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記録ID: 6380853
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
近畿

まほろば跋渉記#57 奈良県西南端の山へ 果無山脈 冷水山と千丈山

2024年01月17日(水) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
08:23
距離
22.5km
登り
1,662m
下り
1,640m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:46
休憩
0:38
合計
8:24
6:59
105
スタート地点
8:44
9:16
19
9:35
9:36
18
9:54
9:54
118
11:52
11:57
128
14:05
14:05
78
15:23
ゴール地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2024年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
県道735号龍神十津川線、引牛越の峠のすぐ先路肩スペースに駐車。
奈良県西南部、和歌山県境に程近い十津川村引牛越。県道735号龍神十津川線のこの小さな峠から出発します。
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奈良県西南部、和歌山県境に程近い十津川村引牛越。県道735号龍神十津川線のこの小さな峠から出発します。
峠からは果無山脈に向かって林道が延び、しばらくはそれを辿ります。無数の廃タイヤに混じって廃車体も土留めに利用され、ひと昔前の林道らしくていい感じです。
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峠からは果無山脈に向かって林道が延び、しばらくはそれを辿ります。無数の廃タイヤに混じって廃車体も土留めに利用され、ひと昔前の林道らしくていい感じです。
林道自体は果無山脈の主脈まで達し、山脈の南斜面を走る広域基幹林道龍神本宮線に繋がっていますが、目指す冷水山からは遠ざかってしまうのでここで林道を離れ、尾根に取り付きます。
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林道自体は果無山脈の主脈まで達し、山脈の南斜面を走る広域基幹林道龍神本宮線に繋がっていますが、目指す冷水山からは遠ざかってしまうのでここで林道を離れ、尾根に取り付きます。
登山道といった感じではありませんが、手入れが行き届いた植林の尾根には歩きやすい踏み跡が続きます。
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登山道といった感じではありませんが、手入れが行き届いた植林の尾根には歩きやすい踏み跡が続きます。
やがて果無山脈縦走路に合流し、そこから東へまもなくで標高1262.31m、一等三角点「果無山(はてなしさん)」が埋設された冷水山山頂です。
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やがて果無山脈縦走路に合流し、そこから東へまもなくで標高1262.31m、一等三角点「果無山(はてなしさん)」が埋設された冷水山山頂です。
果無山脈最高峰の素朴で小さな山頂からは、"はてなし"の名にふさわしい紀伊山地の深い山並が広がります。
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果無山脈最高峰の素朴で小さな山頂からは、"はてなし"の名にふさわしい紀伊山地の深い山並が広がります。
北東方向に聳える白い山並は、近畿の屋根と呼ばれる大峰山脈。
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北東方向に聳える白い山並は、近畿の屋根と呼ばれる大峰山脈。
雄大な山塊のほぼ中央、最も高いピークが近畿最高峰の八経ヶ岳です。
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雄大な山塊のほぼ中央、最も高いピークが近畿最高峰の八経ヶ岳です。
深い山並に埋もれるように、眼下では上湯川最上流に位置する寺垣内集落がひっそりと朝日を浴びていました。
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深い山並に埋もれるように、眼下では上湯川最上流に位置する寺垣内集落がひっそりと朝日を浴びていました。
一方、南方には紀伊半島南端の潮岬との間に本州南限のブナ林が現存する大塔山系の山並が広がります。
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一方、南方には紀伊半島南端の潮岬との間に本州南限のブナ林が現存する大塔山系の山並が広がります。
そして、南西方向をよく見れば…なんと白浜の町!まさか奈良の山から白浜が見えるとは思いもよりませんでした。
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そして、南西方向をよく見れば…なんと白浜の町!まさか奈良の山から白浜が見えるとは思いもよりませんでした。
さらに西方には紀伊水道の向こうに四国の山々。なだらかな山並は香川・徳島県境に連なる讃岐山脈です。
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さらに西方には紀伊水道の向こうに四国の山々。なだらかな山並は香川・徳島県境に連なる讃岐山脈です。
その左手には四国山地の白い山並。最も高い頂は、標高1955m、四国第2位の高峰・剣山。その下には高さ200mという四国電力阿南発電所の煙突が見えます。
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その左手には四国山地の白い山並。最も高い頂は、標高1955m、四国第2位の高峰・剣山。その下には高さ200mという四国電力阿南発電所の煙突が見えます。
冷水山から大展望を満喫し、千丈山へ向かうべく果無山脈縦走路を西へ向かいます。目の前の丸い山は黒尾山で、稜線下に見える道路が広域基幹林道龍神本宮線です。
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冷水山から大展望を満喫し、千丈山へ向かうべく果無山脈縦走路を西へ向かいます。目の前の丸い山は黒尾山で、稜線下に見える道路が広域基幹林道龍神本宮線です。
標高こそ冷水山より230m余り低いですが、奈良県西南端という要の山にふさわしい整った山容の千丈山。千丈山は冷水山より2km余り西方にある安堵山付近から南へ延びる果無山脈の支稜線上にある山で、果無山脈が奈良・和歌山県境を成すなかで、冷水山周辺だけ県境が南へ食い込むような形になっています。
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標高こそ冷水山より230m余り低いですが、奈良県西南端という要の山にふさわしい整った山容の千丈山。千丈山は冷水山より2km余り西方にある安堵山付近から南へ延びる果無山脈の支稜線上にある山で、果無山脈が奈良・和歌山県境を成すなかで、冷水山周辺だけ県境が南へ食い込むような形になっています。
安堵山手前で一旦林道に下り立ちます。ここは果無山脈南面を走る龍神本宮線が、北面に付けられた林道とX字に交差する地点で、引牛越から林道をそのまま辿ればここに出ます。
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安堵山手前で一旦林道に下り立ちます。ここは果無山脈南面を走る龍神本宮線が、北面に付けられた林道とX字に交差する地点で、引牛越から林道をそのまま辿ればここに出ます。
縦走路に戻らずそのまま林道を歩いて、奈良・和歌山県境の尾根へ。特に県境を示すようなものは何もありませんんが、ここが千丈山への入口です。
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縦走路に戻らずそのまま林道を歩いて、奈良・和歌山県境の尾根へ。特に県境を示すようなものは何もありませんんが、ここが千丈山への入口です。
林道から植林の尾根を下り、標高770mの最低鞍部までくると大規模な伐採跡地にでます。
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林道から植林の尾根を下り、標高770mの最低鞍部までくると大規模な伐採跡地にでます。
登山の対象としてはほとんどその名を聞かない千丈山ですが、植林の尾根には歩きやすい踏み跡が続きます。
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登山の対象としてはほとんどその名を聞かない千丈山ですが、植林の尾根には歩きやすい踏み跡が続きます。
林道からおよそ1時間15分、やがて植生が自然林(正確には二次林)に変わると、ここが奈良県西南端、樹林に囲まれ展望のない千丈山に到着です。足元に埋設された標高1026.68m、三等三角点「鴨折(かもおれ)」と樹にぶら下がる小さな山名板だけが山頂であることを物語ります。
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林道からおよそ1時間15分、やがて植生が自然林(正確には二次林)に変わると、ここが奈良県西南端、樹林に囲まれ展望のない千丈山に到着です。足元に埋設された標高1026.68m、三等三角点「鴨折(かもおれ)」と樹にぶら下がる小さな山名板だけが山頂であることを物語ります。
再び県境の尾根を戻り、ずいぶんと高みに見上げる林道へと登り返します。
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再び県境の尾根を戻り、ずいぶんと高みに見上げる林道へと登り返します。
本当は安堵山まで登って縦走路を辿り、さらに西にある和田森から県境の尾根を下る予定だったんですが、林道への登り返しで疲れてそのまま林道を辿って引牛越へ戻ります。結局一日歩いて誰にもお会いすることなく、静寂に包まれた奈良県西南端・辺境の山旅でした。
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本当は安堵山まで登って縦走路を辿り、さらに西にある和田森から県境の尾根を下る予定だったんですが、林道への登り返しで疲れてそのまま林道を辿って引牛越へ戻ります。結局一日歩いて誰にもお会いすることなく、静寂に包まれた奈良県西南端・辺境の山旅でした。
旅の最後に立ち寄ったのは、引牛越から県道をさらに西へ下った和歌山県境に位置する十津川村河俣(こうまた)集落。ここが集落としては奈良県で最も西南に位置し、村として日本一広い十津川村にあって地理的には唯一紀伊水道へと流れる日高川流域の集落ですが、今は住む人のなくなった空き家だけが深い山間に静かに佇みます。
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旅の最後に立ち寄ったのは、引牛越から県道をさらに西へ下った和歌山県境に位置する十津川村河俣(こうまた)集落。ここが集落としては奈良県で最も西南に位置し、村として日本一広い十津川村にあって地理的には唯一紀伊水道へと流れる日高川流域の集落ですが、今は住む人のなくなった空き家だけが深い山間に静かに佇みます。

感想

奈良県西南部、十津川村から和歌山県にかけ東西30kmに渡って連なる果無(はてなし)山脈。その一部は、北側の奈良県十津川村と南側の和歌山県本宮町・中辺路町及び龍神村(いずれも現在は田辺市)との県境になっていますが、山脈中央付近に位置する最高峰の冷水山(ひやみずやま)付近は県境が果無山脈の主脈を離れ、白浜方面へと流れる日置川の支流・広見川上流部を囲むように南へ食い込むような形になっています。その楔のように食い込んだ県境の先端、つまり奈良県の西南端に位置しているのが千丈山(せんじょうざん)で、登山の対象としてはほとんどその名を聞きませんが、以前から地図を見てずっと気になっていた山でした。
今回は、"酷道"として名高い国道425号線の兄弟分でやはり"険道“で知られる県道735号龍神十津川線の引牛越(ひきうしごえ)から、奈良県西南端を巡る果無山脈辺境の山旅です。

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