記録ID: 323709
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
東北
太平山地縦走 仁別国民の森から(軽井沢-一ノ沢コース〜前岳〜中岳〜鶴ヶ岳〜剣岳〜宝蔵岳〜弟子還〜太平山〜旭岳〜笹森〜赤倉岳〜馬場目岳)
2013年07月21日(日) [日帰り]
体力度
6
1~2泊以上が適当
- GPS
- 10:43
- 距離
- 25.5km
- 登り
- 2,132m
- 下り
- 2,120m
コースタイム
06:00 仁別国民の森駐車場
軽井沢-一ノ沢コース(通行止めになっていて薮化しつつある)
08:00 主稜線分岐
08:05 前岳
08:45 中岳
10:20 野田分岐
10:30 宝蔵岳
10:45 弟子還
11:05 太平山
休憩
11:30 出発
11:40 旭岳
12:00 P1031
12:15 笹森
12:50 赤倉岳P1093.1
13:10 P1084(赤倉岳?)
13:25 P1050
14:00 P1001
14:10 馬場目-赤倉分岐
14:45 馬場目岳
15:20 馬場目-赤倉分岐
16:10 旭又駐車場
16:45 仁別国民の森駐車場
※一ノ沢付近標高350mでGPSログに乱れあり
軽井沢-一ノ沢コース(通行止めになっていて薮化しつつある)
08:00 主稜線分岐
08:05 前岳
08:45 中岳
10:20 野田分岐
10:30 宝蔵岳
10:45 弟子還
11:05 太平山
休憩
11:30 出発
11:40 旭岳
12:00 P1031
12:15 笹森
12:50 赤倉岳P1093.1
13:10 P1084(赤倉岳?)
13:25 P1050
14:00 P1001
14:10 馬場目-赤倉分岐
14:45 馬場目岳
15:20 馬場目-赤倉分岐
16:10 旭又駐車場
16:45 仁別国民の森駐車場
※一ノ沢付近標高350mでGPSログに乱れあり
天候 | 雨のち曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
✿今回の山行を計画するにあたり、前日に軽井沢-一ノ沢コースを(標高400m付近まで)下見した。検索をかけてもこのコースに関する情報が乏しく、廃道になっている可能性が考えられたからだ。しかもこのコース、地形図を読む限りでは沢沿いをトラバースする区間が長い。連日の長雨で支沢から土砂が流れ、登山道の崩壊が懸念されたのも下見をしようと考えた理由のひとつである。 ✿前日に僕は旭川沿いのサイクリングロードを歩き、軽井沢の出合いから始まる登山道の方を向いた。でもすぐに「通行止め」標識に通せんぼをくらうことになる。落石と路面の崩壊があると言う。その状況を確かめるべく先を進む。問題の場所はかなり奥の方かと思ったが、あっけなく見つかった。20mほど進んだら、目の前が崖になっていて道が途切れていた。近くまで行ってしげしげと状況を見つめた。ザイルが無ければ突破が難しい、5mほどの下降を要する崩壊地である。目の前にはトラロープが使ってくれとばかりにぶら下がっていた。トラロープに力をかけて支点とロープの強度を確認してから体重を半分ほど任せて下りた。登山道にかかる一般的なロープ場とは明らかに違い、降りづらい。登り返しは下りよりも楽だが、足場がもろく崩れ易いため、慎重に登山道に復帰した。さらに先を進むと大きな岩の崩壊地や、登山道の真ん中に大きく穴が空いた箇所があった。 ✿踏み跡はしっかり付いているが草の繁茂に勢いがあり、油断すると道を失った。スネから腰辺りの高さの草薮をかき分けて進む。途中で足に違和感を感じ、ズボンの裾をまくり上げたら、二頭のヒルが美味しそうに僕の血を吸っていた。そのヒルを摘んでライターで炙り、醤油を一滴たらして酒の肴にしたというのは嘘である。下見なので、装着していなかったが、タイツ、スパッツは必需品♪ ✿350m付近から一ノ沢を離れ徐々に登って行く。ジグザグに付いている草薮に隠れた登山道はよく目を凝らさないとすぐに見失ってしまう。しかし尾根地形が顕著になる400m付近まで登ると、草薮は薄れて一般的な登山道と変わらなくなった。これなら周回できそうだと感じたので、下見を終えて下山することにした。この通行止めになっている「軽井沢-一ノ沢コース」について、行けるか行けないかは各自の判断と責任で行動してほしい。 ✿翌日は前日の下見のおかげで順調だった。前岳の稜線に出ると、下草のうるささは微塵も無く歩きやすいハイキング路になった。このまま稜線上は楽勝コースかと思ったが、その考えは誤りだった。中岳を過ぎるとまた草薮が酷くなってきた。しかも稜線歩きと言っても実際の登山道は30mほど北側の斜面に付いていた。すなわち、足下が見えない草薮をひらすらトラバースしていく。山慣れしていないと、かなりの難路と感じると思う。さすがの僕もうんざりしてきた頃に剣岳に突き上げる野田コースに合流した。以降、旭岳まではとても歩きやすい道となる。ただし、太平山直下の弟子還は切り立った岩場で要注意。太い鎖を頼りに慎重に登って行く。 ✿旭岳以降の道は踏み跡はしっかり付いているものの、これまた草薮の道が延々と続く。何処だったか覚えていないが、草に隠れて見えない登山道を踏み抜いて転んだ箇所があった。両側が切れていても草薮に覆われていればわからない事があるので注意である。 ✿馬場目岳の登山道に出ると、稜線上の道よりは格段に歩き易くなる。ただ、キツい急登を詰めて山頂直下に差し掛かるとまた草薮かき分け系の道だった。山頂には新しい木の匂いがする新築のきれいな小屋があった。 |
写真
撮影機器:
感想
秋田にいながら歩いたことの無かった太平山。ハイキング的にきれいに整備された登山道を想像していたが、とんでもなかった。ワイルドすぎるほどワイルドでたかが標高1,000mなどと侮ってはいけない山域だと思った。でも登山口までは舗装路で繋がっていて、山の深い懐まで手軽に入って行ける、素晴らしい山域。また訪れようと思う。
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コメント
この記録に関連する登山ルート
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やっぱりtooleさんですね〜
通行止め、笹藪、道筋が見えない尾根、崩落個所…
こんな障害物続きではすぐに引き返しますが
下見の甲斐あって無事に山頂着けたんですね〜立派立派
うんざり笹藪ロード…もうtooleさんに似合いすぎますわ〜
ヒルなんていたら、ぞわぞわします〜
タマゴタケって食べたんですか?
地図見ていたら太平山オーパスが…懐かし〜昔ここでスキーしてたんですよ
いやはや、恐れ入りました お疲れ様でした。ただ、地元の私として心配なのは、他県の方がこのレコを見て、「自分もやってみよう」と思ってしまうこと。ここは、tooleさんがスタミナ・判断力・精神力共に特別に強力で、普通は真似できないんだということを強調しておきたいところです
ところで清酒「太平山」、ますます美味しく飲めますな
毎回なんでこんなに楽しそうなの〜とにやにやしながら拝見してました
「うんざりの道」なんて書かれているけれど、「待ってましたの道」なんじゃないかな
太平山、市民の山というイメージだったのですが、こんなにふか〜く連なる山々だったのですね。不勉強でした
秋田の山、tooleさんやkamadamさん達のレコを見て憧れつのる一方で、「秘密の花園」はなんとしても今年中に訪れたい場所の一つです。(もう花園じゃないかな )
私も「山の雨もまた楽し」ですがまだ「藪漕ぎ楽し」といえないわが実力、くやしい限りです。
「歩ける」っていいなぁと本当に感じる記録ですね
ちなみに、子供の頃実家では祖母がヒルを飼っていました。(田ビルなんですが)可愛かったです
山ヒルは…やっぱり迫力ですよね。
まじめなドキュメンタリーなのに
笑い過ぎですからね
ヒルに血を吸われたのは子供の頃以来でしたが、痛くも痒くもないんですよ
でも吸い付いた口はなかなか離れませんでしたね
ヒルは木の枝に置いてきたので、今後産卵して増えるかもしれません
meikenさんもヒルにはご用心を
タマゴタケ、ああ見えて高級食材なんですが、こちらもそのまま置いてきました。
もっとたくさん生えていたら、間違いなく酒の肴になっていましたよ
meikenさんも古巣の太平山にC'mon C'mon
このレコを見て、秋田の山太平山に他県の方がわざわざ来てくださるのは僕は嬉しいことだと思います
ただ現状ではメインルート以外の情報があまりにも乏しいのです
世の中にはもの凄い山屋さんが多くいらっしゃいますからね
このレコはメインルートでは満足しない方々へ向けて書いたつもりです
山と向き合ったときに、『果たして自分は歩ききれるだろうか?』と自問自答することがあります。
そのときの結果はどうであれ、あらゆる場合を想定してひとつの答えを導き出す楽しみが登山にはあると僕は思います
太平山の高級酒、地元で入手してくればよかったなぁと思いました
本日はウイスキーをチビチビとやっています
始めは「待ってました」に近い勢いがありますけどね
後半戦に突入してくると「うんざり」です
この山歩きながらお二人は今頃"秘密の花園"歩いているんだろうかと考えていた所でした
ニッコウキスゲ、まだ間に合うと思いますけどね
梅雨の未だ明けない今ならもれなくディープな雲海も付いてきますね
お二人ならたぶん歩けると思います。
でも道迷いだけはご注意を
ヒルを飼っていたんですか?
ヒルに毒を吸わせるってやつでしょうか
それとも食べる方かしら
ですが、前岳はカットしようかなっと
以前kamadamさんと馬場目岳避難小屋で落ち合う計画をさらっと立てていたことがあって、この馬蹄形興味ありって言ったら、やんわりと「厳しいよ」ってとめられました。それきりになった、馬場目岳避難小屋の夜…
太平山、面白そうですね。来年かな 秋も冬も楽しそうだね。太平山から田沢湖までの山も残雪期にtooleさんとkamadamさんの草刈り場になりそうな予感
やっぱり藪がお似合いで
35番の写真とコメント、なんか間違っていませんか〜
タマゴダケ見てみたいです!!
成長を見守りたいですね
僕もkamadamさんに馬蹄形ではない縦走をはじめにおすすめされました
迎えにいくよと仰ってくれたのですが、やはり自力で歩きたかったのです。
でも「厳しいよ」の一言は本当でしたよ
一泊されるなら馬場目岳避難小屋でしょうね。
馬場目岳方面は太平山に比べて静かな山歩きを楽しめると思います
全体的な印象としては面白山の山域に似ていると思います。
こちらの方が草薮濃いめではありますが
kiyoshiさんはきっとお気に召すと思いますよ
嫌よ嫌よも好きのうち?
理想と現実の間には常にギャップがありますね。
やっぱり薮がお似合いですか
タマゴダケ、改めて写真をマジマジと見ていたら料理してみたくなりました
あんまり見ることの無いキノコですよね
「やってみたい♪」と思った他県のモノです
詳細なレコと写真ありがとうございました。
あの時見ることの出来なかった景色、tooleさんの視点で見ることができてとても嬉しいかったです。
お酒の方の「太平山」も買おうかしばし悩みました。
でも、次回秋田に来る時の楽しみにしよう♪とお預けにして帰ったのでまたお邪魔したいと思います
ヒルの吸い口、早く治りますように。
お疲れ様でした。
「毒を吸わせる」方です
肩こり、ブユさされ等々、悪い血を吸ってくれるお医者さんとして我が家では大切に瓶の中で飼われていました。(私も何度か治療していただきました )
水がきれいじゃないといけないという事で、水かえ作業をするのですが、その際に数匹脱走→大の苦手母の悲鳴が!というのが日常茶飯事だった為、山ヒルに遭遇したことのない私はいまだヒルは「かわいいやつ」です
ちなみに毎年初夏、ヒル屋さん(?)から祖母に電話があり、その年の発注をしていました
結構高価だったような気がします…。
先日のwaqueさんの素敵なレコを契機にkamadamさんからメールを頂いて歩こうと思った太平山でした
このレコをあげた僕が言うには説得力に欠けますが、女性一人でこのコース歩くのはおすすめしません ←きっぱり
ヒルに血を吸われた箇所は紫色の斑点になってしまって、このまま消えなさそうですよ〜
次回は秋田のお酒もお土産に持って行ってくださいね
帰ってから調べてみて、ヒルがそういう風に利用されていた生き物だということを知りました
ヒルを「可愛いヤツ」と呼ぶkeen2さん、山女(山ガールよりかなり渋め )ですね〜
まだ山では遭遇されてないとのことですが、今時期沢沿いで藪漕ぎするとお会いできるかも知れません
医療行為的な使われ方だと納得かもしれませんが、不意を突かれて吸血行為に及ばれるとあまり気持ちのよいものではありませんでした
こやつらに血をあげるくらいなら下界で献血をした方が良さそうです
tooleさん、こんにちは。完全に出遅れた感がありますが・・・コメントします。
中岳の避難小屋(木曽吉山神社)の写真、私がお世話になってからまだ一年もたってはいませんが、なぜか(笑)とってもなつかしいです。
次に太平山に登るときは、馬場目岳避難小屋に泊まってのんびりしたいと考えているところですので、参考にさせて頂きます。
それにしてもこのコースを日帰りとはびっくりです。kamadamさんの言う通り、良い子は決して真似していはいけませんね。
避難小屋と呼ぶことを躊躇ってしまうような中岳山頂の建物(神社)ですよね
どんな悪天でもこの小屋に避難しさえすれば、神のご加護がありそうだなと思いました。
馬場目岳の山頂付近は草原みたいになていて、秋には草紅葉が楽しめるかもしれません。
静かな環境でのんびりできるでしょう。
また東北においで下さい
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