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更新日:2026年06月20日 訪問者数:164
ジャンル共通 技術・知識
コラム「医学的に。」2 カロナールとロキソニンの違いって知ってます?
keenjii
カロナールとロキソニンの違いって知ってます?
今回は、常念診療所で診察していた時、登山後の痛みで鎮痛薬を希望された方に、
「カロナール(アセトアミノフェン)なら持っています」と言われたことがありました。
その時ふと思ったのですが、一般の方の中では、
「カロナール(アセトアミノフェン)=軽い薬」
「ロキソニン(ロキソプロフェン)=強い薬」
というイメージがかなり定着している気がします。
ちなみに、薬には「商品名」と「一般名(成分名)」があります。
例えば、
・カロナール → 商品名・アセトアミノフェン → 一般名(成分名)
です。
つまり、「カロナール」という名前の商品に、アセトアミノフェンという成分が入っている、ということですね。ロキソニン(ロキソプロフェン)も同じです。
ただ実際の医療現場では、医師も患者さんも商品名で会話していることがかなり多いです。
さて、ロキソニン(ロキソプロフェン)は「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」という種類の薬で、
・痛みを抑える・炎症を抑える
という両方の作用があります。なので、
・筋肉痛・捻挫・歯痛・咽頭炎
など、“炎症を伴う痛み”にはかなり強いです。
ただしその代わり、
・胃が荒れる・胃潰瘍・腎機能への影響
などの副作用があります。
とはいえ、登山中に用法用量を守って短期間使う分には、過度に怖がる必要はありません。普通に役立つ場面は多い薬です。
一方、カロナール(アセトアミノフェン)は、主に「鎮痛」と「解熱」が中心です。ただ、「弱い薬」という訳ではありません。
実際、術後疼痛で使う点滴のアセリオ(アセトアミノフェン静注)は、成人では通常1000mg単位で使用します。つまり医療現場では、“しっかり量を使う鎮痛薬”として普通に扱われています。
逆に、外来で200mgや300mgだけ飲んで、「カロナール効かへん」となるのは、ある意味当然でもあります。
個人的には、術後でかなり痛がる方には、カロナール(アセトアミノフェン)を2000mg/day程度しっかり使った上で、リリカ(プレガバリン)を併用することもあります。ちなみに、リリカ(プレガバリン)と似た系統の薬として、タリージェ(ミロガバリン)があります。
どちらも“神経の痛み”に使う薬で、
・ピリピリ・ジンジン・しびれ感
などに対して使用されます。
乳癌診療では、抗がん剤後の末梢神経障害で処方されることもあります。
ただ、ここは少し誤解されやすいところです。
実は、抗がん剤による末梢神経障害(CIPN)に対して、リリカ(プレガバリン)やタリージェ(ミロガバリン)が明確に有効という強いエビデンスは、あまりありません。
それでも実臨床では、
「少しマシ」「夜眠れるようになった」
などの理由で使用されることがあります。
一方で、
・眠気・ふらつき・ぼーっとする
などの副作用もあるため、何となくずっと続いている状態には注意が必要です。
逆に、炎症を伴う痛みが前面に出ている時には、ロキソニン(ロキソプロフェン)系を使うことが多いです。
結局、
「どっちが強いか」
ではなく、
「どんな痛みなのか」
で使い分ける薬なんですね。
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