雁ヶ腹摺山ーセーメーバンー岩殿山縦走
- GPS
- 08:10
- 距離
- 27.7km
- 登り
- 1,883m
- 下り
- 2,292m
コースタイム
---
大月駅(7:40)-菊花山(8:05)-大月駅(8:20)
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:JR猿橋駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
金山峠〜セーメーバンの間で踏み跡が少し薄いところがあります。 その他は、とても歩きやすく、分かりやすい道です。 |
感想
今回は、スタートから大失態をしてしまった。
大月駅で下りるはずが、一瞬、うとうとしてしまい、気がついたら、笹子駅(大月の2駅先)に着く所だった。時刻を確認すると、大月からバスが出発する時間だ。
笹子駅のホームに下りて、しばし呆然とする。電車で寝過ごしてしまうというのは、登山では初めての経験だ。連日の残業で疲れが溜まっているのを、無理して出かけてきたのがいけなかったかもしれない。
バスの時刻表を確認すると、次のバスは1時間30分後となっている。
がっかりしながらも、計画を立て直すことにした。
今回の計画では、大月駅からバスでハマイバ前まで行って、そこから湯ノ沢峠ー黒岳ー大峠ー雁ガ腹摺山ーセーメーバンー岩殿山と、あえて大回りして縦走する予定だったのだが、湯ノ沢峠ー黒岳を省いて、直接、林道で大峠に行ってしまえば、ほぼ計画通りの時刻に大峠に着けることが分かった。そのコースに変更する。
大月駅に戻って、バスの時刻を再度確認すると、8時40分発となっている。
今の時刻が7時40分ということで、1時間待ちだ。
しばらく大月駅の周辺でもぶらぶらしようかと思い、歩き出すと、目の前に小さな山が見えた。地図で確認すると、菊花山(643m)となっている。
距離は、往復で2kmほどだ。これなら、1時間で帰って来れそうということで、足慣らしも兼ねて登ってみることにする。
少し急な登り坂を勢い良く登っていくと、とたんに汗だくになった。今日は5月とは思えない暑さだ。山頂の少し手前で、大月の町の眺めが良い所がある。下から見たときは、低い山だったのに、ここから見下ろすと、かなりの高度感だ。
山頂滞在時間0分で、来た道を取って返し、バスの出発20分前に大月駅に戻った。
バスに揺られ、ハマイバ前に到着する。
ここからは大峠まで、10kmの長い林道歩きが待っている。こんなに長く林道を歩くはめになったのは、自分が電車を乗り過ごしたせいだから仕方が無い。
最初のうちは、川沿いを進むため、水の流れる音が涼しい気分にしてくれる。新緑の山を眺めながら進めば、それほど苦にならない。
しかし、この林道は、日陰がほとんどなく、容赦なく照りつける日差しがきつい。頭にタオルをかぶって進む。
途中、車に何度か追い抜かれる。大峠に向かう登山者のようだ。その中の1台が止まり、大峠まで乗りませんか、と声をかけてくれた。大変ありがたいのだけれど、車に頼らないルールで歩いているので、丁重にお断りした。
2時間程の林道(すべて舗装道路)歩きで、大峠に到着すると、15台ほどの車で溢れていた。
ようやく山道が歩けるということで、休憩もそこそこに雁ガ腹摺山に向かって登り始めた。登り始めから1分くらいの所に水場がある。ありがたく冷たい水を頂き、タオルを濡らす。
登っていくと、何人もの人とすれ違う。雁ガ腹摺山は、なかなか人気があるらしい。
大峠から山頂までは2km弱。すぐに山頂に到着した。この山は、500円札の富士の撮影場所として有名だ。早速、その眺めを確認する。
この季節なので、少し霞んでいるものの、美しい姿の富士が確認できた。確かに、この角度からの眺めは、富士の端整なスタイルが際立つ感じがする。宝永山のでっぱりも気にならない。
山頂で昼食をと思っていたのだが、残念なことに蠅が多い。この蠅の数は、6月に本社ヶ丸ー三ツ峠に登ったとき以来だ。
山頂で休憩している何人かの中に、大きなカエルのぬいぐるみを持った女の人がいた。その40cmはあろうかというぬいぐるみと一緒に富士山をバックに写真を撮っている。もしかしたら、毎回この巨大カエルを担いで登っているのかもしれない、と想像すると、なんとも愉快に思えて来た。
先が長いので、姥子山に向かう。尾根を下り、林道を横切って、少し登り返すと西峰に着く。こちらは展望があまりよくないので、東峰に足を伸ばすと、狭い山頂は登山者の方で溢れていた。ここからの富士の眺めもよい。
今日の目的地の一つ、セーメーバンに向かい、なだらかな尾根を下っていく。樹林帯なので、強い日差しが遮られられるのが助かる。風も少しあり、涼しい。
林道に一度下り、再び金山峠に向けて、登り返す。道標完備で、取り付きの場所も分かりやすい。その先、途中、大垈(おおぬた)山を通るが、この前後で落ち葉で道が不鮮明なところがあった。しかし、道迷いを起こす程ではない。
セーメーバンは、特に山頂という感じがない。大垈山からの下りの尾根の途中にある、ただの小ピークだ。テントが3張くらい張れそうな、平らなスペースがある。
セーメーバン(晴明盤)という、この特異な名前の由来が気になるところだが、調べても「狭い場」だったり「陰陽師・阿部晴明からの由来」だったりとよくわからない。
ここからは、岩殿山まで向かう。道は分かりやすい。
稚子落しに到着する。岩殿山の方に少し進んだところから、覗き込むと、恐ろしい断崖絶壁が見える。こうゆう切れ落ちているところは苦手だ。
この辺りから、体の調子が急に悪くなってきた。なんだか体がやけに熱い。
飲み物は、まだ500mlあるので、十分だと思い、0.6ℓくらい残っていた予備水でタオルを濡らし、頭からかぶる。しかし、体の熱が下がらず、やたらと喉が渇く。
途中、鎖場などを通ったようだが、あまり覚えていない。
どうやら熱中症の一歩手前状態になってしまったようだ。後半は樹林帯だったというのに、高い気温がいけなかったのか、それとも前半の強い日差しの中の林道歩きの影響がでてきたのかもしれない。
岩殿山山頂にある大きな石碑の日陰に座って、落ち着くまで休憩することにした。飲料はここで底をついてしまった。先ほど、かぶってしまった水がもったいなかった。
しかし、靴下を脱いで、濡れたタオルで足裏を冷やすと、少し落ち着いてきた。
大月の町を見下ろしたり、間近で元気に飛び回るシジュウカラを眺めたりして、長い休憩をとった。
大月駅に向かう長い階段を下りるのは気が進まず、猿橋駅方面に下りる。
駅の近くのコンビニで冷たいジュースを買って、ようやく落ち着きを取り戻した。
これからの時期は、熱中症に気をつけなければいけない。今回は、最高気温30度の予報を聞き、水を3ℓほど持ってきたが、私の場合、これでは足りないことがあるかもしれない。
今回は、反省点の多い山行となってしまった。そもそも、バスに乗り遅れずに当初の予定通り、黒岳経由の長いルートを進んでいたら、どうなっていただろう。
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