祝瓶から大朝日へ 〜でも稜線の強風に敗退〜
- GPS
- 78:28
- 距離
- 79.4km
- 登り
- 3,303m
- 下り
- 2,974m
コースタイム
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:25
- 山行
- 25:54
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 26:41
天候 | 雨と強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
※2日目と3日目の所要時間の表示がおかしくなっています。正しい時間は2日目が13時間10分。3日目が7時間40分となります。 |
写真
感想
先月の飯豊に引き続き、朝日連峰に登りました。
スタートは先月の飯豊の終了地点の越後金丸駅。
当初の三泊四日の山旅で1日目は赤線繋ぎで一般道を国民休暇村のりふれまで。
2日目はりふれから祝瓶山経由で大朝日へ縦走し、朝日小屋泊。
3日目は朝日小屋より北寒江山まで縦走し、天狗角力取山を経て天狗小屋泊。
最終日は天狗小屋より下山し、次のスタート地点である月山口バス停まで歩く予定だった。
ところが天気が予想外に悪化して、2日目から雨。しかも平岩山から大朝日岳は強烈な風の中を一歩一歩歩きやっと朝日小屋へ。
3日目では風が弱くなるのを期待しましたが発達した低気圧は3日目も稜線で吹き荒れ、縦走を断念。日暮沢に下山しました。そして、根子の集落から月山口バス停と一日短縮した結果になりました。
結果オ−ライですが、悪天候の中の登山のリスクを改めて思い知らされた山行でした。
そしてアクシデントが2つ。一つは強風でザックカバ−を飛ばされました。おかげでシュラフも濡れてしまった。もう一つはガ−ミンが壊れてしまってたこと。
これはショックです。
修理に幾らかかるんだろう…。
以下、詳細です。
深夜バスで米沢へ。そして米坂線の始発で越後金丸駅に着いた。約1ヶ月前に飯豊から、此処まで歩いた時は暑くたまらなかったのに、既に晩秋の気配で寒い。
今日は越後金丸駅から、りふれまで。ほぼ空身で歩く。荒川に沿って国道を歩き、廃駅となった赤芝駅付近より、小道に入った。ナビタイム等で調べると小国まで戻る道が示される。この小道が使えれば3キロぐらい短縮出来る。不安いっぱいで小道に入った。最初は草むしてダメかなと思ったが、次第にはっきりして来て、無事通過(^-^)
後は淡々とりふれに向かう。天気も今日は曇りのばすが晴れて来て明日以降の天気の好転を期待。
りふれにはかなり早く着いて、登山道具一式を受け取り、早めの就寝となった。
今日は核心部。コースタイム13時間の日である。天気予報はやはり雨(T_T)
でも、弱雨という事で、そこに一縷の望みをかけて大朝日へ向かう事にする。
コースタイムから逆算して、午前3時に出発。これでも小屋到着は16時(*_*)。また、コースタイムで2時間40分の大沢橋までは車道なので、夜明け前でも歩ける。逆に言うとこれよりは早く出発出来ない。
暗い車道をトボトボと歩く。天気予報では午前中から雨のはずなのに、午前4時過ぎには雨が降ってきた。心が折れる…
暗い中を歩き続けてようやく大沢橋の登山口に着いた。まだ薄暗く登山道が良くわからなかったが、目を凝らすと沢にかかっている橋が見えた。大沢橋だ。
コレはなかなか怖い橋だった。ワイヤーに細い板が渡されているだけ。かなりびびりながら、橋を渡った。大沢橋をわたると道は左に曲がる。一旦小沢をわたると大沢小屋。使用不能らしいので中は覗かず先を急ぐ。
祝かめの分岐より、いよいよ急登が始まる。今日は長丁場なので、ゆっくり登る。途中でバテたら、シャレにならない。ゆっくりと登って行くと尾根筋に出た。なんと大朝日岳らしき頂きが見える。雨も何時の間にか上がっている。曇りだが展望はある。ちょっと嬉しくなる。
やがて、錦に彩った頂きが前方に姿を現した。「きっとあれが祝かめ」とそう思って頑張って登る。ところが登りきったところは一ノ搭とかかれていて、更にその先に高い頂きが姿を現した。がっかりするつもり。しかもコースタイムも遅れ気味。曇りだが紅葉が綺麗だが、あまり写真を撮る余裕はない。
先を急ぐ。
ようやく祝かめ山頂に到着。風が強く、ゆっくり休む感じもなく、また遅れ気味なので、早々に下山。
赤鼻への分岐まで戻り、いよいよ大朝日岳への縦走を開始する。
赤鼻に向かって、せっかく稼いだ高度を下げて行く。更に一旦止んだ雨が再び降り出す(この雨は止むことはなかった)。
赤鼻からは、大玉山、北大玉山、平岩山のピークを越えて高度をあげていく。歩く人は、あまりいないと思うが、道はしっかりついている。だが、奴のものと思われる残置物が登山道にあったりする!
雨はますます強くなり、写真を撮る気にならない。コースタイムも少し遅れ気味で焦る。それでも平岩山にほどない地点で後残すところ大朝日岳の登りとなり、多少安心した。
ところが、平岩山の最後の登り付近で恐ろしいまでの風に吹きさらされた。時々身体が吹き飛ばされそうになる。
「まずい!此処から大朝日岳までは樹木もなく、吹きさらしだ」
「しかし、尾根筋から離れない限りこの風雨でのツェルトは意味がない」
兎に角、歩く事は出来るレベルなので、この時点の最良の選択肢は一歩づつでも歩いて、小屋に入ることと考えた。
風の中、ゆっくり歩いて徐々に頂上に向かう。ザックカバーは吹き飛ばされそうになったので意味がないと収容。
風雨の中を歩き続けて、ふと気がつくと、標識が立っている。
ひょっとして、思ったら、やはり大朝日の文字が…。
嬉しかった…。
そして、助かったと思った。
山頂から少し下ったところに、朝日小屋。
小屋に入って、雨具を脱ぐと、中の服もすっかり濡れていた。更にザックの中も濡れていて、なんとシェラフもビニール袋に入れていたが、此方も少し濡れていた(T_T)
他の登山者からどこから来たのかを聞かれたが、今日の行程を言うと皆ビックリ!!
自分も正直無茶な行程だったと反省。
その晩は、少し湿っぽいシェラフと小屋に叩きつけるような風でなかなか眠れない夜を過ごした。
翌日、皆の願いは天気の回復。
せめて風が少しは和らいで欲しい。
今日の行程は寒江山まで稜線を歩き、そこから天狗小屋に向かう。
6時半になり、すっかり明るくなってから出発。しかし一歩小屋を出ると風が強い。少し龍門山方面に歩いてみたが、風が強くてとても歩きにくい。寒江山までこの吹きさらしを4時間も歩く自信がすっかりなくなった。
単独行はこういう時決断が早い。
「止めよう」
風の強い稜線を避けて日暮沢に下山開始とした。
銀玉水まで歩いて、水を汲もうとザックを下ろしてビックリ!!ザックカバーがない。風が強いから、万が一を考えて紐で結んでいたのに、それでも吹き飛ばされたみたいだ。仕方ないけど、ショック(>_<)
気を取り直して歩くと、前方に小朝日岳。形の良い山だが、パスして巻き道を行く。古寺山で振り返って大朝日岳に別れを告げる。
古寺山を過ぎると道は樹木帯となり、一気に下り出す。
やがて、沢沿いになると、雨が強まってくる。ザックが濡れて重い。
やがて、日暮沢小屋に到着。小屋で雨宿りをしたかったが閉まっていた。
そしてもっとショックな事が!!
なんとガーミンが壊れている。電源は入るが操作が出来ない(T_T)。ホントにショック(>_<)
でもどうしようもないので歩き出す。
日暮沢小屋から約8キロ林道を歩き、根子の集落に着いた。
でもまだ次の山旅の為に此処から車道歩きが続く。距離を調べてみると、目的地の月山口バス停までは12キロ!雨も全然止まない。
雨の中、トボトボと歩き、約2時間半号、月山口バス停に到着。
天気が悪く、ザックカバーを無くし、ガーミンが壊れた、散々な山行だったが、ようやく充実感がわいてきた。
コメント
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momohiro様
着実に計画を遂行されていますね。
行動時間を見て驚きましたが、それにしてもうらやましい限りです。
不摂生を反省しなくては。
ザックカバーが飛ばされたと聞いて、思わずベベツ岳の熊を思い出しました。
ベベツ岳の熊ってなんだろと思って、三毛別羆事件みたいな恐ろしい事件と思いましたが、ググッてみてわかりました。
なるほど〜
ちなみに奴のものは祝瓶からの縦走路の中央に鎮座していました。
やっぱりね−
絶対お会いしたくないです。
ところでやはり年には勝てず未だに筋肉痛です
momohiro先輩、こんばんは。
さっそく続きを歩かれましたね、それも長い車道歩きを難なくやっつけるロング。
私も妄想だけはしたことがあるルートですが、未だに実現できていません。
それも雨の中歩ききるとは流石です。
次はどこまで行くのでしょうか。
おっかなびっくりですが、楽しみにしています
コメントありがとうございます。
少し頑張り過ぎました。
山から降りて一週間経っていますが、身体のあちこちが痛くて、年かなと反省しています(x_x)
次は月山ですが、今年はもう無理ですね…
来年の6月下旬ぐらいに行きたいです(^-^)
それまでは、近場のところをゴソゴソしていると思います(^-^;
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