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藤原岳(ふじわらだけ) / 展望丘

都道府県 三重県 滋賀県
最終更新:ヤマレコ/YamaReco

カレンフェルトを擁する鈴鹿の花の名山

"藤原岳"
"藤原岳"

藤原岳は日本三百名山に選ばれる山で、三重県と滋賀県の境に位置しています。
両県を南北に走る鈴鹿山脈に属しており、鈴鹿セブンマウンテンを成す一座です。鈴鹿セブンマウンテンは御在所岳鎌ヶ岳など鈴鹿山脈の7座を指し、1964年から34年間続いた「鈴鹿セブンマウンテン登山大会」がきっかけで定着した呼称です。

藤原岳は山全体が石灰岩で構成されるカルスト地形の山です。東斜面ではその採掘が行われており、人為的に形を変えた山肌が目立ちます。

牧歌的な山頂部

"カレンフェルト"
"カレンフェルト"

藤原岳の上部は草原で、所々に低木が生えています。開放的な気分で歩くことができ、また石灰岩台地に特有の地形をまざまざと鑑賞できます。雨水の浸食で地表が凹んだドリーネや、溶食された石灰岩が並ぶ「カレンフェルト」などがあちこちに展開されています。どことなく、素朴で悠々とした雰囲気が漂っています。

山頂とされる「展望台」

"展望台"
"展望台"

山頂部の展望台(または展望丘)と呼ばれる場所は、岩がごろごろとしています。山名の札が立ち、登山者らからは山頂と見做されています。

"展望台より伊勢湾を望む"
"展望台より伊勢湾を望む"

見晴らしは良く、鈴鹿山脈の山々や伊吹山白山、また濃尾平野や伊勢湾などを望むことができます。

春はフクジュソウが見どころ

"フクジュソウ"
"フクジュソウ"

藤原岳は花の百名山にも選ばれています。
特にお目当てとされるのは、毎年3月頃に花期を迎えるフクジュソウです。花は鮮やかな黄色ですが、咲いた姿を愛でられるのは晴れた日のみです。陽光がない雨や曇りの日は、花は閉じてしまいます。
同じ頃はセツブンソウカタクリも見頃で、春の幕開けをたっぷりと感じることができます。
ただし道は混雑し、雪がまだ残っている時もあります。人混みや地面の凍結、ぬかるみなどで転倒しないよう注意が必要です。

代表的な2つの登山道

"藤原岳登山地図"
"藤原岳登山地図"

藤原岳登山において、専ら歩かれている登山道は「大貝戸道」と「聖宝寺道」です。

"大貝戸道(表道)"
"大貝戸道(表道)"

大貝戸道は「表道」とも称されています。よく整備されており、登山初心者におすすめです。

"聖宝の五連滝"
"聖宝の五連滝"

一方聖宝寺道は「裏道」の名を持ちます。五合目までは沢に沿った道で、「鳴谷の滝」や「聖宝の五連滝」などの瀑布に出合います。
聖宝寺道は全体的に道幅が細く、中級者以上向けです。

"藤原山荘"
"藤原山荘"

表裏2つの道は八合目で合流します。八合目から九合目にかけては、石灰岩が混じる山肌にフクジュソウの群落が見られます。
九合目を越え、鈴鹿山脈の主脈に着くと藤原山荘が建っています。
現在は大きな避難小屋ですが、往時は「藤原スキー場」が営業しており、スキー客向けの宿泊施設として賑わっていました。

"藤原山荘裏手より藤原山荘と展望台を望む"
"藤原山荘裏手より藤原山荘と展望台を望む"

藤原山荘から南へ進めば、山頂とされている展望台です。

"天狗岩より藤原岳山頂部を望む"
"天狗岩より藤原岳山頂部を望む"

多くの登山者は天狗岩に寄り道をします。
天狗岩は藤原山荘を北上すると現れる岩場で、眺望に優れています。ここから見る藤原岳の山頂部は、ツンと尖っています。
登山口 藤原岳登山口休憩所
聖宝寺口登山口
周辺の山小屋 藤原山荘(※避難小屋)
基本情報
標高 1144.8m
場所 北緯35度09分31秒, 東経136度27分10秒
カシミール3D
鈴鹿山脈北部に位置し、三重県と滋賀県の県境にある。

山頂部に三角点はなく1級基準点(基1-1)が埋設されており、標高は1144.8mの記載が国土交通省近畿整備局の資料に見られる。

南側に展望が開けてて鈴鹿山脈の南部の山並みが一望できる。

山頂自体はそれほど広くはないが山頂部も含めて台地状になっており、また避難小屋もあるので休憩場所には困らない。

この山頂部より南東に縦走路および孫太尾根道(バリエーションルート)が、西へは西尾根道(バリエーションルート)が伸びている。

表道より約2時間半
孫太尾根で約4時間

鈴鹿セブンマウンテン
日本三百名山
花の百名山
新・花の百名山
関西百名山
近畿百名山
山頂
展望ポイント 西、南、東に開けている

山の解説 - [出典:Wikipedia]

藤原岳(ふじわらだけ)は鈴鹿国定公園の三重県いなべ市と滋賀県東近江市との境界にある山。標高1,144m。鈴鹿山脈の北部に位置し、日本三百名山及び関西百名山、花の百名山に選定されている。
三重県側は太平洋セメント藤原鉱山となっており、石灰石が山容が変わるほど採掘されている。山頂は比較的平坦であり、山頂及びその北西にある標高1,171mの天狗岩は展望地となっている。南には竜ヶ岳をはじめとする鈴鹿山脈の山々を望むことができる。また周辺はフクジュソウやセツブンソウなどの群生地で、花の百名山及び新・花の百名山に選定されている。特に、春先の花のシーズンに多くのハイカーが訪れる。

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