寒風〜赤坂山〜乗鞍岳 〜越境許さぬ自粛縦走〜 [滋賀県 高島市 マキノ町]


- GPS
- 08:52
- 距離
- 20.9km
- 登り
- 1,720m
- 下り
- 1,486m
コースタイム
- 山行
- 7:59
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 8:52
天候 | ガスのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
行きはマキノ高原、帰りは国境からバス利用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
明王の禿の端に寄らなければ危険は全般的に無い。 |
その他周辺情報 | マキノ高原が営業出来てないのでサラサの湯も自粛中 |
写真
感想
GW最終日、県外ナンバーにイタズラするような事件まで発生してしまう最低な自粛期間。
まぁ、自粛をするつもりもなく相変わらず登山するのだが、滋賀県が要請する県を跨ぐ自粛を意識したトレイルにしようと決めたのだ。
マキノ高原に車を入れられない事が分かったのは3日前の雲谷山に行く途中に視察した時だ。
それのお陰で実現した計画だ。
マキノ駅で朝まで寝て7時5分のバスに乗り、マキノ高原に着いた。
料金は一律220円とかなり良心的で、乗客は俺一人だけだった。
マキノ高原入口は車の侵入を許さないトラロープが貼られており、それを跨いで歩いていく。
こうなれば誰もいない赤坂山を堪能できる。
元々人の多い山だから、またとない機会だろうと期待する。
誰もいないマキノ高原を歩き寒風を目指して林道を歩いていく。
林道を1キロくらい歩いたところで子熊の鳴き声を聞いてたら、違和感に気が付き地図を見たら元の登山道から大きく外れていて、初っ端から痛恨のミスとなり、急ぎ足でマキノ高原まで戻った。
ゲレンデの取り付きに戻り道標もあったのに何故見逃したのだろう。
林道からでも寒風ルートはあるが、どっちが良かったかは分からないが、まぁ良いだろう。
ゲレンデを登りきり、登山道で林道からの分岐を過ぎた辺りからイワカガミが出てき始め、数え切れない位の群落が彩る。
段々ガスに飲まれていくも、このイワカガミの素晴らしさに展望とかどうでも良かった。
掘割状の道を登りきったら高木が無くなり寒風山頂へ。
高木が無いだけでなく、雲に呑まれて景色もない。
ただ、寒い風が強く吹く寒風山頂だった。
さて、ここは県境なので尾根より左に行ってはならないと言う事に注意しながらの自粛トレイルの開始となる。
寒風から赤坂山までは樹林帯が少しあるものの、基本的に高山帯みたいな感じで去年の仙ノ倉岳周辺を思い出させる風景だ。
あの時もガスに呑まれて今回もだ。
福井県側から吹き付ける風は県を越えるなと言わんばかりで、天候まで自粛警察なのかと。
赤坂山も風が強かったが、次第に雲は取れてきて、明王の禿に着く頃には良い景色になっていた。
ここまで誰にも会わないのはまずあり得ない事だったのだが、禿を過ぎて暫く歩いていたら6人組と2人組のパーティーにすれ違ってしまった。
流石に誰にも会わないのは厳しかったか。
三国山はトレイルから少し外れてピークがあるが、山頂が県境なので越境は免れた。
ここでお昼前だったので大休止する。
展望は良いとは言えないものの、乗鞍岳と岩籠山、雲海を纏った大黒山、伊吹山に鈴鹿山地と中々だ。
三国山から再びトレイルにもどり、黒河越に下る際にも2人にすれ違った。
どうやら黒河越から登ってきているのだろう。
黒河越から登り返しだ。
樹林帯は明るいもので、歩いていて気持ちの良いものだ。
樹林帯から抜けると鉄塔が乱立する『鉄塔銀座』が出てきた。
1つ目の鉄塔から鉄塔銀座は急坂で、2つ目の鉄塔からの景色が最高だった。
敦賀市内に湖西方面の景色と両方を堪能できる場所だ。
更に急坂を登っていくと分岐になる。
左に行くと芦原岳というピークだ。
行って見ると鉄塔銀座のど真ん中だが気持ちの良いピークだ。
敦賀三山に留まらず、部子山、白山も拝む。
あ!ここは完全に福井県だ(汗)
やってしまった、公約破りの越境だ。
気を取り直してトレイルに戻る。
芦原岳から下り、次は乗鞍岳への登り返しだ。
美しすぎるブナ林を登っていったらアンテナ基地局に出た。
このアンテナは滋賀県内のテレビアンテナなのでかなり重要な施設だ。
その証拠に皮肉にも、どのピークよりもここからの琵琶湖の景色が良すぎる。
真北から琵琶湖を見るというのはここしかなく、三上山までも見れてしまう程だ。
景色を堪能しながら乗鞍岳への最後の登りを経て山頂に着くと、今日1日の中で1番地味な山頂だった。
だが東側の展望は良く、横山岳、金糞岳、伊吹山に奥揖斐の山々も見れる。
ただ、残念なのは百名山の乗鞍岳は絶対に見れないと言う事だ。
乗鞍岳から先にピークは無いので高島トレイルを下りていくだけになるのだが、この尾根は岩籠山に繋がっていることがわかり、道がちゃんとあるかどうか知りたかったので、分岐を北に越境し鉄塔まで行き、さらに先を視察したところ、難しいわけでもない事が分かった。
高島トレイルに戻り、ブナ林を下るとやがてゲレンデに出た。
国境高原スキー場だ。
ここも越境しないように気をつけて下りきり、国道に出たら、福井県側だった。
結局3度に渡る公約破りをしてしまった。
帰りは国境バス停からマキノ駅まで終始乗客俺一人だけを乗せて走ってくれた。
前例のない自粛に伴うマキノ高原閉鎖。
だからこそ思いついた縦走だった。
距離も久々の20キロ台をマークした訳だが、言うほど疲れなかった。
基本的になだらかな山地だからだと思う。
今まで越境登山が多かったが、越境自粛を良い機会としてまだ見ぬ県内の山を冒険していこう。
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