ホーベルクホルン(Hohberghorn) / Hohberghorn
最終更新:ベルクハイル
基本情報
標高 | 4219m |
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場所 | 北緯46度06分45秒, 東経07度51分13秒 |
ホーベルクホルン(”Hohberghorn”; 4219m)は、スイス中南部、ヴァリス(Wallis/Valais)山群のうち、ザース渓谷(“Saastal”)と、ツェルマット渓谷(“Mattertal”)を分ける南北に長い山群である、ミシャベル山群(“Mischabel Gruppe” (独)/” Mischabel Range” (英))のうちの、一峰。
なお、スイスアルプスのうち、ランダ州(スイス南東部)には、「ヘーベルクホルン」(“Hohberghorn” / “o” はウムラウト記号付き、3,005 m)という山もある。
この項のホーベルクホルンも、ドイツ語綴りでは、”o”にウムラウト記号を付けて「ヘーベルクホルン」と発音する場合もあり、名前が紛らわしいので注意が必要である(文献2)、(文献3)。
北側のデューレンホルン(“Durrenhorn”; 4035m)、南側のナーデルホルン(“Nadelhorn”;4327m)と近く、これら3つの峰を繋ぐ岩稜は、まとめて「ナーデルグラート」(“Nadelgrat”)という名前でも呼ばれる。また、これら3つの山は、まとめて登られることも多い。なお、さらにその南にあるレンツシュピッシェ(“Lentzspitze“ ;4294m)までの稜線も「ナーデルグラート」に含む場合もある(文献4)。
「ナーデルグラート」は、4000m以上の険しい岩稜を縦走するルートとして知られている(文献4)。
ホーベルクホルンは上記のとおり、ほぼ南北に走る「ナーデルグラート」の中間部に位置し、その北西へと延びる稜線上、約1kmの位置に、デューレンホルン、一方、南東へと延びる稜線上、約1kmの位置に、ナーデルホルンがある。デューレンホルンとの間は、“Dirrujoch” (3911m)と呼ばれるコル状地形となっている(文献5)。
この山の北東面(The north-east face)は、険しい岩壁となっている。この岩壁の標高差は約320m、平均斜度は50度である(文献2)。
この山の西側の中腹には、ホーベルク氷河(“Hohberg Glacier”)が横たわっており、その下は、ツェルマット渓谷へと急角度に落ち込んでいる。一方、この山の東側は、この山系の北側から深く食い込んでいる、リッド氷河(“Ried Gracier”)の源頭部となっている。また上記のとおりその最上部は険しい岩壁となっている(文献5)。
この山の標高は、文献によって多少の差異がある。
(文献1)、(文献2)、(文献3)では、4219m と記載されている。
一方、(文献5)(Swiss Topo)では、4218m と記載されている。
本稿では、ウイキペディア英語版(文献2)の記載に基づき、4219mとした。
ホーベルクホルンの初登頂は、1869年8月に、 R. B. Heathcote, F. Biner(guide), P. Perren (guide) , P. Taugwalder(guide) による4人パーティにより、この山の西面から、ホーベルク氷河(“Hohberg Glacier”)を経由し、険しいルンゼ(=ガリ―)を登攀するルートにより、達成された(文献2)、(文献3)。
ホーベルクホルンへの一般的な登攀ルートについて、(文献1)に基づいて説明する。
アクセスは、ザース渓谷(“Saastal”)側のザースフェー(“Saasfee“)の街からで、主稜線から東へと延びる枝尾根上にある、ミシャベル小屋(”Mischabel Hutte”;3336m)へ登って一泊する。
そこからまずミシャベル山群東面を登攀してナーデルホルンに至る。ナーデルホルンからは主稜線を北へと進んで、ホーベルクホルンに至る。
他のルートとしては、ナーデルホルンには登らずに、ミシャベル小屋から主稜線の東面を大きく迂回して岩稜とリート氷河上部を通ってから、急な氷雪面/岩壁の北東壁を登ってホーベルクヨッホ(Hobergjoch;約4140m)で「ナーデルグラート」に出て、そこから北へと稜線を進むルートも使われる。
上記登攀ルートの難易度は、フレンチグレードでPD。
岩場(岩稜)の難度は最大で(供棔法
但し、「ナーデルグラート」主稜線を使う場合は、4000m級の岩稜縦走(往復)となり時間がかかるので、その点での難易度は大きい。またリート氷河上部は、クレヴァスが最大のリスクである。
本稿は、「アルプス4000m峰登山ガイド」リヒャルト・ゲーゲテ著、島田 訳、山と渓谷社 刊 (1997)の「ホーベルクホルン」の項(文献1)、
ウイキペディア英語版の、ホーベルクホルン("Hohberghorn ") の項(文献2)、
ウイキペディア ドイツ語版の、ホーベルクホルン(”Hohberghorn ")の項(文献3)、
ウイキペディア ドイツ語版の、ナーデルグラート(“Nadelgrat”)の項(文献4)、及び
スイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)(文献5)
を参照して記載した。
※ ウイキペディア英語版の、ホーベルクホルン(“Hohberghorn”)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Hohberghorn
※ ウイキペディア ドイツ語版の、ホーベルクホルン(“Hohberghorn”)の項
https://de.wikipedia.org/wiki/Hohberghorn
※ ウイキペディア ドイツ語版の、ナーデルグラート(“Nadelgrat”)の項
https://de.wikipedia.org/wiki/Nadelgrat
※ スイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)のサイト
https://map.geo.admin.ch/
なお、スイスアルプスのうち、ランダ州(スイス南東部)には、「ヘーベルクホルン」(“Hohberghorn” / “o” はウムラウト記号付き、3,005 m)という山もある。
この項のホーベルクホルンも、ドイツ語綴りでは、”o”にウムラウト記号を付けて「ヘーベルクホルン」と発音する場合もあり、名前が紛らわしいので注意が必要である(文献2)、(文献3)。
北側のデューレンホルン(“Durrenhorn”; 4035m)、南側のナーデルホルン(“Nadelhorn”;4327m)と近く、これら3つの峰を繋ぐ岩稜は、まとめて「ナーデルグラート」(“Nadelgrat”)という名前でも呼ばれる。また、これら3つの山は、まとめて登られることも多い。なお、さらにその南にあるレンツシュピッシェ(“Lentzspitze“ ;4294m)までの稜線も「ナーデルグラート」に含む場合もある(文献4)。
「ナーデルグラート」は、4000m以上の険しい岩稜を縦走するルートとして知られている(文献4)。
ホーベルクホルンは上記のとおり、ほぼ南北に走る「ナーデルグラート」の中間部に位置し、その北西へと延びる稜線上、約1kmの位置に、デューレンホルン、一方、南東へと延びる稜線上、約1kmの位置に、ナーデルホルンがある。デューレンホルンとの間は、“Dirrujoch” (3911m)と呼ばれるコル状地形となっている(文献5)。
この山の北東面(The north-east face)は、険しい岩壁となっている。この岩壁の標高差は約320m、平均斜度は50度である(文献2)。
この山の西側の中腹には、ホーベルク氷河(“Hohberg Glacier”)が横たわっており、その下は、ツェルマット渓谷へと急角度に落ち込んでいる。一方、この山の東側は、この山系の北側から深く食い込んでいる、リッド氷河(“Ried Gracier”)の源頭部となっている。また上記のとおりその最上部は険しい岩壁となっている(文献5)。
この山の標高は、文献によって多少の差異がある。
(文献1)、(文献2)、(文献3)では、4219m と記載されている。
一方、(文献5)(Swiss Topo)では、4218m と記載されている。
本稿では、ウイキペディア英語版(文献2)の記載に基づき、4219mとした。
ホーベルクホルンの初登頂は、1869年8月に、 R. B. Heathcote, F. Biner(guide), P. Perren (guide) , P. Taugwalder(guide) による4人パーティにより、この山の西面から、ホーベルク氷河(“Hohberg Glacier”)を経由し、険しいルンゼ(=ガリ―)を登攀するルートにより、達成された(文献2)、(文献3)。
ホーベルクホルンへの一般的な登攀ルートについて、(文献1)に基づいて説明する。
アクセスは、ザース渓谷(“Saastal”)側のザースフェー(“Saasfee“)の街からで、主稜線から東へと延びる枝尾根上にある、ミシャベル小屋(”Mischabel Hutte”;3336m)へ登って一泊する。
そこからまずミシャベル山群東面を登攀してナーデルホルンに至る。ナーデルホルンからは主稜線を北へと進んで、ホーベルクホルンに至る。
他のルートとしては、ナーデルホルンには登らずに、ミシャベル小屋から主稜線の東面を大きく迂回して岩稜とリート氷河上部を通ってから、急な氷雪面/岩壁の北東壁を登ってホーベルクヨッホ(Hobergjoch;約4140m)で「ナーデルグラート」に出て、そこから北へと稜線を進むルートも使われる。
上記登攀ルートの難易度は、フレンチグレードでPD。
岩場(岩稜)の難度は最大で(供棔法
但し、「ナーデルグラート」主稜線を使う場合は、4000m級の岩稜縦走(往復)となり時間がかかるので、その点での難易度は大きい。またリート氷河上部は、クレヴァスが最大のリスクである。
本稿は、「アルプス4000m峰登山ガイド」リヒャルト・ゲーゲテ著、島田 訳、山と渓谷社 刊 (1997)の「ホーベルクホルン」の項(文献1)、
ウイキペディア英語版の、ホーベルクホルン("Hohberghorn ") の項(文献2)、
ウイキペディア ドイツ語版の、ホーベルクホルン(”Hohberghorn ")の項(文献3)、
ウイキペディア ドイツ語版の、ナーデルグラート(“Nadelgrat”)の項(文献4)、及び
スイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)(文献5)
を参照して記載した。
※ ウイキペディア英語版の、ホーベルクホルン(“Hohberghorn”)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Hohberghorn
※ ウイキペディア ドイツ語版の、ホーベルクホルン(“Hohberghorn”)の項
https://de.wikipedia.org/wiki/Hohberghorn
※ ウイキペディア ドイツ語版の、ナーデルグラート(“Nadelgrat”)の項
https://de.wikipedia.org/wiki/Nadelgrat
※ スイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)のサイト
https://map.geo.admin.ch/
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