瓢ガ岳(過去レコです)。
![情報量の目安: B](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_B2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan.png)
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 615m
- 下り
- 618m
天候 | 曇り。 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありません。 |
感想
東海北陸道に瓢ガ岳(ふくべがたけ)というサービスエリアがあり、通る度に一度登ろうと考えていた。平成12年十12月3日曇り、妻は寒いのでついて来ず、今日もまた単独行だ。美濃から洞戸へ通ずる道を途中で右に曲がり、片知渓谷駐車場へ到着。片知渓谷という名は聞いたことはあるが来るのは始めてである。案内本には「駐車場が登山口」と簡単に記されてあったが、そこら辺りを探して回っても登山口は判らず、駐車場の立派な案内板を眺めても瓢ガ岳の案内は無い。駐車場でキャンプをしていたおじさん達に訊ねてやっと登山口がわかった。駐車場より少し林道を戻ると山側に、小さなちょっと気付きにくい登山口があった。階段状の道を登るときれいな小川が流れており、しばらくすると抜戸岩へ行く道が別れ、そこで一服。再び登りはじめると雑木林の中に入り、道らしきものはなく、どれが目指す所なのか判らなくなってくるが、良く見ると木の枝や岩に印があったりするのでそれを目印に登って行った。藤原高光が鬼退治をしたという伝説がある山だが、駐車場から1時間で高光が鬼の死骸を埋葬したとされている骨ガ平に到着。道は分岐しており、右は南岳、左が瓢ガ岳と書かれた案内板に従って左へ行くと道は下りとなった。これを登り返して骨ガ平から30分で瓢ガ岳山頂に到着。小さな頂上は林と笹に囲まれているが、東側に美並村が、南側には美濃が垣間見え、北側に高賀山が間近に見える。鬼退治の伝説を思い浮かべ、しばし頂上で休んだ後、もと来た道を下って行った。骨ガ平を過ぎ、雑木林も過ぎたところで道は左右に分岐しており、登って来た道がどちらだったのか判らず、右の道に入って行った。しばらく登ると、木製の俗っぽい展望台があり「星の展望台」と書かれている。そこら辺りから道は整備されたハイキングコースとなり、たらたらした道をながながと歩き駐車場に戻った。自然にあふれた渓流沿いのすばらしい登山道があり、また郡上側からは天然記念物のウナギで有名な粥川からの昔からの道もあるとのことであるのに、こんなありふれたハイキングコースを作った人の見識を疑う。荒削りの木彫りの微笑み仏像で有名な円空さんはこの辺りの出身だそうだが、さぞかし嘆いているのではないかと思われる。人間でも動脈がつまったりした時は、手術で人口血管を用いてバイパスを作る事がある。これはあくまで最終的な治療法で、そうなる前に保存的に種々の治療法を行う。渓流を渡る事が出来なければ橋を掛けるとか、岩場登りが危険であれば鎖をつけるとか、そういった治療は必要であるが、何でもない血管にバイパス手術を行う事は絶対に無い。もともとあるものより人工物の方が良い訳はないのである。
ちなみに藤原高光はウナギに案内されて鬼退治をしたという伝説があり、粥川の住民は今でもウナギを食べないとの話しを聞いた事がある。ウナ丼大好きの妻にとっては信じがたい話しだろう。
また、円空さんの出身地は美並村であるという説以外にも、美濃国竹ケ鼻であるとか、西濃安八郡中村とか諸説がある。だが、円空さんがこの瓢ガ岳で修行していた事は間違いない事実であり、あの独特の円空仏に少し親しみを感じるようになった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する