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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
大碓命を祀る愛知県で人気の霊山
猿投山は愛知県にあり、山頂の標高は629mです。最高地点は別にあり標高は632mですが、猿投神社の神域で立ち入ることはできません。
山を南北に貫く登山道は、東海自然歩道に指定されています。また初心者や子連れでも挑戦しやすいことから、愛知県で屈指の人気を誇ります。
独特の山名ですが由来は諸説あり、ひとつは「猿を投げた」ことにちなんでいます。伝説によると、第12代景行天皇(けいこうてんのう)は可愛がっていた猿がいたずらをしたことに腹を立て、伊勢の海に投げ入れたそうです。捨てられた猿は「鷲取山」へ逃げて棲みつきましたが、そのことで山は「猿投山」と呼ばれるようになりました。
日本武尊の双子の兄にまつわる山
猿投山は古来崇められており、南麓には猿投神社本社が、中腹には東の宮と西の宮が鎮座しています。御祭神は大碓命(おおうすのみこと)で、彼は景行天皇の息子であり、さらに小碓尊(おうすのみこと:日本武尊、やまとたけるのみこと)の双子の兄でした。この山で毒蛇に噛まれて亡くなり、その縁で祀られるようになりました。
西の宮の近くには、大碓命の御墓所があります。
また猿投七滝の血洗いの滝は一説によると、毒蛇に噛まれた際、彼が傷口から流れ出る血を洗ったとされています。
奇岩・巨岩も崇拝される霊山
山中のあちこちにある巨岩も信仰の対象となっており、カエル石や屏風岩など主に形に関連した名がつけられています。
御船石は、大岩が2つ並ぶ奇岩で、大碓命が乗ってきた船が石に変わったと伝えられています。
また「菊石」は菊の花のような模様が断面に見られる花崗岩で、「猿投山の球状花崗岩」として国の天然記念物に指定されています。
これらの岩を巡りながら歩くのも、猿投山の楽しみ方のひとつです。
休憩地にぴったりな山頂
猿投山の山頂は、木々を払った小さな広場です。木製のベンチがたくさんあり、休憩をするのにちょうどよい場所です。
中央には一等三角点「猿投山」が囲われて設置されています。
北側は開けており、伊吹山や白山、御嶽山などを見ることができます。
水にまつわる注目スポットも
猿投山は、山中の渓谷も見どころに恵まれています。
猿投川に設置された水車は、陶磁器の原料を作るためのトロミル水車です。「トロミル」という筒を水車の動力で回転させ、中に入れたサバ土(花崗岩が風化してできた砂)を粉砕します。周辺は瀬戸焼の産地で、かつては多くの水車が稼働していたようです。
また、「猿投七滝」は広沢川にかかる7つの滝の総称です。
上流より「血洗いの滝」「二ッ釜滝」「白霧滝」「千鳥滝」「白菊滝」「乙女滝」「広沢大滝」が並んでおり、短い区間で次々と滝を鑑賞することができます。
定番ルートは猿投神社から登る
猿投山の登山道は主に南側と西側に付けられています。道は幾重にも分岐して張り巡らされているため、道迷いしないよう注意を払う必要があります。
自在なルート選びが可能ですが、よく選ばれている行程は猿投神社から出発し、東海自然歩道を歩いて山頂を目指します。
序盤は舗装路です。トロミル水車、お倉岩を経て、御門杉から登山道に入ります。
大岩展望台は濃尾平野や三河湾、伊勢湾を一望することができます。
再び舗装路に出たら横断します。鳥居をくぐり、東の宮、または西の宮に参拝します。
カエル石を過ぎたら間もなく山頂です。
登山口 |
雲興寺登山口 猿投神社 武田道登山口 御門杉 |
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基本情報
標高 | 629m |
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場所 | 北緯35度12分21秒, 東経137度10分00秒 |
愛知の130山18番目
山頂 | |
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展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
猿投山(さなげやま)は、愛知県豊田市と瀬戸市にまたがる標高629mの山である。三河高原の西端に位置し、愛知高原国定公園に含まれている。山頂には、東海自然歩道が通っている。
また古くから山嶽信仰・巨石信仰の場として崇められてきた山でもあり、「この山で毒蛇にかまれ亡くなった」とされる大碓命の陵墓がある。山麓には、大碓命が祭られている猿投神社がある。山頂には一等三角点が設置されている(点名は、猿投山。所在地は瀬戸市域)。
山頂まで行くルートとしては、主に猿投神社から北上するルートと雲興寺から南下するルートがあり、そのアクセスのしやすさや難易度から愛知県における高尾山的なポジションと言われ、登山客は比較的多い。一方で、周辺エリアでの登山客の違法駐車および無断駐車が問題となっており、特に雲興寺ルートの登山口付近の雲興寺の駐車場では多くの看板を配置して注意喚起しているものの、登山客による無断駐車が後を絶たない。
1962年(昭和37年)には、全日本空輸のビッカース バイカウント機が、ふもとの国有林に墜落する事故を起こしている(全日空バイカウント機墜落事故)。