聖岳・上河内岳・茶臼岳
- GPS
- 56:00
- 距離
- 24.4km
- 登り
- 3,161m
- 下り
- 3,275m
コースタイム
2日目 聖平小屋5:30―8:05聖岳8:25―10:15聖平小屋11:20―16:35茶臼小屋
3日目 茶臼小屋7:10―7:55茶臼岳8:10―10:35易老岳10:40―14:30易老渡
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に厳しいところはありませんが、片側が切れ落ちている箇所などは度々出てきます。気を付けて通過しましょう。 |
写真
感想
7月の連休、そしてお盆と、その都度天気に見放され機会を失っていた聖岳。
念願叶って今回ようやく登ってくることができました。
登山口は便ヶ島。
前々日、念のためにと登山口に向かう林道状況を現地に確認。
なんと、林道途中から登山口までの約8キロ区間が、土砂崩れの影響で来年4月まで通行止めとのこと。
ガ〜ン!!
予定外の8キロ、2時間の林道歩きはウォーミングアップにしては少々長過ぎる。還暦も過ぎて登山歴若干6年の小生には ちとキツイ。
来年までまたお預けか、と半ば諦めかけていたところでふと思い出した(思い出すまで時間がかかるのも年のせいか 汗‘’)。
そうだ、自転車という手、いや、足があった。
自転車は4、5ヶ月前、こんなときのためにもと購入してあったのだが、これまで、ちょっとしたサイクリング以外、使う機会がまったくなくて、すっかり頭から離れていた。
自転車(一応、スポーツバイクです)なら行きは少々大変でも帰りは楽チンだ。
ということで12日(金)夕方、我家を出発。
費用節約のためにもと下の道を走ったのだが、これがあっちこっちナビに振り回されて、目的地の通行止めゲート前に到着したときには12時を回っていた。
時間とガソリン代のことを考えば高速を走った方が絶対安くついた。
こんな事の流れは、これまで歩んできた私の人生そっくりだ。
クーラーボックスのビールで喉を潤して仮眠。
1日目―――
13日朝5時35分、身支度を整えてゲート前出発。
途中、下山口になる易老渡に自転車をデポ。そして、便ヶ島登山口に着いたのは7時10分だった。
ようやくここからが本格的登山道の始まりだ。
今日の目的地、聖平小屋までの地図上コースタイムは5時間40分。(もちろんそんなタイムで着ける筈もなく)
最初の難関は、渡渉用に設けられた荷物用のロープウェイ。
まず、向こう側にある籠をこちらにたぐり寄せるのに一苦労。ザックを載せて向こうに渡すのにまた一苦労。
なにしろ荷物よりも鉄籠の方がはるかに重いのだから・・・。
女性だったら大変な作業だろう。
電動式だったら楽なのに・・・(なんて思ってみたり)。
ロープウェイで一汗かいた後は、急登の始まりで今度は激汗。
変化に乏しい急坂は一段とこたえる。
それでも、登りはじめてから3時間程のところから始まる、倒木や石が神秘的に苔むした地帯は、苦しいながらも心癒される。
1時45分、聖岳と聖平小屋分岐の薊畑に到着。
聖に登るのは明日なので、まずは今夜の宿泊地聖平小屋へ向かう。
30分程で小屋到着。テント場は写真で見たよりかなり居心地が良さそうだ。張る場所もよりどりみどりだ。
テントを張り終えた後は小屋でビールを購入。持参の焼酎と焼肉で今日一日の疲れを癒し眠りについた。
2日目―――
4時起床。
今日は、聖登頂後はテントを撤収し、茶臼岳の麓の茶臼小屋に向かう。
朝食を済ませて、結露に濡れたフライシートだけはずして干す。
帰ってくる頃には、ほとんど乾いてる筈だ。
5時半出発。
天気は上々だし。足どりも快適(それも今のうちだけだが)。
テント場を出てから1時間15分。小聖までやってきた。本峰が目の前に聳えて圧巻だ。
そんな道中、何気なく下をみて唖然とした。栄養剤の空ビンが石の隙間にちらっと見える。その状態は何かのはずみで落としたというより、故意に置いたものだ。
一瞬、見ぬふりして通り過ぎようと思ったが、そんなことをしたら今度はこっちが後ろめたい気持になってしまう。
置いた本人が、そんなことも気にせず景色に感動している姿は、想像もしたくないと思った。小さなビンの重さは、1kほどにも感じた。
頂上到着8時10分。
目の前には赤石岳がでっかく聳えている。
北アルプスも遠くに霞んで見える。
人は、雨の日もまた趣があっていいとは言うけれど、やっぱり今日のような、天気がいい日に越したことはない。
聖にも登ったし、これで今回の目的は一応達成。
20分ほど頂上の空気を吸った後下山した。
小屋に戻ってテントを撤収。11時20分、茶臼小屋に向かった。
途中、上河内岳はあいにくのガスの中を通過。
茶臼小屋到着は4時35分だった。
数少ないテント場は、一見ほぼ埋まっている感じで、これはもしかして、と恐る恐る管理人さんのところへ。
「大丈夫、空いてますヨ」の声に思わず安堵。
お世辞にも居心地の良さそうな場所とはいえなかったが、テントさえ張ってしまえば、中は極楽。
でも、疲れ切っているせいかビールもツマミも喉を通らない。ただ、18袋入180円の、具もほとんど入っていないインスタントみそ汁だけは、昨日も今日も無性に旨かった。
早々と食事を切り上げて眠りについた。
3日目―――
今日は最終日。
茶臼岳、易老岳を通って下山口の易老渡に下りる。
7時10分に茶臼小屋を出発して茶臼岳に着いたのが7時50分。
東に富士山が美しい。やっぱり富士山は見る山だ。
だって、頂上に登ったら富士山の形はわからないのだから。
(そんなこと言ったら、どこの山だって同じことか)
でも、私にとってはやっぱり富士山は遠くから眺めていたい山だ。
私が富士山に登ったのは、中二のとき兄と一緒に父に連れられて行ったときのこと。だからもう半世紀近くも前のことになるが、小屋で1泊したものの、淡々と登ったと言う記憶は残っているが、疲れたという印象はまったく残っていない。
若さというのは怖いものだ。
易老岳に着いたとき、初日の登りと小屋でお会いして少しお話しした多治見の男性と遭遇。旅は道連れ、以後同行することに。
しばらく行って今度は、3日間、同行というより、偶然着かず離れず一緒のコースを歩いて、その際、いろんな話を伺った、私より少し年配の群馬の男性と遭遇。彼は本来なら今日は光岳まで行ってそこに泊まる予定とのことだったが、あいにく光岳小屋は今日から閉鎖。やむなく諦めて我々と一緒の易老渡に下山とのこと。
100名山達成まで後3山とのことで、その内の光岳を今回断念しなければならなかったことは、さぞかし心残りだったのでは。
近いうち(いや、ごゆっくり)の100名山達成、心から願っています。
群馬の男性とはそこでお別れして、多治見の男性と残り30分の易老渡へ。
易老渡下山口着2時35分。
彼ともここでお別れ(きっと、林道沿いの川を見て、好きなカヌーでのコースどりをイメージしながら歩いて行くのだろう)。
私は、デポしてあった自転車で車の待つゲートへ向かった。
そして、20分後ゲート到着。
今回の私の山旅も終りました。
多治見のnoborerです。
同じ行程で最終日は易老岳からご一緒させて頂き
ありがとうございました。
また山でお会いできるのを楽しみにしております。
noborerさんこんにちは
その節はいろいろお話を聞かせていただけて楽しかったです。
沢登りの話 「やってみたら楽しいものですよ」
という言葉が耳に残っています。
私の田舎は山の中。勝手知ったる沢や滝には事欠きません。
食わず嫌いから脱して、まずは一度挑戦してみたいと思います。
また、どこかの山(沢?)でお会いできるのを楽しみにしています。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する