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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
国引き神話に登場する島根県の活火山

三瓶山は島根県の中央部に位置する日本二百名山の一座です。

活火山に指定されており、山上は6つのピークが火口跡を囲むように並んでいます。
最高峰は標高1126mの男三瓶山(おさんべさん)で、その他に女三瓶山(めさんべさん)、子三瓶山(こさんべさん)、孫三瓶山(まごさんべさん)、大平山(たいへいざん)、日影山(ひかげやま)があります。

火山によるユニークな地形が魅力で、初心者でも登りやすいことから高い人気を得ています。
一風変わった山名ですが、その由来はいくつかあります。例えば山容にまつわるものでは、山上に連なるピークが瓶の形に似ているからとしています。
火山体が重なる活火山

6峰は環状に並んでいますが、これらは外輪山ではありません。どれも溶岩ドームや火砕丘で、直径約5kmの古くて大規模なカルデラの内部に形成されています。また中央の火口跡は爆裂火口で「室の内(むろのうち)」と呼ばれています。

室の内の片隅には、雨水などが溜まってできた室の内池があります。畔には登山道が敷かれており、近くを歩くことができます。

池の近くの鳥地獄は炭酸ガスの噴気孔です。植物の生育は悪く、酸欠で死んだ昆虫や爬虫類、小鳥の遺骸が見つかることもあるようです。

火山活動のはじまりはおよそ10万年前で、当時の降灰は東北地方まで及んだそうです。
これまでに7回噴火し、最後は約4000年前と推測されています。その際に火砕流などで埋もれた杉の巨木は、発掘時もそのままの姿を残しており、現在「さんべ縄文の森ミュージアム」に展示されています。立ち木状態での埋没林は世界的にも貴重で、国の天然記念物「三瓶小豆原埋没林」に指定されています。
出雲の国の拡張に一役買った山

三瓶山は古来、信仰の対象でした。山頂には三瓶山頂神社が、また麓にも三瓶山を神聖視した神社がいくつも鎮座しています。

733年編纂の「出雲国風土記(いずものくにふどき)」にも記される山で「佐比売山(さひめやま、佐比賣山)」の山名で登場しています。その説話によれば出雲の神様の八束水臣津野命(やつかみずおみつののみこと)は自国の狭さに嘆き、土地を大きくしようと海の向こうから島根半島を綱で引き寄せたそうです。その折りに、綱をかける杭として使ったのが三瓶山と大山でした。

広々とした男三瓶山山頂

男三瓶山の山頂はなだらか開けており、広場のようです。

見晴らしはよく、北端はテラスが設けられています。大山や日本海、島根半島、隠岐島、出雲大社などを望むことができます。

近くには避難小屋の三瓶山頂小屋があります。
山麓は観光地

三瓶山は観光地としての顔も持っています。
南麓は三瓶温泉で、豊富な湧出量で古くから湯治場として親しまれてきました。鉄分と塩分を含んだお湯は、酸化で茶褐色に濁ることもあります。

他の三方の麓には「北の原」「東の原」「西の原」と呼ばれる草原が広がります。北の原にはキャンプ場、東の原にはワイナリーなどの施設があり、西の原は牛の放牧が盛んです。

西の原近くの浮布池(うきぬのいけ)は、火山活動でできた堰止湖です。ボート遊びが楽しめたり、湖面に映る逆さ三瓶山を鑑賞することができます。

また東の原から大平山の山頂近くまでは観光リフトが通じています。リフトに乗車すれば、登山初心者や子連れの登山でも、比較的気軽に登ることができます。
春の風物詩「火入れ」

西の原では毎年3月下旬に「火入れ」と呼ばれる野焼きが行われます。
これは土壌の環境を整え、害虫を駆除することで春の芽吹きを助けています。また枯れ草を焼き払うことで大規模な山火事の防止にも役立っています。そして火入れ行事や、後の青々とした草原の景観は、多くの観光客を引き寄せています。
主な登山道は6つ

三瓶山は四方の麓から登山道が伸びており、時間や体力に合わせて選ぶことができます。
名前が付けられている道は6つで、それぞれ「姫逃池(ひめのがいけ)登山道」「名号(みょうごう)登山道」「西の原登山道」「東の原登山道」「女夫松(めおとまつ)登山道」「縦走登山道」と呼ばれています。
登山口 |
姫逃池登山口 名号登山口 西の原登山口 東の原登山口 女夫松登山口 |
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周辺の山小屋 | 三瓶山頂小屋(※無人の避難小屋) |
基本情報
標高 | 1125.8m |
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場所 | 北緯35度08分26秒, 東経132度37分17秒 |
日本二百名山の一峰
男三瓶山は三瓶山の最高峰
■火山防災情報
・気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/401.html
男三瓶山は三瓶山の最高峰
■火山防災情報
・気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/401.html
山頂 | 男三瓶山 |
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山小屋 | 三瓶山頂避難小屋(山頂から東へ約150m) |
展望ポイント | 360度 |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
三瓶山(さんべさん : Mt. Sanbe)は、島根県のほぼ中央部、大田市と飯石郡飯南町にまたがりそびえる火山。大山火山帯に属する。2003年(平成15年)の活火山の定義見直しで活火山に指定された。大山隠岐国立公園の一部。日本二百名山に選出されている。三瓶山は直径約5キロメートル (km) のカルデラの中に主峰の男三瓶山 (1126メートル〈m〉) 、女三瓶山 (957 m)、子三瓶山 (961 m)、孫三瓶山 (907 m)、太平山 (854 m)、日影山 (718 m) の6つの峰が室の内と呼ばれる直径約1.2 kmの爆裂火口を囲んで配列しており、太平山は、爆発的噴火によって吹き飛ばされた土砂と火山砕屑物が積もって出来た山である。室の内池は水深1.4 m足らずの浅い池で流入する河川もなく、貧栄養池とされる。火口はこのほか奥の湯火口があり、ここに三瓶温泉の泉源がある。西の原の西側に浮布池、北の原には姫逃池があり、浮布池は三瓶山の噴火でできた堰止湖でもある。
大山隠岐国立公園の一部に指定されており、男三瓶山北麓から室の内にかけて広がる自然林は「三瓶山自然林」として国の天然記念物に指定されている。これは、標高800 m以上にはブナ林、それ以下にはコナラやミズナラなどの高木が茂る森林である。裾野には牧場や畑が広がっており、放牧が盛んである。女三瓶山の山頂には松江・米子 テレビ・FM放送所と浜田テレビ・FM放送所を結ぶ固定局が設置されている。
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