とみやま水仙遊歩道と富山(とみさん)を歩き、あの時の未来を生きる
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- GPS
- 05:00
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 604m
- 下り
- 596m
コースタイム
- 山行
- 3:40
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 5:00
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
東京駅八重洲南口08:20(JRバス「房総なのはな号11号」) ハイウェイオアシス富楽里09:43 (復路) ハイウェイオアシス富楽里15:25(JRバス「房総なのはな号106号」) 東京駅日本橋口17:00(渋滞のため。定刻は16:46) |
写真
感想
友人に誘われて、新年初登山は南房総の富山(とみさん)へ。
今はちょうど水仙の見頃なのだ。
東京から南房総へ向かうのには、東京湾沿いにJR総武線・内房線で回り込む方法と、三浦半島久里浜からフェリーで行く方法とがあるが、友人が東京駅から高速バスが出ているというのでその方法で行くことにした。
東京駅から出発すると羽田空港付近を通過するときに富士山が見え、そして東京湾アクアライン経由で一眠りしている間にあっというまに南房総着。
乗換えもいらないしトイレ付きのバスで安心だし実に快適だ。
バスが到着したハイウェイオアシス富楽里からまずは「とみやま水仙歩道」へ。
富山町は市町村合併で南房総市に変わってしまったが、ここに「とみやま」の名前が残っている。
「とみやま水仙歩道」ではちょうどスタンプラリーをやっていて、2箇所スタンプを押すと花の苗と交換できるとのこと。
南斜面に水仙が群生していて、入口の方より出口に向かう方が見事な群生になっていた。
展望所からは東京湾を行き交うタンカーがゆったりと見えていて、なんだかもう春の気分だ。
その後一度ハイウェイオアシス富楽里に戻り、昼食を摂ってから富山の登山へ。
富山に登るのは実に16年ぶりで、あの時は21世紀になったばかりの2001年の1月だった。
岩婦温泉の伏姫荘に前泊してから登ったのだが、確か炉端焼きを食べに行こうと大学の同級生に誘われて行ったと記憶していた。
が、現地に来て炉端焼きもあったが、その前に「潜在自然植生」である照葉樹林を見に行こうと誘われたのだと思い出した。
その同級生はその当時、宮脇昭氏の「鎮守の森」の著作を読んだばかりで、「潜在自然植生」にはまっていたのだ。
房総の照葉樹林を見に行こうということで、笠森観音などにもその前に行っていて、その流れで富山にも登ることになったのだった。
今回は伏姫籠穴を通るコースで登ったが、前回はここは通っておらず初めてだ。
南総里見八犬伝を説明するとき「里見家の伏姫と犬の八房は富山に籠って暮らし、そこで伏姫が八房の気を受けて身籠った。」という感じでいうことが多いが、ここの説明版の表現がけっこうどぎつい。
「処女と動物の相姦を記した物類相感の局面など、世界的な名作マクベスをも思わせる文学」であるとのこと。
最高峰である富山北峰の上には展望台などもあり、全体的に記憶にない雰囲気だった。
前回登った以降に全体的に整備されたのかもしれない。
三浦半島の向こうに富士山もうっすらと見えていて、鋸山やマザー牧場のある鹿野山、房総半島最高峰の愛宕山や最南端の高塚山なども見えた。
そして、南峰へ。
ここには記憶に残っている休憩所があった。
この休憩所に登頂ノートが置いてあり、「〇〇大学登山部参上!」みたいなことを書いた覚えがある。
が、この休憩所も屋根はしっかりしているものの中のベンチなどは朽ち果て、なんだか物悲しいことになっていた。
思えばあれから16年、あの時自分は19歳の未成年だったのだ。
奇しくもこの休憩所の建設年が「昭和56年」で、自分と今回一緒に登った友人の生まれた年と同じだった。
友人が、「それじゃオレの体もガタがくるわけだ」と明るく笑い飛ばす。
南峰からはなんとなく記憶にある、照葉樹林の中の道を下りていく。
ところどころまだ紅葉が残っているところもありさすが南房総だ。
小学校低学年と中学年くらいの兄弟が遊びながら下りていく。
これからまた16年が過ぎ、この兄弟も20代半ばになって昔ここを兄弟で歩いたなぁなんて思う日が来るのだろうかと思ったりする。
スタンプラリーの花の苗は例年は水仙だったらしいが、今年は花が早く終わってしまったのでパンジーになったとのこと。
でも、パンジーならこれから少なくとも4ヶ月は楽しめそうだ。
帰りの高速バスから、突然山あいに現れたメガソーラー発電施設を見た。
メガソーラー発電施設がこんなに普及するなんて未来っぽいなと思いつつ、そうか、今はあの時想像していた未来だったんだと気づいた。
あの時の未来を今生きているのだ。
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