小鹿野二子山東岳スーパーたこやん左ルンゼ

2022年03月26日(土) [日帰り]

• GPS: 04:55
• 距離: 3.0km
• 登り: 487m
• 下り: 485m

コースタイム

日帰り

• 山行: 0:53
• 休憩: 4:00
• 合計: 4:53

距離 3.0km 登り 489m 下り 492m

8:10 二子山倉尾登山口
8:17 8:20 股峠
8:40 12:32 二子山 東岳
12:52 12:56 股峠
13:00 13:01 二子山倉尾登山口
13:03 ゴール地点

天候

曇/小雨

アクセス

利用交通機関：

自家用車

二子山倉尾登山口駐車場に駐車。
天候のせいか8:00前で3〜4台、出発時には7〜8台でした。
下山時は路駐でいっぱい。

コース状況／危険箇所等

【登山口〜股峠】
登山口から股峠までは一般登山道を辿るが、ぬかるみがひどく、よく滑ります。ここで転倒すると友達が増えそうなので、友達が欲しい人以外は細心の注意で歩くことをおススメします。

【股峠〜取付き】
踏み跡を辿ってフリーの壁を通過、その先をしばらく歩けば岩壁沿いに張られたフィックスロープを見つけられます。それを伝って登り、灌木でフィックスされた部分がちょうど取付きになります。
岩壁を左に見ながら進めば迷うことはないはず。

【1P目…25m ��(取付きフェース) kastin52】
スーパーたこやんの取付きすぐ左、先を見て広いルンゼ状になったところを進行方向として登ります。最初は数mの階段状フェース。またはたこやんの1P目を途中まで登っても良いと思われます。フェースを登り切ると傾斜が緩み、30m程度奥まで枯葉や堆積土の歩きとなりますが、支点にする灌木でザイルスケール25m程度でピッチを切りました。

【2P目…25m �掘�SM100C】
それなりに壁は立っている数mのフェースだが手足は豊富で楽しく登れる。途中から左:薄い藪混じりの階段状、中央:拳ひとつ入りそうなクラック、右:カンテを回り込む感じ、と好きなルートが選べる。難易度は中央・右・左の順で容易になると思います。今回は右を回り込みました。途中#1程度のカム1本使用した気がしますが、灌木豊富なので使わなくても行けると思われます。
フェースを登り切れば1P目同様歩いて次のフェースに向かえます。途中の灌木で支点構築。

【3P目…30m �掘�kastin52】
クラックのある5m程度のフェースを登り、バンド状を右上し、その後左上して傾斜の緩い場所で灌木にて支点構築。ロープが屈曲するので工夫が必要。
最初のクラックフェースは上背がないと少し悩むかも知れません。#1.5前後のカムがクラックに使えます。
その後は容易で、適当な太い灌木で支点を取れます。

【4P目…30m �検�SM100C】
取付いてから5m程度までは容易な階段状ですが、その後徐々に壁が立ってきます。さらにホールドスタンス共動かないものはないというくらい脆く、灌木もなくなり草付や細い枝を頼りに登りますが、それもすぐ抜けるものがほとんど。
終了点直下のフェースは若干ハング気味、手足が貧弱で脆く、フェースを直上する気になれずに指が入る程度の縦クラックにすべてを託して右に5mほどトラバース。そのトラバースも20cm程度の外傾したフワッとするバンドであり、さらにハングした岩のために立ち上がれず、無理な体勢で不安定な草付に祈りながら体重を移動しつつ進みます。
うまい棒程度の太さで2〜3本生えている岩先端の怪しい灌木に右足が乗れば一安心で、そこから2m程度の草付小スラブをずり上がって終了。
終了点は1m程度幅のある外傾したバンドで座って休めるが、ザレていて安心は出来ません。
支点は適当な灌木もなく、ハーケンが打てそうなリスもありませんが、キャメロットで#0.5〜#2相当までのサイズのカムが使えるクラックがあり、そこに3本連打し流動分散で構築しました。
今回はTotemのカムで、若干仕様レンジが異なるかも知れませんのでご注意下さい。

【5P目…25m　��+ SM100C】
4P目終了点から右へ2〜3mのけっこう立っているチムニーに入り、左右でステミング気味に行くか、泥と一緒に詰まった枯葉や小枝を踏みながらじわじわ登ります。泥は滑り、ステミングにしても泥の付いた靴では滑りそうで不安になります。チムニーは4P目終了点から内部が観察出来ませんし、見に行くにも2〜3mのトラバースがいやらしい。途中支点は取れなかったような気が…。
10m程度登ればテラスに出て、右を見れば山頂標識が目視出来ます。
登山道を越えたところの灌木で支点をとりましたが、登山者が多い場合は声を掛けるなど注意が必要です。この日は誰も往来しませんでした。

その他周辺情報

小鹿野町観光協会の中にある『ゑびすや』にてわらじかつ丼がおススメでござる。
http://www.kanko-ogano.jp/archives/4742/
ボリューム感がすばらしい。

写真

3/5 11:21

【前回までのあらすじ】

(ka)どうも！かすちんです！

どうにかこうにか、つるべで登れるようになったかすちん。
さらにどこか登ってみたいとSMセンセイにおねだりしたのが小鹿野二子山東岳に新しく開拓された「スーパーたこやん」。

3/5 12:58

(ka)ところがどっこい。
1P目からひーひー言わされるような、わたしにはまだまだハードルの高いルートだったのだ！

脆い手足なんてのは慣れたものだけども、とにかくスタンス/ホールドが細かい上に、想像以上に立った壁。

これが5P続くようでは厳しいねと、山を舐めた時間から登り始めた我々は1P目終了点で敗退となる。

(S)フリー系アルパインルートなので、そこそこ難しいだろうなとは思ってはいた。まぁ完登出来ないことはないだろうけど、時間も時間だし撤退でした。

3/5 13:00

(ka)しかし、転んでもただでは起きない、あたまおかしい我々は、たこやん左に登れそうなルンゼがあることに気付く。

ごくり( ; ・`д・´)

(S)我々的にはこっちの方がおもしろそうじゃん？

(ka)だよねだよね！
これは近々、狙いを定めてやってやろうではありませんか！

3/26 8:09

(ka)そんなわけで本日、再びやってまいりました、クレイジーマウンテン小鹿野二子山！

ヤマレコやYAMAP、インターネットの記録を研究するもこのルンゼの登攀記録は見つけられないどころか、参考になるような写真の類も皆無。

これはもしや、前人未踏のルートなのでは？とテンション爆上がりで挑むこととなったのである。

(S)おそらく初登になると思われるルートなので気合が入るわけです。

3/26 8:07

(ka)お？
登山者カウンターあったのね、と軽い気持ちでぽちっとな。

(S)なにか興味津々で見入っているかすちん…

3/26 8:09

(ka)うは((´^ω^))

やったね「9999」だよー！
なんか、うれしい。

(S)10,000人超えると0人に戻るカウンターなのであった。
一人で連打も可能なのはどうなの。

3/26 8:14

(ka)あいもかわらず、つるつるスポルティバのSM100Cさん。

彼にとっては、一般登山道が最大の難所だったのでは……

(S)そうだといいなと思ってはいたが、そうはならなかったのである٩( ‘ω’ )و

3/26 8:13

(ka)だって足元はこんな。

これはこけたら、たいへん悲惨な結果になりそう((゜Д゜ll))

(S)友達増えていいかもよ！

(ka)ひとみしりのかすちんにも友達できるかな……

3/26 8:15

(ka)だがしかし、SMさんは雪国の人。

そんな心配も杞憂に終わり、無事、股峠！

(S)何度か危うい場面もあったが、核心は越えたのだ。

(ka)なんか、変な声、出しまくってたよね……(≖ᴗ≖ )

3/26 8:17

(ka)弓状エリアを目指し、一般道を離れるとカタクリさんの葉っぱがたーくさん♡

(S)咲いているともっとよかったのにね。

(ka)咲いてる時期、狙ってもよかったのかな。

3/26 8:14

(ka)そしてもちろんかすちんは、ばしばし写真を撮るのです。

ここらはもう少しでニリンソウも咲き乱れるというのだから、こんなあたまおかしい山だけどもほっこりしながら取り付きへ。

(S)よくこんな体勢出来るもんだ。ワタクシやるとスジのばし過ぎてピシって切れそう。

(ka)岩の上ならあんな体制、こんな体制できるのに？(・д・)

3/26 8:25

(ka)これが弓状エリアのゲレンデ。

被った壁しか見当たらず、いったいぜんたい、なぜここを登ろうと思うのか。

(S)血管ぶっち切れそうね。フリーの人はすげぇっす。

3/26 8:33

(ka)岩壁を左に見ながら踏跡を辿ればほどなく「スーパーたこやん」取り付きだよ。

アプローチ、短いけどもなかなかにハードな道程(*´ω`*)

(S)距離はないけど登ったり降りたりが激しいですね。

3/26 8:32

(ka)このフィックスロープが見えてくれば正解！

(S)このロープを登ればけっこうゼェゼェするのだ。

3/26 8:37

(ka)それにしたって悪い足元（´-`）

(S)傾斜があり過ぎてここには長く滞在出来ないよね。

3/26 8:35

(ka)おかげで並んで仲良く準備開始、ともいかずこんなザレた急斜面でげらげら笑いながら写真の撮りっこ！

(S)かすちんが降りてくる。かすちんだけでなくザレもざーざー降りてくる( ˆωˆ ;)

3/26 8:37

(ka)そして見上げた先に、

3/26 8:35

(ka)フィックスロープが固定された灌木から右上するのが「スーパーたこやん」1P目。
左の階段状の壁が今回、我々が辿ろうとするルート。

通常、ここへくるなら、たこやんを登るのでこのルンゼに気付く人はそうそういないはず。
いや、気付いても登ろうとは思わないよね。

1P終了点から懸垂下降で降りてきた我々だからこそ気付いたルートとも言えるのでは？

(S)その通りでございますね。
フリーの方々はやはりそこそこ難度の高いフェースを登りたいと思うはずなので。

3/26 8:51

(ka)正直、先がどうなっているのかは、まったくワカラナイ！

だけど「行けそう」と思ったからには、行ってみなくては気が済まない！

そんなわけでかすちん、1P目、行くです！

(S)少なくとも今見えている範囲までは登れそう。がんばれかすちん！

3/26 9:17

(ka) 途中、ルーファイに迷うも、特に難なく1P目は終了。

だがしかし、お気付きだろうか。
ボディビレイになっていることに。
SMさん、ごめんね、てへ・:*+.\(( °ω° ))/.:+

(S)先回からかなり時間も経ってるから、記憶から飛んでしまっているようですね( 'ω' ;)

(ka)なんかおかしいなって違和感はあったのだけど、ねー。

3/26 9:21

(ka)2P目。

かすちんには、つるんと立ったフェースにしか見えない……

(S)ここも行けそう(´ω｀)
写真中央のチムニー状を登ってカンテっぽくなったところを左へ巻き上がります。
そのすぐ左には木に隠れてわからないけど面白そうなクラックが走っているのです。最初から飛ばすのもアレだしここは少し楽な右のカンテを行きました。

3/26 9:24

(ka)ここまでは前回の敗退時に目視していたので、なんとなく様子は分かっていたけども、ここから先は初見のルート。

(S)さーてどう登りますか。どこでも行けそうだけど。

3/26 9:26

(ka)楽しそうに登るSMさんを見送るのです。

(S)ここまでは1P目・2P目とどちらも楽しい！

3/26 9:28

(ka)つるべで登るのって、楽しいね(о´∀`о)

(S)醍醐味ですよねー。

3/26 9:30

(ka)上がった先で歓声を上げるSMさん。

なになに？
どんな楽しげな壁が待ってるの？

(S)ふふふ、登ってきてごらんよ(´ω｀)

3/26 9:38

(ka)りょーかいっ(`・ω・´)ゞ

待っててねー♪
がんばって登るよー。

3/26 9:55

(ka)なるほどこれは楽しそう( ^ω^ )

(S)だんだんと険悪な雰囲気になってきた。藪の向こうの威圧感ある岩峰群がどんなお出迎えをしてくれるでしょう。

3/26 9:57

(ka)3P目、行くです！

がしかし、ここがなんともしょっぱかった……
微妙によい手足が見つからず、じたばたすることに。

(S)かすちんの身長だとちょうど左上部のガバに届かないみたいです。右のステップは少し濡れている&苔で少し不安定なようですね。

(ka)ちびっこはつらいよ……(´・ω・ `)

3/26 10:09

(ka)取り付いて右上してしまえばこっちのもの。

(S)クラックにカムが決まって少し安心出来たようで、試行錯誤の後に無事突破。

3/26 10:16

(ka)そして記念すべき人生初のカム。
どうですか、SMセンセイ♡
なんとなく、キマってますかね？

(S)バッチリ決まっていましたが、この細い灌木が抵抗になってロープアップに苦労しそうです。周囲の岩がクラックだらけで見た目不安な感じですが、思い切り引っ張ってみたら心配はいらない感じでした。

3/26 10:21

(ka)3P目終了点。
支点の手前で右往左往したせいで、へんな灌木にロープがかかってしまう形になり、ロープアップにひどく苦労する。

そして、ここでボディビレイになっているとの指摘を受けて、いたく反省。

(S)この辺は経験を重ねていけばいずれ自然と出来るようになるでしょう。

3/26 10:33

(S)振り返ると雪をまとう両神山がとてもカッコ良い。

3/26 10:40

(ka)4P目。

ここでたこやんの最終ピッチのピナクルと思われる岩峰が目視できた。

(S)ということはあそこら辺を目指していけば山頂ドンピシャが狙えるというワケですね。そしてこの出だしの岩は簡単そうで、もしかしてもう先が見えたか？などとこの時は思った。

3/26 10:43

(S)では4P目行くです。
余裕ですよかすちん、余裕（＾ω＾）

(ka)よしよし！いいぞもっとやれ！

と、言いたいところではあるが……

3/26 10:43

(ka)先に控える核心部があるとも知らず、余裕で振り返るSM100C氏。

(S)先がどうなっているのかわからないという恐怖はまだまだこれからなのであった…

3/26 10:44

(S)この簡単な部分をクリアし、次を見上げてなんとなくイヤな予感はしたのだよ。

(ka)ほほう……さすが、百戦錬磨……

3/26 10:47

(S)ザレを微妙に右上しながら次の壁に取付くが、ここからが恐怖の核心部となるのである。しかし、肝心の写真は藪でよくわからなくなり、登っている当の本人はカメラなど出す余裕はないほどの壁であった。

3/26 10:50

(S)こんな感じにしか見えなかったのね…

(ka)もうね、なにやってるのか皆目見当もつかないわけよ。

3/26 10:54

(ka)ここでぴたりと動きが止まるSMさん。
「乗りたくねーなー！」だとか「トースターくらいのが落ちるかもよ！」と叫びまくる。

じっさい、拳大の岩はがんがん落ちてきて、おそろしい音を立てている。

(S)乗る足、掴む手はことごとく落ち、外れるのです。もう恐ろしいことこの上なし。

3/26 10:56

(ka)格闘の末、どうやら安定した（？）支点は構築できたようである。

では、いざ、かすちんも行くです……

(S)かぶり気味の崩れる脆弱なフェースを避け、右にトラバースするも、足がふんわりする…左手で取った縦クラックに命の90%くらいを預けてそろりそろりと細い灌木の根部分に右足を載せれば、やっとここで深呼吸出来る余裕が生まれた。
ここまでランニングビレイは2ヶ所で、いずれもおまじないレベルなので、まともに落ちれば止めてくれるとも思えない。落ちる時にあがいてどこかを掴んだりしながら極力衝撃荷重を減らして落ちるしかない…

(ka)その縦クラックだって、順手でなく逆手。
右足を載せた灌木だって、気持ち悪いくらいふんわりしてた。

3/26 11:08

(S)あぁ、生きて登れたようだ…

(ka)その頃かすちんは、震えながら涙目で登攀。
だけども高鳴る胸は、恐怖のせいではないの。

3/26 11:22

(ka)まったく安心できないトラバースを越え、すべての岩が動く泥斜面を這い上がり、うっすら外傾したバンドに乗って4P目終了。

こんなとこリードでゆくこのヤマオトコ、ほんと、あたまおかしい。

そして、フォローとはいえ、こんなん登るわたしもあたまおかしい。

(S)恐怖の4P目、かすちんはフォローとはいえ本当によく登ってきたな…最高だねあなたは。

(ka) もっと言って、もっと言って٩(♡ε♡ )۶

3/26 11:46

(ka)支点はこんなカムのベタ打ち。

(S)今回カムは6本持ってきて全種類使用。こんなことも珍しいが、これ以外支点がどこにも作れないこの終了点はぶっ飛んでる。
さいわいにもすべてのカムがバッチリ効き、流動分散で安心の支点となった。
写真は既にリードが5P目に向かっているので、フォローがセルフに使っているだけの状態です。

3/26 11:23

(S)両神山がまことにすばらしいね。

(ka)快晴ならば、とんでもない絶景だっただろうに、ね。

3/26 11:23

(ka)5P目。

おそらくチムニー状になっているのだけども、ほんとうにまったく先が見えないことから、リードは続けてSMさんが行くことに。

つるべでやりたかったけど、こればっかりは、ね。

(S)2〜3m先の、おそらくチムニー。おそらく、というのは見に行くのもいやらしい感じなので、本当に登るときじゃないと行きたくないから( ˆωˆ ;)

3/26 11:23

(S)写真じゃ伝わらないが、4P目終了点のテラスから下を見おろす。この岩と藪の下部が恐ろしいことになっている。

(ka)これはね、ちょっとふつうの神経じゃ登れないよね。

3/26 11:34

(ka)きっとここを越えれば！

(S)雰囲気は、これ以上高いところはなさそうに見えるね…
で、いざチムニーに入ると枯葉・枯れ枝が泥と共につまり、それなりに立った壁であった。
ステミングを併用して登ると泥で滑る気がして落ち着かない。
しかし登るにつれてそれ以上高いところがないのが確信出来、俄然やる気が出るわけです。

3/26 11:57

(ka)まるでリードの様子が見えない支点でビレイするのも怖かったし、「登山道に出たよ！支点作るから待ってて！」の声を最後にコールがまるで聞こえなくなった。

聞こえるのはフリーの人たちの雄叫びのみ……

ビレイを解除してよいのかも、上がっていってもよいのかも分からないけども、ロープはいっぱいまで引き上げられた。

意を決して、いざ！

(S)風はないがチムニーを抜けて傾斜がなくなり、テラスに出て、少し歩いた先にしか支点となりそうな灌木はなかったため、遠くなっていくら叫んでも声は届かなかった。
が、しかし、強引にロープアップすれば気付くはず…思惑通り、どうやら登り始めてくれているっぽい。

3/26 11:58

(ka)これまた、へんてこりんなチムニーを登っていくとSMさんの姿がやっと見えた！

(S)ここは山頂から10mも離れていない、登山道があるテラスであった。狙った通りの場所に抜け、してやったり。

3/26 11:57

(ka)まさに、感無量……(*´Д｀*)

(S)たこやん登るよりもやった感あったと思うよ！

3/26 11:58

(S)久しぶりに記録のないおかしなルートで登った。
やっぱりぶっとんで様子がおかしかった！

(ka)SMさんとは知り合ってまだ半年ほどだけど、様子のおかしい山ばかりやってる人だということは、分かる。

3/26 12:01

(S)たこやん最終ピッチのハイライトが見えるね。我々はここより数m右側のチムニーから登ってきたのです。

(ka)「Rock&Snow」の記事でこのピナクルにシビれて、ここをおねだりしたのだけども、まちがいなく今回登ったルートの方がシビれる登攀だった！

3/26 12:05

(ka)やったー！

小鹿野二子山東岳！

(S)何も言うことはない！どうだこのやろー！

3/26 12:05

(S)個人的には、「登山道で登ったことのないおかしな山」記録更新であります。

(ka)ご覧いただけるだろうか。
この「やってやったぜざまあみろ」な不敵な笑みの、このふたり。

あえて既存ルートを外して登る快感はやった人にしか分からないよね・:*:・(o´д｀o)・:*:・

(S)誰も登ったことがないというのは諸刃の剣で、一つ間違えるととんでもないことになるが、登り切れたなら、それは既存ルートとは比較にならない充実感を得られるのです。

3/26 12:09

(ka)いつものコロッケパンの味も、今日はひときわ味わい深い( ´ ▽ ` )

(S)コロッケパンはどこへ行くにも定番なのね。

3/26 12:30

(ka)そして、わたしにとっては2度目の東岳だけども、その見え方は初めてのときとはまったく違って見えるのだ。

(S)クレイジーマウンテンと言われるなら、クレイジーなルートで登らなければクレイジーじゃないわな。

3/26 12:41

(ka)ぽつりぽつりと雨も降り出し、下山にかかる。

ここからは、予想以上に雪の付いた状態だったけども、岩場もクサリ場もるんるん通過。

(S)一般登山道とは言え、それなりに高度感があるし、雪もハンパについていたので油断はならないけどねー。

3/26 12:42

(ka)けっきょく、ほかのクライマーとも一般ハイカーとも出会わずじまいの登攀だったね。

ゲレンデは大賑わいだけど。

(S)まぁ我々の行くところなんてのはいつもそんなもんですわ。

3/26 12:44

(ka)またね、クレイジーマウンテンさま♡

とっても楽しませていだだきましたよ。

(S)良き思ひ出となりました。

3/26 12:59

(ka)というわけで、無事、下山♪( ´▽｀)

SMセンセイ♡
今日もありがとうございました。

(S)こちらこそ。あなたも大幅にくるっているというのが良くわかりました。そしてくるっていないと登れないルートでしょうね、ここは。

3/26 15:29

【おまけ】
(ka)帰路の車中から、秩父鉄道のSL見えちゃった(*^ω^*)

(S)ひさしぶりに走ってるの見た！

3/26 15:33

(ka)バズーカ構えてる鉄男、鉄子たくさんいたから、なんかすごいやつだったのかな。

ちょっと得した気分でおうちまでドライブできたよー。

撮影機器：

TG-4 OLYMPUS CORPORATION

iPhone XS Apple

装備

共同装備

8.9mm/45m シングルロープ x1本

感想

SM100C

こんなクソみたいな壁を登って何が楽しいんだ？
四季折々のお花、絶景を好物にしている登山者の大部分はそう思うことだろうと思う。
そしてこのレコを見ても藪や岩ばかりで、何が何だかわからないことと思う。

我々のような山をやる人は多くはない。
多くいたらいろんな意味で大変なことになるというのもあるが、まずはおもしろそうじゃないというのが大半であろう。
まったくもって、記録を見ても何が何だかわからないんだから。

だからお勧めもしないし、ちょっとやってみようかな、というノリで出来る範疇でもないので、そもそも人を誘うことなど稀だ。
そして誘っても途中で疎遠になってしまう人もやはりいる。

ところが、である。
男だって大体は敬遠するこの範疇に、こともあろうに自らすすんで乗り込んできたのだ、この人は。
しかも初めての妙義登山道で恐ろしく怖がって大騒ぎだったのである。
こりゃあ先が思いやられるな、とすぐに思ったのだが、ふと見ると大騒ぎしているのとは真逆に、顔は満面の笑みを浮かべていたのである。

聞けば、何年も前からやりたい山が出来なくて悶々としていたと。
そしてやっとやる機会を与えられて本当にしあわせだと真顔で言うのである。
世の中には奇特な人がいるもんだと思ったが、物理的・精神的にも過酷なこの世界に敢えて飛び込んでくる理由がなんなのかわからないままであった。

そしてこのルートを今回一緒に登った。
そしてこう思った。
彼女が求めているのはおそらく、目に見える美しいもの、苦労の先の充実感といった、通り一遍の陳腐な理由だけじゃないな、と。

登った者にしかわからない、生きている証のような、もっと壮大なものを求めているのではないか、ということを。
それは、とてもくるっている世界だ。
でも、だからこそ、だ。

技術だけを求めるなら、もっと効率の良いジャンルもあるし、カッコよく登ることも出来るだろう。
きれいなものを見たければ、それこそ四季折々、レコを見れば情報に事欠かない。

そこを敢えて、こんなジャンルを選ぶ彼女に、最大の敬意を贈るSM100Cなのであった。

kastin52

先の見える人生なんて。
人と同じような人生なんて。
やりたいことをがまんする人生なんて。

そんなの、生きてるって言えない。

そんな風に生きてきた。
それは、自分で選んで自分で掴み取る快感だ。

アルパインの道は、そんな人生の選択と同じで。

だけどそれは、けっして、ひとりでは完結しない道のりだ。

心を燃やし、情熱を預け合うザイルパートナーがいなければ、その一歩さえ踏み出せない。

そして、その視線はお互い、同じ方向を見据えていなければならない。

その、横顔をこっそりと盗み見た。
目指している先は、同じだと、知った。
姿を見失っても、コールが聞こえなくても。

目指している先は、同じだと、知った。

コメント

masa-com

kastin52 さん　
最近ヤマレコ、アップが少ないのは心境の変化ですか。
充実感もあり楽しそうですね。
最近クライマー姿がいたについて来ました。
ところで、「大飯クライマー」等のダジャレはオヤジギャグですかね。

kastin52

masa-comさん、こんにちは。
この1ヶ月ほどはこのルートの研究で頭がいっぱいで、花探しなどに手が回りませんでしたね、そういえば。

それにしてもクライミング、楽しすぎて気が狂いそうですよ。
ほんとうに楽しいです。

大飯はね、食らっちゃいますね笑。