日本産キク科植物検索表(全面改定版、前半)
日本産キク科検索表(全面改訂版)
オリジナルシートからのコピペで大きく段落が崩れ,修正してもUPで崩れてしまうので,見にくいかと思います。ご希望であればオリジナルWordシートをお送りしますので,ご連絡下さい。
ご指摘頂ければ幸いです。更に精度を上げたいと思います。今回は長文につき、前後に分けてUPします。
次回の全面改定はキク科アザミ属を予定しています。
学名はなるべくフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を採用した.和名の別名は全てを網羅していない.日本の野外で見られるキク科が対象で,園芸や農作及び交雑種は除外した.検索は種を基本としており,その中で亜種を検索させた.var.やf.は基本と明確に区別出来ない事もあり,これらは列挙した.整理の便宜上,f.はvar.の下位として扱った.検索で使う特徴は,時間を掛けずに見た目で同定出来る部分を使用し,根・果実など短時間のその場では観察しにくい特徴は避けた.黄色の花を除いて,ほぼ全てのタクサには白花が存在し,葉の形状も種内で変化が多い.検索は種の標準的な形質に基づいて進行しており,亜種以下の変異では適合しない場合が出てくる.先ずは種の確定を行い,その特徴を踏まえて,亜種以下を確認して欲しい.この検索は決定的な同定手段ではなく,あくまでも正確な同定への手引きと考えて頂きたい.使用については,1株だけの観察ではなく,複数株の観察による平均的な特徴を踏まえるのが望ましい.var.やf.については,特定の限定された地域の固有群以外,特に考慮する必要性を感じない.しかし,これらはそれなりの特徴を示したものであり,将来の検証によっては独立した種や亜種として認められる場合があり.決して軽視すべきものでもない.尚,基種基型名は表示しない.
筆者は動物分類者であり,植物分類の学名表記には精通していない.よって,学名表示は動物の命名規約に近い表示となっている.例えば,亜種の場合,動物の場合はssp.を表示せず,種(小)名に続けて亜種名を記述するが,植物分類ではssp.を記述する.ここでは,スペースの関係もあって,動物分類同様にssp.を略して,種名に続いて亜種名を示した.
この検索では作成時の分類で表示している.植物の分類は日進月歩であり,更に分類が進展する可能性が高く,最新の情報をもって判断されたい.
<用語>
主にいがりまさし(2007)及び増村征夫(2006)を参照した.
草体=株全体.頭花=小花が集合した花序を含む.葉=花期の主たる茎葉を指す.舟形(葉の形状)=長楕円形で基部はやや狭まり葉先が細まって尖る.浅裂=深い鋸歯縁.中裂=葉の片幅の1/2まで裂ける,深裂=葉の片幅の2/3まで裂ける,全裂=主脈まで裂ける(以上,葉の裂け状態の境界は明瞭ではない).楓葉状に裂ける=全体的に半円形-広楕円形で掌状に深裂-全裂.菊葉状に裂ける=全体的に長楕円形-広卵形で縁が中裂-深裂.シダ葉状=主脈に対して左右対称に深裂-全裂.走出枝=地に這う枝.
<総苞片の数え方>
キク科の特にアザミ属は総苞片の数が決め手になる場合がある.只,総苞片の数え方は慣れが必要であり,数個の誤差が出るように思わ
れる.一般的には,見た目で分かるくらいの明確な数の差がなければ参考程度にした方がいいだろう.
<分布について>
キク科は帰化種が多く、帰化種については具体的な分布地を示していない(逆に言えば、分布地が示されていないものは帰化種と思ってよ
い).
群分け
1a.頭花や果実が緑色の球形で目立つ,または総苞片のみが目立つ・・・・A群.
1b.頭花は一般的な花.時に総苞片が発達して頭花を囲む・・・2.
2a.頭花は筒状花で構成される・・・B群.
2b.頭花は舌状花だけで構成される・・・C群.
2c.頭花は舌状花と筒状花で構成される・・・D群.
A群:頭花や果実が緑色の球形で目立つ,または総苞片のみが目立つ
1a.1回裂けた根生葉から花茎を伸ばし,頂点に1輪総苞片に囲まれた頭花を付ける.・・・・コケタンポポ属 Solenogyne
1.渓流脇に生えてコケ類に似る.九州,沖縄・・・コケタンポポ S.mikadoi
1b.球形の頭花を付ける.草体は地面から立ち,一見木本に見える.楕円形でイガ状の果実が目立つ・・・オナモミ属 Xanthium
1.葉は長舟形で中裂する・・・トゲオナモミ X.spinosum
− 葉は心形・・・2.
2.果実は楕円形,先端の棘は短い(長さは基部幅の倍).日本全土・・・オナモミ X.strumarium
− 果実は長楕円形-楕円形,先端の棘は長い(長さは基部幅の3倍以上)・・・3.
3.果実の棘が少なく,棘の基部に細かい毛がないか少ない.葉の基部は心形・・・オオオナモミ X.occidentale
− 果実の棘は密で,棘の基部に細かい毛が密にある.葉の基部は切形・・・イガオナモミ (オオとは中間型が多く,明瞭な区別は困
難) X.italicum
1c.球形の頭花を付ける.草体は茎を横に延ばして地面に伏し,小さい葉で芝状に広がる・・・2.
2a.頭花は総苞片で囲まれない.葉は数か所で浅裂する・・・トキンソウ属 Centipeda
1.日本全土・・・トキンソウ C.minina
2b.頭花は総苞片で囲まれる.葉は全裂する(黄色の筒状花は咲くがイガ状の果実が目立つ事でここに含めた)・・・タカサゴトキンソウ属 Soliva
1.頭花は1列の短い総苞片に囲まれる.開花は夏.本州(近畿以西),四国,九州,琉球・・・タカサゴトキンソウ(シマトキンソウ,イガトキンソウ) S.anthemifolia
− 頭花は立った2列の総苞片で囲まれる.開花は春.本州(近畿以西),四国,九州・・・メリケントキンソウ S.sessilis
B群:頭花は筒状花で構成される
1a.太い茎を短く伸ばし,頂点に黄色の小頭花を密に付ける.短い葉が茎を包むように重なる.いわゆる蕗の薹・・・フキ属 Petasites
1.北海道,本州,四国,九州,沖縄・・・フキ P.japonicus
・花後の葉が大型になる.北海道,本州北部=アキタブキ P.j.var.giganteus
1b.対の様な草本の姿ではない,時に背が低く葉が目立たなくなる・・・2.
2a.総苞に当たる部分は見えない.頭花は完全な球形で琉璃色・・・ヒゴタイ属 Echinops
1.本州(愛知県,岐阜県,広島県),九州・・・ヒゴタイ E.setifer
2b.総苞は顕著.頭花は完全な球形にならない・・・3.
3a.総苞は球形で緑色,総苞片は長く鋭い棘となり均一の長さで四方へ開出する(紛らわしい場合,葉に顕著な棘が無い)・・・ゴボウ属 Arctium
1.ゴボウ A.lappa
3b.ゴボウに似るが,総苞は赤紫色系・・・ヤマボクチ属 Synurus
1.ここでは世界的な見解に従った(以下の学名は複合的に独自に記述した)・・・チョウセンヤマボクチ S.deltoides
・上部の葉は卵形,以下の葉は中裂-深裂.本州(滋賀県以西),四国,九州・・キクバヤマボクチ S.d.var.palmatopinnatifidus
・葉は全縁.総苞は黒味掛かる.西日本.本州(愛知県以西),四国,九州・・ヤマボクチ S.d.var.p.f.indivisus
・葉は乱れた鋸歯縁.本州(福島県以西),四国,九州・・ハバヤマボクチ S.d.var.excelsus
・葉は全縁.総苞は赤紫掛かる.東日本.北海道,本州(岐阜県以北),四国・・オヤマボクチ S.d.var.pungens
3c.総苞片は伸長して魚の骨のような棘形状.葉は広線形.・・・オケラ属 Atractylodes
1.本州(佐渡の栽培種)・・・ホソバオケラ A.lancea
・葉は楕円形.本州,四国,九州・・・オケラ A.japonicaまたは A.ovata と表記される事が多いが,いずれも A.lancea のシノニムとされている.その場合,学名はA.l.var.ovata が適するかも知れない(japonica は新参).
・葉質は革質で特に厚味がある.海浜帯.ハマオケラ A.l.var.coriacea
3d.総苞片は短く,先端に羽毛状の構造を持つ・・・ヤグルマソウ属 Centaurea
1.頭花は一見タムラソウ属やトウヒレン属やアザミ属に似る・・・クロアザミ C.nigra
3e.総苞片は通常の形状(瓦状,鱗状,柱状,伸長あるいは拡張して花弁状),縁に顕著で長い棘や羽毛構造を持たない・・・4.
4a.総苞は顕著な筒型で長さは幅の約2倍・・・5.
4b.総苞は球型-短筒型-椀型-鐘型・・・10.
5a.総苞片は2列以上で瓦状に重なる・・・6.
5b.総苞片は1列で縦長に並ぶ・・・7.
6a.頭花の長い線形の裂片(各筒状花の花冠が5裂したもの)は不規則に巻く・・・コウヤボウキ属 Pertya
1.頭花は総状-穂状に付く.茎は草質・・・2.
− 頭花は枝先に1個付く.茎は木質・・・4.
2.葉は3裂片状に裂ける.本州(東北地方中南部-関東地方東北部)・・・オヤリハグマ P.triloba
− 葉は裂けない・・・3.
3.葉は輪生せず,楕円形-卵形で厚みと光沢があり,粗い鋸歯縁.本州(宮城県以南の主に太平洋側),四国,九州・・・カシワバハグマ P.robusta
− 葉は輪生,太いへら形,薄く光沢が鈍く,全縁・・・クルマバハグマ P.rigidula
4.一年目の枝に花を付ける.本州(関東地方以西),四国,九州・・・コウヤボウキ P.scandens
− 二年目の枝に花を付け,基部に輪生状に葉を付ける.本州(東北地方南部以南),四国,九州,対馬・・・ナガバノコウヤボウキ P.glabrescens
− ナガバに似るが花の基部にある葉が多い.屋久島固有・・・シマコウヤボウキ P.yakushimensis
6b.頭花の糸形の片(花柱)は先端で巻かない・・・ヒヨドリバナ属 Eupatorium (学名的にかなり混乱が見られる.実態もクラインや雑種が多く,ここでは単純に扱った.また,最近属の見直しが行われたが,ここでは旧分類で行った)
1.上部の葉は4枚前後が輪生する・・・2.
− 上部の葉は2枚が対生する・・・3.
2.下部の葉は対生する.頭花は一様に紅紫色.本州・・・ムラサキヒヨドリバナ E.purpureum
− 下部の葉も輪生する.頭花は薄紫色や白色が混じる.北海道,本州(中国以北)・・・ヨツバヒヨドリ E.glehnii
・特に本州(神奈川県丹沢,箱根)産をハコネヒヨドリ(ホソバヨツバヒヨドリ)と呼ぶ.
3.葉柄は短く,通常葉(裂片)幅の半分以下・・・4.
− 葉柄は長く(短いものも混じる),通常葉(裂片)幅の半分以上・・・7.
4.葉の裏側に腺点が無い.本州(関東地方以西),四国,九州・・・フジバカマ E.japonicum
− 葉の裏側に腺点が有る・・・5.
5.葉の基部は切形-心形.琉球(屋久島-八重山諸島)・・・シマフジバカマ E.luchuense
・葉は細く葉先が細長く伸びて尖る,柄が短い.琉球(八重山諸島)・・・キールンフジバカマ E.l.var.kiirunense
− 葉の基部は楔形・・・6.
6.葉柄が無い.花の色は薄いピンク色.沢や湿地を好む.葉脈は3行.日本全土・・・サワヒヨドリ E.lindleyanum
・葉脈が5行脈.本州(関東地方南部、伊豆諸島)・・・ハマサワヒヨドリ E.l.var.yasushii
− 葉柄が有る.花の色は暗紅紫色を帯びる.乾燥地を好む.北海道,本州,四国,九州・・・ヒヨドリバナ(オオヒヨドリバナ,キク
バヒヨドリバナを含む) E.makinoi
・葉が菊葉状に裂ける.本州(静岡県以西の太平洋側),四国,九州・・・キクバヒヨドリ E.m. var. makinoi
7.葉は基部で3深-全裂する・・・8.
− 葉は裂けない(基部で極小さい裂片を出す場合がある)・・・9.
8.本州(関東地方南部以西),四国,九州・・・サケバヒヨドリ E.laciniatum
− 屋久島固有・・・ヤクシマヒヨドリ E.yakushimense
− 沖縄・・・タイワンヒヨドリ E.formosanum
9.北海道,本州(近畿以北).葉は卵形・・・マルバフジバカマ(ボタンザキフジバカマ) E.altissima (現在はアゲラティナ属 Ageratinaに含まれる)
− 四国,九州,奄美諸島.葉は舟形・・・ヤマヒヨドリバナ E.variabile
7a.総苞片は太く,横面で見た場合2-4片数える・・・8.
7b.総苞片は非常に細く,横面で見た場合10片前後数える・・・9.
8a.頭花は黄色.葉は深裂する・・・キオン属 Senecio
1.全国・・・ノボロギク(オキュウクサ,タイショウクサ) S.vulgaris
8b.頭花は赤色.上部の葉は広がり鋸歯縁,下部の葉は基部両側で深裂する.・・・ベニバナボロギク属 Crassocephalum
1.本州(関東地方以西),四国,九州,沖縄・・・ベニバナボロギク C.crepidioides
8c.頭花は白色・・・タケダグサ属 Erechtites
1.全国・・・ダンドボロギク E.hieracifolia
9a.葉は円形-腎形-三角形,裂ける場合は基部を中心に前方-側方に裂ける・・・コウモリソウ属 Parasenecio
1.葉は全体的に円形,明瞭に中裂-深裂する・・・2.
− 葉は全体的に腎形-角形,時に浅裂する程度・・・5.
2.葉の1回目の深裂は6裂以上,裂片は更に1回中裂する.総苞片は5個・・・3.
− 葉の1回目の中裂は6裂以下・・・4.
3.葉の裂片の長さは均等,葉柄は葉の中心から出る.小頭花は6個.本州(新潟県-兵庫県の日本海側)・・・タイミンガサ P.peltifolius
− 葉の裂片の長さは不均一,柄は茎側に偏って出る.小頭花は5-6個.本州(岩手県-岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国地方),四国(徳
島県,高知県)・・・ヤマタイミンガサ P. yatabei
・小頭花は2-4個.本州(岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国地方),四国,九州・・・ニシノヤマタイミンガサ P.y.var.
occidentalis
4.葉に光沢が有り,葉脈が濃く見える.北海道,本州,四国,九州・・・モミジガサ(モミジソウ,シドケ,シトギ) P.delphiniifolius
− 葉の光沢が鈍く,葉脈が薄く見える.本州(関東地方-近畿地方の太平洋側),四国,九州・・・テバコモミジガサ P.tebakoensis
5.葉腋にむかごが有る.北海道函館周辺以南.葉は三角状心形,浅い鋸歯縁,裏面に薄いクモ毛が有る.本州(関東地方以西),四国,九州・・・ウスゲタマブキ P.farfarifolius
・葉は浅裂する,葉柄や葉裏に粗い毛が有る.本州(中部地方南部,近畿地方),四国,九州・・・ミヤマコウモリソウ(モミジ
タマブキ) P.f.var.acerinus
・葉は粗い鋸歯縁,裏面のクモ毛は密.北海道(西南部),本州(中部地方以北)・・・タマブキ P.f.var.bulbiferus
− 葉腋にムカゴが無い,有る場合は北海道札幌以東・・・6.
6.全体的な葉先(突出して尖った先端を除く)は鈍角・・・7.
− 全体的な葉先(突出して尖った先端を除く)は直角-鋭角・・・13.
7.明瞭な五角形で各角は突出して尖る(5角腎形).総苞片は5個・・・8.
− 角張りは鈍く(時に基部両端が弱く突出して尖る),全体的に丸みを帯びる(腎形)・・・9.
8.佐渡島.頭花は穂状花序または総状花序,斜め下に向く・・・サドカニコウモリ P.sadoensis
− 本州(東北地方から中国地方の日本海側に偏る).頭花は散房花序,斜め上に向く・・・オオカニコウモリ P.nikomontanus
9.総苞片は3個.柄に翼はない.本州(紀伊山地以北),四国・・・カニコウモリ P.adenostyloides
− 総苞片は5-6個・・・10.
− 総苞片は7個以上・・・12.
10.本州(伊豆半島と箱根).頭花は総状円錐花序に付く・・・イズカニコウモリ P.amagiensis
− 北海道,本州(東北地方)・・・11.
11.葉先は急に短く尖る.むかごを付けない.北海道,本州(青森県,秋田県)・・・ミミコウモリ P.kamtschaticus
・葉腋にむかごを付ける.北海道(大雪山系,日高山脈,夕張山地,増毛山地,樺戸山地)・・・コモチミミコウモリ P.k.var.
bulbifer
− 葉の先端は緩やかに尖る.本州(秋田県男鹿山地)・・オガコウモリ P.ogamontanus
12.本州(東北地方の日本海側山地=鳥海山,和賀山地,月山,朝日山地,飯豊山地)・・・コバナノコウモリソウ P.chokaiensis
− 本州(東北地方白神山地とその周辺地域)・・・ツガルコウモリ P.hosoianus
13.九州以南・・・14.
− 本州-四国以北・・・16.
14.屋久島・・・ヤクシマコウモリ P.yakusimensis
− 九州本土・・・15.
15.総苞片は5個.葉に鈍い光沢がある.九州(熊本県,宮崎県,鹿児島県)・・・モミジコウモリ P.kiusianus
− 総苞片は7-8個.葉に光沢が無い.九州・・・ツクシコウモリ P.nipponicus
16.北海道.葉は単純な三角状・・ヨブスマソウ(ワッカクド) P.robustus
− 本州本土,四国・・・17.
17.花柄基部に長舟形で長さ2cmになる大型の苞葉がある.本州(関東地方北部=日光山地,谷川連峰など)・・ニッコウコウモリ P.nantaicus
− 花柄基部に苞葉がないか稀に小さな苞葉がある・・18.
18.柄は一部に狭い翼を持つ程度・・・19.
− 柄は全体に明瞭な広い翼を持つ・・21.
19.葉は基部に大きな角突起と先半に小さな突起を幾つか出す.本州(紀伊半島と四国)・・・ヒメコウモリ P.shikokianus
− 葉は基部の大きな角突起のみで先半は全縁-細かな鋸歯縁・・・20.
20.本州(山形県庄内地方).葉先は伸長しない・・・ショウナイオオカニコウモリ P.katoanus
− 本州(関東地方から紀伊山地の太平洋側山地).葉先は伸長して鋭く尖る.葉柄は基部に極く小さな耳が有って完全に茎を抱かない・・・コウモリソウ P.maximowiczianus
・葉柄に明瞭な翼が有り,基部に耳が有って茎を抱く.本州(中部地方の太平洋側の主に高山帯)・・・オクヤマコウモリ P.m.
var.alatus
21.葉の基部の歯は細く伸長して鋭く尖る.本州(東北地方南部,関東地方北部,中部地方の日本海側に偏る)・・・オオバコウモリ P.tschonoskii
− 葉の基部側の歯は伸長せず太く短く尖る・・・22.
22.総苞片は6-8個.本州(関東地方北部から東北)・・・イヌドウナ P.aidzuensis
− 総苞片は5-7個.本州(青森県・岩手県の太平洋側に偏る)・・・ハヤチネコウモリ P.hayachinensis
9b.葉は円形,中心から放射状に裂ける・・・ヤブレガサ属 Syneilesis
1.頭花は散房状花序に付く・・・2.
− 頭花は円錐花序に付く・・・3.
2.葉は通常2裂,裂片は細く,互いに明瞭に離れる.本州(兵庫県),四国(愛媛県,高知県)・・・ヤブレガサモドキ S.tagawae
・花柄は広角度に広がる.葉の裂片は幅広く,縁は不規則に鋸歯を持つ.四国(愛媛県,高知県)・・・ヒロハヤブレガサモドキ
S.t.var.latifolia
− 葉は通常3裂.裂片は細く,互いに明瞭に離れる.本州(京都府南丹市日吉町胡麻郷産,現在は絶滅)・・・タンバヤブレガサ S.aconitifolia var.longilepis
3.総苞は薄緑色を帯びる.葉の裏側は黄緑色.本州,四国,九州・・・ヤブレガサ S.palmata
− 総苞は灰褐色〜淡紫褐色を帯びる.葉の下面は薄緑色で細脈が隆起してよく目立つ.九州(大分,宮崎,熊本県)・・・ヒュウガヤブレガサ S.akagii
10a.頭花は花柄が明瞭で単体で付く.時に花柄が短くなり,緩い房状に付く(その場合,葉に棘を持つ)・・・ 11.
10b.頭花は花柄が不明瞭で小花が集合して付く.時に短い花柄が有り,緩い房状に付く(紛らわしい場合,葉に棘を持たない)・・・19.
11a.葉は通常棘が有る・・・日本産アザミ属の検索表シートへ.
11b.葉は通常棘が無い・・・12.
12a.頭花は白色.葉は全縁,縁に短毛を密布して長毛を疎らに生やす.頭花は刈込んだように短く均一に整う・・・ムカシヨモギ属 Erigeron
1.総苞は樽形.葉は捻じれる・・・アレチノギク E.bonariensis
− 総苞は徳利形.葉は捻じれない・・・オオアレチノギク E.sumatrensis
12b.頭花は黄色・・・13.
12c.頭花は淡赤紫-赤紫色・・・15.
13a.花柄は白い微毛で覆われる.・・・ウサギギク属 Arnica
1.本州(日本海側),四国(剣山)・・・チョウジギク(クマギク) A.mallotopus
13b.花柄は白い微毛で覆われず,ほぼ無毛で緑色・・・14.
14a.中部以上の葉は柄がなく,ほぼ全縁・・・ガンクビソウ属 Carpesium
1.花柄が無く,葉腋に付く.苞葉は小さい.主茎は真直ぐに立ち,先端から放射状に数本の長い枝を斜め水平に出す.葉柄に翼を持つ.日本全土・・・ヤブタバコ C.abrotanoides
− 花柄が有り,枝先に付く(葉腋にも付く場合もある).苞葉は目立つ・・・2.
2.花径2.5cm以上.通常総苞片は大きく,頭花を囲む.葉柄に翼を持つ.北海道,本州(中部地方以北)・・・オオガンクビソウ C.macrocephalum
− 花径2cm以下・・・3.
3.頭花の直径は5mm以下・・・4.
− 頭花の直径は5mm以上・・・5.
4.茎葉は多数有り,披針形.苞葉は発達して複数付く.本州(近畿以西),四国,九州・・・コバナガンクビソウ C.faberi
− 茎葉は疎らで中部以上では数える程度.苞葉は発達しない.本州,四国,九州・・・ヒメガンクビソウ C.rosulatum
5.茎葉は疎らで中部以上では数える程度.苞葉は発達しない.総苞外片は反返る.葉は広線形-長舟形.本州,四国,九州,沖縄
・・・サジガンクビソウ C.glossophyllum
− 茎葉は多数有る.苞葉は発達し,時に頭花を囲む・・・6.
6.頭花径14-18mm.苞葉は発達し,2-3列で頭花を囲む.総苞は椀状.下部の葉柄に明瞭な翼を持つ.日本全土・・・コヤブタバコ
C.cernuum
− 頭花径は10mm以下・・・7.
7.下部の葉柄には明瞭な翼を持つ.北海道,本州,四国,九州・・・ミヤマヤブタバコ C.triste
− 葉柄に翼を持たない(時に葉身との接点に狭い翼を持つ).頭花径は6-8mm.葉は卵状長舟形.本州,四国,九州・・・ガンクビ
ソウ C.divaricatum
・頭花径は6-8mm.中部以上の葉は舟形-楕円形.北海道,本州(近畿以北)・・・ノッポロガンクビソウ C.d.var. matsuei
・頭花径は6mm以下.本州,四国,九州・・・ホソバガンクビソウ C.d.var. abrotanoides
14b.中部以上の葉は柄があり,明瞭な鋸歯縁-羽状に裂ける・・・センダングサ属 Bidens
1.総苞片は開出して反返る.本州(関東以西の河原や荒地)・・・コセンダングサ B.pilosa var. pilosa
− 総苞片は開出せず,短く斜上する.葉の裂片は広線形.本州(関東地方以西),九州)・・・ホソバノセンダングサ B.parviflora
− 総苞片は開出して側方に伸びる・・・2.
2.葉の裂片は広線形,葉先は伸長して尖る.開出した総苞片は広線形.北海道,本州(宮城県以北)・・・エゾノタウコギ B.maximowicziana
− 葉の裂片は舟形,開出した総苞片は弱いへら形・・・3.
3.葉先は伸長して尖る・・・アメリカセンダングサ B.frondosa
−葉先は伸長せず鈍い・・・タウコギ B.tripartita
14c.葉はシダ葉に線形に全裂する・・・シカギク属 Matricaria
1.丈30cm以下.初期の頭花は黄緑色・・・コシカギク(オロシャギク) M.matricarioides
15a.総苞の基部にとさか状の突起を持つ.花柱の先端は顕著に巻かない(弱く巻く事がある).葉に顕著な棘がなく,全裂する・・・キツネノアザミ属 Hemistepta
1.本州,四国,九州,沖縄・・・キツネノアザミ H.lyrata
15b.花柱は先端で一対にカール状に顕著に巻く.総苞は単純か全体に突起を持つか紅色の付属片を持つ・・・16.
16a.中部以下の大型の葉の前方部(葉先)は三又槍状に裂ける・・・タムラソウ属 Serratula
1.本州,四国,九州・・・タムラソウ S.coronata insularis
16b.葉は裂けても全裂にならず,基部は繋がる・・・トウヒレン属 Saussurea
1.総苞片の先に花弁状の淡紅色の付属物が有る・・・2.
− 総苞片に花弁状の付属物が無い・・・4.
2.総苞片は11-12列,総苞基部に5列の苞葉が有る.本州(佐渡島の海岸に近い草原)・・・サドヒゴタイ S.nakagawae
− 総苞片は8-9列,基部に1列の苞葉が有る・・・3.
3.総苞は広鐘形,総苞の付帯物は開出する.北海道,本州,四国,九州・・・ヒメヒゴタイ S.pulchella
− 総苞は筒形,総苞の付帯物は瓦状に重なる.九州・・・ヒナヒゴタイ S.japonica
4.茎は立たず,葉は地面に伏して密着する.北海道(夕張岳,日高山脈北部)・・・ユキバヒゴタイ S.chionophylla
− 茎は立上がり,葉は離れて付く(一般的な草体)・・・5.
5.北海道・・・6.
− 本州以南・・・15.
6.海岸草原や低地の湿地帯・・・7.
− 山麓以上・・・10.
7.総苞片は5列.湿地帯・・・8.
− 総苞片は6列以上.海岸草原・・・9.
8.茎葉の長さは10-15cm.北海道(釧路,根室)・・・コンセントウヒレン S.hamanakaensis
− 茎葉の長さは15-30cm.北海道(阿寒郡鶴居村)・・・ツルイトウヒレン S.yachiyotakashimana
9.総苞片は6列,外片は円頭で小さな突出で終わる.茎は緑色.葉身の基部は茎に伸びて翼になる.北海道(北見,利尻島,礼文島,石狩,後志)・・・フォーリーアザミ S.fauriei
− 総苞片は7-8列,先端は糸状に短く伸びてゆるやかに半曲する.北海道(オホーツク海沿岸を除く)・・・エゾトウヒレン S.yesoensis
− 総苞片は8列.北海道(宗谷地方-知床半島までのオホーツク海沿岸)・・・カラフトアザミ(ナガバキタアザミという意見あり) S.
sachalinensis
10.北海道広域の亜高山-高山.草丈が大きくても50cm以内が多い.10個前後の頭花を密に付ける.総苞は上部が黒紫色,総苞片は6-7列,外片のみ開出,先端は尾状に伸びる.葉は三角状卵形〜広卵形,大きさが上部でも同じくらい,鋭い鋸歯縁.北海道,本州・・・ナガバキタアザミ S.riederi yezoensis
− 北海道の局所・・・11.
11.総苞片は4列,丈約20cm.葉裏にクモ毛は有るが綿毛は無く緑色.総苞片は直立-斜上する.北海道(大雪山系,富良野岳,芦別岳,羊蹄山)・・・ウスユキトウヒレン S.yanagisawae
・葉裏の綿毛は密で雪白色になる.北海道(大雪山系,トムラウシ山,芦別岳,奥十勝岳,幌尻岳,羊蹄山)・・・ユキバトウヒレン S.y.var. nivea
− 総苞片は6列以上,丈約1m・・・12.
12.総苞片は7列,外片は先端が丸い.茎は紫色を帯びる.北海道(上川地方の幌内山地カムイ山の固有)・・・カムイトウヒレン S.
kenji-horieana
− 総苞片は8列,外片は先端が丸くない・・・13.
13.葉は暗褐緑色,鈍い光沢が有る.総苞片は中部まで黒紫色.総苞片は8列,尾状突起が有る.北海道(アポイ岳とその周辺)・・・ヒダカトウヒレン S.kudoana
− 葉は黄緑色,光沢が無い・・・14.
14.総苞外片と中片の先端が長く伸びる.北海道(上川地方,空知地方)・・・ウリュウトウヒレン S.uryuensis
− 総苞片の先端が短く尖る.北海道(夕張岳山麓部や勇払郡むかわ町穂別の坊主山)・・・ユウバリトウヒレン S.yubarimontana
15.中部以下の葉は菊葉状に中裂-深裂する・・・16.
− 中部以下の葉は裂けない・・・17.
16.総苞片は先端が鋭く尖った長三角形,5-7列.本州(宮城県以南),九州・・・キクアザミ S.ussuriensis
− 総苞片は楕円形に近い三角形で先端は突起状に尖る,8列.本州(福島県以南),四国,九州・・・ミヤコアザミ S.maximowiczii
17.東北地方・・・18.
− 関東地方-中部地方以西・・・28.
− 四国・・・53.
− 九州・・・58.
18.総苞は筒型-狭筒型・・・19.
− 総苞は鐘型-椀型,総苞片は多数が重なって開出する・・・21.
19.頭花は茎の頂点に多数を付け,上部の葉腋にも付ける.本州(鳥海山山麓の日本海沿岸帯)・・・ショウナイトウヒレン S.shonaiensis
− 頭花は茎の頂点に密に付く.本州(早池峰山).総苞片は6-7列,外片のみ開出する・・・ナガバキタアザミ S.riederi yezoensis
・本州(東北地方北部の焼石岳,和賀山塊の羽後朝日岳,鳥海山).総苞片は外片-内片の先端が開出する・・・オクキタアザミ S.r.y.var. japonica
− 頭花は密に付かない・・・20.
20.総苞片の先端は尖って弱く反返る.本州(宮城県南部,福島県の阿武隈山地)・・・アブクマトウヒレン S.yuki-uenoana
− 総苞片の先端は急に棘状に尖って斜上する.葉は長三角状で両側はほぼ直線.東北地方と中部地方に隔離的に分布する.本州(岩手
山,早池峰山,乳頭山,真昼山地,吾妻連峰,戸隠連山,頚城山塊)・・・ヤハズトウヒレン S.sagitta
− 総苞片は細長く,基部から平開-開出する.本州(山形県の村山地域(村山市,山形市,上山市))・・・ヤマガタトウヒレン S.
yamagataensis
− ヤハズトウヒレンに似るが,高山帯の崖に懸垂して生える.ヤハズトウヒレンの分布域に挟まれる.本州(越後山脈の荒沢岳)・・・アラサワトウヒレン S.yanagitae
21.総苞片は細長い線形で総苞の半長以上・・・22.
− 総苞片は三角形で短く,重なる・・・23.
22.総苞片は平開-斜上する.本州(奥羽山脈南部の船形山-蔵王連峰)・フボウトウヒレン S.fuboensis
− 総苞片の1列目の尾状突起は頭花の基部近くまで届く.本州(岩手県の岩手山と早池峰山)・・・イワテヒゴタイ S.brachycephala
− 総苞片の1列目の尾状突起は総苞の中央に届き,斜上する.本州(青森県南部,岩手県および宮城県北部の太平洋側地域に偏る)・・・ナンブトウヒレン S.sugimurae
23.山地・・・24.
− 海岸・・・27.
24.茎の頂点に花茎の短い数個の頭花を房状に付ける・・・25.
− 通常,花茎は長めで集中せず個々に花を付ける・・・26.
25.焼石岳,秋田駒ヶ岳,真昼山地,鳥海山,丁山地・・・ウゴトウヒレン S.ugoensis
− 月山,朝日山地,飯豊山地・・・ミヤマキタアザミ S.franchetii
− 青森県西部,秋田県,岩手県西部および山形県の日本海側に偏った区域・・・トガヒゴタイ S.muramatsui
26.東北地方の主に太平洋側・・・センダイトウヒレン S.sendaica
− 東北地方南部・・・アサマヒゴタイ S.savatieri
− 丁山地,神室山・炭倉山・・・カムロトウヒレン S.sawae
27.山形県飛島・・・トビシマトウヒレン S.katoana
− 青森県八戸市,海岸草原帯・・・ハチノヘトウヒレン S.neichiana
− 青森県深浦町,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・フカウラトウヒレン S.andoana
− 青森県六ヶ所村,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・ムツトウヒレン S.hosoiana
28.東北地方を除いた桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より北東(東本州)・・・29.
− 桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より南西(西本州)・・・47.
29.中部以下の葉は裂けるか粗い鋸歯縁(時に葉は裂けない)・・・30.
− 中部以下の葉は裂けない・・・32.
30.総苞片の先端は明瞭に開出する.総苞片は長三角形.本州(東京都,神奈川県,山梨県)・・・タカオヒゴタイ S.sinuatoides
・総苞片は卵形.本州(神奈川県,静岡県)・・・キントキヒゴタイ S.s.var. glabrescens
− 総苞片の先端は開出して斜上する・・・31.
31.福井県の大島半島で海岸の波打ち際に近い草地.葉は3対前後に浅裂するか粗い鋸歯.総苞片の先端は短く尖り,斜上する・・・ワカサトウヒレン S.wakasugiana
− 浅間山地固有.総苞片は全長が伸びて斜上する.葉の基部半は中裂する・・・トウミトウヒレン S.mihoko-kawakamiana
− 富士山,天子山地.総苞片の先端は斜上し,中片-内片は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある・・・ヤハズヒゴタイ S.
triptera
− 長野県下伊那郡大鹿村.シラネヒゴタイに近いが,総苞は筒形で緑色,総苞片はやや革質で外片は紫色の縁取りを欠く・・・トヨグチトウヒレン S.toyoguchiensis
32.総苞は筒形-狭筒形・・・33.
− 総苞は鐘形-椀形・・・42.
33.中部の葉は線形・・・34.
− 中部の葉は心形-長三角状-披針形・・・35.
34.長野県伊那市と下伊那郡大鹿村.総苞片は幅広い三角形,先端は短く尖る・・・イナトウヒレン S.inaensis
− 長野県の霧ヶ峰とその周辺.総苞外片と中片の先端は急に細く突出して尖る・・・キリガミネトウヒレン S.kirigaminensis
35.伊豆諸島の御蔵島・・・ミクラシマトウヒレン S.mikurasimensis
− 本土・・・36.
36.総苞片の先端は明瞭に開出しない(斜め上に開く時がある)・・・37.
− 総苞片の先端は明瞭に開出か反転する・・・39.
37.総苞片の先端は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある.本州(富士山,天子山地)・・・ヤハズヒゴタイ S.
− 総苞片の先端は短く針状に尖り,ほぼ密着する・・・38.
38.長野県-愛知県以西.総苞片は11列以上.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
− 戸隠連山,頚城山塊.総苞片は6列・・・ヤハズトウヒレン S.sagitta
− 中部地方の奥秩父,御坂山地.総苞外片は内片の1/4しかない.総苞片は8列・・・キンブヒゴタイ S.kinbuensis
39.総苞片は緑色.総苞片は線形で開出する.本州(東北地方南部,関東地方および東海地域東部の太平洋側地域)・・・アサマヒゴタイ(静岡県の安倍峠-八紘嶺-山伏岳-井川峠,白峰南嶺に分布するアベトウヒレン S.kurosawaeを含める) S.savatieri
− 総苞片は暗色に縁取られる・・・40.
40.総苞片は単純な長三角形,先端は尖って斜上する.本州(丹沢山地,金時山,愛鷹山)・・・タンザワヒゴタイ S.hisauchii
− 総苞片は短卵形で先端がやや細まって尖り,開出し反曲する・・・41.
41.栃木県,山梨県,長野県,岐阜県.山地の湿り気のある岩壁に垂れ下がる・・・コウシンヒゴタイ S.pseudosagitta
− 東北地方南部・・・アサマヒゴタイ S.savatieri
42.総苞片の先端は伸長せず,密着する.本州(関東地方,中部地方)・・・セイタカトウヒレン S.tanakae
− 総苞片の先端は伸長し,上斜めに開く・・・43.
− 総苞片の先端は短く伸長し,開出して反曲する・・・44.
43.南アルプス,八ヶ岳,富士山.丈25cm以上・・・タカネヒゴタイ S.kaimontana
− 南アルプス,八ヶ岳.丈25cm以下.タカネとは明瞭に区別出来ない・・・シラネヒゴタイ S.kaialpina
− 霧ヶ峰-美ヶ原高原・・・シナノトウヒレン S.tobitae
44.茎に翼を持たない.本州(群馬県,埼玉県,東京都,山梨県)・・・コウシュウヒゴタイ(時に下部の葉は菊葉状に裂ける=キクバコウシュウヒゴタイ) S.amabilis
− 茎に翼を持つ・・・45.
45.総苞にクモ毛を持ち,緑色が強い,反曲部分は互いに重ならない.本州(新潟県,富山県,石川県の能登半島の西側海岸)・・・ホクロクトウヒレン S.hokurokuensis
− 総苞にクモ毛はなく,暗赤紫色掛かる,反曲部は互いに重なる・・・46.
46.越後山脈,頸城山塊,戸隠山,北アルプス,白山,乗鞍岳,御嶽山,中央アルプス・・・クロトウヒレン S.sessiliflora
− 吾妻連峰,磐梯山,那須連山,日光連山,苗場山・・・シラネアザミ S.nikoensis
47.総苞片はほぼ圧着し,先端は短く尖って開出しない・・・48.
− 総苞片の先端は開出する・・・52.
48.茎に翼は無く,稜を持つ.本州(長野県-愛知県以西),四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
− 茎に明瞭な翼を持つ・・・49.
49.総苞片の先端は伸長し,上斜めに弱く開く.茎に翼や稜が無い・・・50.
− 総苞片の先端は短く突出,開出して反曲する.茎には狭いながらも翼を持つ・・・51.
50.乾燥した草原帯.本州(中国地方)・・・ネコヤマヒゴタイ S.modesta
− 湿地帯.本州(広島県庄原市,岡山県新見市)・・・オヌカトウヒレン S.ochiaiana
51.総苞は壺型で暗色.本州(岡山県,広島県)・・・セイタカトウヒレン S.tanakae
− 総苞はより細長く,緑色気味.本州(広島県庄原市の帝釈台)・・・タイシャクトウヒレン S.kubotae
52.中部以下の葉の縁は丸みがあり鋸歯が細かい傾向がある.総苞の先端はミヤマより短い.本州(近畿地方,中国地方),四国,九州(北部)・・・オオダイトウヒレン S.nipponica
− 中部以下の縁は直線的で鋸歯が粗い傾向がある.総苞の先端はオオダイより長い.本州(大峰山系),四国・・・ミヤマトウヒレン
S.pennata
53.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・54.
− 総苞片は平開し,通常反返る・・・55.
54.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中部の葉は舟形.四国(高知県) ,九州-南西諸島(徳之島)・・・キリシマヒゴタイ S.scaposa
− 総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
55.総苞片の開出部分は下から上へと小さくなり,片の半長以上.茎の翼は狭い.四国,九州(北部)・・・オオダイトウヒレン S.nipponica
− 総苞片の開出部分は均一,片の半長以下・・・56.
56.総苞片は6列,先端は幅広く開出する.茎の翼は幅広い.四国(剣山,石鎚山)・・・オオトウヒレン S.sikokiana
− 総苞片は8列以上,先端は細い.茎の翼は狭い・・・57.
57.総苞片の先端は糸状に開出する.本州,四国(愛媛県,高知県)・・・ミヤマトウヒレン S.pennata
− 総苞片の先端は平たく開出する.四国(徳島県,愛媛県,高知県)・・・トサトウヒレン S.yoshinagae
58.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・59.
− 総苞片は平開し,通常反返る・・・61.
59.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中部の葉は舟形.四国(高知県),九州-南西諸島(徳之島)・・・キリシマヒゴタイ
S.scaposa
− 総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない・・・60.
60.総苞は紫色気味.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
− 総苞は緑色気味.九州(長崎県対馬の白岳)・・・シマトウヒレン S.insularis
61.総苞片は6列,南西諸島(屋久島)・・・ヤクシマヒゴタイ(ヤクシマトウヒレン) S.yakusimensis
− 総苞片は8列以上・・・62.
62.茎の翼は茎幅以下.四国,九州(福岡県,佐賀県,長崎県,熊本県,大分県)・・・オオダイトウヒレン S.nipponica
− 茎の翼は茎幅と同等か以上.葉はオオダイより幅広い.九州・・・ツクシトウヒレン S.higomontana
19a.頭花は粒状で小さく,穂状花序に付いて縦長の花穂を形成する・・・20.
19b.頭花は縦長の房状に付かず,散形花序のように花茎の頂点に横(水平)に広がる・・・21.
20a.花茎は分岐し,葉を混ぜる事が多い.葉の裏側に綿毛を密生し白く見える事が多い・・・ヨモギ属 Artemisia
1.頭花は複散形花序に付く.高山性で丈10cm前後.全体が白い絹毛に覆われる.葉は下部に集まり,1-2回裂け,裂片は1?程に細く裂
ける.本州(中央アルプス木曽駒ヶ岳,南アルプス北岳,仙丈ヶ岳)・・・ハハコヨモギ A.glomerata
− 草体は上に伸び,頭花は草体の上部に穂状花序-円錐花序に付く・・・2.
2.一般に丈が高く,葉は草体の上部にも付いて花茎だけが目立つ事はない・・・3.
− 一般に丈は低く,葉は草体の下部に集中して花茎が伸びて目立つ・・・24.
3.葉は糸形-線形・・・4.
− 葉は線形-面がある・・・8.
4.亜高山帯-高山帯の岩場や岩礫地に生え,丈30cm前後.頭花は2mm以上.北海道,本州(中部地方以北の日本海側)・・・アサギリソウ
A.schmidtiana
− 低地で河原-河口-海岸・・・5.
5.頭花は先端へ広がり,花冠は開く・・・6.
− 頭花は先端へ蕾状に狭まり,花冠はほとんど目立たない・・・7.
6.葉先は鈍い.頭花は鐘型.本州(愛知県以西),四国,九州・・・ハマヨモギ(フクド) A.fukudo
− 葉先は尖る.頭花は半円型.本州,四国,九州・・・カワラニンジン A.apiacea
7.葉は長い糸形が混じる.頭花は多数が密に付き,光沢がある.本州,四国,九州,沖縄・・・カワラヨモギ A.capillaris
− 葉は短い線形のみ.頭花はやや疎らに付く,光沢は鈍い.ほぼ園芸のみ.日本全土・・・ミブヨモギ(外来種) A.maritima
8.葉は広楕円形,浅裂-鋸歯縁.本州(中国),九州・・・ヒロハヤマヨモギ(ヒロハノヒトツバヨモギ,アソヨモギ) A.stolonifera
− 葉は楕円形(紛らわしい場合,中裂-深裂)-舟形・・・9.
9.葉は裂けない.葉先は伸長して尖り,鋸歯縁.本州(日本海側)・・・ヒトツバヨモギ(ヤナギヨモギ) A.monophylla
− 葉は裂ける・・・10.
10.葉は1回裂ける(鋸歯縁を除く)・・・11.
− 葉は2回以上裂ける・・・15.
11.葉は基部両側で深裂し3片状鉾型・・・セイタカヨモギ(タカヨモギ)(外来種) A.selengensis
− 葉は数か所で裂け数片を出す・・・12.
12.葉は長楕円形,先半で不規則に裂ける.日本全土・・・オトコヨモギ A.japonica
− 葉は全体で裂ける・・・13.
13.葉の裂片は7片の広線形,互いに離れる.本州,四国,九州・・・ヒメヨモギ A.feddei
− 葉の裂片は舟形か中裂・・・14.
14.北海道.新しい葉の表面にクモ毛を持ち,中裂・・・ヒロハウラジロヨモギ(オオワタヨモギ) A.koidzumii
− 北海道,本州(近畿以北).葉は深裂,基本1回であるが時に2回裂ける箇所もある・・・オオヨモギ(エゾヨモギ,ヤマヨモギ) A.
montana
− 四国,沖縄.葉は中裂-深裂,葉の表面に細かい白点を散らす・・・ワタヨモギ A.gilvescens
15.葉はシダ葉状に2回裂ける.日本全土・・・イワヨモギ A.iwayomogi
− 葉は菊葉状に多少とも乱れて裂ける・・・16.
16.頭花は平たい椀型・・・17.
− 頭花は粒型・・・18.
17.葉の表面は薄く白い微毛で覆われ白っぽく見える.頭花は花柄が短く密集する,花期は7〜9月・・・ニガヨモギ(外来種) A.
absinthium
− 葉の表面は無毛.頭花は花柄が長くやや疎ら,花期は9〜10月・・・ハイイロヨモギ(外来種) A.sieversiana
18.葉の1回目の裂片は舟形・・・19.
− 葉の1回目の裂片は楕円形で広く感じる・・・21.
19.葉の表面に細かい白点を散らす.九州(熊本県,大分県)・・・ケショウヨモギ A.dubia
− 葉の表面は特に白点を散らさない・・・20.
20.頭花は赤色.北海道,本州(北ア,八ヶ岳,南ア)・・・チシマヨモギ(エゾオオヨモギ) A.unalaskensis
− 頭花は薄黄色.本州以南・・・クソニンジン A.annua
21.葉に微毛を密に生やし,白く見える・・・22.
− 葉に微毛を密に生やさず,緑色・・・23.
22.北海道(道南地域),本州(青森県大間町,佐井村).海岸の岩石・・・オニオトコヨモギ A.congesta
− 本州(神奈川県,伊豆半島,伊豆七島).海岸-草地・・・ユキヨモギ A.momiyamae
23.葉先は尖って小棘が突出する.托葉は裂ける.九州・・・ヤブヨモギ A.ruburipes
− 葉先は小棘が突出しない.托葉は裂けない.頭花は幅2mm以下.北海道,本州,四国,九州・・・ヨモギ(カズザキヨモギ,ニシと合
わせて極めて似た外来種チョウセンヨモギがある) A.indica var.maximowiczii
・頭花は幅2.5-3mm.本州(関東以西),九州,沖縄・・・ニシヨモギ A.indica var.orientalis
24.葉は楕円形で不規則に浅裂か鋸歯縁・・・25.
− 葉は舟形-線形で明瞭に裂ける・・・27.
25.草体は微毛で覆われ,全体白く見える.海岸の砂地性.北海道,本州(茨城県-新潟県以北)・・・シロヨモギ A.stelleriana
− 草体は微毛で覆われず,緑色・・・26.
26.裂片の先端は鈍い.低地.北海道,本州,四国,九州・・・イヌヨモギ A.keiskeana
− 裂片の先端は明瞭に尖る.本州(中部高山帯)・・・ミヤマオトコヨモギ A.pedunculosa
27.葉は短く,基部に密集し,白い微毛に覆われる.北海道(大雪山系固有種)・・・エゾハハコヨモギ A.trifucata var.pediculosa
− 葉は長く,下部で広がる・・・28.
28.葉はシダ葉状に規則的に深く裂ける.北海道(礼文島と根室半島)・・・シコタンヨモギ A.lacinata
− 葉はシダ葉状に規則正しく裂けない・・・29.
29.葉は菊葉状.北海道,本州(早池峰山,八幡平茶臼岳・八幡平源太ヶ岳など高山帯)・・・サマニヨモギ A.arctica sachaliensis
− 葉は線形・・・30.
30.葉の裂片は葉先へ一様に狭まり,葉先は尖る.本州(中部高山帯)・・・タカネヨモギ A.sinanensis
− 葉の裂片は葉先手前まで平行か僅かに広がり,葉先は鈍い・・・31.
31.北海道(択捉島)・・・アライトヨモギ(エトロフヨモギ) A.insularis
− 本州(南アルプスの北岳,仙丈ケ岳,千枚岳)・・・キタダケヨモギ A.kitadakensis
20b.花茎は葉腋から分岐し,分岐しない.葉を混ぜない・・・ブタクサ属 Ambrosia
1.葉は大型で広楕円形,裂けない-楓葉状に裂ける・・・オオブタクサ A.trifida
− 葉は菊葉状に裂ける・・・2.
2.葉は1回裂ける・・・ブタクサモドキ A.psilostachya
− 葉は2回裂ける・・・ブタクサ A.artemisiifolia
21a.頭花は総苞から上部へ筒型に細まり,花冠は蕾状で開かない・・・22.
21b.頭花は総苞から多少とも広がり,円形-楕円形,時に総苞片が花冠を囲む・・・24.
22a.苞葉の縁は狭く裏側に巻き込む・・・キヌゲチチコグサ属 Facelis
1.茎の上部に銀白色の頭状花序を穂状に付ける・・・キヌゲチチコグサ F.retusa
22b.苞葉の縁は巻かない・・・23.
23a.頭花は花茎の先端に集団で付く.茎葉は線形で少ない・・・ハハコグサ属 Pseudognaphalium
1.茎はほとんど分枝しない,時に最上部で短い花茎を2-3分ける・・・2.
− 茎はよく分枝する・・・3.
2.花序の下に披針形の苞葉が放射状に付く.葉は広線形で葉先は弱く尖る.日本全土・・・チチコグサ P. japonicum
− 花序の下に苞葉は付かない.葉は長いへら形で葉先は尖らない.日本全土・・・ハハコグサ P.affine
3.花序の下に披針形の苞葉が放射状に付く.丈10-30cm.北海道、本州(北部)・・・ヒメチチコグサ(エゾノハハコグサ) G.uliginosum
− 花序の下に苞葉は付かない・・・4.
4.花期は4-6月・・・セイタカハハコグサ P.luteoalbum
− 花期は9-10月.本州,四国,九州・・・アキノハハコグサ P.hypoleucum
23b.頭花は葉腋にも複数付く.葉は通常へら形・・・チチコグサモドキ属 Gamochaeta
1.上部の葉は広線形-舟形でほぼ平行.葉表の緑色がやや濃い.総苞片が紅紫色にならない・・・ホソバノチチコグサモドキ(タチチチコグサ) G.calviceps
− 葉はへら形・・・2.
2.葉先に微少な突起を持つ.総苞は綿毛が密生し,総苞片は淡褐色・・・チチコグサモドキ G.pensylvanicum
− 葉先に微少な突起を持たない・・・3.
3.総苞片の先は鋭く尖り,弱く開出する.花は紅紫色・・・ウスベニチチコグサ G.purpurea
− 総苞片の先は鈍く密着,表面は無毛で光沢のある鈍い黄緑・・・4.
4.内総苞片の先端は切形-円形。キヅキチチコグサ G.argyrinea
− 総苞片の先端は円形・・・5.
5.葉の表面は通常クモ毛が薄く有る・・・キタウラジロチチコグサG.chinoesthes
− 葉の表面は無毛か中肋沿いに細かなクモ毛が有る・・・ミナミウラジロチチコグサ G.coarctata
24a.葉は明瞭に裂ける-葉はへら型で先半で丸い鋸歯縁となる.頭花は鮮やかな黄色・・・キク属 Chrysanthemum
1.葉は中裂-深裂,裂片は広線形-線形・・・2.
− 葉は葉はへら型で先半で丸い鋸歯縁・・・3.
2.葉の主脈部は面がない.頭花径3-4mm.高山帯.本州(東北南部-北・南アルプス)・・・イワインチン(インチンヨモギ) C.rupestre
− 葉の主脈部は面がある.頭花径5-6mm.本州(妙義山・荒船山・戸隠山・黒部渓谷)・・・オオイワインチン C.pallasianum
3.本州(千葉県-愛知県)・・・イソギク C.pacificum
− 本州(紀伊半島)・・・キノクニシオギク(キイシオギク) C.kinokuniense
− 四国(高知県)・・・シオギク C.shiwogiku
24b.葉は裂けない-細かい鋸歯縁・・・25.
25a.花序の周囲に大きく目立つ苞葉が開き,白い綿毛が密生し,花弁状に見える・・・ウスユキソウ属 Leontopodium
1.茎葉の基部は鞘にならず,茎を抱かない.花柄は明瞭.頭花は5-6個.低山地-亜高山.北海道,本州,四国,九州・・・ウスユキソウ L.japonicum
・白馬岳八方尾根.葉は斜上する・・・ハッポウウスユキソウ L.j.f.happoense
・本州中部(上越地方,北・中央・南アルプス,八ヶ岳)の高山・・・ミネウスユキソウ L.j.var.shiroumense
・本州の南アルプス北部の石灰岩地帯.頭花は長い花序柄があり、散房花序が疎ら・・・カワラウスユキソウ L.j.var.perniveum
・広島県東部の蛇紋岩の山地・・・ヤマウスユキソウ L.j.f.orogenes
・本州(奈良県),四国(徳島県),九州(宮崎県).山地の乾いた礫地-岩場.丈 10-20?.葉はへら形・・・コウスユキソウ(コバノウスユキソウ) L.j.var.spathulatum
− 茎葉の基部は鞘にならないが,浅く茎を抱く・・・礼文島,藻琴山,ニペソツ山,釧路町昆布森.総苞片の綿毛は薄く,頭花に繋がらない・・・エゾウスユキソウ(レブンウスユキソウ) L.discolor
− 茎葉の基部は鞘になり,茎を抱く・・・2.
2.北海道(後志総合振興局管内の大平山と夕張山地の崕山).総苞片の綿毛は厚みがあり,頭花に繋がる場合もある・・・オオヒラウスユキソウ L.miyabeanum
− 本州・・・3.
3.岩手県早池峰山・・・ハヤチネウスユキソウ L.hayachinense
− 東北の日本海よりの秋田駒ヶ岳,鳥海山,月山,飯豊山,朝日連峰などの高山.葉の幅は2-4mm・・・ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ) L.fauriei
− 至仏山と谷川岳固有.葉の幅は1-2.5mm・・・ホソバヒナウスユキソウ L.f.var. angustifolium
− 木曽駒ヶ岳山頂付近固有.高さは4〜15?頭花は2-3個・・・ヒメウスユキソウ(コマウスユキソウ) L.shinanense
オリジナルシートからのコピペで大きく段落が崩れ,修正してもUPで崩れてしまうので,見にくいかと思います。ご希望であればオリジナルWordシートをお送りしますので,ご連絡下さい。
ご指摘頂ければ幸いです。更に精度を上げたいと思います。今回は長文につき、前後に分けてUPします。
次回の全面改定はキク科アザミ属を予定しています。
学名はなるべくフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を採用した.和名の別名は全てを網羅していない.日本の野外で見られるキク科が対象で,園芸や農作及び交雑種は除外した.検索は種を基本としており,その中で亜種を検索させた.var.やf.は基本と明確に区別出来ない事もあり,これらは列挙した.整理の便宜上,f.はvar.の下位として扱った.検索で使う特徴は,時間を掛けずに見た目で同定出来る部分を使用し,根・果実など短時間のその場では観察しにくい特徴は避けた.黄色の花を除いて,ほぼ全てのタクサには白花が存在し,葉の形状も種内で変化が多い.検索は種の標準的な形質に基づいて進行しており,亜種以下の変異では適合しない場合が出てくる.先ずは種の確定を行い,その特徴を踏まえて,亜種以下を確認して欲しい.この検索は決定的な同定手段ではなく,あくまでも正確な同定への手引きと考えて頂きたい.使用については,1株だけの観察ではなく,複数株の観察による平均的な特徴を踏まえるのが望ましい.var.やf.については,特定の限定された地域の固有群以外,特に考慮する必要性を感じない.しかし,これらはそれなりの特徴を示したものであり,将来の検証によっては独立した種や亜種として認められる場合があり.決して軽視すべきものでもない.尚,基種基型名は表示しない.
筆者は動物分類者であり,植物分類の学名表記には精通していない.よって,学名表示は動物の命名規約に近い表示となっている.例えば,亜種の場合,動物の場合はssp.を表示せず,種(小)名に続けて亜種名を記述するが,植物分類ではssp.を記述する.ここでは,スペースの関係もあって,動物分類同様にssp.を略して,種名に続いて亜種名を示した.
この検索では作成時の分類で表示している.植物の分類は日進月歩であり,更に分類が進展する可能性が高く,最新の情報をもって判断されたい.
<用語>
主にいがりまさし(2007)及び増村征夫(2006)を参照した.
草体=株全体.頭花=小花が集合した花序を含む.葉=花期の主たる茎葉を指す.舟形(葉の形状)=長楕円形で基部はやや狭まり葉先が細まって尖る.浅裂=深い鋸歯縁.中裂=葉の片幅の1/2まで裂ける,深裂=葉の片幅の2/3まで裂ける,全裂=主脈まで裂ける(以上,葉の裂け状態の境界は明瞭ではない).楓葉状に裂ける=全体的に半円形-広楕円形で掌状に深裂-全裂.菊葉状に裂ける=全体的に長楕円形-広卵形で縁が中裂-深裂.シダ葉状=主脈に対して左右対称に深裂-全裂.走出枝=地に這う枝.
<総苞片の数え方>
キク科の特にアザミ属は総苞片の数が決め手になる場合がある.只,総苞片の数え方は慣れが必要であり,数個の誤差が出るように思わ
れる.一般的には,見た目で分かるくらいの明確な数の差がなければ参考程度にした方がいいだろう.
<分布について>
キク科は帰化種が多く、帰化種については具体的な分布地を示していない(逆に言えば、分布地が示されていないものは帰化種と思ってよ
い).
群分け
1a.頭花や果実が緑色の球形で目立つ,または総苞片のみが目立つ・・・・A群.
1b.頭花は一般的な花.時に総苞片が発達して頭花を囲む・・・2.
2a.頭花は筒状花で構成される・・・B群.
2b.頭花は舌状花だけで構成される・・・C群.
2c.頭花は舌状花と筒状花で構成される・・・D群.
A群:頭花や果実が緑色の球形で目立つ,または総苞片のみが目立つ
1a.1回裂けた根生葉から花茎を伸ばし,頂点に1輪総苞片に囲まれた頭花を付ける.・・・・コケタンポポ属 Solenogyne
1.渓流脇に生えてコケ類に似る.九州,沖縄・・・コケタンポポ S.mikadoi
1b.球形の頭花を付ける.草体は地面から立ち,一見木本に見える.楕円形でイガ状の果実が目立つ・・・オナモミ属 Xanthium
1.葉は長舟形で中裂する・・・トゲオナモミ X.spinosum
− 葉は心形・・・2.
2.果実は楕円形,先端の棘は短い(長さは基部幅の倍).日本全土・・・オナモミ X.strumarium
− 果実は長楕円形-楕円形,先端の棘は長い(長さは基部幅の3倍以上)・・・3.
3.果実の棘が少なく,棘の基部に細かい毛がないか少ない.葉の基部は心形・・・オオオナモミ X.occidentale
− 果実の棘は密で,棘の基部に細かい毛が密にある.葉の基部は切形・・・イガオナモミ (オオとは中間型が多く,明瞭な区別は困
難) X.italicum
1c.球形の頭花を付ける.草体は茎を横に延ばして地面に伏し,小さい葉で芝状に広がる・・・2.
2a.頭花は総苞片で囲まれない.葉は数か所で浅裂する・・・トキンソウ属 Centipeda
1.日本全土・・・トキンソウ C.minina
2b.頭花は総苞片で囲まれる.葉は全裂する(黄色の筒状花は咲くがイガ状の果実が目立つ事でここに含めた)・・・タカサゴトキンソウ属 Soliva
1.頭花は1列の短い総苞片に囲まれる.開花は夏.本州(近畿以西),四国,九州,琉球・・・タカサゴトキンソウ(シマトキンソウ,イガトキンソウ) S.anthemifolia
− 頭花は立った2列の総苞片で囲まれる.開花は春.本州(近畿以西),四国,九州・・・メリケントキンソウ S.sessilis
B群:頭花は筒状花で構成される
1a.太い茎を短く伸ばし,頂点に黄色の小頭花を密に付ける.短い葉が茎を包むように重なる.いわゆる蕗の薹・・・フキ属 Petasites
1.北海道,本州,四国,九州,沖縄・・・フキ P.japonicus
・花後の葉が大型になる.北海道,本州北部=アキタブキ P.j.var.giganteus
1b.対の様な草本の姿ではない,時に背が低く葉が目立たなくなる・・・2.
2a.総苞に当たる部分は見えない.頭花は完全な球形で琉璃色・・・ヒゴタイ属 Echinops
1.本州(愛知県,岐阜県,広島県),九州・・・ヒゴタイ E.setifer
2b.総苞は顕著.頭花は完全な球形にならない・・・3.
3a.総苞は球形で緑色,総苞片は長く鋭い棘となり均一の長さで四方へ開出する(紛らわしい場合,葉に顕著な棘が無い)・・・ゴボウ属 Arctium
1.ゴボウ A.lappa
3b.ゴボウに似るが,総苞は赤紫色系・・・ヤマボクチ属 Synurus
1.ここでは世界的な見解に従った(以下の学名は複合的に独自に記述した)・・・チョウセンヤマボクチ S.deltoides
・上部の葉は卵形,以下の葉は中裂-深裂.本州(滋賀県以西),四国,九州・・キクバヤマボクチ S.d.var.palmatopinnatifidus
・葉は全縁.総苞は黒味掛かる.西日本.本州(愛知県以西),四国,九州・・ヤマボクチ S.d.var.p.f.indivisus
・葉は乱れた鋸歯縁.本州(福島県以西),四国,九州・・ハバヤマボクチ S.d.var.excelsus
・葉は全縁.総苞は赤紫掛かる.東日本.北海道,本州(岐阜県以北),四国・・オヤマボクチ S.d.var.pungens
3c.総苞片は伸長して魚の骨のような棘形状.葉は広線形.・・・オケラ属 Atractylodes
1.本州(佐渡の栽培種)・・・ホソバオケラ A.lancea
・葉は楕円形.本州,四国,九州・・・オケラ A.japonicaまたは A.ovata と表記される事が多いが,いずれも A.lancea のシノニムとされている.その場合,学名はA.l.var.ovata が適するかも知れない(japonica は新参).
・葉質は革質で特に厚味がある.海浜帯.ハマオケラ A.l.var.coriacea
3d.総苞片は短く,先端に羽毛状の構造を持つ・・・ヤグルマソウ属 Centaurea
1.頭花は一見タムラソウ属やトウヒレン属やアザミ属に似る・・・クロアザミ C.nigra
3e.総苞片は通常の形状(瓦状,鱗状,柱状,伸長あるいは拡張して花弁状),縁に顕著で長い棘や羽毛構造を持たない・・・4.
4a.総苞は顕著な筒型で長さは幅の約2倍・・・5.
4b.総苞は球型-短筒型-椀型-鐘型・・・10.
5a.総苞片は2列以上で瓦状に重なる・・・6.
5b.総苞片は1列で縦長に並ぶ・・・7.
6a.頭花の長い線形の裂片(各筒状花の花冠が5裂したもの)は不規則に巻く・・・コウヤボウキ属 Pertya
1.頭花は総状-穂状に付く.茎は草質・・・2.
− 頭花は枝先に1個付く.茎は木質・・・4.
2.葉は3裂片状に裂ける.本州(東北地方中南部-関東地方東北部)・・・オヤリハグマ P.triloba
− 葉は裂けない・・・3.
3.葉は輪生せず,楕円形-卵形で厚みと光沢があり,粗い鋸歯縁.本州(宮城県以南の主に太平洋側),四国,九州・・・カシワバハグマ P.robusta
− 葉は輪生,太いへら形,薄く光沢が鈍く,全縁・・・クルマバハグマ P.rigidula
4.一年目の枝に花を付ける.本州(関東地方以西),四国,九州・・・コウヤボウキ P.scandens
− 二年目の枝に花を付け,基部に輪生状に葉を付ける.本州(東北地方南部以南),四国,九州,対馬・・・ナガバノコウヤボウキ P.glabrescens
− ナガバに似るが花の基部にある葉が多い.屋久島固有・・・シマコウヤボウキ P.yakushimensis
6b.頭花の糸形の片(花柱)は先端で巻かない・・・ヒヨドリバナ属 Eupatorium (学名的にかなり混乱が見られる.実態もクラインや雑種が多く,ここでは単純に扱った.また,最近属の見直しが行われたが,ここでは旧分類で行った)
1.上部の葉は4枚前後が輪生する・・・2.
− 上部の葉は2枚が対生する・・・3.
2.下部の葉は対生する.頭花は一様に紅紫色.本州・・・ムラサキヒヨドリバナ E.purpureum
− 下部の葉も輪生する.頭花は薄紫色や白色が混じる.北海道,本州(中国以北)・・・ヨツバヒヨドリ E.glehnii
・特に本州(神奈川県丹沢,箱根)産をハコネヒヨドリ(ホソバヨツバヒヨドリ)と呼ぶ.
3.葉柄は短く,通常葉(裂片)幅の半分以下・・・4.
− 葉柄は長く(短いものも混じる),通常葉(裂片)幅の半分以上・・・7.
4.葉の裏側に腺点が無い.本州(関東地方以西),四国,九州・・・フジバカマ E.japonicum
− 葉の裏側に腺点が有る・・・5.
5.葉の基部は切形-心形.琉球(屋久島-八重山諸島)・・・シマフジバカマ E.luchuense
・葉は細く葉先が細長く伸びて尖る,柄が短い.琉球(八重山諸島)・・・キールンフジバカマ E.l.var.kiirunense
− 葉の基部は楔形・・・6.
6.葉柄が無い.花の色は薄いピンク色.沢や湿地を好む.葉脈は3行.日本全土・・・サワヒヨドリ E.lindleyanum
・葉脈が5行脈.本州(関東地方南部、伊豆諸島)・・・ハマサワヒヨドリ E.l.var.yasushii
− 葉柄が有る.花の色は暗紅紫色を帯びる.乾燥地を好む.北海道,本州,四国,九州・・・ヒヨドリバナ(オオヒヨドリバナ,キク
バヒヨドリバナを含む) E.makinoi
・葉が菊葉状に裂ける.本州(静岡県以西の太平洋側),四国,九州・・・キクバヒヨドリ E.m. var. makinoi
7.葉は基部で3深-全裂する・・・8.
− 葉は裂けない(基部で極小さい裂片を出す場合がある)・・・9.
8.本州(関東地方南部以西),四国,九州・・・サケバヒヨドリ E.laciniatum
− 屋久島固有・・・ヤクシマヒヨドリ E.yakushimense
− 沖縄・・・タイワンヒヨドリ E.formosanum
9.北海道,本州(近畿以北).葉は卵形・・・マルバフジバカマ(ボタンザキフジバカマ) E.altissima (現在はアゲラティナ属 Ageratinaに含まれる)
− 四国,九州,奄美諸島.葉は舟形・・・ヤマヒヨドリバナ E.variabile
7a.総苞片は太く,横面で見た場合2-4片数える・・・8.
7b.総苞片は非常に細く,横面で見た場合10片前後数える・・・9.
8a.頭花は黄色.葉は深裂する・・・キオン属 Senecio
1.全国・・・ノボロギク(オキュウクサ,タイショウクサ) S.vulgaris
8b.頭花は赤色.上部の葉は広がり鋸歯縁,下部の葉は基部両側で深裂する.・・・ベニバナボロギク属 Crassocephalum
1.本州(関東地方以西),四国,九州,沖縄・・・ベニバナボロギク C.crepidioides
8c.頭花は白色・・・タケダグサ属 Erechtites
1.全国・・・ダンドボロギク E.hieracifolia
9a.葉は円形-腎形-三角形,裂ける場合は基部を中心に前方-側方に裂ける・・・コウモリソウ属 Parasenecio
1.葉は全体的に円形,明瞭に中裂-深裂する・・・2.
− 葉は全体的に腎形-角形,時に浅裂する程度・・・5.
2.葉の1回目の深裂は6裂以上,裂片は更に1回中裂する.総苞片は5個・・・3.
− 葉の1回目の中裂は6裂以下・・・4.
3.葉の裂片の長さは均等,葉柄は葉の中心から出る.小頭花は6個.本州(新潟県-兵庫県の日本海側)・・・タイミンガサ P.peltifolius
− 葉の裂片の長さは不均一,柄は茎側に偏って出る.小頭花は5-6個.本州(岩手県-岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国地方),四国(徳
島県,高知県)・・・ヤマタイミンガサ P. yatabei
・小頭花は2-4個.本州(岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国地方),四国,九州・・・ニシノヤマタイミンガサ P.y.var.
occidentalis
4.葉に光沢が有り,葉脈が濃く見える.北海道,本州,四国,九州・・・モミジガサ(モミジソウ,シドケ,シトギ) P.delphiniifolius
− 葉の光沢が鈍く,葉脈が薄く見える.本州(関東地方-近畿地方の太平洋側),四国,九州・・・テバコモミジガサ P.tebakoensis
5.葉腋にむかごが有る.北海道函館周辺以南.葉は三角状心形,浅い鋸歯縁,裏面に薄いクモ毛が有る.本州(関東地方以西),四国,九州・・・ウスゲタマブキ P.farfarifolius
・葉は浅裂する,葉柄や葉裏に粗い毛が有る.本州(中部地方南部,近畿地方),四国,九州・・・ミヤマコウモリソウ(モミジ
タマブキ) P.f.var.acerinus
・葉は粗い鋸歯縁,裏面のクモ毛は密.北海道(西南部),本州(中部地方以北)・・・タマブキ P.f.var.bulbiferus
− 葉腋にムカゴが無い,有る場合は北海道札幌以東・・・6.
6.全体的な葉先(突出して尖った先端を除く)は鈍角・・・7.
− 全体的な葉先(突出して尖った先端を除く)は直角-鋭角・・・13.
7.明瞭な五角形で各角は突出して尖る(5角腎形).総苞片は5個・・・8.
− 角張りは鈍く(時に基部両端が弱く突出して尖る),全体的に丸みを帯びる(腎形)・・・9.
8.佐渡島.頭花は穂状花序または総状花序,斜め下に向く・・・サドカニコウモリ P.sadoensis
− 本州(東北地方から中国地方の日本海側に偏る).頭花は散房花序,斜め上に向く・・・オオカニコウモリ P.nikomontanus
9.総苞片は3個.柄に翼はない.本州(紀伊山地以北),四国・・・カニコウモリ P.adenostyloides
− 総苞片は5-6個・・・10.
− 総苞片は7個以上・・・12.
10.本州(伊豆半島と箱根).頭花は総状円錐花序に付く・・・イズカニコウモリ P.amagiensis
− 北海道,本州(東北地方)・・・11.
11.葉先は急に短く尖る.むかごを付けない.北海道,本州(青森県,秋田県)・・・ミミコウモリ P.kamtschaticus
・葉腋にむかごを付ける.北海道(大雪山系,日高山脈,夕張山地,増毛山地,樺戸山地)・・・コモチミミコウモリ P.k.var.
bulbifer
− 葉の先端は緩やかに尖る.本州(秋田県男鹿山地)・・オガコウモリ P.ogamontanus
12.本州(東北地方の日本海側山地=鳥海山,和賀山地,月山,朝日山地,飯豊山地)・・・コバナノコウモリソウ P.chokaiensis
− 本州(東北地方白神山地とその周辺地域)・・・ツガルコウモリ P.hosoianus
13.九州以南・・・14.
− 本州-四国以北・・・16.
14.屋久島・・・ヤクシマコウモリ P.yakusimensis
− 九州本土・・・15.
15.総苞片は5個.葉に鈍い光沢がある.九州(熊本県,宮崎県,鹿児島県)・・・モミジコウモリ P.kiusianus
− 総苞片は7-8個.葉に光沢が無い.九州・・・ツクシコウモリ P.nipponicus
16.北海道.葉は単純な三角状・・ヨブスマソウ(ワッカクド) P.robustus
− 本州本土,四国・・・17.
17.花柄基部に長舟形で長さ2cmになる大型の苞葉がある.本州(関東地方北部=日光山地,谷川連峰など)・・ニッコウコウモリ P.nantaicus
− 花柄基部に苞葉がないか稀に小さな苞葉がある・・18.
18.柄は一部に狭い翼を持つ程度・・・19.
− 柄は全体に明瞭な広い翼を持つ・・21.
19.葉は基部に大きな角突起と先半に小さな突起を幾つか出す.本州(紀伊半島と四国)・・・ヒメコウモリ P.shikokianus
− 葉は基部の大きな角突起のみで先半は全縁-細かな鋸歯縁・・・20.
20.本州(山形県庄内地方).葉先は伸長しない・・・ショウナイオオカニコウモリ P.katoanus
− 本州(関東地方から紀伊山地の太平洋側山地).葉先は伸長して鋭く尖る.葉柄は基部に極く小さな耳が有って完全に茎を抱かない・・・コウモリソウ P.maximowiczianus
・葉柄に明瞭な翼が有り,基部に耳が有って茎を抱く.本州(中部地方の太平洋側の主に高山帯)・・・オクヤマコウモリ P.m.
var.alatus
21.葉の基部の歯は細く伸長して鋭く尖る.本州(東北地方南部,関東地方北部,中部地方の日本海側に偏る)・・・オオバコウモリ P.tschonoskii
− 葉の基部側の歯は伸長せず太く短く尖る・・・22.
22.総苞片は6-8個.本州(関東地方北部から東北)・・・イヌドウナ P.aidzuensis
− 総苞片は5-7個.本州(青森県・岩手県の太平洋側に偏る)・・・ハヤチネコウモリ P.hayachinensis
9b.葉は円形,中心から放射状に裂ける・・・ヤブレガサ属 Syneilesis
1.頭花は散房状花序に付く・・・2.
− 頭花は円錐花序に付く・・・3.
2.葉は通常2裂,裂片は細く,互いに明瞭に離れる.本州(兵庫県),四国(愛媛県,高知県)・・・ヤブレガサモドキ S.tagawae
・花柄は広角度に広がる.葉の裂片は幅広く,縁は不規則に鋸歯を持つ.四国(愛媛県,高知県)・・・ヒロハヤブレガサモドキ
S.t.var.latifolia
− 葉は通常3裂.裂片は細く,互いに明瞭に離れる.本州(京都府南丹市日吉町胡麻郷産,現在は絶滅)・・・タンバヤブレガサ S.aconitifolia var.longilepis
3.総苞は薄緑色を帯びる.葉の裏側は黄緑色.本州,四国,九州・・・ヤブレガサ S.palmata
− 総苞は灰褐色〜淡紫褐色を帯びる.葉の下面は薄緑色で細脈が隆起してよく目立つ.九州(大分,宮崎,熊本県)・・・ヒュウガヤブレガサ S.akagii
10a.頭花は花柄が明瞭で単体で付く.時に花柄が短くなり,緩い房状に付く(その場合,葉に棘を持つ)・・・ 11.
10b.頭花は花柄が不明瞭で小花が集合して付く.時に短い花柄が有り,緩い房状に付く(紛らわしい場合,葉に棘を持たない)・・・19.
11a.葉は通常棘が有る・・・日本産アザミ属の検索表シートへ.
11b.葉は通常棘が無い・・・12.
12a.頭花は白色.葉は全縁,縁に短毛を密布して長毛を疎らに生やす.頭花は刈込んだように短く均一に整う・・・ムカシヨモギ属 Erigeron
1.総苞は樽形.葉は捻じれる・・・アレチノギク E.bonariensis
− 総苞は徳利形.葉は捻じれない・・・オオアレチノギク E.sumatrensis
12b.頭花は黄色・・・13.
12c.頭花は淡赤紫-赤紫色・・・15.
13a.花柄は白い微毛で覆われる.・・・ウサギギク属 Arnica
1.本州(日本海側),四国(剣山)・・・チョウジギク(クマギク) A.mallotopus
13b.花柄は白い微毛で覆われず,ほぼ無毛で緑色・・・14.
14a.中部以上の葉は柄がなく,ほぼ全縁・・・ガンクビソウ属 Carpesium
1.花柄が無く,葉腋に付く.苞葉は小さい.主茎は真直ぐに立ち,先端から放射状に数本の長い枝を斜め水平に出す.葉柄に翼を持つ.日本全土・・・ヤブタバコ C.abrotanoides
− 花柄が有り,枝先に付く(葉腋にも付く場合もある).苞葉は目立つ・・・2.
2.花径2.5cm以上.通常総苞片は大きく,頭花を囲む.葉柄に翼を持つ.北海道,本州(中部地方以北)・・・オオガンクビソウ C.macrocephalum
− 花径2cm以下・・・3.
3.頭花の直径は5mm以下・・・4.
− 頭花の直径は5mm以上・・・5.
4.茎葉は多数有り,披針形.苞葉は発達して複数付く.本州(近畿以西),四国,九州・・・コバナガンクビソウ C.faberi
− 茎葉は疎らで中部以上では数える程度.苞葉は発達しない.本州,四国,九州・・・ヒメガンクビソウ C.rosulatum
5.茎葉は疎らで中部以上では数える程度.苞葉は発達しない.総苞外片は反返る.葉は広線形-長舟形.本州,四国,九州,沖縄
・・・サジガンクビソウ C.glossophyllum
− 茎葉は多数有る.苞葉は発達し,時に頭花を囲む・・・6.
6.頭花径14-18mm.苞葉は発達し,2-3列で頭花を囲む.総苞は椀状.下部の葉柄に明瞭な翼を持つ.日本全土・・・コヤブタバコ
C.cernuum
− 頭花径は10mm以下・・・7.
7.下部の葉柄には明瞭な翼を持つ.北海道,本州,四国,九州・・・ミヤマヤブタバコ C.triste
− 葉柄に翼を持たない(時に葉身との接点に狭い翼を持つ).頭花径は6-8mm.葉は卵状長舟形.本州,四国,九州・・・ガンクビ
ソウ C.divaricatum
・頭花径は6-8mm.中部以上の葉は舟形-楕円形.北海道,本州(近畿以北)・・・ノッポロガンクビソウ C.d.var. matsuei
・頭花径は6mm以下.本州,四国,九州・・・ホソバガンクビソウ C.d.var. abrotanoides
14b.中部以上の葉は柄があり,明瞭な鋸歯縁-羽状に裂ける・・・センダングサ属 Bidens
1.総苞片は開出して反返る.本州(関東以西の河原や荒地)・・・コセンダングサ B.pilosa var. pilosa
− 総苞片は開出せず,短く斜上する.葉の裂片は広線形.本州(関東地方以西),九州)・・・ホソバノセンダングサ B.parviflora
− 総苞片は開出して側方に伸びる・・・2.
2.葉の裂片は広線形,葉先は伸長して尖る.開出した総苞片は広線形.北海道,本州(宮城県以北)・・・エゾノタウコギ B.maximowicziana
− 葉の裂片は舟形,開出した総苞片は弱いへら形・・・3.
3.葉先は伸長して尖る・・・アメリカセンダングサ B.frondosa
−葉先は伸長せず鈍い・・・タウコギ B.tripartita
14c.葉はシダ葉に線形に全裂する・・・シカギク属 Matricaria
1.丈30cm以下.初期の頭花は黄緑色・・・コシカギク(オロシャギク) M.matricarioides
15a.総苞の基部にとさか状の突起を持つ.花柱の先端は顕著に巻かない(弱く巻く事がある).葉に顕著な棘がなく,全裂する・・・キツネノアザミ属 Hemistepta
1.本州,四国,九州,沖縄・・・キツネノアザミ H.lyrata
15b.花柱は先端で一対にカール状に顕著に巻く.総苞は単純か全体に突起を持つか紅色の付属片を持つ・・・16.
16a.中部以下の大型の葉の前方部(葉先)は三又槍状に裂ける・・・タムラソウ属 Serratula
1.本州,四国,九州・・・タムラソウ S.coronata insularis
16b.葉は裂けても全裂にならず,基部は繋がる・・・トウヒレン属 Saussurea
1.総苞片の先に花弁状の淡紅色の付属物が有る・・・2.
− 総苞片に花弁状の付属物が無い・・・4.
2.総苞片は11-12列,総苞基部に5列の苞葉が有る.本州(佐渡島の海岸に近い草原)・・・サドヒゴタイ S.nakagawae
− 総苞片は8-9列,基部に1列の苞葉が有る・・・3.
3.総苞は広鐘形,総苞の付帯物は開出する.北海道,本州,四国,九州・・・ヒメヒゴタイ S.pulchella
− 総苞は筒形,総苞の付帯物は瓦状に重なる.九州・・・ヒナヒゴタイ S.japonica
4.茎は立たず,葉は地面に伏して密着する.北海道(夕張岳,日高山脈北部)・・・ユキバヒゴタイ S.chionophylla
− 茎は立上がり,葉は離れて付く(一般的な草体)・・・5.
5.北海道・・・6.
− 本州以南・・・15.
6.海岸草原や低地の湿地帯・・・7.
− 山麓以上・・・10.
7.総苞片は5列.湿地帯・・・8.
− 総苞片は6列以上.海岸草原・・・9.
8.茎葉の長さは10-15cm.北海道(釧路,根室)・・・コンセントウヒレン S.hamanakaensis
− 茎葉の長さは15-30cm.北海道(阿寒郡鶴居村)・・・ツルイトウヒレン S.yachiyotakashimana
9.総苞片は6列,外片は円頭で小さな突出で終わる.茎は緑色.葉身の基部は茎に伸びて翼になる.北海道(北見,利尻島,礼文島,石狩,後志)・・・フォーリーアザミ S.fauriei
− 総苞片は7-8列,先端は糸状に短く伸びてゆるやかに半曲する.北海道(オホーツク海沿岸を除く)・・・エゾトウヒレン S.yesoensis
− 総苞片は8列.北海道(宗谷地方-知床半島までのオホーツク海沿岸)・・・カラフトアザミ(ナガバキタアザミという意見あり) S.
sachalinensis
10.北海道広域の亜高山-高山.草丈が大きくても50cm以内が多い.10個前後の頭花を密に付ける.総苞は上部が黒紫色,総苞片は6-7列,外片のみ開出,先端は尾状に伸びる.葉は三角状卵形〜広卵形,大きさが上部でも同じくらい,鋭い鋸歯縁.北海道,本州・・・ナガバキタアザミ S.riederi yezoensis
− 北海道の局所・・・11.
11.総苞片は4列,丈約20cm.葉裏にクモ毛は有るが綿毛は無く緑色.総苞片は直立-斜上する.北海道(大雪山系,富良野岳,芦別岳,羊蹄山)・・・ウスユキトウヒレン S.yanagisawae
・葉裏の綿毛は密で雪白色になる.北海道(大雪山系,トムラウシ山,芦別岳,奥十勝岳,幌尻岳,羊蹄山)・・・ユキバトウヒレン S.y.var. nivea
− 総苞片は6列以上,丈約1m・・・12.
12.総苞片は7列,外片は先端が丸い.茎は紫色を帯びる.北海道(上川地方の幌内山地カムイ山の固有)・・・カムイトウヒレン S.
kenji-horieana
− 総苞片は8列,外片は先端が丸くない・・・13.
13.葉は暗褐緑色,鈍い光沢が有る.総苞片は中部まで黒紫色.総苞片は8列,尾状突起が有る.北海道(アポイ岳とその周辺)・・・ヒダカトウヒレン S.kudoana
− 葉は黄緑色,光沢が無い・・・14.
14.総苞外片と中片の先端が長く伸びる.北海道(上川地方,空知地方)・・・ウリュウトウヒレン S.uryuensis
− 総苞片の先端が短く尖る.北海道(夕張岳山麓部や勇払郡むかわ町穂別の坊主山)・・・ユウバリトウヒレン S.yubarimontana
15.中部以下の葉は菊葉状に中裂-深裂する・・・16.
− 中部以下の葉は裂けない・・・17.
16.総苞片は先端が鋭く尖った長三角形,5-7列.本州(宮城県以南),九州・・・キクアザミ S.ussuriensis
− 総苞片は楕円形に近い三角形で先端は突起状に尖る,8列.本州(福島県以南),四国,九州・・・ミヤコアザミ S.maximowiczii
17.東北地方・・・18.
− 関東地方-中部地方以西・・・28.
− 四国・・・53.
− 九州・・・58.
18.総苞は筒型-狭筒型・・・19.
− 総苞は鐘型-椀型,総苞片は多数が重なって開出する・・・21.
19.頭花は茎の頂点に多数を付け,上部の葉腋にも付ける.本州(鳥海山山麓の日本海沿岸帯)・・・ショウナイトウヒレン S.shonaiensis
− 頭花は茎の頂点に密に付く.本州(早池峰山).総苞片は6-7列,外片のみ開出する・・・ナガバキタアザミ S.riederi yezoensis
・本州(東北地方北部の焼石岳,和賀山塊の羽後朝日岳,鳥海山).総苞片は外片-内片の先端が開出する・・・オクキタアザミ S.r.y.var. japonica
− 頭花は密に付かない・・・20.
20.総苞片の先端は尖って弱く反返る.本州(宮城県南部,福島県の阿武隈山地)・・・アブクマトウヒレン S.yuki-uenoana
− 総苞片の先端は急に棘状に尖って斜上する.葉は長三角状で両側はほぼ直線.東北地方と中部地方に隔離的に分布する.本州(岩手
山,早池峰山,乳頭山,真昼山地,吾妻連峰,戸隠連山,頚城山塊)・・・ヤハズトウヒレン S.sagitta
− 総苞片は細長く,基部から平開-開出する.本州(山形県の村山地域(村山市,山形市,上山市))・・・ヤマガタトウヒレン S.
yamagataensis
− ヤハズトウヒレンに似るが,高山帯の崖に懸垂して生える.ヤハズトウヒレンの分布域に挟まれる.本州(越後山脈の荒沢岳)・・・アラサワトウヒレン S.yanagitae
21.総苞片は細長い線形で総苞の半長以上・・・22.
− 総苞片は三角形で短く,重なる・・・23.
22.総苞片は平開-斜上する.本州(奥羽山脈南部の船形山-蔵王連峰)・フボウトウヒレン S.fuboensis
− 総苞片の1列目の尾状突起は頭花の基部近くまで届く.本州(岩手県の岩手山と早池峰山)・・・イワテヒゴタイ S.brachycephala
− 総苞片の1列目の尾状突起は総苞の中央に届き,斜上する.本州(青森県南部,岩手県および宮城県北部の太平洋側地域に偏る)・・・ナンブトウヒレン S.sugimurae
23.山地・・・24.
− 海岸・・・27.
24.茎の頂点に花茎の短い数個の頭花を房状に付ける・・・25.
− 通常,花茎は長めで集中せず個々に花を付ける・・・26.
25.焼石岳,秋田駒ヶ岳,真昼山地,鳥海山,丁山地・・・ウゴトウヒレン S.ugoensis
− 月山,朝日山地,飯豊山地・・・ミヤマキタアザミ S.franchetii
− 青森県西部,秋田県,岩手県西部および山形県の日本海側に偏った区域・・・トガヒゴタイ S.muramatsui
26.東北地方の主に太平洋側・・・センダイトウヒレン S.sendaica
− 東北地方南部・・・アサマヒゴタイ S.savatieri
− 丁山地,神室山・炭倉山・・・カムロトウヒレン S.sawae
27.山形県飛島・・・トビシマトウヒレン S.katoana
− 青森県八戸市,海岸草原帯・・・ハチノヘトウヒレン S.neichiana
− 青森県深浦町,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・フカウラトウヒレン S.andoana
− 青森県六ヶ所村,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・ムツトウヒレン S.hosoiana
28.東北地方を除いた桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より北東(東本州)・・・29.
− 桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より南西(西本州)・・・47.
29.中部以下の葉は裂けるか粗い鋸歯縁(時に葉は裂けない)・・・30.
− 中部以下の葉は裂けない・・・32.
30.総苞片の先端は明瞭に開出する.総苞片は長三角形.本州(東京都,神奈川県,山梨県)・・・タカオヒゴタイ S.sinuatoides
・総苞片は卵形.本州(神奈川県,静岡県)・・・キントキヒゴタイ S.s.var. glabrescens
− 総苞片の先端は開出して斜上する・・・31.
31.福井県の大島半島で海岸の波打ち際に近い草地.葉は3対前後に浅裂するか粗い鋸歯.総苞片の先端は短く尖り,斜上する・・・ワカサトウヒレン S.wakasugiana
− 浅間山地固有.総苞片は全長が伸びて斜上する.葉の基部半は中裂する・・・トウミトウヒレン S.mihoko-kawakamiana
− 富士山,天子山地.総苞片の先端は斜上し,中片-内片は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある・・・ヤハズヒゴタイ S.
triptera
− 長野県下伊那郡大鹿村.シラネヒゴタイに近いが,総苞は筒形で緑色,総苞片はやや革質で外片は紫色の縁取りを欠く・・・トヨグチトウヒレン S.toyoguchiensis
32.総苞は筒形-狭筒形・・・33.
− 総苞は鐘形-椀形・・・42.
33.中部の葉は線形・・・34.
− 中部の葉は心形-長三角状-披針形・・・35.
34.長野県伊那市と下伊那郡大鹿村.総苞片は幅広い三角形,先端は短く尖る・・・イナトウヒレン S.inaensis
− 長野県の霧ヶ峰とその周辺.総苞外片と中片の先端は急に細く突出して尖る・・・キリガミネトウヒレン S.kirigaminensis
35.伊豆諸島の御蔵島・・・ミクラシマトウヒレン S.mikurasimensis
− 本土・・・36.
36.総苞片の先端は明瞭に開出しない(斜め上に開く時がある)・・・37.
− 総苞片の先端は明瞭に開出か反転する・・・39.
37.総苞片の先端は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある.本州(富士山,天子山地)・・・ヤハズヒゴタイ S.
− 総苞片の先端は短く針状に尖り,ほぼ密着する・・・38.
38.長野県-愛知県以西.総苞片は11列以上.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
− 戸隠連山,頚城山塊.総苞片は6列・・・ヤハズトウヒレン S.sagitta
− 中部地方の奥秩父,御坂山地.総苞外片は内片の1/4しかない.総苞片は8列・・・キンブヒゴタイ S.kinbuensis
39.総苞片は緑色.総苞片は線形で開出する.本州(東北地方南部,関東地方および東海地域東部の太平洋側地域)・・・アサマヒゴタイ(静岡県の安倍峠-八紘嶺-山伏岳-井川峠,白峰南嶺に分布するアベトウヒレン S.kurosawaeを含める) S.savatieri
− 総苞片は暗色に縁取られる・・・40.
40.総苞片は単純な長三角形,先端は尖って斜上する.本州(丹沢山地,金時山,愛鷹山)・・・タンザワヒゴタイ S.hisauchii
− 総苞片は短卵形で先端がやや細まって尖り,開出し反曲する・・・41.
41.栃木県,山梨県,長野県,岐阜県.山地の湿り気のある岩壁に垂れ下がる・・・コウシンヒゴタイ S.pseudosagitta
− 東北地方南部・・・アサマヒゴタイ S.savatieri
42.総苞片の先端は伸長せず,密着する.本州(関東地方,中部地方)・・・セイタカトウヒレン S.tanakae
− 総苞片の先端は伸長し,上斜めに開く・・・43.
− 総苞片の先端は短く伸長し,開出して反曲する・・・44.
43.南アルプス,八ヶ岳,富士山.丈25cm以上・・・タカネヒゴタイ S.kaimontana
− 南アルプス,八ヶ岳.丈25cm以下.タカネとは明瞭に区別出来ない・・・シラネヒゴタイ S.kaialpina
− 霧ヶ峰-美ヶ原高原・・・シナノトウヒレン S.tobitae
44.茎に翼を持たない.本州(群馬県,埼玉県,東京都,山梨県)・・・コウシュウヒゴタイ(時に下部の葉は菊葉状に裂ける=キクバコウシュウヒゴタイ) S.amabilis
− 茎に翼を持つ・・・45.
45.総苞にクモ毛を持ち,緑色が強い,反曲部分は互いに重ならない.本州(新潟県,富山県,石川県の能登半島の西側海岸)・・・ホクロクトウヒレン S.hokurokuensis
− 総苞にクモ毛はなく,暗赤紫色掛かる,反曲部は互いに重なる・・・46.
46.越後山脈,頸城山塊,戸隠山,北アルプス,白山,乗鞍岳,御嶽山,中央アルプス・・・クロトウヒレン S.sessiliflora
− 吾妻連峰,磐梯山,那須連山,日光連山,苗場山・・・シラネアザミ S.nikoensis
47.総苞片はほぼ圧着し,先端は短く尖って開出しない・・・48.
− 総苞片の先端は開出する・・・52.
48.茎に翼は無く,稜を持つ.本州(長野県-愛知県以西),四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
− 茎に明瞭な翼を持つ・・・49.
49.総苞片の先端は伸長し,上斜めに弱く開く.茎に翼や稜が無い・・・50.
− 総苞片の先端は短く突出,開出して反曲する.茎には狭いながらも翼を持つ・・・51.
50.乾燥した草原帯.本州(中国地方)・・・ネコヤマヒゴタイ S.modesta
− 湿地帯.本州(広島県庄原市,岡山県新見市)・・・オヌカトウヒレン S.ochiaiana
51.総苞は壺型で暗色.本州(岡山県,広島県)・・・セイタカトウヒレン S.tanakae
− 総苞はより細長く,緑色気味.本州(広島県庄原市の帝釈台)・・・タイシャクトウヒレン S.kubotae
52.中部以下の葉の縁は丸みがあり鋸歯が細かい傾向がある.総苞の先端はミヤマより短い.本州(近畿地方,中国地方),四国,九州(北部)・・・オオダイトウヒレン S.nipponica
− 中部以下の縁は直線的で鋸歯が粗い傾向がある.総苞の先端はオオダイより長い.本州(大峰山系),四国・・・ミヤマトウヒレン
S.pennata
53.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・54.
− 総苞片は平開し,通常反返る・・・55.
54.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中部の葉は舟形.四国(高知県) ,九州-南西諸島(徳之島)・・・キリシマヒゴタイ S.scaposa
− 総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
55.総苞片の開出部分は下から上へと小さくなり,片の半長以上.茎の翼は狭い.四国,九州(北部)・・・オオダイトウヒレン S.nipponica
− 総苞片の開出部分は均一,片の半長以下・・・56.
56.総苞片は6列,先端は幅広く開出する.茎の翼は幅広い.四国(剣山,石鎚山)・・・オオトウヒレン S.sikokiana
− 総苞片は8列以上,先端は細い.茎の翼は狭い・・・57.
57.総苞片の先端は糸状に開出する.本州,四国(愛媛県,高知県)・・・ミヤマトウヒレン S.pennata
− 総苞片の先端は平たく開出する.四国(徳島県,愛媛県,高知県)・・・トサトウヒレン S.yoshinagae
58.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・59.
− 総苞片は平開し,通常反返る・・・61.
59.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中部の葉は舟形.四国(高知県),九州-南西諸島(徳之島)・・・キリシマヒゴタイ
S.scaposa
− 総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない・・・60.
60.総苞は紫色気味.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ S.gracilis
− 総苞は緑色気味.九州(長崎県対馬の白岳)・・・シマトウヒレン S.insularis
61.総苞片は6列,南西諸島(屋久島)・・・ヤクシマヒゴタイ(ヤクシマトウヒレン) S.yakusimensis
− 総苞片は8列以上・・・62.
62.茎の翼は茎幅以下.四国,九州(福岡県,佐賀県,長崎県,熊本県,大分県)・・・オオダイトウヒレン S.nipponica
− 茎の翼は茎幅と同等か以上.葉はオオダイより幅広い.九州・・・ツクシトウヒレン S.higomontana
19a.頭花は粒状で小さく,穂状花序に付いて縦長の花穂を形成する・・・20.
19b.頭花は縦長の房状に付かず,散形花序のように花茎の頂点に横(水平)に広がる・・・21.
20a.花茎は分岐し,葉を混ぜる事が多い.葉の裏側に綿毛を密生し白く見える事が多い・・・ヨモギ属 Artemisia
1.頭花は複散形花序に付く.高山性で丈10cm前後.全体が白い絹毛に覆われる.葉は下部に集まり,1-2回裂け,裂片は1?程に細く裂
ける.本州(中央アルプス木曽駒ヶ岳,南アルプス北岳,仙丈ヶ岳)・・・ハハコヨモギ A.glomerata
− 草体は上に伸び,頭花は草体の上部に穂状花序-円錐花序に付く・・・2.
2.一般に丈が高く,葉は草体の上部にも付いて花茎だけが目立つ事はない・・・3.
− 一般に丈は低く,葉は草体の下部に集中して花茎が伸びて目立つ・・・24.
3.葉は糸形-線形・・・4.
− 葉は線形-面がある・・・8.
4.亜高山帯-高山帯の岩場や岩礫地に生え,丈30cm前後.頭花は2mm以上.北海道,本州(中部地方以北の日本海側)・・・アサギリソウ
A.schmidtiana
− 低地で河原-河口-海岸・・・5.
5.頭花は先端へ広がり,花冠は開く・・・6.
− 頭花は先端へ蕾状に狭まり,花冠はほとんど目立たない・・・7.
6.葉先は鈍い.頭花は鐘型.本州(愛知県以西),四国,九州・・・ハマヨモギ(フクド) A.fukudo
− 葉先は尖る.頭花は半円型.本州,四国,九州・・・カワラニンジン A.apiacea
7.葉は長い糸形が混じる.頭花は多数が密に付き,光沢がある.本州,四国,九州,沖縄・・・カワラヨモギ A.capillaris
− 葉は短い線形のみ.頭花はやや疎らに付く,光沢は鈍い.ほぼ園芸のみ.日本全土・・・ミブヨモギ(外来種) A.maritima
8.葉は広楕円形,浅裂-鋸歯縁.本州(中国),九州・・・ヒロハヤマヨモギ(ヒロハノヒトツバヨモギ,アソヨモギ) A.stolonifera
− 葉は楕円形(紛らわしい場合,中裂-深裂)-舟形・・・9.
9.葉は裂けない.葉先は伸長して尖り,鋸歯縁.本州(日本海側)・・・ヒトツバヨモギ(ヤナギヨモギ) A.monophylla
− 葉は裂ける・・・10.
10.葉は1回裂ける(鋸歯縁を除く)・・・11.
− 葉は2回以上裂ける・・・15.
11.葉は基部両側で深裂し3片状鉾型・・・セイタカヨモギ(タカヨモギ)(外来種) A.selengensis
− 葉は数か所で裂け数片を出す・・・12.
12.葉は長楕円形,先半で不規則に裂ける.日本全土・・・オトコヨモギ A.japonica
− 葉は全体で裂ける・・・13.
13.葉の裂片は7片の広線形,互いに離れる.本州,四国,九州・・・ヒメヨモギ A.feddei
− 葉の裂片は舟形か中裂・・・14.
14.北海道.新しい葉の表面にクモ毛を持ち,中裂・・・ヒロハウラジロヨモギ(オオワタヨモギ) A.koidzumii
− 北海道,本州(近畿以北).葉は深裂,基本1回であるが時に2回裂ける箇所もある・・・オオヨモギ(エゾヨモギ,ヤマヨモギ) A.
montana
− 四国,沖縄.葉は中裂-深裂,葉の表面に細かい白点を散らす・・・ワタヨモギ A.gilvescens
15.葉はシダ葉状に2回裂ける.日本全土・・・イワヨモギ A.iwayomogi
− 葉は菊葉状に多少とも乱れて裂ける・・・16.
16.頭花は平たい椀型・・・17.
− 頭花は粒型・・・18.
17.葉の表面は薄く白い微毛で覆われ白っぽく見える.頭花は花柄が短く密集する,花期は7〜9月・・・ニガヨモギ(外来種) A.
absinthium
− 葉の表面は無毛.頭花は花柄が長くやや疎ら,花期は9〜10月・・・ハイイロヨモギ(外来種) A.sieversiana
18.葉の1回目の裂片は舟形・・・19.
− 葉の1回目の裂片は楕円形で広く感じる・・・21.
19.葉の表面に細かい白点を散らす.九州(熊本県,大分県)・・・ケショウヨモギ A.dubia
− 葉の表面は特に白点を散らさない・・・20.
20.頭花は赤色.北海道,本州(北ア,八ヶ岳,南ア)・・・チシマヨモギ(エゾオオヨモギ) A.unalaskensis
− 頭花は薄黄色.本州以南・・・クソニンジン A.annua
21.葉に微毛を密に生やし,白く見える・・・22.
− 葉に微毛を密に生やさず,緑色・・・23.
22.北海道(道南地域),本州(青森県大間町,佐井村).海岸の岩石・・・オニオトコヨモギ A.congesta
− 本州(神奈川県,伊豆半島,伊豆七島).海岸-草地・・・ユキヨモギ A.momiyamae
23.葉先は尖って小棘が突出する.托葉は裂ける.九州・・・ヤブヨモギ A.ruburipes
− 葉先は小棘が突出しない.托葉は裂けない.頭花は幅2mm以下.北海道,本州,四国,九州・・・ヨモギ(カズザキヨモギ,ニシと合
わせて極めて似た外来種チョウセンヨモギがある) A.indica var.maximowiczii
・頭花は幅2.5-3mm.本州(関東以西),九州,沖縄・・・ニシヨモギ A.indica var.orientalis
24.葉は楕円形で不規則に浅裂か鋸歯縁・・・25.
− 葉は舟形-線形で明瞭に裂ける・・・27.
25.草体は微毛で覆われ,全体白く見える.海岸の砂地性.北海道,本州(茨城県-新潟県以北)・・・シロヨモギ A.stelleriana
− 草体は微毛で覆われず,緑色・・・26.
26.裂片の先端は鈍い.低地.北海道,本州,四国,九州・・・イヌヨモギ A.keiskeana
− 裂片の先端は明瞭に尖る.本州(中部高山帯)・・・ミヤマオトコヨモギ A.pedunculosa
27.葉は短く,基部に密集し,白い微毛に覆われる.北海道(大雪山系固有種)・・・エゾハハコヨモギ A.trifucata var.pediculosa
− 葉は長く,下部で広がる・・・28.
28.葉はシダ葉状に規則的に深く裂ける.北海道(礼文島と根室半島)・・・シコタンヨモギ A.lacinata
− 葉はシダ葉状に規則正しく裂けない・・・29.
29.葉は菊葉状.北海道,本州(早池峰山,八幡平茶臼岳・八幡平源太ヶ岳など高山帯)・・・サマニヨモギ A.arctica sachaliensis
− 葉は線形・・・30.
30.葉の裂片は葉先へ一様に狭まり,葉先は尖る.本州(中部高山帯)・・・タカネヨモギ A.sinanensis
− 葉の裂片は葉先手前まで平行か僅かに広がり,葉先は鈍い・・・31.
31.北海道(択捉島)・・・アライトヨモギ(エトロフヨモギ) A.insularis
− 本州(南アルプスの北岳,仙丈ケ岳,千枚岳)・・・キタダケヨモギ A.kitadakensis
20b.花茎は葉腋から分岐し,分岐しない.葉を混ぜない・・・ブタクサ属 Ambrosia
1.葉は大型で広楕円形,裂けない-楓葉状に裂ける・・・オオブタクサ A.trifida
− 葉は菊葉状に裂ける・・・2.
2.葉は1回裂ける・・・ブタクサモドキ A.psilostachya
− 葉は2回裂ける・・・ブタクサ A.artemisiifolia
21a.頭花は総苞から上部へ筒型に細まり,花冠は蕾状で開かない・・・22.
21b.頭花は総苞から多少とも広がり,円形-楕円形,時に総苞片が花冠を囲む・・・24.
22a.苞葉の縁は狭く裏側に巻き込む・・・キヌゲチチコグサ属 Facelis
1.茎の上部に銀白色の頭状花序を穂状に付ける・・・キヌゲチチコグサ F.retusa
22b.苞葉の縁は巻かない・・・23.
23a.頭花は花茎の先端に集団で付く.茎葉は線形で少ない・・・ハハコグサ属 Pseudognaphalium
1.茎はほとんど分枝しない,時に最上部で短い花茎を2-3分ける・・・2.
− 茎はよく分枝する・・・3.
2.花序の下に披針形の苞葉が放射状に付く.葉は広線形で葉先は弱く尖る.日本全土・・・チチコグサ P. japonicum
− 花序の下に苞葉は付かない.葉は長いへら形で葉先は尖らない.日本全土・・・ハハコグサ P.affine
3.花序の下に披針形の苞葉が放射状に付く.丈10-30cm.北海道、本州(北部)・・・ヒメチチコグサ(エゾノハハコグサ) G.uliginosum
− 花序の下に苞葉は付かない・・・4.
4.花期は4-6月・・・セイタカハハコグサ P.luteoalbum
− 花期は9-10月.本州,四国,九州・・・アキノハハコグサ P.hypoleucum
23b.頭花は葉腋にも複数付く.葉は通常へら形・・・チチコグサモドキ属 Gamochaeta
1.上部の葉は広線形-舟形でほぼ平行.葉表の緑色がやや濃い.総苞片が紅紫色にならない・・・ホソバノチチコグサモドキ(タチチチコグサ) G.calviceps
− 葉はへら形・・・2.
2.葉先に微少な突起を持つ.総苞は綿毛が密生し,総苞片は淡褐色・・・チチコグサモドキ G.pensylvanicum
− 葉先に微少な突起を持たない・・・3.
3.総苞片の先は鋭く尖り,弱く開出する.花は紅紫色・・・ウスベニチチコグサ G.purpurea
− 総苞片の先は鈍く密着,表面は無毛で光沢のある鈍い黄緑・・・4.
4.内総苞片の先端は切形-円形。キヅキチチコグサ G.argyrinea
− 総苞片の先端は円形・・・5.
5.葉の表面は通常クモ毛が薄く有る・・・キタウラジロチチコグサG.chinoesthes
− 葉の表面は無毛か中肋沿いに細かなクモ毛が有る・・・ミナミウラジロチチコグサ G.coarctata
24a.葉は明瞭に裂ける-葉はへら型で先半で丸い鋸歯縁となる.頭花は鮮やかな黄色・・・キク属 Chrysanthemum
1.葉は中裂-深裂,裂片は広線形-線形・・・2.
− 葉は葉はへら型で先半で丸い鋸歯縁・・・3.
2.葉の主脈部は面がない.頭花径3-4mm.高山帯.本州(東北南部-北・南アルプス)・・・イワインチン(インチンヨモギ) C.rupestre
− 葉の主脈部は面がある.頭花径5-6mm.本州(妙義山・荒船山・戸隠山・黒部渓谷)・・・オオイワインチン C.pallasianum
3.本州(千葉県-愛知県)・・・イソギク C.pacificum
− 本州(紀伊半島)・・・キノクニシオギク(キイシオギク) C.kinokuniense
− 四国(高知県)・・・シオギク C.shiwogiku
24b.葉は裂けない-細かい鋸歯縁・・・25.
25a.花序の周囲に大きく目立つ苞葉が開き,白い綿毛が密生し,花弁状に見える・・・ウスユキソウ属 Leontopodium
1.茎葉の基部は鞘にならず,茎を抱かない.花柄は明瞭.頭花は5-6個.低山地-亜高山.北海道,本州,四国,九州・・・ウスユキソウ L.japonicum
・白馬岳八方尾根.葉は斜上する・・・ハッポウウスユキソウ L.j.f.happoense
・本州中部(上越地方,北・中央・南アルプス,八ヶ岳)の高山・・・ミネウスユキソウ L.j.var.shiroumense
・本州の南アルプス北部の石灰岩地帯.頭花は長い花序柄があり、散房花序が疎ら・・・カワラウスユキソウ L.j.var.perniveum
・広島県東部の蛇紋岩の山地・・・ヤマウスユキソウ L.j.f.orogenes
・本州(奈良県),四国(徳島県),九州(宮崎県).山地の乾いた礫地-岩場.丈 10-20?.葉はへら形・・・コウスユキソウ(コバノウスユキソウ) L.j.var.spathulatum
− 茎葉の基部は鞘にならないが,浅く茎を抱く・・・礼文島,藻琴山,ニペソツ山,釧路町昆布森.総苞片の綿毛は薄く,頭花に繋がらない・・・エゾウスユキソウ(レブンウスユキソウ) L.discolor
− 茎葉の基部は鞘になり,茎を抱く・・・2.
2.北海道(後志総合振興局管内の大平山と夕張山地の崕山).総苞片の綿毛は厚みがあり,頭花に繋がる場合もある・・・オオヒラウスユキソウ L.miyabeanum
− 本州・・・3.
3.岩手県早池峰山・・・ハヤチネウスユキソウ L.hayachinense
− 東北の日本海よりの秋田駒ヶ岳,鳥海山,月山,飯豊山,朝日連峰などの高山.葉の幅は2-4mm・・・ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ) L.fauriei
− 至仏山と谷川岳固有.葉の幅は1-2.5mm・・・ホソバヒナウスユキソウ L.f.var. angustifolium
− 木曽駒ヶ岳山頂付近固有.高さは4〜15?頭花は2-3個・・・ヒメウスユキソウ(コマウスユキソウ) L.shinanense
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