ属)ツノミナズナ.
13a.葉は線形-広線形・・・(マガリバナ属)イロマガリバナ.
13b.葉は楕円形・・・14.
14a.萼片は長三角形.葉の表面は細毛が明瞭・・・(ヒメアラセイトウ属)ヒメアラセイトウ(バージニア・ストック,コアラセイトウ).
14b.萼片は長楕円形.葉の表面の細毛は不明瞭・・・(アラセイトウ属)アラセイトウ.
15a.上部の葉は裂けない・・・16.
15b.上部の葉は裂ける・・・(タネツケバナ属)19.
16a.上部の葉は卵形,葉柄が無く茎を囲むように抱く・・・(オオアラセイトウ属)オオアラセイトウ(ショカツサイ、ムラサキハナナ).
16b.上部の葉は長楕円形・・・17.
17a.花弁は一様に赤紫色,時に基部が狭く白くなる,紫色の筋は目立たない・・・(ハナダイコン属)ハナダイコン.
17b.花弁は基部に向けて徐々に白くなる,紫色の筋は顕著・・・(ダイコン属)18.
18a.海岸の砂浜,時に沿岸域の荒れ地・・・ハマダイコン.
18b.福島県会津盆地、山形県米沢盆地など内陸性・・・ノダイコン.
19a.葉はシダ葉状に裂け,裂片は広線形.北海道(釧路湿原)・・・ハナタネツケバナ.
19b.葉は寸詰まりに裂け,裂片は長楕円形で中裂する.北海道(道北)・・・ミヤウチソウ(ホソバコンロンソウ).
20a.花は白色-極薄黄色-極薄紫色・・・21.
20b.花は黄色・・・78.
21a.花弁は深裂して一見8弁に見える.果実は扁平な楕円形・・・ヒメナズナ.
21b.花弁は裂けない・・・22.
22a.花はお盆状に集まり,花弁は外側の2弁が大きく、内側の2弁は小さい.果実の先端は切れ込んで花柱が残る・・・(マガリバナ属)トキワマガリバナ(トキワナズナ).
22b.花弁の大きさは均一・・・23.
23a.茎葉は心形,葉の中心近くまで茎を抱く.果実は扁平な楕円形・・・コシミノナズナ.
23b.葉が茎を抱く場合でも基部までで葉の中心近くまで深くない・・・24.
24a.主だった茎葉は全縁-中裂,時に下部の茎葉や根生葉は羽状に裂ける・・・25.
24b.主だった茎葉は深裂-羽状に裂ける,時に極上部の葉は小さく単純・・・57.
25a.草体はややマット状,花茎は立ち上がらない.葉柄は長く四方に広がり,葉は葉先が丸い心形・・・(トキモリソウ属)トキモリソウ(ヒメ
ムラサキハナナ).
25b.草体はマット状ではなく,花茎は立ち上がる・・・26.
26a.短角果・・・27.
26b.長角果・・・47.
27a.茎葉は楕円形-長楕円形,密集して茎を包むように付く.根生葉は羽状に裂ける.果実は楕円形で縁が反り返る・・・(マメグンバイナズナ属)ウロコナズナ.
27b.茎葉は密集せず遠目から茎が見える・・・28.
28a.果実は球体-筒状の楕円形・・・29.
28b.果実は多少とも平圧される・・・(マメグンバイナズナ属)30.
29a.果実は球形で密集する.九州(種子島、馬毛島、宝島)、沖縄(砂浜海岸)・・・(カラクサナズナ属,マメグンバイナズナ属とする意見もあるが果実の形状から別とした)ハマガラシ.
29b.果実は球形-筒状の楕円形.茎葉は柄が無く,楕円形-卵形で縁に少数の鈍鋸歯があり無毛で光沢がある.北海道(根室・知床半島)・・・(トモシリソウ属)トモシリソウ.
30a.果実は逆三角形(基部は点で柄と接し直線的に広がって最大幅は先端-先端直前にある)・・・31.
30b.果実は逆三角形にならず,最大幅は中央-基部側にある・・・36.
31a.果実は明瞭に二等辺三角形になる(全長が最大幅の2倍以上)・・・32.
31b.果実はほぼ三角形(全長が最大幅の1.5倍以下)・・・(ナズナ属)33.
32a.果実の先端に明瞭に長く(果実最大幅半長以上)花柱が突出する.北海道(山地-高山)・・・(タカネグンバイ属)タカネグンバイ.
32b.果実の先端に僅かに花柱が突出する.本州の平地・・・(マメグンバイナズナ属) タマザキマメグンバイナズナ.
33a.萼片は赤褐色・・・ルベラナズナ.
33b.萼片は緑色・・・34.
34a.果実の前方両角は角張る・・・ホソミナズナ.
34b.果実の前方両角は丸みがある・・・35.
35a.花の直径は4mm以下.北海道、本州、四国、九州・・・ナズナ(ペンペングサ、シャミセングサ).
35b.花の直径は6mm以上・・・オオバナナズナ.
36a.果実の長さは幅の2倍以下,円形-楕円形-卵形・・・37.
36b.果実の長さは幅の2倍以上,長楕円形・・・(イヌナズナ属)41.
37a.果実は心形,最大幅は基部前.茎葉は柄が無く,茎を抱く・・・(マメグンバイナズナ属)アコウグンバイナズナ.
37b.果実はほぼ円形,最大幅は中央.茎葉の基部は茎を抱かない・・・(マメグンバイナズナ属)マメグンバイナズナ.
37c.果実は楕円形-卵形・・・38.
38a.茎葉の基部は茎を抱き,後方に突出し先端は鋭く尖る・・・(グンバイナズナ属)グンバイナズナ.
38b.茎葉は明瞭に茎を抱かない、抱いた場合でも後方に尖って突出しない・・・39.
39a.果実は捻れており変形した楕円形.北海道、本州(青森県下北半島)・・・(イヌナズナ属) エゾイヌナズナ(シロバナノイヌナズナ).
39b.果実は捻れておらず左右対称・・・(マメグンバイナズナ属)40.
40a.主な茎葉は広線形で全縁,3cm以下・・・アツバナズナ.
40b.主な茎葉は長楕円形で細かな鋸歯縁,3cm以上・・・ベンケイナズナ(ヒロハヒメベンケイナズナ,ヒロハグンバイナズナ).
41a.北海道・・・42.
41b.本州・・・43.
42a.後志地方大平山、空知、上川(高山帯)・・・シリベシナズナ.
42b.根生葉には鋸歯が無い.大雪山系、利尻島、網走(山地-亜高山帯)・・・オクエゾナズナ.
42c.根生葉には鋸歯が無い.層雲峡(亜高山帯)・・・ソウウンナズナ.
42d.根生葉には鋸歯がある(藻岩山)・・・モイワナズナ.
43a.葉は長楕円形,全縁か数個の鋸歯がある,基部で茎を抱かない・・・44.
43b.葉は楕円形-卵形,葉先側で淺-中裂する,基部で茎を抱く・・・46.
44a.茎は無毛.根生葉の縁に明瞭な毛を生やす.白馬山系、仙丈岳、北岳、間ノ岳、荒川三山・・・シロウマナズナ(他種との雑種=ヒナナズナ).
44b.茎に短毛を生やす・・・45.
45a.葉はほぼ全縁.八ヶ岳、秩父山地・・・ヤツガタケナズナ.
45b.葉に数個の鋸歯がある.北岳、千丈岳、悪沢岳・・・ハクホウナズナ(キタダケナズナ)
45c.葉には数個の鋸歯がある.長野県上田地方の岩鼻・・・モイワナズナ(カブダチナズナ).
46a.果柄に毛がある・・・トガクシナズナ(ミヤマナズナ).
46b.果柄は無毛・・・クモマナズナ(群馬県の物語山で花茎の葉腋から小花枝を分枝する=モノガタリナズナ).
47a.果実は開出して垂れ下がる.北海道、本州(近畿以北)・・・エゾハタザオ.
47b.果実は茎に沿って立つ・・・48.
47c.果実は開出して斜め上方を向く・・・51.
48a.葉は楕円形-卵形,全縁.九州(対馬)、本州(広島県岡山県に記録絶滅)・・・(ハナナズナ属)ハナナズナ.
48b.葉は長楕円形,全縁-浅裂・・・49.
49a.花は茎の上部に房状に付ける.海岸の砂地に生える.北海道、本州、四国、九州・・・(ヤマハタザオ属)ハマハタザオ.
49b.花は茎の上部に疎らに付ける.内陸部・・・50.
50a.草体はほとんど無毛,粉白色を帯びる.花はやや黄色味掛かる.北海道、本州、四国、九州・・・(ハタザオ属)ハタザオ.
50b.葉や茎に毛が多く,茎や葉は緑色.本州、四国、九州・・・(ヤマハタザオ属)ヤマハタザオ.
51a.茎葉は柄を持たず,基部は茎を抱く・・・(ハタザオ属)フジハタザオ(本種を母体として地域毎に以下の型が知られている.しかし,形態や分布に移行帯があり明確に限定出来ない.葉の基部は楔形に分かれて茎を挟むが,ウメとイワテは浅く分かれるて茎を抱く).
・エゾノイワハタザオ(北海道、本州北部の山地).
・イワテハタザオ(本州北部の高山).
・イワハタザオ(本州中北部の山地).
・ウメハタザオ(本州中部の高山帯).
・フジハタザオ(富士山の砂礫地).
・シコクハタザオ(本州(関東以西)、四国、九州の山地).
51b.茎葉は柄を持たず,基部は茎を抱かない・・・52.
51c.茎葉は柄を持つ・・・55.
52a.茎葉は卵形.本州(近畿以西)、四国、九州・・・(ハタザオ属)スズシロソウ(大阪府の山の沢沿いで走出枝を出さない=カワチスズシロソウ).
52b.茎葉は長楕円形-広線形・・・53.
53a.全体に細毛を生やす.本州(中部北ア、南ア、八ヶ岳の高山の砂礫地)・・・(ヤマハタザオ属)クモイハタザオ(クモイナズナ).
53b.茎は無毛.低地・・・54.
54a.茎葉は長楕円形,細毛がある・・・(シロイヌナズナ属)シロイヌナズナ.
54b.茎葉は広線形,無毛.本州(東海、近畿)、四国・・・(ヤマハタザオ属)タチスズシロソウ.
55a.茎葉は全縁-鈍い鋸歯縁.北海道(利尻山)・・・(シロイヌナズナ属)リシリハタザオ.
55b.茎葉は顕著な鋸歯縁-中裂・・・(ヤマハタザオ属)56.
56a.果実は数珠状に括れない.茎葉は粗い鋸歯縁.北海道、本州、四国(剣山)・・・ミヤマハタザオ.
56b.果実は数珠状に括れる.茎葉は粗い浅裂-中裂.北海道、本州、四国、九州・・・ハクサンハタザオ(全体に白い毛が密生=イブキハタザオ)
57a.下部は大きな長楕円形の葉が茂り,上部の葉は羽状に切れ込む・・・(セイヨウワサビ属)セイヨウワサビ(ヤマワサビ.ホースラディッシュ).
57b.対の様な草体ではなく,特に下部と上部の葉では極端な差が無い・・・58.
58a.葉の基部は丸く張り出し,掴むように茎を抱く.小葉は長楕円形-楕円形で1-5対.長角果・・・(オランダガラシ属)オランダガラシ(クレソン)(幾つかの種や型が知られているが差は微妙で,一つにまとめておく).
58b.葉の基部の付属物は広楕円形に広がった小葉状.長角果.本州(関東以西)、四国、九州・・・(タネツケバナ属)ミズタガラシ.
58c.葉の基部の付属物は広がらず,髭状(但し,茎や長角果に毛を密生した場合は60へ)・・・(タネツケバナ属)59.
58d.葉の基部は付属物を持たず,茎を抱かない・・・60.
59a.葉は基部の付属物や軸に毛を生やす.小葉は小さい広線形(切れ込まず長楕円形の場合もあり,紛らわしい場合は葉の基部の付属物を確認).北海道、本州、四国、九州・・・ジャニンジン(ナガエジャニンジン,ケジャニンジン,キタノジャニンジンなどの変種等が知られているがまとめておく).
59b.葉は基部の付属物や軸に毛を生やさない.葉は羽状複葉,小葉は楕円形で2-3対.本州・・・ヒロハコンロンソウ.
60a.長角果・・・(タネツケバナ属)61.
60b.短角果・・・(マメグンバイナズナ属)75.
61a.葉は3出複葉(側小葉は1対),葉先は尖る.花序の花数は5個以内.本州(関東以西)、四国、九州・・・ミツバコンロンソウ.
60b.葉の側小葉は2-3対,葉先は尖る.花序の花数は10個前後.北海道、本州、四国、九州・・・コンロンソウ.
60c.側小葉は5対以上,葉先は鈍い・・・61.
61a.花の直径は2cm,花弁は大きく重なる,薄く紅色が付く.葉は全縁.北海道(東部湿地)・・・ハナタネツケバナ.
61b.花の直径は1cm以下,葉は粗く浅裂-中裂・・・62.
62a.一部の小葉の基部に托葉を持つ.花の直径は6mm.北海道、本州、四国、九州・・・タチタネツケバナ.
62b.小葉の基部に托葉を持たない・・・63.
63a.茎や果実に毛が密生する.本州、四国、九州・・・マルバコンロンソウ.
63b.茎や果実は無毛か疎らに細毛を生やす・・・64.
64a.果実は茎に沿って直立し(果実柄は茎に対して45°より狭く付く),花序の上に明瞭に突き出す・・・ミチタネツケバナ.
64b.果実は茎から離れて立ち(果実柄は茎に対して45°より広く付く),花序より明確に突き出ない・・・65.
65a.通常(時に葉が羽状複葉になる場合がある),小葉は1(頂小葉のみ)-3(側小葉は1対),頂小葉は広がり側小葉より明瞭に大きい・・・66.
65b.側小葉は2対以上・・・67.
66a.本州(近畿以西)、四国、九州.葉と茎の接点周辺に散毛がある.花の直径は5mm・・・オオマルバコンロンソウ.
66b.北海道、本州(東北).葉と茎の接点周辺は無毛.頂小葉の縁は通常小さく裂ける.花の直径は8mm・・・エゾワサビ.
66c.本州(新潟県).葉と茎の接点周辺は無毛.頂小葉の縁は通常小さく湾入する.花の直径は10mm・・・コシジタネツケバナ.
67a.小葉に明瞭な葉柄がある.頂小葉と側小葉は同じ大きさ.四国、九州・・・タカチホガラシ.
67b.小葉に明瞭な葉柄がない・・・68.
68a.側小葉は小さな楕円形で全縁・・・69.
68b.側小葉は切れ込み-浅裂-小湾入がある・・・70.
69a.頂小葉は側小葉よりやや大きい程度.高山帯で通常は地に伏せる.北海道、本州(中部以北)・・・ミヤマタネツケバナ.
69b.頂小葉は側小葉より明らかに大きい.山地帯で茎は直立する.北海道、本州、四国、九州・・・オオバタネツケバナ(ヤマタネツケバナ).
70a.頂小葉は広楕円形で明瞭に側小葉より大きい.茎は有毛.花の直径は8mm.本州(東北-北陸)・・・オオケタネツケバナ(本州近畿以西-九州では果実が無毛になる=ニシノオオタネツケバナが境界域では連続し明確に識別出来ない).
70b.頂小葉と側小葉の大きさはほぼ同じ(僅かに頂小葉が長い場合がある)・・・71.
71a.花の直径は5mm前後.低地・・・72.
71b.花の直径は6mm以上.山地-亜高山帯や寒地・・・73.
72a.茎や葉に細毛が疎らに生える.下部の茎は紫色を帯びる.北海道、本州、四国、九州・・・タネツケバナ(以下の変種がある.関東以西で小葉が中裂=アキノタネツケバナ、本州以南で茎が紫色を帯びない=ミズタネツケバナ).
72b.草体は無毛.茎が根元で分岐して主茎が目立たない.時に花弁を欠く.本州・・・コタネツケバナ.
73a.頂小葉は側小葉とほぼ同等.北海道、本州(東北)・・・アイヌワサビ.
73b.頂小葉は側小葉より長い・・・74.
74a.本州(福島県南部-中部地方)、四(剣山)・・・オクヤマガラシ.
74b.北海道(日高地方)・・・エゾノジャニンジン.
75a.葉の裂片は楕円形で浅裂する・・・コショウソウ(ガーデンクレス).
75b.葉の裂片は広線形・・・76.
76a.上部の葉は裂けず,単純な広線形.下部の葉は1回裂ける・・・コバノコショウソウ(ペッパーグラス、ナローリーフペッパーワート).
76b.上部の葉も2回裂ける・・・77.
77a.果実は扁平.花弁は退化的・・・キレハマメグンバイナズナ
77b.果実は膨らみがある.花弁は1mmで目立たない・・・カラクサナズナ.
78a.草体は丈50cm以下.全体に細かいムク毛で覆われ,全体白く見える.花は茎の頂点に散形花序に付く.葉は長楕円形-匙形.やや厚みがある・・・(ミヤマナズナ属)ここにはアレチナズナ(北海道(北見)、本州),ヤマナズナ,ミヤマナズナ,モウコナズナ,シベリアナズナが含まれる.情報が少ない.
78b.対の様な草体ではない.毛が生えている場合はムク毛ではなく柔毛―剛毛になる.花は総状花序が多い・・・79.
79a.中部から上の葉は楕円形-心形,深く茎を抱き込む.中部から下の葉は細かく裂ける・・・(マメグンバイナズナ属)コシミノナズナ.
79b.中部から上の葉は披針形,基部は矢尻形に茎を抱く・・・80.
79c.中部から上の葉は対の様な葉にならない・・・82.
80a.萼は花弁と近い色で花全体が黄色く見える.果実は倒披針形で垂れ下がる・・・(タイセイ属)ホソバタイセイ(渡島、胆振、日高、宗谷(利尻島、礼文島)、釧路、網走=エゾタイセイ(ホソバタイセイ)).
80b.萼は黄緑色.果実は軍配形・・・(アマナズナ属)81.
81a.萼や茎に粗い柔毛が目立つ・・・ヒメアマナズナ.
81b.萼や茎はほぼ無毛か粗い柔毛は目立たない・・・ナガミノアマナズナ.
82a.全体に白い柔毛がある.葉は2回全裂し,裂片は細い.草体全体に細い裂片で濃く覆われる.本州(中部)・・・(クジラグサ属)クジラグサ.
82b.草体は細い葉の裂片で濃く覆われない・・・83.
83a.葉の表面は強い縮緬状で,葉全体も強く不規則に巻き込む・・・(アブラナ属)ハナナ(ナノハナ).
83b.葉の表面が多少縮緬になっても葉全体が変形しない・・・84.
84a.茎に細い棘毛が生え,葉の縁や裏面も毛が密生する・・・85.
84b.茎に棘毛を生やさない・・・86.
85a.花の直径は15mm・・・(アブラナ属)ハリゲナタネ.
85b.花の直径は8mm・・・(キバナスズシロモドキ属)キバナスズシロモドキ.
86a.中部以上の葉は裂けない・・・87.
86b.中部以上の葉は裂ける・・・100.
87a.葉の基部は茎を抱かない・・・88.
87b.葉の基部は茎を抱く・・・95.
88a.中部の葉は線形-広線形,全縁-疎らな鋸歯を持つ.本州(関東地方以西)、四国、九州・・・(エゾスズシロ属)エゾスズシロモドキ.
88b.中部の葉は長楕円形・・・89.
88c.中部の葉は楕円形,通常は基部に小さな裂片を持つ・・・90.
88d.中部の葉は小柄で卵形に近い楕円形.草体全体は小柄(草丈が大凡60cm以下)・・・(イヌナズナ属)93.
89a.丈30cm以下,果実は円形・・・(イワナズナ属)イワナズナ.
89b.中部の葉の葉先は小さく鈍く,鋸歯は目立たない.葉柄が無い.基部の葉も同様.北海道、本州、四国・・・(エゾスズシロ属)エゾスズシロ.
89c.中部の葉の葉先は小さく鈍く,鋸歯は粗いが目立つ.葉柄がある.基部の葉は規則的な羽状全裂・・(ナタネモドキ属)イヌカキネガラシ.
89d.中部の葉の葉先は小さく鈍く,鋸歯は細かく目立つ.葉柄がある.基部の葉は裂けず鋸歯縁.全国・・・(イヌガラシ属)イヌガラシ(ヘビクサ,ツミナ,アゼダイコン,アゼガラシ,ノガラシ)(果実長が20mm以上=ナガミノイヌガラシ,果実が曲がって果柄が果実長の半分以下=マガリミイヌガラシ,花弁が退化したもの=アオイヌガラシ,果柄が短く果実は5-15mmとやや長い=コゴメイヌガラシ).
89e.葉先は伸長して尖り,鋸歯は目立たない.葉柄がある.時に茎葉は深裂する.基部の葉も同様.本州(岡山県以北)、九州(対馬)・・・(キバナハタザオ属)キバナハタザオ.
90a.果実は球形に膨らむ・・・(ミヤガラシ属)ミヤガラシ.
90b.果実は極細い線形.本州、四国、九州、沖縄・・・(イヌガラシ属)ミチバタガラシ.
90c.果実は太まった線形・・・91.
91a.果実は茎に沿って立ち,密集して見える・・・(アブラナ属)クロガラシ.
91b.果実は開出して立つ・・・92.
92a.下部の葉は羽状全裂しない・・・(シロガラシ属)ノハラガラシ.
92b.下部の葉は羽状全裂する・・・(アブラナ属)カラシナ,セイヨウカラシナ(両者は明瞭に識別出来ない).
93a.果実は楕円形.高山帯.北海道(日高山系、夕張山系)、本州(岩手県の早池峰山)・・・ナンブイヌナズナ.
93b.果実は長方形で両側は平行.低地・・・94.
94a.果実に微毛が密生する.北海道、本州、四国、九州・・・イヌナズナ.
94b.果実は無毛.北海道、本州、四国、九州・・・メイヌナズナ.
95a.果実は球形.葉の基部は狭く二分して茎を抱く・・・(イヌガラシ属)ミミイヌガラシ、サケバミミイヌガラシ(両者の区別は難しい)
95b.果実は太まった線形(明瞭に柄の倍以上の太さ).葉の基部は広がって茎を抱く・・・(アブラナ属)96.
95c.果実は線形(柄とほぼ同じ細さ)・・・97
96a.花の間隔が狭く,蕾は花の下に隠れる.萼片は黄色・・・アブラナ.
96b.花の間隔が空き,花より上に蕾が見える.萼片は薄い黄緑色・・・セイヨウアブラナ.
97a.草体の基部は全裂した根生葉が密集する・・・(アブラナ属)キョウナ(ミズナ).
97b.下部の葉(根生葉含む)は羽状深裂し,密集しない・・・98.
98a.中部の葉は長楕円形,通常は基部に裂片を持つ・・・(キバナハタザオ属)ホソエガラシ
98b.中部の葉は楕円形・・・(ヤマガラシ属)99.
99a.萼の先端は丸まり,花柱の長さ約1.5mm,果実の長さ3cm以上.北海道、本州近畿以北・・・ヤマガラシ(ミヤマガラシ).
99b.萼の先端に角状突起があり,花柱の長さ2.5mm,果実の長さ2.5cm以下・・・ハルザキヤマガラシ
100a.葉の裂片は根生葉を除き線形・・・(ハタザオガラシ属)ハタザオガラシ.
100b.葉の裂片は上部を除き楕円形-長楕円形・・・101.
101a.果実は太い数珠状・・・(ダイコン属)セイヨウノダイコン(キバナダイコン).
101b.果実は数珠状にならない・・・102.
102a.果実は球形.本州(東北-中部地方)・・・(イヌガラシ属)ミギワガラシ(ケタマイヌガラシ?).
102b.果実は筒型,先端は細長く伸びる・・・(シロガラシ属)シロガラシ(果実が毛深い=ケノハラガラシ).
102c.果実の長さは幅の3倍以下.葉の基部は小さく張り出して茎を抱く.日本全国・・・(イヌガラシ属) スカシタゴボウ.
102d.果実の長さは幅の4倍以上・・・103.
103a.果実は茎に密着する・・・(カキネガラシ属)104.
103b.果実は開出する・・・105.
104a.頂小葉は長楕円形・・・カキネガラシ.
104b.頂小葉は広楕円形・・・ダイコンモドキ.
105a.果実の長さは1.5cm以下・・・(イヌガラシ属)106.
105b.果実の長さは2cm以上・・・107.
106a.葉は羽状に全裂.北海道、本州、四国、九州・・・キレハイヌガラシ
106b.葉は深裂するが羽状ではない.本州(関東以西)、九州・・・コイヌガラシ.
107a.花の直径は3cm,花弁の先端が小さく尖る傾向がある・・・(エダウチナズナ属)ロボウガラシ(ワイルドルッコラ,ワイルドロケット).
107b.花の直径は10-15mm・・・(ヤマガラシ属)キバナクレス.
107c.花の直径は8mm・・・(オハツキガラシ属)オハツキガラシ.
オリジナルシートからのコピペで大きく段落が崩れ、修正してもUPで崩れてしまうので、見にくいかと思います。ご希望であればオリジナルWordシートをお送りしますので、ご連絡下さい。
ご指摘頂ければ幸いです。更に精度を上げたいと思います。
今回で大きなファミリーを三つ作成したが、素人がバサバサとヤッツケ仕事なので、いろいろと修正したい点がある。次回からは過去検索表の修正を行う予定。
本検索表は日本の野外で見られるアブラナ科植物を網羅し,園芸や農作は除外した.植物の分類は日進月歩であり,更に分類が進展する可能性が高く、最新の情報をもって判断されたい.逆に,固有群を除く細分類(亜種以下)に関しては,特に考慮する必要性を感じない.記述は標準的な特徴を示しており,例外も少なくない.また,時間を掛けずに見た目で同定出来るよう根・果実・時期的に変化する根生葉など短時間でその場では観察しにくい特徴は少なくした.よって決定的な同定手段ではなく,あくまでも正確な同定への手引きと考えて頂きたい.言い換えれば,植物研究用ではなく,植物愛好者用の同定というべき内容である.使用については,1株だけの観察ではなく,複数株の観察による平均的な特徴を踏まえるのが望ましい.アブラナ科の場合,花と果実が同時に見れる事が多く,果実も重要な見極めとした.記述に関しては,ネット上の様々な情報や原記載やレビジョンを参照した.
<用語>
主に増村征夫(2006)を参照した.
草体=株全体.葉=主に大きな茎葉を指す.浅裂=深い鋸歯縁.中裂=葉の片幅の1/2裂ける.深裂=葉の片幅の2/3裂ける.全裂=主脈まで裂ける(葉の裂け状態の境界は明瞭ではない).楓葉状に裂ける=全体的に半円形-広楕円形で掌状に深裂-全裂.菊葉状に裂ける=全体的に長楕円形-広卵形で縁が中裂-深裂.シダ葉状=主脈に対して左右対称に深裂-全裂.花冠=頭花の上面.花序=頭花の集まり.走出枝=地に這う枝.
1a.花はシライトソウに似た細長い筒状の総状花序に付ける(シライトソウに似るが長楕円形の茎葉が顕著).北海道、本州の月山、飯豊山、鬼怒沼山、中央・南アルプス・・・(ハクセンナズナ属)ハクセンナズナ.
1b.花は筒状の総状花序に付けない・・・2.
2a.草体は大型(掌大)のほぼ円形の葉が下部に茂り,花茎が立ち上がる.花は白色・・・(ワサビ属)3.
2b.対の様な草体にならない・・・5.
3a.花の直径は1cm以下.葉の光沢は弱い.本州、四国、九州、中国・・・ユリワサビ.
3b.花の直径は1cm・・・4.
4a.葉に光沢がある.北海道、本州、四国、九州・・・ワサビ.
4b.葉に光沢がない.北海道(南西部)、本州(兵庫県以東の日本海側および島根県隠岐諸島)、四国(徳島県)、九州(福岡県沖ノ島)・・・オオユリワサビ.
5a.花弁は基部が細まる匙形,極薄黄色で紫色の筋が入る・・・(キバナスズシロ属)キバナスズシロ(ルッコラ).
5b.対の様な花を付けない・・・6.
6a.花は薄紫色-紫色系・・・7.
6b.花は白色-黄色系・・・20.
7a.草体はややマット状.葉柄は長く四方に広がり,葉は葉先が丸い心形・・・(トキモリソウ属)トキモリソウ(ヒメムラサキハナナ).
7b.草体はマット状に広がり,花茎は無く花を置いたように付ける.葉は柄の短い匙状・・・(ムラサキナズナ属) ムラサキナズナ(オーブリエチア).
7c.草体はマット状ではなく株毎に立つ・・・8.
8a.葉は下部や根生葉であっても全縁-鋸歯縁-時に中裂・・・9.
8b.下部や根生葉は羽状に全裂・・・15.
9a.花の径は8mm以下.花は極薄い紫色.九州(対馬)、本州(広島県岡山県に記録絶滅)・・・(ハナナズナ属)ハナナズナ.
9b.花の径は1cm以上・・・10.
10a.葉は心形,上部では葉柄が無く茎を抱く.果実は扁平な楕円形・・・(ゴウダソウ属)ゴウダソウ(ルナリア、ギンセンソウ、ギンカソウ).
10b.葉は線形-楕円形・・・11.
11a.葉は縁に2-4対の鋸歯がある・・・12.
11b.葉はほぼ全縁・・・13.
12a.花弁は楕円形.果実の先端は切断形.葉の鋸歯は明瞭.本州、九州・・・(ハナハタザオ属)ハナハタザオ.
12b.花弁は基部で狭まり匙形.果実の先端は尖る.葉の鋸歯は鈍い・・・(ツノミナズナ属)ツノミナズナ.
13a.葉は線形-広線形・・・(マガリバナ属)イロマガリバナ.
13b.葉は楕円形・・・14.
14a.萼片は長三角形.葉の表面は細毛が明瞭・・・(ヒメアラセイトウ属)ヒメアラセイトウ(バージニア・ストック,コアラセイトウ).
14b.萼片は長楕円形.葉の表面の細毛は不明瞭・・・(アラセイトウ属)アラセイトウ.
15a.上部の葉は裂けない・・・16.
15b.上部の葉は裂ける・・・(タネツケバナ属)19.
16a.上部の葉は卵形,葉柄が無く茎を囲むように抱く・・・(オオアラセイトウ属)オオアラセイトウ(ショカツサイ、ムラサキハナナ).
16b.上部の葉は長楕円形・・・17.
17a.花弁は一様に赤紫色,時に基部が狭く白くなる,紫色の筋は目立たない・・・(ハナダイコン属)ハナダイコン.
17b.花弁は基部に向けて徐々に白くなる,紫色の筋は顕著・・・(ダイコン属)18.
18a.海岸の砂浜,時に沿岸域の荒れ地・・・ハマダイコン.
18b.福島県会津盆地、山形県米沢盆地など内陸性・・・ノダイコン.
19a.葉はシダ葉状に裂け,裂片は広線形.北海道(釧路湿原)・・・ハナタネツケバナ.
19b.葉は寸詰まりに裂け,裂片は長楕円形で中裂する.北海道(道北)・・・ミヤウチソウ(ホソバコンロンソウ).
20a.花は白色-極薄黄色-極薄紫色・・・21.
20b.花は黄色・・・78.
21a.花弁は深裂して一見8弁に見える.果実は扁平な楕円形・・・ヒメナズナ.
21b.花弁は裂けない・・・22.
22a.花はお盆状に集まり,花弁は外側の2弁が大きく、内側の2弁は小さい.果実の先端は切れ込んで花柱が残る・・・(マガリバナ属)トキワマガリバナ(トキワナズナ).
22b.花弁の大きさは均一・・・23.
23a.茎葉は心形,葉の中心近くまで茎を抱く.果実は扁平な楕円形・・・コシミノナズナ.
23b.葉が茎を抱く場合でも基部までで葉の中心近くまで深くない・・・24.
24a.主だった茎葉は全縁-中裂,時に下部の茎葉や根生葉は羽状に裂ける・・・25.
24b.主だった茎葉は深裂-羽状に裂ける,時に極上部の葉は小さく単純・・・57.
25a.草体はややマット状,花茎は立ち上がらない.葉柄は長く四方に広がり,葉は葉先が丸い心形・・・(トキモリソウ属)トキモリソウ(ヒメ
ムラサキハナナ).
25b.草体はマット状ではなく,花茎は立ち上がる・・・26.
26a.短角果・・・27.
26b.長角果・・・47.
27a.茎葉は楕円形-長楕円形,密集して茎を包むように付く.根生葉は羽状に裂ける.果実は楕円形で縁が反り返る・・・(マメグンバイナズナ属)ウロコナズナ.
27b.茎葉は密集せず遠目から茎が見える・・・28.
28a.果実は球体-筒状の楕円形・・・29.
28b.果実は多少とも平圧される・・・(マメグンバイナズナ属)30.
29a.果実は球形で密集する.九州(種子島、馬毛島、宝島)、沖縄(砂浜海岸)・・・(カラクサナズナ属,マメグンバイナズナ属とする意見もあるが果実の形状から別とした)ハマガラシ.
29b.果実は球形-筒状の楕円形.茎葉は柄が無く,楕円形-卵形で縁に少数の鈍鋸歯があり無毛で光沢がある.北海道(根室・知床半島)・・・(トモシリソウ属)トモシリソウ.
30a.果実は逆三角形(基部は点で柄と接し直線的に広がって最大幅は先端-先端直前にある)・・・31.
30b.果実は逆三角形にならず,最大幅は中央-基部側にある・・・36.
31a.果実は明瞭に二等辺三角形になる(全長が最大幅の2倍以上)・・・32.
31b.果実はほぼ三角形(全長が最大幅の1.5倍以下)・・・(ナズナ属)33.
32a.果実の先端に明瞭に長く(果実最大幅半長以上)花柱が突出する.北海道(山地-高山)・・・(タカネグンバイ属)タカネグンバイ.
32b.果実の先端に僅かに花柱が突出する.本州の平地・・・(マメグンバイナズナ属) タマザキマメグンバイナズナ.
33a.萼片は赤褐色・・・ルベラナズナ.
33b.萼片は緑色・・・34.
34a.果実の前方両角は角張る・・・ホソミナズナ.
34b.果実の前方両角は丸みがある・・・35.
35a.花の直径は4mm以下.北海道、本州、四国、九州・・・ナズナ(ペンペングサ、シャミセングサ).
35b.花の直径は6mm以上・・・オオバナナズナ.
36a.果実の長さは幅の2倍以下,円形-楕円形-卵形・・・37.
36b.果実の長さは幅の2倍以上,長楕円形・・・(イヌナズナ属)41.
37a.果実は心形,最大幅は基部前.茎葉は柄が無く,茎を抱く・・・(マメグンバイナズナ属)アコウグンバイナズナ.
37b.果実はほぼ円形,最大幅は中央.茎葉の基部は茎を抱かない・・・(マメグンバイナズナ属)マメグンバイナズナ.
37c.果実は楕円形-卵形・・・38.
38a.茎葉の基部は茎を抱き,後方に突出し先端は鋭く尖る・・・(グンバイナズナ属)グンバイナズナ.
38b.茎葉は明瞭に茎を抱かない、抱いた場合でも後方に尖って突出しない・・・39.
39a.果実は捻れており変形した楕円形.北海道、本州(青森県下北半島)・・・(イヌナズナ属) エゾイヌナズナ(シロバナノイヌナズナ).
39b.果実は捻れておらず左右対称・・・(マメグンバイナズナ属)40.
40a.主な茎葉は広線形で全縁,3cm以下・・・アツバナズナ.
40b.主な茎葉は長楕円形で細かな鋸歯縁,3cm以上・・・ベンケイナズナ(ヒロハヒメベンケイナズナ,ヒロハグンバイナズナ).
41a.北海道・・・42.
41b.本州・・・43.
42a.後志地方大平山、空知、上川(高山帯)・・・シリベシナズナ.
42b.根生葉には鋸歯が無い.大雪山系、利尻島、網走(山地-亜高山帯)・・・オクエゾナズナ.
42c.根生葉には鋸歯が無い.層雲峡(亜高山帯)・・・ソウウンナズナ.
42d.根生葉には鋸歯がある(藻岩山)・・・モイワナズナ.
43a.葉は長楕円形,全縁か数個の鋸歯がある,基部で茎を抱かない・・・44.
43b.葉は楕円形-卵形,葉先側で淺-中裂する,基部で茎を抱く・・・46.
44a.茎は無毛.根生葉の縁に明瞭な毛を生やす.白馬山系、仙丈岳、北岳、間ノ岳、荒川三山・・・シロウマナズナ(他種との雑種=ヒナナズナ).
44b.茎に短毛を生やす・・・45.
45a.葉はほぼ全縁.八ヶ岳、秩父山地・・・ヤツガタケナズナ.
45b.葉に数個の鋸歯がある.北岳、千丈岳、悪沢岳・・・ハクホウナズナ(キタダケナズナ)
45c.葉には数個の鋸歯がある.長野県上田地方の岩鼻・・・モイワナズナ(カブダチナズナ).
46a.果柄に毛がある・・・トガクシナズナ(ミヤマナズナ).
46b.果柄は無毛・・・クモマナズナ(群馬県の物語山で花茎の葉腋から小花枝を分枝する=モノガタリナズナ).
47a.果実は開出して垂れ下がる.北海道、本州(近畿以北)・・・エゾハタザオ.
47b.果実は茎に沿って立つ・・・48.
47c.果実は開出して斜め上方を向く・・・51.
48a.葉は楕円形-卵形,全縁.九州(対馬)、本州(広島県岡山県に記録絶滅)・・・(ハナナズナ属)ハナナズナ.
48b.葉は長楕円形,全縁-浅裂・・・49.
49a.花は茎の上部に房状に付ける.海岸の砂地に生える.北海道、本州、四国、九州・・・(ヤマハタザオ属)ハマハタザオ.
49b.花は茎の上部に疎らに付ける.内陸部・・・50.
50a.草体はほとんど無毛,粉白色を帯びる.花はやや黄色味掛かる.北海道、本州、四国、九州・・・(ハタザオ属)ハタザオ.
50b.葉や茎に毛が多く,茎や葉は緑色.本州、四国、九州・・・(ヤマハタザオ属)ヤマハタザオ.
51a.茎葉は柄を持たず,基部は茎を抱く・・・(ハタザオ属)フジハタザオ(本種を母体として地域毎に以下の型が知られている.しかし,形態や分布に移行帯があり明確に限定出来ない.葉の基部は楔形に分かれて茎を挟むが,ウメとイワテは浅く分かれるて茎を抱く).
・エゾノイワハタザオ(北海道、本州北部の山地).
・イワテハタザオ(本州北部の高山).
・イワハタザオ(本州中北部の山地).
・ウメハタザオ(本州中部の高山帯).
・フジハタザオ(富士山の砂礫地).
・シコクハタザオ(本州(関東以西)、四国、九州の山地).
51b.茎葉は柄を持たず,基部は茎を抱かない・・・52.
51c.茎葉は柄を持つ・・・55.
52a.茎葉は卵形.本州(近畿以西)、四国、九州・・・(ハタザオ属)スズシロソウ(大阪府の山の沢沿いで走出枝を出さない=カワチスズシロソウ).
52b.茎葉は長楕円形-広線形・・・53.
53a.全体に細毛を生やす.本州(中部北ア、南ア、八ヶ岳の高山の砂礫地)・・・(ヤマハタザオ属)クモイハタザオ(クモイナズナ).
53b.茎は無毛.低地・・・54.
54a.茎葉は長楕円形,細毛がある・・・(シロイヌナズナ属)シロイヌナズナ.
54b.茎葉は広線形,無毛.本州(東海、近畿)、四国・・・(ヤマハタザオ属)タチスズシロソウ.
55a.茎葉は全縁-鈍い鋸歯縁.北海道(利尻山)・・・(シロイヌナズナ属)リシリハタザオ.
55b.茎葉は顕著な鋸歯縁-中裂・・・(ヤマハタザオ属)56.
56a.果実は数珠状に括れない.茎葉は粗い鋸歯縁.北海道、本州、四国(剣山)・・・ミヤマハタザオ.
56b.果実は数珠状に括れる.茎葉は粗い浅裂-中裂.北海道、本州、四国、九州・・・ハクサンハタザオ(全体に白い毛が密生=イブキハタザオ)
57a.下部は大きな長楕円形の葉が茂り,上部の葉は羽状に切れ込む・・・(セイヨウワサビ属)セイヨウワサビ(ヤマワサビ.ホースラディッシュ).
57b.対の様な草体ではなく,特に下部と上部の葉では極端な差が無い・・・58.
58a.葉の基部は丸く張り出し,掴むように茎を抱く.小葉は長楕円形-楕円形で1-5対.長角果・・・(オランダガラシ属)オランダガラシ(クレソン)(幾つかの種や型が知られているが差は微妙で,一つにまとめておく).
58b.葉の基部の付属物は広楕円形に広がった小葉状.長角果.本州(関東以西)、四国、九州・・・(タネツケバナ属)ミズタガラシ.
58c.葉の基部の付属物は広がらず,髭状(但し,茎や長角果に毛を密生した場合は60へ)・・・(タネツケバナ属)59.
58d.葉の基部は付属物を持たず,茎を抱かない・・・60.
59a.葉は基部の付属物や軸に毛を生やす.小葉は小さい広線形(切れ込まず長楕円形の場合もあり,紛らわしい場合は葉の基部の付属物を確認).北海道、本州、四国、九州・・・ジャニンジン(ナガエジャニンジン,ケジャニンジン,キタノジャニンジンなどの変種等が知られているがまとめておく).
59b.葉は基部の付属物や軸に毛を生やさない.葉は羽状複葉,小葉は楕円形で2-3対.本州・・・ヒロハコンロンソウ.
60a.長角果・・・(タネツケバナ属)61.
60b.短角果・・・(マメグンバイナズナ属)75.
61a.葉は3出複葉(側小葉は1対),葉先は尖る.花序の花数は5個以内.本州(関東以西)、四国、九州・・・ミツバコンロンソウ.
60b.葉の側小葉は2-3対,葉先は尖る.花序の花数は10個前後.北海道、本州、四国、九州・・・コンロンソウ.
60c.側小葉は5対以上,葉先は鈍い・・・61.
61a.花の直径は2cm,花弁は大きく重なる,薄く紅色が付く.葉は全縁.北海道(東部湿地)・・・ハナタネツケバナ.
61b.花の直径は1cm以下,葉は粗く浅裂-中裂・・・62.
62a.一部の小葉の基部に托葉を持つ.花の直径は6mm.北海道、本州、四国、九州・・・タチタネツケバナ.
62b.小葉の基部に托葉を持たない・・・63.
63a.茎や果実に毛が密生する.本州、四国、九州・・・マルバコンロンソウ.
63b.茎や果実は無毛か疎らに細毛を生やす・・・64.
64a.果実は茎に沿って直立し(果実柄は茎に対して45°より狭く付く),花序の上に明瞭に突き出す・・・ミチタネツケバナ.
64b.果実は茎から離れて立ち(果実柄は茎に対して45°より広く付く),花序より明確に突き出ない・・・65.
65a.通常(時に葉が羽状複葉になる場合がある),小葉は1(頂小葉のみ)-3(側小葉は1対),頂小葉は広がり側小葉より明瞭に大きい・・・66.
65b.側小葉は2対以上・・・67.
66a.本州(近畿以西)、四国、九州.葉と茎の接点周辺に散毛がある.花の直径は5mm・・・オオマルバコンロンソウ.
66b.北海道、本州(東北).葉と茎の接点周辺は無毛.頂小葉の縁は通常小さく裂ける.花の直径は8mm・・・エゾワサビ.
66c.本州(新潟県).葉と茎の接点周辺は無毛.頂小葉の縁は通常小さく湾入する.花の直径は10mm・・・コシジタネツケバナ.
67a.小葉に明瞭な葉柄がある.頂小葉と側小葉は同じ大きさ.四国、九州・・・タカチホガラシ.
67b.小葉に明瞭な葉柄がない・・・68.
68a.側小葉は小さな楕円形で全縁・・・69.
68b.側小葉は切れ込み-浅裂-小湾入がある・・・70.
69a.頂小葉は側小葉よりやや大きい程度.高山帯で通常は地に伏せる.北海道、本州(中部以北)・・・ミヤマタネツケバナ.
69b.頂小葉は側小葉より明らかに大きい.山地帯で茎は直立する.北海道、本州、四国、九州・・・オオバタネツケバナ(ヤマタネツケバナ).
70a.頂小葉は広楕円形で明瞭に側小葉より大きい.茎は有毛.花の直径は8mm.本州(東北-北陸)・・・オオケタネツケバナ(本州近畿以西-九州では果実が無毛になる=ニシノオオタネツケバナが境界域では連続し明確に識別出来ない).
70b.頂小葉と側小葉の大きさはほぼ同じ(僅かに頂小葉が長い場合がある)・・・71.
71a.花の直径は5mm前後.低地・・・72.
71b.花の直径は6mm以上.山地-亜高山帯や寒地・・・73.
72a.茎や葉に細毛が疎らに生える.下部の茎は紫色を帯びる.北海道、本州、四国、九州・・・タネツケバナ(以下の変種がある.関東以西で小葉が中裂=アキノタネツケバナ、本州以南で茎が紫色を帯びない=ミズタネツケバナ).
72b.草体は無毛.茎が根元で分岐して主茎が目立たない.時に花弁を欠く.本州・・・コタネツケバナ.
73a.頂小葉は側小葉とほぼ同等.北海道、本州(東北)・・・アイヌワサビ.
73b.頂小葉は側小葉より長い・・・74.
74a.本州(福島県南部-中部地方)、四(剣山)・・・オクヤマガラシ.
74b.北海道(日高地方)・・・エゾノジャニンジン.
75a.葉の裂片は楕円形で浅裂する・・・コショウソウ(ガーデンクレス).
75b.葉の裂片は広線形・・・76.
76a.上部の葉は裂けず,単純な広線形.下部の葉は1回裂ける・・・コバノコショウソウ(ペッパーグラス、ナローリーフペッパーワート).
76b.上部の葉も2回裂ける・・・77.
77a.果実は扁平.花弁は退化的・・・キレハマメグンバイナズナ
77b.果実は膨らみがある.花弁は1mmで目立たない・・・カラクサナズナ.
78a.草体は丈50cm以下.全体に細かいムク毛で覆われ,全体白く見える.花は茎の頂点に散形花序に付く.葉は長楕円形-匙形.やや厚みがある・・・(ミヤマナズナ属)ここにはアレチナズナ(北海道(北見)、本州),ヤマナズナ,ミヤマナズナ,モウコナズナ,シベリアナズナが含まれる.情報が少ない.
78b.対の様な草体ではない.毛が生えている場合はムク毛ではなく柔毛―剛毛になる.花は総状花序が多い・・・79.
79a.中部から上の葉は楕円形-心形,深く茎を抱き込む.中部から下の葉は細かく裂ける・・・(マメグンバイナズナ属)コシミノナズナ.
79b.中部から上の葉は披針形,基部は矢尻形に茎を抱く・・・80.
79c.中部から上の葉は対の様な葉にならない・・・82.
80a.萼は花弁と近い色で花全体が黄色く見える.果実は倒披針形で垂れ下がる・・・(タイセイ属)ホソバタイセイ(渡島、胆振、日高、宗谷(利尻島、礼文島)、釧路、網走=エゾタイセイ(ホソバタイセイ)).
80b.萼は黄緑色.果実は軍配形・・・(アマナズナ属)81.
81a.萼や茎に粗い柔毛が目立つ・・・ヒメアマナズナ.
81b.萼や茎はほぼ無毛か粗い柔毛は目立たない・・・ナガミノアマナズナ.
82a.全体に白い柔毛がある.葉は2回全裂し,裂片は細い.草体全体に細い裂片で濃く覆われる.本州(中部)・・・(クジラグサ属)クジラグサ.
82b.草体は細い葉の裂片で濃く覆われない・・・83.
83a.葉の表面は強い縮緬状で,葉全体も強く不規則に巻き込む・・・(アブラナ属)ハナナ(ナノハナ).
83b.葉の表面が多少縮緬になっても葉全体が変形しない・・・84.
84a.茎に細い棘毛が生え,葉の縁や裏面も毛が密生する・・・85.
84b.茎に棘毛を生やさない・・・86.
85a.花の直径は15mm・・・(アブラナ属)ハリゲナタネ.
85b.花の直径は8mm・・・(キバナスズシロモドキ属)キバナスズシロモドキ.
86a.中部以上の葉は裂けない・・・87.
86b.中部以上の葉は裂ける・・・100.
87a.葉の基部は茎を抱かない・・・88.
87b.葉の基部は茎を抱く・・・95.
88a.中部の葉は線形-広線形,全縁-疎らな鋸歯を持つ.本州(関東地方以西)、四国、九州・・・(エゾスズシロ属)エゾスズシロモドキ.
88b.中部の葉は長楕円形・・・89.
88c.中部の葉は楕円形,通常は基部に小さな裂片を持つ・・・90.
88d.中部の葉は小柄で卵形に近い楕円形.草体全体は小柄(草丈が大凡60cm以下)・・・(イヌナズナ属)93.
89a.丈30cm以下,果実は円形・・・(イワナズナ属)イワナズナ.
89b.中部の葉の葉先は小さく鈍く,鋸歯は目立たない.葉柄が無い.基部の葉も同様.北海道、本州、四国・・・(エゾスズシロ属)エゾスズシロ.
89c.中部の葉の葉先は小さく鈍く,鋸歯は粗いが目立つ.葉柄がある.基部の葉は規則的な羽状全裂・・(ナタネモドキ属)イヌカキネガラシ.
89d.中部の葉の葉先は小さく鈍く,鋸歯は細かく目立つ.葉柄がある.基部の葉は裂けず鋸歯縁.全国・・・(イヌガラシ属)イヌガラシ(ヘビクサ,ツミナ,アゼダイコン,アゼガラシ,ノガラシ)(果実長が20mm以上=ナガミノイヌガラシ,果実が曲がって果柄が果実長の半分以下=マガリミイヌガラシ,花弁が退化したもの=アオイヌガラシ,果柄が短く果実は5-15mmとやや長い=コゴメイヌガラシ).
89e.葉先は伸長して尖り,鋸歯は目立たない.葉柄がある.時に茎葉は深裂する.基部の葉も同様.本州(岡山県以北)、九州(対馬)・・・(キバナハタザオ属)キバナハタザオ.
90a.果実は球形に膨らむ・・・(ミヤガラシ属)ミヤガラシ.
90b.果実は極細い線形.本州、四国、九州、沖縄・・・(イヌガラシ属)ミチバタガラシ.
90c.果実は太まった線形・・・91.
91a.果実は茎に沿って立ち,密集して見える・・・(アブラナ属)クロガラシ.
91b.果実は開出して立つ・・・92.
92a.下部の葉は羽状全裂しない・・・(シロガラシ属)ノハラガラシ.
92b.下部の葉は羽状全裂する・・・(アブラナ属)カラシナ,セイヨウカラシナ(両者は明瞭に識別出来ない).
93a.果実は楕円形.高山帯.北海道(日高山系、夕張山系)、本州(岩手県の早池峰山)・・・ナンブイヌナズナ.
93b.果実は長方形で両側は平行.低地・・・94.
94a.果実に微毛が密生する.北海道、本州、四国、九州・・・イヌナズナ.
94b.果実は無毛.北海道、本州、四国、九州・・・メイヌナズナ.
95a.果実は球形.葉の基部は狭く二分して茎を抱く・・・(イヌガラシ属)ミミイヌガラシ、サケバミミイヌガラシ(両者の区別は難しい)
95b.果実は太まった線形(明瞭に柄の倍以上の太さ).葉の基部は広がって茎を抱く・・・(アブラナ属)96.
95c.果実は線形(柄とほぼ同じ細さ)・・・97
96a.花の間隔が狭く,蕾は花の下に隠れる.萼片は黄色・・・アブラナ.
96b.花の間隔が空き,花より上に蕾が見える.萼片は薄い黄緑色・・・セイヨウアブラナ.
97a.草体の基部は全裂した根生葉が密集する・・・(アブラナ属)キョウナ(ミズナ).
97b.下部の葉(根生葉含む)は羽状深裂し,密集しない・・・98.
98a.中部の葉は長楕円形,通常は基部に裂片を持つ・・・(キバナハタザオ属)ホソエガラシ
98b.中部の葉は楕円形・・・(ヤマガラシ属)99.
99a.萼の先端は丸まり,花柱の長さ約1.5mm,果実の長さ3cm以上.北海道、本州近畿以北・・・ヤマガラシ(ミヤマガラシ).
99b.萼の先端に角状突起があり,花柱の長さ2.5mm,果実の長さ2.5cm以下・・・ハルザキヤマガラシ
100a.葉の裂片は根生葉を除き線形・・・(ハタザオガラシ属)ハタザオガラシ.
100b.葉の裂片は上部を除き楕円形-長楕円形・・・101.
101a.果実は太い数珠状・・・(ダイコン属)セイヨウノダイコン(キバナダイコン).
101b.果実は数珠状にならない・・・102.
102a.果実は球形.本州(東北-中部地方)・・・(イヌガラシ属)ミギワガラシ(ケタマイヌガラシ?).
102b.果実は筒型,先端は細長く伸びる・・・(シロガラシ属)シロガラシ(果実が毛深い=ケノハラガラシ).
102c.果実の長さは幅の3倍以下.葉の基部は小さく張り出して茎を抱く.日本全国・・・(イヌガラシ属) スカシタゴボウ.
102d.果実の長さは幅の4倍以上・・・103.
103a.果実は茎に密着する・・・(カキネガラシ属)104.
103b.果実は開出する・・・105.
104a.頂小葉は長楕円形・・・カキネガラシ.
104b.頂小葉は広楕円形・・・ダイコンモドキ.
105a.果実の長さは1.5cm以下・・・(イヌガラシ属)106.
105b.果実の長さは2cm以上・・・107.
106a.葉は羽状に全裂.北海道、本州、四国、九州・・・キレハイヌガラシ
106b.葉は深裂するが羽状ではない.本州(関東以西)、九州・・・コイヌガラシ.
107a.花の直径は3cm,花弁の先端が小さく尖る傾向がある・・・(エダウチナズナ属)ロボウガラシ(ワイルドルッコラ,ワイルドロケット).
107b.花の直径は10-15mm・・・(ヤマガラシ属)キバナクレス.
107c.花の直径は8mm・・・(オハツキガラシ属)オハツキガラシ.
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