茅ヶ岳・金ヶ岳
- GPS
- 06:47
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 1,069m
- 下り
- 1,066m
コースタイム
- 山行
- 4:52
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 6:47
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
韮崎IC→昇仙峡ライン 約7.5km ◆駐車場 深田記念公園駐車場 約20台駐車可能 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆深田記念公園駐車場→女岩 駐車場奥に登山道入口 駐車場から50mほどで分岐 直進すると深田記念公園(東屋が一つ)、茅ヶ岳山頂は右折 途中舗装路を横断 二人並んで歩ける道幅 傾斜は緩やか 女岩は、手前約50mのところで落石のため立入禁止の表示 山頂へは直角に右折 ◆女岩→茅ヶ岳 道幅が狭く傾斜がきつくなる 稜線に乗ると傾斜が緩くなる 山頂直前に深田久弥氏終焉の標柱 茅ヶ岳山頂(1704m)は広い 西側の木が伐採されており南アルプスの眺望が利く 北側に金ヶ岳・八ヶ岳・中央アルプス方面、東側に金峰山、南側に富士山が望める ◆茅ヶ岳→金ヶ岳 急傾斜を鞍部まで下る 直径2mほどの石門をくぐる 観音峠分岐を直進 標識のない金ヶ岳南峰を通過し、再び下って登り返すと金ヶ岳山頂(1764m) |
写真
感想
◆茅ヶ岳は3月に
茅ヶ岳に登るのは3月にしたいと思っていました。
皆さんのレコを見ると南アルプスの展望が見事な茅ヶ岳。
まだまだ冬山の美しい姿を間近に見て楽しむことが期待できます。
さらに、茅ヶ岳は「日本百名山」の著者・深田久弥先生がその命を終えたヤマ。
先生のファンではありませんが、百名山には関心が高いので好んで登ります。
先生が生誕した日と亡くなった日が3月ということもあり敬意を表して3月に登ることにしました。
◆「日本百名山」
ヤマ歩きの端くれとして深田先生の名は自然と知ることとなりました。
先生の代表作である「日本百名山」で選定されたヤマには、思いついた時に勝手気ままに登るヤマ活を送っています。
しかし「日本百名山」を読破したことはなく、ぱらりと立ち読みしたことがある程度。
100座にも及ぶ日本の名峰を独自の選定基準で、かつ、豊かな文学的表現で記されている「日本百名山」。
読後に登頂すると先生の感性に流されて先入観を持ってしまうような気がしていたので敬遠していました。
◆深田先生
先生の作家としての活動や私生活については、お手本とはならない側面もあったようです。
しかし、ヤマを歩くときは社会生活上のシガラミをまとっていないので、お会いしていたら自然に接することができたかもしれません。
「日本百名山」によりヤマ歩きがブームとなり、ヤマに親しむ人が増え、日本の美しい自然に目が向くようになりました。
ヤマが生活や仕事の場としてではなく、レジャーやスポーツ、憩いの場として注目され、その存在価値の広がりが認められるキッカケとなる功績を残しました。
よく見かける写真では柔和な表情をしているので、もし、おヤマでお会いしていたらこちらから声をかけていたかもしれません。
また、先生のヤマ活は、第二次大戦を境にそこに傾けた情熱たるや当時としては相当なものだったろうと想像できます。
きっと楽しいヤマ話をたくさん聞かせていただけたのではないかと想像しながら登山道を歩いて行きました。
◆終焉の地
女岩から急登を喘いで登り稜線を進んで頂上まであとわずか。
「深田久弥先生終焉之地」と刻まれた小さな標柱が登山道の片隅に設けられています。
親しいヤマ仲間と茅ヶ岳山頂を目指していたときに脳卒中で倒れた場所のようです。
麓の深田記念公園に設けられた説明書きに
「イワカガミが咲いてキレイです」
との仲間の言葉に
「そうですか」
とうなずいたのが最後だったと記されていました。
ヤマの花を思い浮かべ、また、ヤマの仲間に見送られたこと、ヤマで命を終えたことは、ヤマ好きのご本人にとっては悪くなかったのかもしれません。
1971年3月21日、先生が68歳のことです。
静かに手を合わせて山頂に向かいました。
◆深田先生が見たかった景色
茅ヶ岳山頂から南アルプスが一望できました。
中央アルプスも八ヶ岳も奥秩父の峰々、そして富士山。
ご自身が選定した百名山が東西南北取り囲んでいる茅ヶ岳。
ワタシが見た時のようにまだ雪に覆われて白く輝く山々を先生は目にすることなくこの世を去りました。
きっと、仲間と思い出話に花を咲かせたかったことでしょう。
せめて登頂した後、下山途中であったならと・・・
素晴らしい展望を存分に楽しみガスが広がり出したのを機に下山を始めました。
賛否両論はあるにせよ、百名山を選定したという功績は大きいですよね。
山ブームのきっかけや、山歩きの基準値の一つにはなりましたしね。
百名山に踊らされているという声も聞きますが、
それでも百名山という全国各地の山歩きを達成された方には敬服です
もちろん百名山だけが山ではないし、
みんなに「マイ百名山」があるはずですが、
こうやって考えさえられるのも、深田先生のおかげかも!?
山で寿命が尽きるのは、なんとも言い難いですが…。
後世に語り継がれる人ならではなのかもですね。深田先生
そして、3月に登りたかったというLArcさん、目の付け所が違いますねー
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は景色も狙ってましたが、3月に登るといろいろ感じられて面白いかなと思って行ってきました。
茅ヶ岳のピークに着くまで眺望が利かないので、自然とあれこれ思いが湧いてきました。
で、著書である「百」は、百座登って百座選定したのではないんですよね。
たぶん、それよりはるかにたくさん登った上での選りすぐりの百座。
スゴイですよね〜(*´ω`*)
そう思うと「マイ百名山」なんてワタシはまだまだ・・・
今まで何座登ったのかなぁ。。。
数えたことないんですけど、100には届かないんじゃないかと。
そんなこんなの茅ヶ岳。
「百」を登っていないのに、普段以上に「百」を意識することができるイイおヤマでした。
レコを書くのをサボっていた頃に、同じルートで職場の同期と登りに行ったことがあります。
確かに山頂までは眺望が閉ざされていました。
あの頃は漠然と南アルプスを眺めていましたが、今なら少しは山座同定…できるかなぁ。
金ヶ岳よりも茅ヶ岳のほうが眺望が良かったので、戻って昼食にしたことを覚えています。
「百名山」に批判的な方もいらっしゃいますが、登る山を選ぶ上でのメルクマールの一つにはなっているかと。
全く所縁のない地方で一から考えるのも難儀しますし、その一方、所縁のない土地の山に登ってみようという動機付けにもなるわけですし。
南アや北アを縦走されたLArcさんは、百名山ではない山にも素晴らしい山はたくさんあることを身をもって経験されてると思いますし、それで十分な気がします。
私もそんな山登りができればいいなぁ。
いつもコメントありがとうございます。
山頂までひたすら登らないと眺望が得られないツンデレなおヤマでした。
ピークは程よく伐採されていて南アの連なりがとてもキレイでした。
金ヶ岳は枝葉で邪魔されてイマイチ。
ワタシも茅ヶ岳まで戻って眺望を楽しみながらのんびり食事を摂りました。
「百名山」に対していろいろな考え方があってもイイと思います。
指標として制覇するもヨシ、「マイ百」を選定するもヨシ、ワタシのように「つまみ食い」しても。。。
また、百ものたくさんのヤマではなく、お気に入りのヤマに通い詰めるもヨシ。
著書である「日本百名山」は、深田先生が設けた基準に従って、先生が評価し、先生が選定したもの。
「あのヤマはふさわしくない」とか「このヤマこそ選定されるべき」という批判があっても、深田先生の著書としての「日本百名山」は変わることはありません。
反対に「日本百名山」至上主義とばかりに他のヤマを認めない、という考え方をする人がいたとしてもそれはそれ。
誰からも強要されることなく、誰もが自由にヤマを楽しみたいものです。
この茅ヶ岳も名峰を眺めることができる上、標高がそれほどなく、比較的容易に登頂できる点で名山ですね。
また、この景色を観たくなったら行ってみようと思っています。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する