【谷川岳】オジカ沢右俣遡行


- GPS
- 13:19
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,532m
- 下り
- 1,532m
コースタイム
- 山行
- 1:45
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:45
- 山行
- 10:32
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 10:48
天候 | 1日目:晴れ後小雨 2日目:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・二俣までの登山道は部分的に荒れていて、橋の梁を渡ったり、道のない河原を歩くところがある。一度河原に降りる場所から先は、沢通しで歩く方が恐らく速い。 ・8mCS滝までの滝は全て登れるし、さほど難しくもない。 ・8mCS滝は直登不可と思われ、左から巻く。通常は次の滝もまとめて巻くが、側壁を2m程度飛び降りれば次の滝の下に降りられ、滝を登れるらしい(その空の下で)。 ・右俣に入ると、しばらく容易な小滝が続いた後、二俣となっている二条の滝があり、本流の右側は登れるが結構難しい(V-)。 ・その後もいくつか登れる小滝があり、水が涸れると笹藪が左右からかかる窪となって、煩わしい。最後は草原となって登山道に出る。左俣の場合、笹藪がかかる窪の部分が短いようなので、左俣の方がすっきりすると思われる。が、オジカ沢の頭は右俣の流域にある。 ・中ゴー尾根は踏み跡は薄いが、草刈はしっかりされていて、それなりに歩きやすい。 |
その他周辺情報 | ・右俣の遡行記録は他に見つけられておらず、ご存じの方がいればご連絡いただきたい。 ・前週の記録:http://blog.livedoor.jp/toshizo1211/archives/52604597.html |
写真
装備
備考 | ・ロープは50mと30m。50m1本でも可だが、頻繁に使うなら2本あるとよい。 ・ラバーソール適。 |
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感想
【計画の経緯】
せっかくの3連休なのに天気が悪い。金曜は台風で全国的に雨、土曜も雨の場所が多く、日曜だけ晴れ。悩みに悩んだ挙句、前週にtoshizoさんがオジカ沢に行っている記録で雪渓が少ないのを確認できたため、オジカ沢にした。平均遡行時間が長いのと、焚火をしたいメンバーがいたことを考慮し、入渓点で前泊して、日帰り装備で遡行してから下山中に泊り装備を回収する計画に。
【山行】
○1日目
車をとめて登山道に入ると早速ヒル出現。大急ぎで進むが結構取りつかれ、何度も払いながら、道が河原に降りるところまで進み、大休止。この先で急に道は怪しくなり、歩きにくくなるが、幸い、ヒルは殆どいなくなった。不思議である。
道とは言えない河原を進んでいくと、また左岸に道が出てきて、そこへ入るといわお新道との分岐。なおも進むとオジカ沢に出て、足を濡らしたくないがために少々さまよったが、結局ヒツゴー沢出合の下流で幕営。
上空は星が出ているのに、台風の影響で新潟県側の方から時折雨が飛んでくるが、許容範囲。もつ煮やスペアリブ風豚バラに舌鼓を打ってから就寝。
○オジカ沢遡行
朝食は適当に済ませて、完全に明るくなったころに出発。暫しのゴーロを経て最初の滝は、希望したkaiseiがリード。この滝は見た目が厄介そうなので巻くPが多いようだが、実際には特に難しくはない。
その先も滝が次から次へと続き、その間のナメも美しく、うっとりするような素晴らしい渓相で、やはり谷川の沢は近くて良いなぁと思う。所々ロープやお助け紐を出しながら進んでいくと、1023m左岸枝沢出合の手前で雪渓が出てくる。前週のtoshizoさんの記録では辛うじて架かっていたスノーブリッジが、予想通り崩落していて、崩落の不安なく通過できた。
その後も怒涛の連瀑が続くが、いずれも難しくなく直登できるものばかりで、快適すぎる。まさに沢登りのためにあるような沢。樋状大滝だけ、一応ロープを出して登ったが、これも落ち口まで、下からの見た目以上に快適だった。
計80mくらいの大斜瀑(ナメ滝とされることもあるがナメっぽくはない)が終わると、この沢唯一の登れない8mCS滝が出てくる。一応真下まで行ってみたが、確かに登れそうにない。右岸から藪を漕いで巻き、沢には戻りづらいのでその次の滝もまとめて巻いた。帰ってから弘田さんの記録(その空の下で)を見たら、側壁を飛び降りて上の滝は登っていて、流石だと思った。
巻き終わると二俣で、通常は左へ行くが、同程度の水量があるのに殆ど登られない右俣が気になり、右俣へ。序盤は容易な滝が続いたが、7m滝は遠目には登れないように見え、近づいてみると登れそうにも見えた。右から取りついてみたが、結構悪くて一歩が出ず、一応ロープを出してリード。カムで支点を取ってから核心を激シャワーで越えた。今までオジカ沢は快適な滝しかなかったので、ちょっと緊張感のある滝も登れて良かったかな。フォローはゴボウ。
以降は難しくない小滝がいくつかある程度で、オジカ沢の頭へ詰めあがる沢筋を慎重に選んでいくと(一度だけ間違えてトラバースする羽目になったが)、水が涸れて笹藪がかかる窪に突入。これが意外と長く、しかも笹が顔に当たってくるのでめんどくさい。とはいえ我慢して進むと草原に出て、そこから少しで登山道だった。
○下山
オジカ沢の頭は眺望がよく、特に万太郎谷と赤谷川本谷の流域はよく見え、ノゾキ沢やオタキノ沢の思い出も蘇ってきて懐かしい。
が、山頂でdeepblueが親指を蜂に刺されるという不運があり、ポイズンリムーバを試したものの、指先の形状から、上手く吸えず。遅れて登ってきて一番滞在時間が短いのに、気の毒であった。
中ゴー尾根の分岐まで下ったところで、夕暮れが近づいていたことから、deepblueとyoriponはロープウェイで、tamoshimaとkaiseiが中ゴー尾根で、と分かれて下り、時短を図ることに決定。
tamoshimaとkaiseiはデポしてある4人分の宿泊装備を2人で降ろさなければならないので、遡行装備はdeepblueとyoriponに渡したところ、とても身軽になった。中ゴー尾根は、踏み跡は薄いながらも整備はされており、時折登ってきたオジカ沢が見えるのもなかなか良い。調子よく下って、1時間強で1000近く下ることに成功、4人分の幕営装備を2つにまとめていざ車へ。
高速で歩いていたら、どうでも良いところでkaiseiが転倒し、膝を傷めるというアクシデントもあったが、帰りは道を無視して途中まで河原を進んだところ、その方が楽であった。道に乗ってからは、tamoshimaはできるだけ速く歩いたところ、ほぼ取りつかれなかったが、膝を傷めて速くは歩けなかったkaiseiは何か所もやられていて、ご愁傷様。
車でロープウェーまで行き、先に降りていたdeepblueとyoriponと合流して、終了。
【感想】
3連休なのに近場に日帰り沢にしか行けなかったのは残念ではあったが、雪渓で適期の短いが評価の高いこの沢を遡行でき、充実した1日半であった。
【総評】
オジカ沢は谷川の沢の中では上級とされるが、滝は高度感があるだけで難しくはない。高度感のある+がフリーソロできるなら、問題なく遡行できると思う。逆にそれができないメンバーが一人でもいると、頻繁にロープを出す羽目になり、時間がかかりすぎて明るい内の下山は厳しくなるだろう。快適な滝がこれでもかと続くので、ある程度登攀力のあるメンバーがそろったパーティにはかなりお薦めである。ただし谷川沿いの登山道のヒルは酷い。
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