羽黒山
- GPS
- 02:05
- 距離
- 4.1km
- 登り
- 361m
- 下り
- 358m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
国宝の「五重塔」内部特別公開と三所権現の秘仏初公開の今年は、何としても「羽黒山」に詣でなければならないと思っていました。特に秘中の秘とされる「五重塔」の内部は、明治以降に開扉したことはなく、天皇在位30年の佳節であることを記念して一般公開されるこの機を逃しては生涯の恥と気持ちを高めていたのです。
何といっても天皇家に所縁のあるお山です。蘇我馬子に暗殺された崇峻天皇の皇子である蜂子皇子の身を案じ、従妹の聖徳太子が京都宮津の由良から船で脱出させました。その後同じ名の鶴岡市由良に上陸し、海岸から八咫烏に導かれて「出羽三山」を開いたとされています。「羽黒山」にある蜂子皇子墓が宮内庁が管轄する東北で唯一の皇族の墓であることからも、史実に疑いがない証拠です。
今日は久々に「随神門」をくぐり2446段の石段に挑戦しました。言うまでもなく、ここは修験場なので、時折、法螺貝の音も鳴り響き、国の特別天然記念物の杉木立の中、多くの社殿に迎えられ瑞々しく幻想的な雰囲気が味わえます。
「秡川神橋」を渡るとすぐに「五重塔」。行列に並び、内部を見学してから「一の坂」、「二の坂」、「三の坂」と登りあげました。ギラギラと輝く真夏の太陽も木々に遮られ、また、台風の名残風が涼しくて実に快適な登山でした。ただ、石段の上から下を眺めるとみんな足元を見ながら苦しそうに登ってきます。上を向いて登れる余裕のある人はいません。やはりここは修験の場。そうやすやすと近づけてはくれないのです。
手水で清め、荘厳な「三神合祭殿」に参拝。中では入り切れないほど多くの白装束の行者のみなさんがお祓いを受けていました。私の心も清々しく浄化され、心身ともにリフレッシュできたような気がします。
帰りは「二の坂茶屋」でかき氷をいただきましたが、店の人が「台風が払ってくれて今日は飛島まで見える。こんな日は滅多にない。」と案内してくれました。確かに庄内平野の果ての海上に肉眼でもはっきりと見えました(左隣の「御積島」まで)。本当に良い日に巡り合えたと思います。
「出羽三山」は輪廻転生を学ぶ場であり、「羽黒山(観音浄土)−現世」、「月山(阿弥陀浄土)−霊界」、「湯殿山(弥勒浄土)−来世」を巡る実体験道場です。かの松尾芭蕉も「奥の細道」の最終目的は「出羽三山」だったとされ、実際に三山登拝を果たしています。古より「西の熊野に東の湯殿」と尊ばれたありがたいお山にみなさんもぜひご登拝ください。
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