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綿向山(わたむきやま)

都道府県 滋賀県
最終更新:ヤマレコ/YamaReco

霧氷鑑賞で人気の鈴鹿山脈南西の山

"綿向山"
"綿向山"

綿向山は滋賀県にある標高1110mの山です。
三重県と滋賀源の県境に連なる鈴鹿山脈の一座で、その南西に位置しています。

11月10日は綿向山の日

"大勢の登山者が集う綿向山山頂(2019年11月10日)"
"大勢の登山者が集う綿向山山頂(2019年11月10日)"

西麓の日野町は、かつて養蚕が盛んでした。山名は糸を紡ぐ "わたつむぎ" にちなみ、それが訛って "わたむき" になったと言われています。
日野町は綿向山を町のシンボル的存在としており、標高にちなんだ11月10日を「綿向山の日」と制定しました。

冬に圧倒的な人気を誇る

"綿向山山頂部(積雪期)"
"綿向山山頂部(積雪期)"

冬になると、綿向山はいっそう賑わいを見せます。そのピークは1月と2月で、お目当てとされるのは霧氷を愛でるスノーハイクです。
降雪後は雪原が展開され、木立は氷雪で白く輝きます。木々の間を縫うように歩けば、別世界にいるかのような体験ができます。

秋が見頃のワタムキアザミ

"ワタムキアザミ"
"ワタムキアザミ"

山域にはブナやコナラの原生林があり、新緑や紅葉の景色も魅力的です。秋はまた、綿向山に由来するワタムキアザミの花を見ることができます。
ただし、春から秋にかけてはヒル忌避剤の使用が欠かせません。綿向山が属する鈴鹿山脈は、ヤマビルの生息地です。そして夏季は、熱中症にも注意が必要です。

式年遷宮の祭事が続く山

"馬見岡綿向神社"
"馬見岡綿向神社"

綿向山は古くより、信仰の対象として崇められてきました。
麓には、山におわす神を祀った馬見岡綿向神社(うまみおかわたむきじんじゃ)が鎮座しています。

"大嵩神社"
"大嵩神社"

山頂に据えられているのは、馬見岡綿向神社の奥之宮である大嵩神社とその鳥居です。
大嵩神社の社殿は20年ごとに式年遷宮の祭事が行われ、その度に社殿が造り替えられています。

広くくつろげる山頂

"綿向山山頂"
"綿向山山頂"

山頂は細長く広々としており、大嵩神社のほか、山頂標識と「青年の塔」と名付けられた大きなケルンが建っています。このケルンの中には、タイムカプセルが埋められています。

"綿向山山頂より雨乞岳(左)と鎌ヶ岳(右)を望む"
"綿向山山頂より雨乞岳(左)と鎌ヶ岳(右)を望む"

眺望は良く、雨乞岳鎌ヶ岳などの鈴鹿山脈を望み、遠くは北アルプスや御嶽山、南アルプスなども見ることができます。また、琵琶湖や伊勢湾も確認できます。

定番の道は「表参道」

"綿向山登山コース"
"綿向山登山コース"

綿向山のメイン登山道は、多くの霊山しかり、表参道と呼ばれる「表参道コース」です。よく整備されており、一合目、二合目・・・と定められたポイントそれぞれに案内標識が設置されています。

"表参道:あざみ小舎"
"表参道:あざみ小舎"

途中にはヒミズ谷出合小屋あざみ小舎五合目小屋が建っています。総じて登山初心者でも挑戦しやすい道です。

"表参道:行者コバ"
"表参道:行者コバ"

七合目は行者コバです。ここはかつて、修行のために入峰した山伏らが見繕いの儀礼をしていた場所だそうです。行者堂が建ち、両脇を守るように役小角(えんのおづぬ / えんのおづの:634-701年)と不動明王の像が安置されています。
七合目から山頂へは冬道があり、積雪期に限り直登することができます。


変化に富む周回登山も可能

"竜王山(左)と綿向山(右)"
"竜王山(左)と綿向山(右)"

表参道コースの他は、竜王山を経由する「竜王・綿向縦走コース」と、水無山に寄り道できる「水無山北尾根コース」があります。

"綿向山登山コース"
"綿向山登山コース"

すべてのコースは、西明寺口バス停または、御幸橋駐車場を出発地とします。
そのため登りと下りで異なるコースを通行すれば、周回登山も楽しむことができます。

"幸福ブナ"
"幸福ブナ"

竜王・綿向縦走コースを選択して登った場合、山頂手前で変形生育したブナに出合います。
「幸福ブナ」の名を持っており、くぐると幸せを呼ぶとして親しまれています。
登山口 御幸橋駐車場
西明寺口バス停
周辺の山小屋 ※無人の避難小屋のみ
ヒミズ谷出合小屋
五合目小屋
基本情報
標高 1110m
場所 北緯35度00分49秒, 東経136度20分29秒
カシミール3D
滋賀県日野町と甲賀市に位置する山。
標高も程々で秋や冬は人気があります。

梅雨頃〜初秋に掛けては山ビルが出るのでご用心。
山頂
展望ポイント

山の解説 - [出典:Wikipedia]

綿向山(わたむきやま)は、滋賀県蒲生郡日野町北畑にある標高1,110 mの山である。鈴鹿国定公園内にあり、7世紀頃から山岳信仰の対象として崇拝されている。
鈴鹿山脈の南西に位置する。山頂には「青年の塔」が建てられている。登山ルートは表参道・北参道・水無山北尾根・竜王山経由の4ルートがある。水無山北尾根の8合目には金明水と呼ばれる水場がある。表参道の5合目には、避難小屋がある。頂上には天穂日命社が祀られた大嵩神社があり、毎年4月20日に嶽祭りが執り行われる。綿向神社の奥宮がある。頂上からの眺めは、東に雨乞岳を中心に鎌ヶ岳につづく鈴鹿山脈・伊勢湾をはじめ、秋冬の澄んだ日には遠く北アルプス穂高岳・御嶽山・恵那山・南アルプスの塩見岳なども望見でき、設置されている展望図盤によってそれらを確認することができる。西には近江盆地が眼下にひらけ、琵琶湖の向こうに比叡山から比良山地が連なっている。

付近の山

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