アルプス4000m峰(ゲーゲケ版)
ヨーロッパ
アルプフーベル(Alphubel) / Alphubel
最終更新:ベルクハイル
基本情報
標高 | 4206m |
---|---|
場所 | 北緯46度03分41秒, 東経07度51分54秒 |
アルプフーベル(”Alphubel “ ; 4206m)は、スイス中南部、ヴァリス(Wallis/Valais)山群のうち、ザース渓谷(“Saastal”)と、ツェルマット渓谷(“Mattertal”)を分ける南北に長い山群である、狭義のミシャベル山群(“Mischabel Gruppe” (独)/ ” Mischabel Range” (英))の南側に位置する一峰。
広義には、ミシャベル山群に含まれる山であるが、狭義には、アラリンホルン(”Allalinhorn”;4027m)を含むアラリン山群(“Allalin Group”(英)/ “Allalin Gruppe“ (独))の一つと位置付けられることもある(文献2)、(文献3)。
アルプフーベルは、ミシャベル山群中核部の、ティッシュホルン(”Taschhorn” ; 4491m)から南へ約3.5kmの位置にそびえている。またアルプフーベルの南東 約3kmの位置には、アラリンホルンがそびえている。
アルプフーベルとティッシュホルンとの間はミシャベル山群の主稜線で、その間には、ミシャベルヨッホ(”Mischabeljoch “ ;3847m)と呼ばれるコルがある。またアルプフーベルとアラリンホルンとの間は、尾根筋が広がってあまり明瞭な稜線ではなくなるが、途中にアルプフーベルヨッホ(“Alphubeljoch“; 約3770m)と呼ばれるコルがある(文献2)、(文献3)。
アルプフーベルの東面はなだらかな氷雪面となっており、そこは、この一帯で最大級の氷河である、フェー氷河(”Fee Glacier”)の源頭部となっている。その下部は、ザース渓谷へと続いている。一方、アルプフーベルの西面は東面とは対照的に、急峻な岩壁状となっており、ツェルマット渓谷へと落ち込んでいる。
なお、アルプフーベル山頂部の南から、西のツェルマット渓谷へと、ロートグラート(“Rotgrat”)と呼ばれる険しい岩稜が延びている。ロートグラートの末端部には、ティッシュ小屋(“Tasch hutte” ; 約2700m)がある。(文献2)、(文献3)。
アルプフーベルの山容は、雪に覆われた平坦な山頂部(プラトー/platau)となっていることが特徴的であり、ミシャベル山群の中でもその姿は、独特である(文献2)。
頂上プラトー部は、北端部(4117m)から南端部(4163m)まで、南北に約1kmの長さがあり、その中間部付近が最高地点(4206m)である。またその東面も緩やかな雪面であり、頂上プラトー部の一部となっている。
アルプフーベルの初登頂は、1860年8月に、L. Stephen , T. W. Hinchliff , M. Anderegg(guide) , P. Perren(guide) による4人パーティにより、この山の西側、ツェルマット渓谷側のテッシュ(“Tasch”)の街からスタートし、この山の南東側にあるアルプフーベルヨッホを経由して、南東尾根を登攀するルートによって、達成された(文献1)、(文献2)。
(ただし(文献3)では、F. Andenmatten(guide) を含む5人パーティーと記載されている。)
アルプフーベルへの一般的な登攀ルートについて、(文献1)に基づいて説明する。
登攀ルートはザース渓谷のザースフェー(”Saasfee”)の街から、ロープウエーでシュピールボーデン駅(“Spielboden” ; 2447m)へ上がり、そこからスタートする。
シュピーゲルボーゲンからは雪上を歩いて、フェー氷河(“Fee glacier”)中腹にある、レングフルー小屋(“Berghaus Langflue”;2870m)に至って一泊する。
そこからはフェー氷河上部の氷雪の斜面を登って頂上プラトーに登り、山頂に至る。
他のルートとしては、ザースフェーから、アルペンメトロを使用してミッテルアラリン駅(“Mitterallalin” ; 3456m)に上がり、そこからスタートして、フェー氷河上部をトラバース気味に登ってアルプフーベルヨッホ経由、南東稜を登攀するルートも使われる。
他に、より難度は高いが、西側のロートグラートを登攀するルートもある。
レングフルー小屋から山頂まで、登りで約4−5時間。標高差は約1300m。
下りでアルペンメトロを使う場合、山頂からミッテルアラリン駅までは、下りで2−3時間。
レングフルー経由の登攀ルートの難易度は、フレンチグレードで、PD。
ルートはほとんどが氷雪面(氷河上)を歩くが、クレヴァスが、最も注意すべき危険。
本稿は、「アルプス4000m峰登山ガイド」リヒャルト・ゲーゲテ著、島田 訳、山と渓谷社 刊 (1997)の「アルプフーベル」の項(文献1)、
ウイキペディア英語版の、アルプフーベル(”Alphubel “) の項(文献2)、
ウイキペディア ドイツ語版の、アルプフーベル(”Alphubel “)の項(文献3)、
及びスイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)(文献4)
を参照して記載した。
※ ウイキペディア英語版の、アルプフーベル(”Alphubel”)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Alphubel
※ ウイキペディア ドイツ語版の、アルプフーベル(“Alphubel”)の項
https://de.wikipedia.org/wiki/Alphubel
※ スイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)のサイト
https://map.geo.admin.ch/
広義には、ミシャベル山群に含まれる山であるが、狭義には、アラリンホルン(”Allalinhorn”;4027m)を含むアラリン山群(“Allalin Group”(英)/ “Allalin Gruppe“ (独))の一つと位置付けられることもある(文献2)、(文献3)。
アルプフーベルは、ミシャベル山群中核部の、ティッシュホルン(”Taschhorn” ; 4491m)から南へ約3.5kmの位置にそびえている。またアルプフーベルの南東 約3kmの位置には、アラリンホルンがそびえている。
アルプフーベルとティッシュホルンとの間はミシャベル山群の主稜線で、その間には、ミシャベルヨッホ(”Mischabeljoch “ ;3847m)と呼ばれるコルがある。またアルプフーベルとアラリンホルンとの間は、尾根筋が広がってあまり明瞭な稜線ではなくなるが、途中にアルプフーベルヨッホ(“Alphubeljoch“; 約3770m)と呼ばれるコルがある(文献2)、(文献3)。
アルプフーベルの東面はなだらかな氷雪面となっており、そこは、この一帯で最大級の氷河である、フェー氷河(”Fee Glacier”)の源頭部となっている。その下部は、ザース渓谷へと続いている。一方、アルプフーベルの西面は東面とは対照的に、急峻な岩壁状となっており、ツェルマット渓谷へと落ち込んでいる。
なお、アルプフーベル山頂部の南から、西のツェルマット渓谷へと、ロートグラート(“Rotgrat”)と呼ばれる険しい岩稜が延びている。ロートグラートの末端部には、ティッシュ小屋(“Tasch hutte” ; 約2700m)がある。(文献2)、(文献3)。
アルプフーベルの山容は、雪に覆われた平坦な山頂部(プラトー/platau)となっていることが特徴的であり、ミシャベル山群の中でもその姿は、独特である(文献2)。
頂上プラトー部は、北端部(4117m)から南端部(4163m)まで、南北に約1kmの長さがあり、その中間部付近が最高地点(4206m)である。またその東面も緩やかな雪面であり、頂上プラトー部の一部となっている。
アルプフーベルの初登頂は、1860年8月に、L. Stephen , T. W. Hinchliff , M. Anderegg(guide) , P. Perren(guide) による4人パーティにより、この山の西側、ツェルマット渓谷側のテッシュ(“Tasch”)の街からスタートし、この山の南東側にあるアルプフーベルヨッホを経由して、南東尾根を登攀するルートによって、達成された(文献1)、(文献2)。
(ただし(文献3)では、F. Andenmatten(guide) を含む5人パーティーと記載されている。)
アルプフーベルへの一般的な登攀ルートについて、(文献1)に基づいて説明する。
登攀ルートはザース渓谷のザースフェー(”Saasfee”)の街から、ロープウエーでシュピールボーデン駅(“Spielboden” ; 2447m)へ上がり、そこからスタートする。
シュピーゲルボーゲンからは雪上を歩いて、フェー氷河(“Fee glacier”)中腹にある、レングフルー小屋(“Berghaus Langflue”;2870m)に至って一泊する。
そこからはフェー氷河上部の氷雪の斜面を登って頂上プラトーに登り、山頂に至る。
他のルートとしては、ザースフェーから、アルペンメトロを使用してミッテルアラリン駅(“Mitterallalin” ; 3456m)に上がり、そこからスタートして、フェー氷河上部をトラバース気味に登ってアルプフーベルヨッホ経由、南東稜を登攀するルートも使われる。
他に、より難度は高いが、西側のロートグラートを登攀するルートもある。
レングフルー小屋から山頂まで、登りで約4−5時間。標高差は約1300m。
下りでアルペンメトロを使う場合、山頂からミッテルアラリン駅までは、下りで2−3時間。
レングフルー経由の登攀ルートの難易度は、フレンチグレードで、PD。
ルートはほとんどが氷雪面(氷河上)を歩くが、クレヴァスが、最も注意すべき危険。
本稿は、「アルプス4000m峰登山ガイド」リヒャルト・ゲーゲテ著、島田 訳、山と渓谷社 刊 (1997)の「アルプフーベル」の項(文献1)、
ウイキペディア英語版の、アルプフーベル(”Alphubel “) の項(文献2)、
ウイキペディア ドイツ語版の、アルプフーベル(”Alphubel “)の項(文献3)、
及びスイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)(文献4)
を参照して記載した。
※ ウイキペディア英語版の、アルプフーベル(”Alphubel”)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Alphubel
※ ウイキペディア ドイツ語版の、アルプフーベル(“Alphubel”)の項
https://de.wikipedia.org/wiki/Alphubel
※ スイスの公的なインターネット地形図(Swiss Topo)のサイト
https://map.geo.admin.ch/
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