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Yamareco

記録ID: 1101200
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳源次郎尾根

2015年07月18日(土) ~ 2015年07月20日(月)
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ytz250 その他3人
天候
過去天気図(気象庁) 2015年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)

感想

7/18
前日22時に石神井公園集合後、K山号で立山へ
8:30 室堂バスターミナル出発
11:30 剱沢野営管理場着

 のろのろ台風11号で中止も考えたが、これ以上宿題を増やしたくないとの思いで山行を決行。前日、K山さんの車で一路立山へ。ケーブルカーとバスを乗り継いで室堂に着くも雨と霧で展望なし。雨支度を整えいざ出発。雷鳥沢キャンプ場はテント2張り。10:15頃剱御前小舎で大休止。ココアを注文して飲んでも全然体が温まらない。30分程して出発したが、あとは下るだけなので、30分程でテント場に着いた。すぐにテント設営に入ったが、雨風強く結構難儀した。テントに入ってからは、お茶を飲んだり、お酒を飲んだり、つまみを食べたり、はたまた昼寝したりでまったり。N田君が持ってきた「すだち冷酒」が思いのほかうまかった。暴風雨のなか、7時くらいに夕食を食べて19時前には明日の好天を祈りつつ就寝。

7/19
3:00 起床後、2度寝
10:00 剱沢野営管理場出発
10:30 源次郎尾根取付き
13:50 喫
14:40 曲
16:20 剱岳本峰 別山尾根経由
19:15 剱沢野営管理場着

 3時起床するも好天ならぬ荒天のためふて寝。6時くらいに起きて朝食をとる。外は雨足弱くなるも視界は10m程で、出発する気にならない。ここでMさんのザックから秘密兵器登場!・・・みんなで大貧民を始める。そうしてる内に外が明るくなってきた。丁度カードを配り終わったところでMさんの「これ最後にして支度しようか」という言葉をK山さんが制止して、「すぐ支度しましょう!」・・急遽出発が決定した。10時頃幕場を後にして雪渓を下る。30分で取付きに到着し尾根に取付くとすぐ、第一の核心の岩場となる。岩は濡れていてフリーで行くのはかなり怖い。残置ロープが下がっているが、引っ張るとかなり伸びて信用していいのか不安がある。とはいえ他に手がないので、その残置とY川の肩を使ってK山さんがトップで登り、上からロープを出してもらった。その後、木の枝や根っこを掴みながら高度を上げていくと、第二の核心の岩場に着いた。このあたりから雨、視界も50mほど。ここにも残置スリングが垂れているが、もう一手上にもほしい感じだ。ここはY川が残置ハーケンにスリングでセルフ取りつつクリアして、上からロープを出した。この辺から展望も開けて・・くるとともに天候も崩れだす。丁度ルンゼと合流するあたり、かなりザレていて滑ろうものなら取付き地点までノンストップだろう。ここで3回目のロープ出し。結局喫まで3時間以上かかってしまった。登路にはエゾカンゾウ、チングルマ、コバイケイソウ、コイワカガミなど多くの高山植物が咲いていて、視界が少なくても楽しいルート。そこから曲をみると結構急に見えるが取付いてみるとしっかりトレースがついている。喫から1時間程で曲に到着し、早速懸垂の準備にかかる。30mのロープをつなぐ。長い懸垂のためか、ロープが水を吸って重いためか、とてもロープの流れが悪い。が、4人ともスムーズに下降終了。中間にはテラスがあり、ピンもあるので短いロープの場合は2回の懸垂で下降できる。下降点は残雪があ
った。あとは簡単な岩場を頂上までつめるだけ。なのだが結構しんどい。ようやく山頂に着いたのが16時過ぎ。4人でしっかり握手を交わし下山にかかる。時間的にも体力的にも厳しかったので下山は一般道の別山尾根ルートとした。それでも雨の中鎖場の連続で結構な緊張を強いられる。幕場に戻ったのは19時過ぎで、ぎりぎり暗くなる前に帰還できた。最後の一勝負をやっていたらヘッデンの登場だったでしょう。

7/20
5:00 起床
7:45 剱沢野営管理場出発
10:30 室堂バスターミナル着

 朝食後、荷物整理をしたり、テント含めいろいろ乾かしたりしながらで、8時前にテント場を後にした。あとは消化試合・・とはいえ雷鳥平からの階段地獄は今日の核心。昨日までの天候と打って変わっての日差しでバテバテとなる。3時間弱で室堂に到着し、あとは温泉入って帰るだけ。なんだが、連休最終日はいたるところで渋滞と事故の大安売り。途中菅平付近で、事故のため高速をおろされ一般道を走るはめに・・。室堂から練馬に戻ったのは約12時間後であった。

M感想
 「すぐ支度しましょう!」K山さんの一言で、腹をくくれた。昨年よりも天候が悪い中出発できたのはこの一言だった。バリエーションの初歩とはいえ手ごたえのあるルートで単独で入るには当方の体力・技量では無理がある。再入会したものの1月の冬合宿から会員と山行を共にした事がなかったのでY川さん、N田さんとは山行ができて良かった。二人の冬場からの山行実績や岩レスキューへの取り組みなどを見聞きしていたので、不安もなく初めてのパーティーを組めた。まあ、当方が一番のお荷物にはなるのだが馬脚を現すほどではなく山行を終えられてヤレヤレ。来年は別のルートを計画することができます。

Y川感想
 以前から行ってみたいと思っていた剱の源次郎尾根。MさんとK山さんのリベンジ山行にありがたく便乗させていただきました。当初2日間で、という提案もしたのですが3日間で正解でした。今回のコースタイムだと間違いなく室堂でビバークでした。そもそも2日間と言ってた自分自身が皆のペースについて行けず足を引っ張っており、体力不足を痛感しました。あいにくの天気でしたが、いろいろ勉強になった山行でした。ご一緒したみなさん、ありがとうございました。ぜひまたよろしくお願いします。

N田感想
 連れて行って頂いてありがとうございます。4人山行も初めてで、楽しく過ごせました。2日目も軽身で登れたので体力的には大丈夫でした。反省的としては雨対策として就寝時に乾いた服がなかったこととマットが水を吸ってシェラフも濡らしてしまったところを次回に生かせればと思います。雨の日を避けることばかりでしたので、今回は本当に勉強になりました。

K山感想
 雨天に阻まれ続けた源次郎尾根を遂に登ることができた。正直なところ自分単独では越えられない個所があり、山行を共にする仲間のいる有難さが身に染みた。尚、着干しと称して濡れた衣類をまとったまま寝たところ、翌晩のシュラフは濡れたまま(当然!?) 寒さに震えただただ朝が待ち遠しかった。

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