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Yamareco

記録ID: 7161048
全員に公開
アルパインクライミング
槍・穂高・乗鞍

槍ヶ岳 西稜

2024年08月20日(火) ~ 2024年08月21日(水)
 - 拍手
tanukigo その他1人
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
19:40
距離
41.6km
登り
4,277m
下り
4,264m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
3:35
休憩
0:03
合計
3:38
2日目
山行
11:21
休憩
4:15
合計
15:36
0:47
85
2:12
2:13
67
3:20
3:21
12
3:33
4:53
235
8:48
9:56
10
10:06
10:30
4
10:34
10:37
33
11:10
11:16
55
12:11
13:17
33
13:50
13:52
3
13:55
13:57
57
14:54
33
15:27
15:28
27
15:55
14
16:09
4
16:23
ゴール地点
天候 20日 晴れ後雨
21日 快晴後晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年08月の天気図
アクセス
予約できる山小屋
槍平小屋
【20日】
新穂高からアプローチ
2024年08月20日 06:42撮影 by  SH-53C, SHARP
8/20 6:42
【20日】
新穂高からアプローチ
槍平小屋
2024年08月20日 12:52撮影 by  SH-53C, SHARP
8/20 12:52
槍平小屋
午前は晴れていたが正午より稜線はガス
2024年08月20日 16:58撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/20 16:58
午前は晴れていたが正午より稜線はガス
【21日】
槍ヶ岳山荘から
2024年08月21日 04:53撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 4:53
【21日】
槍ヶ岳山荘から
ヘリポート脇からアプローチ
2024年08月21日 04:54撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 4:54
ヘリポート脇からアプローチ
少し進めば子槍が見える
2024年08月21日 04:58撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 4:58
少し進めば子槍が見える
アプローチ途中より
バンド状に見えるのは子槍南面へのライン
西稜へは更にガレ沢を下る
2024年08月21日 04:58撮影 by  SH-53C, SHARP
8/21 4:58
アプローチ途中より
バンド状に見えるのは子槍南面へのライン
西稜へは更にガレ沢を下る
岩壁に沿い慎重に下る
2024年08月21日 05:00撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 5:00
岩壁に沿い慎重に下る
ガレ沢
2024年08月21日 05:08撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 5:08
ガレ沢
非常に悪い
2024年08月21日 05:08撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 5:08
非常に悪い
慎重に下る
2024年08月21日 05:11撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 5:11
慎重に下る
一枚岩が現れたらガレ沢を離脱し右岩壁をトラバースしリッジ状を回り込む
2024年08月21日 05:18撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 5:18
一枚岩が現れたらガレ沢を離脱し右岩壁をトラバースしリッジ状を回り込む
西稜取り付き
2024年08月21日 05:24撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 5:24
西稜取り付き
1P
スラブの処理から
ランナウト
2024年08月21日 05:46撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 5:46
1P
スラブの処理から
ランナウト
ハングを抜けて
2024年08月21日 05:52撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 5:52
ハングを抜けて
1P終了点
2024年08月21日 05:57撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 5:57
1P終了点
1P終了点より見上げる
2024年08月21日 05:57撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 5:57
1P終了点より見上げる
2P
凹角状の処理から上部ジェードル基部まで
2024年08月21日 06:13撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 6:13
2P
凹角状の処理から上部ジェードル基部まで
2P終了点
2024年08月21日 06:26撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 6:26
2P終了点
核心を見上げる
2024年08月21日 06:27撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 6:27
核心を見上げる
3P
ルート上の核心ピッチ
2024年08月21日 06:45撮影 by  SH-53C, SHARP
8/21 6:45
3P
ルート上の核心ピッチ
3P終了点
カムで補強
2024年08月21日 07:00撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 7:00
3P終了点
カムで補強
上部はハング
2024年08月21日 07:00撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 7:00
上部はハング
ハング直下でビレイ
2024年08月21日 07:04撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 7:04
ハング直下でビレイ
4P(⁺ 30m)
出だしハングを右に抜けリッジを辿れば子槍のピークへ突き上げる
2024年08月21日 07:13撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 7:13
4P(⁺ 30m)
出だしハングを右に抜けリッジを辿れば子槍のピークへ突き上げる
子槍のピーク
標識が有る この表札はクライマーにしか持てないだろう
2024年08月21日 07:34撮影 by  SH-53C, SHARP
6
8/21 7:34
子槍のピーク
標識が有る この表札はクライマーにしか持てないだろう
子槍より
目前には大槍
2024年08月21日 07:34撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 7:34
子槍より
目前には大槍
槍ヶ岳山荘が水平距離
2024年08月21日 07:34撮影 by  SH-53C, SHARP
8/21 7:34
槍ヶ岳山荘が水平距離
子槍のピークより曾孫を望む
2024年08月21日 07:56撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 7:56
子槍のピークより曾孫を望む
子槍から懸垂しコルまで
2024年08月21日 07:56撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 7:56
子槍から懸垂しコルまで
5P
曾孫の処理 階段状で登りやすい
2024年08月21日 08:12撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 8:12
5P
曾孫の処理 階段状で登りやすい
5P終了点
残置とカムで補強
2024年08月21日 08:21撮影 by  SH-53C, SHARP
8/21 8:21
5P終了点
残置とカムで補強

少し登り孫を踏んでからクライムダウン
2024年08月21日 08:39撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 8:39

少し登り孫を踏んでからクライムダウン
孫のピークにあ立派なステーションが有った
2024年08月21日 09:15撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 9:15
孫のピークにあ立派なステーションが有った
8p
孫から大槍基部へ向けてクライムダウン
2024年08月21日 09:16撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 9:16
8p
孫から大槍基部へ向けてクライムダウン
振り返れば子槍を登攀中のパーティー
テレビの撮影見たい
2024年08月21日 08:51撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 8:51
振り返れば子槍を登攀中のパーティー
テレビの撮影見たい
9p
2024年08月21日 09:23撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 9:23
9p
2024年08月21日 09:26撮影 by  SH-53C, SHARP
8/21 9:26
2024年08月21日 09:26撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 9:26
槍のピークへ突き上げる
2024年08月21日 09:43撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 9:43
槍のピークへ突き上げる
美しい景色
2024年08月21日 09:43撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 9:43
美しい景色
槍のピークにて
2024年08月21日 09:53撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 9:53
槍のピークにて
山荘まで降り一枚
快晴の中登攀を楽しめた
この後すぐにガスに覆われる
2024年08月21日 10:23撮影 by  SH-53C, SHARP
2
8/21 10:23
山荘まで降り一枚
快晴の中登攀を楽しめた
この後すぐにガスに覆われる
ヘリポート脇より子槍を望む
2024年08月21日 10:28撮影 by  SH-53C, SHARP
1
8/21 10:28
ヘリポート脇より子槍を望む

装備

個人装備
TCプロ TX4 スタッシュ60
共同装備
60m7.1ダブル2本 アルパインヌンチャク9本 180スリング1本 120スリング4本 カム#0.3〜#3 ナッツ

感想

登攀スキルより天候判断が鍵を握るであろう高所登攀。直前まで天気予報をチェックするが予定していた日程は悪天予報。予報を見る度、やるせない気持ちで満ちる。
もはや悪天候の為、山行を中止しふて寝を決め込もうとしていたが山行前日に天気予報は明転。
そうなれば急遽準備をし直し、高所登攀を楽しみに槍ヶ岳へ行ってきました。
今回目指すルートは槍ヶ岳 西稜。最近注目を浴びるようになった西稜は子槍から始まり曾孫、孫、と3つのピークを踏み最後は4つ目のピーク槍ヶ岳山頂へ突き上げる。
これを3000m上で登攀する爽快なルート。登攀する以前に想像するだけでも楽しみだ。
日程確保は予備日、停滞日を含め4日間。天気を考慮し現地判断し山行を実施する予定で挑む。
【20日】
新穂高よりアプローチ。当初の予定では槍ヶ岳山荘まで一気に高度を上げベースを張る予定だったが出発時予報を確認すると正午より雨の予報な為、とりあえず中継地点である槍平小屋まで進み再度予報を確認してから更に進むか判断する。
お盆休み明けの第一週と有って混雑は少ないと思っていた新穂高無料駐車場だが8割程埋まっていて内心驚く。
すっかり陽が昇ってからアプローチ開始。久しぶりのアルパインに心躍りながら足を進めるが、最近では日帰り装備が多かった為久しぶりに幕を背負ってのアプローチはザックが肩に食い込み体力的にキツく感じる。
正午前には槍平小屋へ到着。再度天気予報を確認しようとするも電波が入らず確認できない。空を見上げると晴れてはいるものの稜線は既にガスに覆われ始めていた。
時間的にはかなり早いが、状況判断から一日目行動終了とする。
幕を張り終える頃にはさっきまで晴れていた空は暗転し雨粒が幕を叩く始末。欲張って槍ヶ岳山荘まで行かなくて安堵しながら早めの就寝。
【21日】
槍平小屋付近は携帯の電波が入らず最新の天気予報を確認出来ない為、前日出発時点の予報を頼りに行動開始。前日の予報では正午まで天気が持つ様だったため、槍ヶ岳山荘付近で日の出を迎える算段で1時より行動開始。
暗闇の中、ヘッデンの明かりを頼りに高度を上げて行く。樹林帯を抜け森林限界付近まで達すると雲一つ無い夜空に煌々とした月が登山道を照らす。静けさに包まれ月明かりが美しく山を体全体で感じるかの様で心地良く高度を上げ槍ヶ岳山荘へ。予定では、日の出少し前に到着を予定していたが、思いのほか早く到着。
偵察無の初見で暗闇の中取り付きへ向かうのはリスクが大きいので、山荘付近にて1時間程仮眠を取る。快晴無風とはいえ3000m地点での停滞は凍えるようだった。
周囲が明るくなり始めてから取り付きへアプローチ開始。

【アプローチ】
槍ヶ岳山荘ヘリポート脇よりアプローチ。序盤は薄い府に後に導かれ右の壁沿いにトラバース気味に進みガレ沢を下る。ガレ沢は非常に不安定で悪い。例えると滝谷のC沢位に感じた。途中子槍南壁に向かうバンド状が現れるがそのままガレ沢下ると、右手に大きな一枚岩が現れる。一枚岩が現れたらガレ沢から離脱し子槍基部をトラバース気味に進み回り込めば取り付きへ導かれる。大きなテラスが有り上部には顕著なくの字ジェードルが広がるので明瞭。
個人的な感覚では距離は思いの外短かった。初見で慎重に進み、時間的には30分程だった。
【槍ヶ岳 西稜】( )内は個人的な体感グレード スケルな為参考文献とは若干異なる(参考文献 アルパインクライミングルートガイド北アルプス編)
1P(⁺ 30m)
スラブの処理から高度を上げる。出だしからスラブの処理は嫌らしく感じる、更にランナーが取れない。15m程ランナウトし中間地点のハング帯まで。やっとランナーが取れ安堵。ハング帯は左の岩の切れ目の凹角状へラインを取り高度を上げる。ルート全体を通し岩が非常に脆いので、終始岩に対しては神経を使いながらの登攀となる。
2P(⁻ 30m)
脆い凹角状にラインを取り上部に見える顕著なくの字ジェードル基部まで。終了点は狭く足場も悪いのでハンギングになる。
3P(⁺ 20m)
ルート上の核心ピッチ。出だしがかなり悪い。コーナーのオフィズスの処理の為、体全体のフリクションが効きにくい。残置は豊富な為、出だしは迷わずA0で抜ける。上部はフィンガー〜ハンドのジャムが良く決まり快適。ジェードルを抜けハング直下にてハンギングで切る
4P(⁺ 30m)
大ハングを上部に見据え右に乗り越し高度を上げれば階段状のリッジを辿り小槍のピークへ突き上げる。出だしの屈曲と子槍のピークでの屈曲が相成りロープの引きが重く感じられた。
【懸垂】
子槍のピークから5m程クライムダウンし残置グルグルにて60mダブル2本連結にて懸垂しコルに降り立つ。50m連結でも問題無。
5P(⁺ 30m)
曾孫槍の処理。リッジ状を処理し高度を上げ上部で右上気味にラインを取った為ロープの流れが悪く残置にカムで補強し切る
6P(掘40m)
直下の曾孫槍のピークを踏み孫槍基部まで歩く。
7P(⁺ 50m)
孫槍基部からだとラインが読みずらかった。フォローに曾孫槍からラインを確認してもらい迎え入れる。 リスクは有るが弱点である崩落個所へラインを取る。非常に緊張を強いられる区間の処理だった。上部はガチガチのフェースで問題無。孫のピーク直下に古い残置が有った為ピッチを切る
8P(⁺ 20m)
孫のピーク直下で切った為、孫の処理から。左から抜ければ快適ピークにはラペルステーションが設置されていた。そのままクライムダウンし僅かな痩せ尾根を歩き大槍基部まで
9P(掘60m)
大槍基部から上部に見えるピークを目指す。途中右手に一般登山道からの登山者を横目に高度を上げる技術的には問題ないが浮石が多い事には終始神経を使った。
最後は槍ヶ岳山頂へ突き上げる。終了点が名峰 槍ヶ岳ピークで有る事は感極まり無い。

下山は一般道より。
当初は3日間の行程を予定していたがベースで有る槍平小屋へ戻り時計を見ると正午を過ぎたばかり。翌日の天気にも不安が有った為そのまま下山しました。
二日目は行動開始から非常にハードな行程となったがその分比例した山行を満喫出来ました。

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訪問者数:309人

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3/5
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無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
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利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5

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