天下台山
- GPS
- 02:23
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 487m
- 下り
- 492m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
山陽新幹線で西に向かい、播磨平野の西端を流れる揖保川を渡ると途端に車窓の左右に山が現れるようになる。南に広がる山地の最高峰が天下台山であり、山頂は相生市にある。この日は午後から岡山に出張の予定があるので、相生で途中下車して天下台山に寄り道することにする。
相生の駅前には商業施設はほとんど見当たらず、駅前からすぐに住宅街が広がっている。住宅街の中を東に進み、岩屋谷公園を目指す。この岩屋谷公園には多くの桜の樹が植えられているが、花を咲かせている樹が全く見当たらない。一本の桜の樹に一輪だけ桜の花を見つけることが出来た。
東尾根の取り付きは分かりにくく、公園の東側にあるトイレの裏の樹林の中に入ると、その奥の斜面に登山道が見えた。登山道に入るとすぐにも岩場となり、ロープが付けられている。背後の見晴らしが良好で、相生の市街を展望する。その先では新幹線が轟音を立てて通り過ぎてゆく。
最初のピークに至る手前で先行する男性に追いつく。ピークの東側からはたつの市の展望が広がる。ここからは尾根は南に向きを変え、小さなアップダウンを繰り返しながら高度を上げてゆく。
この界隈の山は高木が少なく、羊歯が広がる箇所が多い、展望が広がる箇所が多いのが嬉しいところだ。西側には反射板のある天下台山から北に伸びる北尾根を眺めながら、先へに進む。しかし、樹林帯に入ると低木のトンネルとなり、枝が低いので頭上に注意する必要がある。p220の手間で張り出した樹の枝でしたたかに頭を打つ。
P286を過ぎると尾根は南西に向きを変え、小さな鞍部を挟んで天下台山の山頂へと向かう。岩屋谷公園から登ってくる道と合流すると途端に広々とした道となり、数組のハイカーが歩いている。大きなリュックを背負った若い女性二人組はトレーニングを兼ねての登山だろうか。
天下台山頂に到着すると眼下に相生湾を望み、360度の好展望が広がる。しかし、この日は春霞がキツく、すぐ南の海上に見えるはずの家島諸島の島嶼が朧げに認められる程度だ。小豆島に至ってはその島影は全く見えない。東には姫路の方に向かってかろうじて海岸線が見えるものの、播磨灘と空とが入り混じっているようだ。この日は大陸から大量の黄砂が飛散しているようだ。
天下台山の西側には遠見山を眼下に眺めることが出来る。この山の登山道にも桜が植えられている筈だが、山肌にはやはり桜が咲いている様子がない。桜が咲いていればこの山にかけて縦走することを考えていたが、帰路は北尾根を辿ることにする。
山頂から北に続く登山道を辿ると、登山道というより遊歩道と呼称する方が相応しいほどに幅広の道が続いている。北尾根との分岐点に至ると道は西側を降っていくようだ。下からは若い人や小さな子供までが続々と登ってくる。相生市民の人気の高さが窺われる。
北尾根に入ると途端に静かな雰囲気だ。北尾根は「とんび岩」コースとも呼ばれるらしい。東尾根と同様、羊歯や岩場があり、好展望が広がる箇所が多い。前方から微かに時折、熊鈴の音が聞こえる。小さなアップダウンを繰り返しながら尾根を北上する。大きな岩の手前でようやく先行者の男性に追いつく。「この大きな岩がとんび岩ですか?」と尋ねると、にっこり笑って「そうです。ここに標識があります」と小さなプレートを指される。
少し先の送電線鉄塔からは眼下に大きく相生市の展望が広がる。先ほどの男性が「ここは相生市の見晴らしがいいところなんです」と仰る。その言葉の雰囲気からもこの山への愛情が伝わってくるようだった。男性にご挨拶して尾根を降ると、まもなく墓地の隣に降り立つ。小さく「北尾根登山口」と記された小さな案内標があるものの、なかなか気がつきにくいだろう。
再び市街地を歩いて相生の駅に向かう。朝に比べるとかなり気温が上昇しているように思われたが、涼しい海風が間断なく吹いているので、暑さはさほど気にならない。相生から新幹線で岡山に移動すると風がなくなるせいか、急に暑さが感じられるのだった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する