笠ヶ森山
- GPS
- 02:58
- 距離
- 6.5km
- 登り
- 530m
- 下り
- 525m
コースタイム
天候 | 晴れ時々曇り 山頂は強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◎笠ヶ森山登山口 県道67号の諏訪峠手前に笠ヶ森山への登山口が上下2ヶ所ある。 それぞれ県道路肩に3~4台駐車可能なスペースがある。 県道は狭く路上駐車はくれぐれも避けたい。 もし登山口の駐車スペースがいっぱいの場合は、下の登山口から500メートル下ったダム脇に大きな駐車場があるので、こちらを利用しよう。 上下登山口ともにトイレ等はない。 下の登山口にはゴミの不法投棄監視用カメラが設置されており、登山口周辺で用を足したりするとばっちり撮られるので注意したい。 ◎笠ヶ森登山道 上下それぞれの登山道ともに特に危険な場所はない。 一部に笹がうるさい場所があったが山開きに備えて刈り払いが行われていたのでこれも解消されるだろう。 それぞれ沢の渡渉箇所があるので滑らないように注意したい。 山頂直下はトラロープが設置された急坂となるが注意して歩けば問題ない。 ◎展望スポット ☆笠ヶ森山山頂 山頂には大きな反射板が2基設置され、やや灌木がうるさいが北、西、南の展望が開ける。 この日は雲がかかり安達太良から磐梯山は見えなかったが、額取山や高旗山、猪苗代湖、那須等が望めた。 |
写真
感想
6時過ぎに高旗山から下山後、改めて額取山の登山口である御霊櫃峠へと向かう。
ガスは切れてきたものの、稜線はかなりの強風で吹きさらしのトレイルが続く額取山へのトレッキングは危険と判断、もう一つの候補である笠ヶ森山の登山口へと向かった。
県道67号を諏訪峠に向かいダムを過ぎた先に笠ヶ森山の登山口がある。
諏訪峠も前九年の役に関わる由来があり、源義家が安倍貞任との戦いを前に戦勝を祈願して諏訪明神を祀ったことから諏訪峠と呼ばれるようになったとされる。
源氏と言えば氏神の八幡大菩薩を祀るのではないか?という疑問が出るが、当時諏訪明神は軍神とされ武家に広く信仰されていた。
さらに諏訪氏自身が源氏の御家人として奥州遠征に参加しており、戦勝を祈願してここに諏訪明神を祀ることに違和感はない。
県道沿いに上下二つの登山口があり周回ルートをとることができる。
今回は下の登山口から登り、上の登山口に下って県道を戻る時計回りで歩くことにした。
下の登山口には『登山道出口』の標識があるが、かまわず登る。
沢を渡り、植林を登ると緑滴る新緑の照葉樹の森になる。
ブナやナラの巨木が連なり、阿武隈の照葉樹より大ぶりな木が多い。
この先山頂まで、登山道わきにはスミレの群落が続く。
小さなナメ沢を渡り上の登山口からの道を併せるとにわとり峠だ。
峠の先の笹が花を咲かせていた。
笹の花を見るのは初めてだ。
亡くなった祖母は竹の花を『泥食い』と呼び、縁起の悪いものと言っていた。
普通、笹や竹は60年に一度花を咲かせるが、この花は飢饉の前兆として忌まわれて来た。飢饉が起これば、泥まで食べないと生きてゆけない。これが『泥食い』と呼ぶ由来である。
科学的に見れば笹や竹はその寿命の尽きるときに花を咲かせ、実を落とす。
笹や竹はコメと同じイネ科でその実は栄養価が高い。
これらが実を落とすと一時的な豊穣となり野鼠が繁殖する。ただ笹や竹の実は一年限りのもので、あぶれた野鼠が里に下りて田畑を食い荒らし飢饉が起こる。
こんな構図のようだ??
話をもどそう。
峠を越えると頂上までトラロープの付いた急坂が続く。
この急坂沿いもスミレが続くが、種別が判別できないのが残念。
山頂には巨大な反射板が2基設置され、北から西、南の展望が開けている。
北には先ほど登った高旗山や額取山、西には猪苗代湖、南には二岐山から那須が望める。
すっきりと晴れていれば安達太良や磐梯も見えるのだが生憎ガスの中だ。
山頂は風が強く、10分少々で引き返す。
帰りは足元のスミレを楽しみながら、のんびり下山。
上の登山口へ向かう途中、須賀川市の関係者の皆さんが5月17日の山開きに向けて登山道の整備をされていた。
安達太良山と同じ山開きだがあちらには負けないと意気高くおっしゃったのが印象的だ。
磐梯、安達太良はガスに隠れていたが、那須や猪苗代湖は見え好展望の一端に触れることはできた。
山中を覆う照葉樹が新緑のシャワーで包んでくれ、足元にはスミレの花が続く。
この山たちだけを目的に東京から出かけることは難しいかもしれないが、例えば安達太良や磐梯山のついでに登るならば、ついで以上のおつりがくることは間違いないだろう。
今回登らなかった、御霊櫃峠から額取山は好展望が続く稜線のトレイルである。
視界の利く、穏やかな晴天に歩いてみたいものだし、機会があれば高旗山にも再チャレンジしてみたい。
下山後は広域農道で白河まで南下、東北道で帰京した。
次の週末は予報が微妙だが、晴れマークの付く日曜日は日帰りで西上州の赤久縄山に行く予定。
不明植物についてharetaraさん、makoto1959さんからご指導いただきました。
御二方、ありがとうございました。
コメント
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マッチさん、おはようございます。
今回も「ホホ〜」と勉強になりました
写真23は、サワハコベ (沢繁縷)みたいです。
マコトさん、おはようございます。
このエリアの山は初めてなんですが、決して満塁ホームランじゃないですがどの山もクリーンヒットって感じの山が多いです。
花の名前がわからないのが悔しいですが、やはり新緑がお薦めかも??
2~3時間で登れるので、ついでに登るにはいいですよ。
おはようございます。
スミレは不得意ですが、たぶん、
7サンカヨウ
8エイザンスミレ
12,22マルバスミレ
23ミドリハコベのような?
か、なぁ〜。
haretara師匠、おはようございます。
山の名前なら地図見なくてもすぐにわかるんですが、花は難しいです。
嫁に花担当をさせようかと思いましたが、私以上にダメなようです。
ご指摘いただいたスミレ、それぞれネットで見てみます。
ありがとうございました。
安達太良に比べたら圧倒的に知名度が劣りますが、「あっちには負けねぇ」っていいですね
隊長
旧岩瀬村の関係者の皆さんはこぞって登るようで、安達太良の1万という数字には及びませんが数百人が参加するそうです。
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