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カストール(Castor) / Punta Castore

最終更新:ベルクハイル
基本情報
標高 4228m
場所 北緯45度55分14秒, 東経07度47分36秒
カシミール3D
カストール(Castor;4228m)は、スイス中南部のヴァリス(Wallis/Valais)山群の一峰である。スイスとイタリアの国境稜線上に位置しており、カストールから東側へと続く主稜線上には、リスカム(Liskamm;4533m)があり、カストールから西側へと続く主稜線上には、兄弟峰とされるポリュックス(Pollux;4092m)が比較的近くにあり、更にその西へと続く主稜線上には、ブライトホルン(Breithorn;4163m)がある。

 カストールとポリュックスの2つの峰は、かなり隣接していることから、2つ合わせて、Zwillinge(ツヴィリング(独);英語の“Geminii twins”、日本語に訳すと「双子の峰」)とも呼ばれる(文献1)、(文献2)、(文献3)。

カストール(Castor)とポリュックス(Pollux)という山の名前は、ギリシャ神話(文献2では「ローマ神話」としている)に由来し、また星座の双子座にあるα星とβ星に付けられた名前でもある(文献1)、(文献2)。
カストールとポリュックスとの間は、なだらかなコル状となっており、「ツヴィリングヨッホ」“Zwillingsjoch”という名前が付いている(文献3)。

カストールの初登頂は、1861年8月に、F. W. Jacomb , W. Mathews及びガイド1名による3人パーティによって、南東稜経由のルートよりなされた(文献1)、(文献2)。


カストールへの一般的な登攀ルートは、イタリア側からとスイス側と2つある。

イタリア側のルートは、まずロープウエーを利用して、コル・ヴェッタフォルテイカ(Colle Bettaforca;2672m)に至り、そこから登攀が開始される。コル    ・ヴェッタフォルテイカからは、途中のクンティノ・セラ避難小屋(Rif. Quintino Sella;3587m)を経由し、北の主稜線から繋がっているカストール南東稜を北へと登高し、カストールの肩の部分からカストールの山頂に至る(文献1)。

スイス側からのルートは、まずロープウエーを利用して、クラインマッターホルン(Klein Matterhorn;3883m)に至り、そこから登攀が開始される。ブライトホルンの南面の雪面を、ブライトホルン山頂を迂回するように進んで、ポリュックスを経由して、あるいはポリュックス山頂を迂回してカストールの山頂に至る(文献1)。

イタリア側のルートは、クンティノ・セラ避難小屋からカストール頂上まで、登りで約2−3時間、標高差 約650m。
登攀ルートの難易度は、フレンチグレードで、PD。

スイス側のルートは、クラインマッターホルン駅からカストール頂上まで、登りで約4時間、標高差 約700m。
登攀ルートの難易度は、フレンチグレードで、PD。


なおカストールの標高は、(文献1)では、4228m、(文献2)では、4223m、スイス政府のネット地形図では、4225mと、出典によって違いがある。


※ 本稿は、「アルプス4000m峰登山ガイド」リヒャルト・ゲーゲテ著、島田 訳、山と渓谷社 刊 (1997)(文献1)、 ウイキペディア英語版の、"Castol(mountain)" の項(文献2)、及びウイキペディアドイツ語版の、”Castor(Berg)”の項(文献3)を参照して記載した。

※ ウイキペディア英語版の、カストール(Castol(mountain))の項

https://en.wikipedia.org/wiki/Castor_(mountain)
山頂

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ヨーロッパ
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