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八丈富士(はちじょうふじ) / 西山

最終更新:半袖大将

大海原を見晴らす伊豆諸島最高峰

"八丈富士全景"
"八丈富士全景"

八丈富士は伊豆諸島の八丈島に聳えており、島のシンボルのような存在です。標高854mは伊豆諸島の最高峰で、"富士"の名がぴったりな円錐形をしています。
絶景のお鉢巡りが魅力で、空中散歩をしているような解放感から「天空の道」と謳われるほどです。

"火口"
"火口"

八丈富士は二重式火山で、現在、気象庁の常時観測火山に指定されています。二重式火山は、火口の内部に新しい火山ができる構造です。古い火口である外輪山の直径は約500mで、その内側は池が点在し、草木が茂り鬱蒼としています。新しい火口である中央火口丘は地底へ深く口を開け、通称は「大穴」です。
約1万年前から4000年前までに、少なくとも25回の噴火が発生したそうです。有史以降の最後の噴火は1605年(慶長10年)です。

歴史あるひょうたん島・八丈島

"八丈島(左:八丈富士、右:三原山)"
"八丈島(左:八丈富士、右:三原山)"

八丈島は東京から南へ約300kmの位置にあり、北西から南東にかけて長く、ひょうたんのような形をしています。北西には八丈富士、南東には同じく火山である三原山が立ち、それぞれが「西山」「東山」の名称も持ちます。
気候は亜熱帯性で雨が多く、島を巡れば南国のような雰囲気が味わえます。そのため、ひと昔前は「東洋のハワイ」として新婚旅行客にもてはやされていました。

"宇喜多秀家公と豪姫の碑"
"宇喜多秀家公と豪姫の碑"

島内の湯浜遺跡と倉輪遺跡からは縄文土器が発見されており、約7000年前には、一時期ですが人が居住していたようです。
また、古くは罪人を追放する「島流し」の流刑地で、延べ2000人が八丈島に送られました。公式な最初の流人は、関ヶ原の戦いに敗れた宇喜多秀家です。彼は妻・豪姫と離れ離れのまま50年を過ごし生涯を終えましたが、1997年(平成9年)に二人を偲んだ夫婦像が南原海岸に建てられました。

「天空の道」で極上の体験を

"お鉢巡り"
"お鉢巡り"

八丈富士の見どころは、何といっても大パノラマのお鉢巡りです。

"八丈小島"
"八丈小島"

"三原山と島の街並み、中央に八丈島空港の滑走路"
"三原山と島の街並み、中央に八丈島空港の滑走路"

眺めは素晴らしく、広大な太平洋とぽつりと立つ八丈小島、深く切れ落ちた火口壁、三原山と島の街並み、どれもが惹きつけらます。
伊豆諸島の向こうに、遠く富士山が見えることもあります。八丈島は富士山が見える最南端の地です。

"モデルコース"
"モデルコース"

2時間31分/4.2km
七合目登山口(63分)→お鉢巡り分岐(13分)→八丈富士(29分)→お鉢巡り(5分)→浅間神社(6分)→お鉢巡り分岐(35分)→七合目登山口

"階段"
"階段"

登山口からお鉢の縁までは長い階段で、1280段あります。(登山口:八丈富士登山口
徐々に草木は低くなり、展望が開けてきます。

"お鉢巡り分岐"
"お鉢巡り分岐"

お鉢巡りの分岐点に着くと、360度の眺望とダイナミックな火口を目の当たりにします。

"山頂"
"山頂"

草地に小路が付いており、時計回りに進めばほどなく山頂です。お鉢を回り、更に景色を楽しみます。
高低差は少ないですが、ガレ場やぬかるみなど歩きにくい箇所があります。また遮る物がないため、強く風が吹きつけることもあります。

"浅間神社"
"浅間神社"

"浅間神社:玉石"
"浅間神社:玉石"

お鉢巡りの後は、火口に下り浅間神社に寄り道します。ジャングルのような森の中に鳥居と小さな祠が鎮座しています。昔、元服の儀式で玉石を奉納する風習があったそうですが、現在はお願い事がある人々が、浜の石をお供えしています。鳥居の下にはたくさんの玉石が置かれています。

島内観光も堪能したい

島外から訪れた登山者の多くは、せっかくならと三原山ハイキングや八丈島観光も満喫しています。

"南原千畳敷"
"南原千畳敷"

「南原千畳敷」は黒々とした溶岩台地です。八丈富士の最後の噴火の際、海に流れた溶岩が冷え固まり作り出されました。

"みはらしの湯
"みはらしの湯

島内には温泉が7箇所あります。中でも「みはらしの湯」は海を間近に望むロケーションです。

"島寿司"
"島寿司"

八丈島ならではのグルメも、ぜひ押さえておきたいところです。
「島寿司」は醤油漬けにしたネタのお寿司で、わさびの代わりに辛子を効かせています。

"明日葉の天ぷら"
"明日葉の天ぷら"

特産品の明日葉(あしたば)は独特のクセがある葉野菜で、「八丈草」の別名があるほど栽培が盛んです。天ぷらなどの料理はもちろん、粉末を練り込んだケーキやソフトクリームなど、スイーツも好評です。
登山口 八丈富士登山口
基本情報
標高 854.3m
場所 北緯33度08分12秒, 東経139度45分57秒
カシミール3D
■火山防災情報
・気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/321.html

別名追記(2023年3月26日)
山頂
展望ポイント

山の解説 - [出典:Wikipedia]

八丈島(はちじょうじま)は、伊豆諸島に属する有人島である。隣の八丈小島と区別するため、八丈本島もしくは八丈大島と呼ばれることもある。

付近の山

この場所を通る登山ルート

この場所を通る登山ルートはまだ登録されていません。

「八丈富士」 に関連する記録(最新10件)

関東
01:543.0km378m1
  22    14 
2024年10月30日(日帰り)
関東
03:5114.7km855m3
  37    26  8 
2024年10月21日(日帰り)
関東
01:562.9km335m1
  5   
yoyoyo, その他2人
2024年10月13日(日帰り)
関東
04:325.6km408m2
  49    21  2 
2024年09月13日(日帰り)
関東
--:--3.8km318m-
  24    22 
2024年07月24日(日帰り)
関東
02:154.0km370m1
  9    5 
2024年06月20日(日帰り)
関東
01:334.2km428m2
  47    4 
2024年06月08日(日帰り)
関東
03:4310.1km432m2
  26    6 
2024年06月06日(日帰り)
関東
01:354.2km388m1
  27    19 
2024年05月26日(日帰り)
関東
06:2322.8km1,118m4
  99     331  2 
凛空の父, その他1人
2024年05月26日(日帰り)