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Yamareco

都道府県 山口県
最終更新:Hans-R1
基本情報
場所 北緯34度12分34秒, 東経131度26分04秒
カシミール3D
『黄金馬の伝説』
カッチン、カッチンと石のみの音が坑内に重く響いています。坑夫等は、日光に恵まれず、青白い顔をして、毎日同じ仕事をしています。
 その日は「やま」といって、昔から坑に入ると山の神のたたりがあると恐れられていました。 
 しかし、どうしたことか、その日に限って、しきたりを破ってしまいました。普段と違ってなかなか仕事がはかどりません。
 その時、坑夫の一人が「おやおや」という異様な声で叫びました。その声のする方に目を注ぐと、電光のような光が岩の間から漏れたと思うと、黄金の馬が現れました。
 彼らの驚きはたちまち狂気に変わりました。「これさえあれば、働かなくても一生安楽に暮らせるぞ」と黄金の馬をめがけて突進しました。しかし馬は動うともしません。
 いょいょ近づいて、つかんだと思った途端、一大音響とともに周囲の岩石が崩れだし、底気味の悪い地鳴りが響きました。
 その場に打伏したり、入口めがけて逃げ出そうとしましたが、崩れる岩や石に押し崩され、おびえで声さえ出ませんでした。
 しばらくして我に返ったときには、そこにはもうあの黄金の馬は見えませんでした。
 おきてを破ってまで一儲けしようとしてはならないという戒めの伝説ですが、その後、鳳翩山には黄金の馬が一頭埋められており、その足の一本は誰かが掘り取ったが、残り三本は隠されているという話が伝えられています。また、青竹を斜めに切って地中深く差し込むと、竹筒にいっぱいの金がつまって出たという話も伝えられています。
 こうした話から、鳳翩山がかって金山として栄えていたことが伺えます。

引用元:『ふるさとだよりよしき』732号
よしき四方山ばなしNo.1「鳳翩山の金の馬」
(吉敷地区地域づくり協議会 2017.03)
分岐

付近の山

この場所を通る登山ルート

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