花折峠〜天ヶ森☆雨降りの夕方に小縦走
- GPS
- 02:19
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 673m
- 下り
- 825m
コースタイム
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
この日は朝からの奥比良の山行を終え、京都への帰路を途中峠に向かうと、西の空にはわずかに青空が顔を覗かせ始めている。日没まではもう一つ山行を組むのにまだ十分な時間がありそうだ。この日は6月というのに電光掲示板の気温は20度と、かなり低めであり、北山の低山のスピード・ハイクにはうってつけの天気である。花折峠から天ヶ森の未踏区間が気になっていたので、この機会に縦走を試みることにする。
花折峠のバス停で車を降りると、まずは花背峠までは旧国道の舗装路を登ってゆく。花折トンネルが開通するまでは車の離合も困難そうなこの急坂の細い道をどれほどの車が往来したことだろう。道路脇の林の中では打ち捨てられて錆びついた車が無残な姿を晒している。
花折峠からの登山路は早速にもかなりの数の杉の倒木によって道が塞がれている。倒木を避けて斜面を尾根筋まで上がると尾根筋には明瞭な踏み跡があった。踏み跡に沿って尾根を下ってゆくと、徐々に傾斜を増し、急下降となる。尾根を下る?・・・そんな筈はない。西側を見上げると本来、本来辿るべき西取立山への稜線が高いところに見える。早々に気がついたから数分のロスで済んだものの、回避可能な初歩的なケアレス・ミスであった。
気を取り直して尾根を登るとすぐにも左手に斜面をトラバースしながら主稜線へと続く道を見出す。稜線に出ると杉の植林地が続く。最初のピークP752m峰も植林地の中の殺風景な広場だ。古い木板の山名標が懸けられているが、残念ながら山名が読めない。PH氏のプレートを探すがなかなか見当たらない。諦めかけたところで、山頂広場とは反対の方向を向いている真新しいプレートを見つける。
西下下立山の手前ではかなりの急登となるが、登りきって尾根がなだらかになると、なだらかな自然林の美しい林となる。私の出現に気がついた鹿が尾根から足早に逃げ去ってゆく。
西下立山の山頂からは尾根上には深い掘割式の古道が現れる。このあたりからようやく自然林となる。北西の樹間から垣間見える光景が白く霞んでいる。どうやら雨が近づいているようだ。案の定、すぐにも小雨が降り始めた。登山路では雨に濡れそぼつ一輪のササユリが歓迎してくれる。今年はササユリと出遭い損ねていたので、嬉しい遭遇である。
ミタニ峠に辿り着くと、峠道をわずかに南にジグザグと下ったところに好展望地がある。琵琶湖の方はすっかりと晴れているようだが、雨が景色を霞ませている。
天ヶ森への中間部のあたり、鞍部にさしかかるといよいよ雨が本降りになってきたのでレイン・スーツを取り出す。登山路は落下した花でカーペットを敷き詰めたかのように真っ白になっている。エゴノキの花である。もう既に花期が終了したのかと思いきや、上を見上げて驚いた。枝に鈴なりにぶら下がるエゴノキの花であたり一面の樹々が真っ白になり、雨の中を清楚な芳香が漂っている。尾根の右側のなだらかな源頭を辿っててみると蕨のライトグリーンを取り巻くエゴノキの白いカーペットが美しいコントラストを見せていた。
天ヶ森の山頂に辿り着く頃になってようやく、雨が降り止む。山頂から満開のヤマボウシの花の彼方に夕陽を浴びて輝く京都の市街が目に入るが、残念ながら写真にはならない。天ヶ森の山頂をわずかに西に進んだ南斜面に琵琶湖方面への展望地があるのだが、琵琶湖の上を雨雲が通過しているようだ。
天ヶ森からの下山路はところどころで霧が立ち込める。自然林から杉林に入ると途端に倒木が集中する箇所がある。倒木を跨いだり潜ったりして、通り抜けると後は登山口までは歩きやすい道が続くので、一気に駆け下りる。登山口に降り立つと、丁度、家内が迎えに来てくれたところだった。市内に帰り着くと北西の空には青空が覗き、夕陽を浴びた雲が金色に輝きはじめていた。
コメント
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こんばんは。
1日に2度も登山をされたのですね。
PHさんのプレートは、p762、西下立山(p812)、ミタニ峠、天ヶ森..といつの間にか全て新しくなっているのでは..と思います。
本当に不思議ですが、他の山域にはない北山だけの楽しみですね。
昨日は朝に京都を出発し、甲斐駒ヶ岳に登っていたので、返信がおそくなりました。
先程、皆子山のレコをアップしたのですが、昨年の5月、michikusaさんが辿られた火打谷を登って参りましたが、こちらでも片っ端からプレートが新調されているようです。
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