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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
大自然を感じる頚城山塊の最高峰
火打山は新潟県糸魚川市と妙高市にまたがる山で、標高は2462mです。長野県と新潟県との境界に連なる頚城山塊(くびきさんかい)に属し、その中では最も高い標高を有しています。日本百名山、および花の百名山に選定されており、山頂直下の高層湿原は「地上の楽園」と謳われるほどの景勝地です。
火山を思わせるような山名ですが、火打山は火山ではありません。名前の由来は、江戸時代に編纂された「越後野志(えちごやし)」によると、山容が火打石に似ているからとされています。一方で、火打石の一種である石英が採掘できるためとする説もあります。
火山に挟まれた山
火打山は堆積岩が隆起して生まれた山です。また山域では海洋生物の化石が発掘されており、太古は海の底であったことをうかがわせています。
近接する妙高山および焼山は火山で、これらと合わせて「頚城三山」と呼ばれています。妙高山は成層火山で、溶岩ドームが屹立し雄々しさを感じさせます。焼山は現在も噴気孔からガスを噴き出しており、気象庁の常時観測火山に指定されています。
湿原と花が成す神秘的な風景
火打山は豪雪地のため、雪により豊富な水がもたらされます。そのため、山頂直下には「高谷池(こうやいけ)」や「天狗の庭」などの高層湿原が広がり、池塘が点在しています。中でも天狗の庭にある大きな池塘は、逆さ火打山が見られる絶景スポットとして知られています。
花の百名山に相応しく、夏は淡紅色のハクサンコザクラや白いワタスゲなど、様々な高山植物に出会うことができます。秋は草紅葉が素晴らしく、味わい深い趣を醸します。
また火打山は、絶滅危惧種に指定されているライチョウを見ることができ、その生息域の北限とされています。
高谷池の片隅には三角屋根の高谷池ヒュッテが建ち、雄大な景色にアクセントを効かせています。
火打山はその降雪量の多さから、雪山登山やバックカントリースキーが盛んな山です。中でも賑わうのは残雪期です。高谷池ヒュッテは春から利用することができ、このことも人気の一翼を担っています。
眺望に優れた山頂部
古くは信仰の対象として登拝が行われていたようで、山頂では鎌倉時代の物とされる十一面観音仏像が発見されています。現在の山頂はいくつかの仏像が置かれており、一面は草木の無い砂礫地です。
眺望は秀逸で、間近には荒涼とした焼山、遠くには日本海や佐渡島を望みます。
高層湿原の奥には妙高山が聳え、隣には黒姫山、戸隠連峰と並びます。
北アルプスの峰々もよく見ることができ、天気が良ければ、八ヶ岳と富士山も確認できます。
定番の登山ルート
8時間39分 16.3km
笹ヶ峰登山口(69分)→黒沢橋(112分)→富士見平(31分)→高谷池ヒュッテ(64分)→ライチョウ平(39分)→火打山(23分)→ライチョウ平(44分)→高谷池ヒュッテ(28分)→富士見平(63分)→黒沢橋(46分)→笹ヶ峰登山口
ポピュラーな入山口は笹ヶ峰登山口です。(登山口:笹ヶ峰登山口)
笹ヶ峰登山口へは車でアクセスできるほか、夏季は妙高高原駅よりバスが運行されています。近くにはキャンプ場と、登山者専用の宿泊施設・山小屋明星荘があります。
登山シーズンは入域料を任意で納め、その協力記念品を受け取り出発します。
出発してしばらくは樹林帯です。辺りはブナの森が美しく広がります。
黒沢橋を渡ると本格的な登りに入ります。
「十二曲り」はジグザグと道が付けられた急坂です。短い間隔で立て札が設置されており、それぞれに1から12までの番号が付いています。
富士見平で高谷池方面と黒沢池方面に分かれます。
高谷池方面を選択し、黒沢山を巻くように付けられた傾斜の緩やかな道を進みます。
高谷池からは、開放的な歩きです。木道が敷かれた湿原地帯を過ぎると、最後の登りに入ります。
火打山は日帰り登山が可能ですが、高谷池ヒュッテで1泊するプランもおすすめです。暮れなずむ湿原の景色や、満天の星空は一見の価値があります。
火打山・妙高山の2座を目指す
1日目:6時間22分 10.8km
8時間39分 16.3km
笹ヶ峰登山口(69分)→黒沢橋(112分)→富士見平(31分)→高谷池ヒュッテ(64分)→ライチョウ平(39分)→火打山(23分)→ライチョウ平(44分)→高谷池ヒュッテ
2日目:7時間38分 12km
高谷池ヒュッテ(52分)→黒沢池ヒュッテ(62分)→長助池分岐(88分)→妙高山(43分)→長助池分岐(60分)→黒沢池ヒュッテ(40分)→富士見平(63分)→黒沢橋(46分)→笹ヶ峰登山口
2日間をかけ、火打山と妙高山の2峰を巡る山行も人気です。(登山口:笹ヶ峰登山口)
宿泊地は高谷池ヒュッテのほか、より妙高山に近い黒沢池ヒュッテが利用できます。
黒沢池ヒュッテは黒沢池のそばにある山小屋で、青いドームの外観が目を引きます。この建物は建築家であり登山家であった吉阪隆正(よしざかたかまさ:1917-1980年)氏によって設計されました。また朝食はお洒落にもクレープが提供されるという、個性が光る一軒です。
登山口 | 笹ヶ峰登山口 |
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周辺の山小屋 |
高谷池ヒュッテ 黒沢池ヒュッテ |
基本情報
標高 | 2462m |
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場所 | 北緯36度55分22秒, 東経138度04分04秒 |
頸城山塊の最高峰。山頂は360度の展望が広がる。
山頂 | |
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展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
火打山(ひうちやま)は、妙高戸隠連山国立公園内の新潟県糸魚川市と妙高市にまたがる標高2,462mの頸城山塊の最高峰である。日本百名山、及び花の百名山に選定されている。東西に緩やかな稜線を持つ山で、頂上付近は傾斜がさほど急でないため冬期には雪がべったりとついて真っ白な姿を見せる。主峰の他、西側にやや低い影火打(かげひうち)の峰がある。山容が火打石に似ていることが、山名の由来であるとする説がある。江戸時代の『越後野志』に山名の由来が記されている。
火打山は活火山の焼山と成層火山の妙高山に挟まれた穏やかな山容の山であるが火山ではなく、堆積岩から海生動物類の化石が発見されている。小蓮華山等の飛騨山脈に属する山を除けば、新潟県では最も高い。
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