安寺沢から本仁田山・川苔山を経て鳩ノ巣へ
- GPS
- 07:10
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,444m
- 下り
- 1,456m
コースタイム
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 7:11
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・全体を通じて迷うところはありませんでした。 ・大ダワ〜舟井戸間の尾根沿いルートの岩場は濡れていませんでしたが、一部泥で滑りやすくなっているので要注意です。 ・舟井戸〜川苔山山頂間はひどくぬかるんでいます。 ・本仁田山山頂付近ではコアジサイが盛りでした。 |
写真
感想
また山から遠ざかってしまった。梅雨の合間に、本仁田山で足慣らしをしようと予定を立てているうちに、川苔山まで入った15km近い計画になってしまった。まあ調子が出なければ本仁田山で帰ってこよう。
ガラガラの青梅線を奥多摩駅で下りて町役場の前を通ると丁度朝7時。もう何人もの方が都議選の投票に来ていた。安寺沢林道をトボトボと歩いて登る。林道から結構な勾配だ。雲は厚いが時々朝日が差していた。
安寺沢林道終点の手前に民家があり、モノレールの終点もある。民家の脇を通って登山開始。いつものように登山口の周りで木のステッキを探すが、無い。代わりに登山口に置くなとの地主名の看板がある。仕方ない。
道は最初は沢沿い、徐々に尾根腹に移る。道はのっけからきついが、周りの様相も頻繁に変わって、飽きない。一ヶ月のブランクがあるが、結構歩けるなと最初のうちは考えていた。
肩で息をしながら安寺沢尾根に乗り上げると、東面の杉林からエゾハルゼミの合唱が響いた。鳥のさえずりと相まってやかましいくらいだ。
道はいよいよきつい。ただ雨が続いた割には地面は濡れていない。ただ先程までいなかった虫が増えてきた。それでもしつこくまとわりつきはしないので、うっとうしくはなかった。
日曜の朝にたった一人でなんでこんなキツイことしているんやろ。せめて御前山とか、もっと緩いのにしたら良かったのに。でも久しぶりに休日に野外に出たのは良かった。この流れを数十回繰り返しながら登るのはいつもの通りだ。
尾根沿いを登っていると、どこかで行く先の茂みが明るくなる。先の勾配が無くなるわけだが、そこが山頂とは限らない。登り切ったらまた先の勾配が見える。それを何度も繰り返し、どんどんきつくなる。最後は片手も使い、コアジサイが良く咲いているところに乗り上げた。山頂すぐの花折戸尾根の分岐点だ。しんどければそちらに下りようと考えていたのだが、通行止めらしい。先に行くしか仕方ない。
早い時間なので本仁田山山頂には誰も居ない。今日は山に入ってからまだ人間に会っていない。水と行動食を取って先に進む。と、行く先にコアジサイの群生だ。丁度花の盛りのようだ。暫し可憐な姿と香りを楽しんだ。
ここからは釣瓶落としとなる。どんどん下る。川苔山の方が標高があるので、今下った分は後で全部登る事になる。もうそんなに下がらんで良い、そのくらいにしといてと言っても、まだ下がる。大ダワとは良く言ったものだ。50分下がり続けて、名前の通りの地形が足元に見えた。ここで初めて人間とすれ違う。舟井戸までは尾根沿いと巻き道がある。尾根沿いは露岩帯があり、巻き道は最近修復されたものの、通行注意の看板が出ている。尾根沿いならきついけれど危険は少なかろうと考え、そちらを選んだ。
最初から30度近くある傾斜を、休んでは登る。息が上がっているのに加え、便秘のように腹が膨らんできた。朝も問題なく便所に行ったのに何故か分からない。身を屈めて三点支持で岩場をこなすのが辛い。疲労と熱、膨満感でぼうっとしたところで足元の粘土に足をとられ、とっさに木の根に捕まって留まった。「危ない」と自然に漏れる。足元を見ると、すぐ下が絶壁だった。
一旦安全な場所まで行ってからしっかり休んだ。蝿や羽虫が煩わしいが、仕方ない。落ち着いて不調の原因を探っていると、以前読んだ記事で登山中の水不足で便秘になる話を思い出した。そう言えばこの天然の蒸風呂状態で滝汗をかいているのに、300ccも水を飲んでいない。水を多めに飲み、行動食のトレイルミックスを噛み砕いた。
予定時間を超えて舟井戸に着いた。すれ違う人が多くなる。あまり体調が悪ければここで下山しようと思っていたが、水が効いたのか腹は治まってきた。昭文社地図ではここから25分、今の自分だと40分か。とにかくペースを落として行く事にした。流石に人気の川苔山で、山頂までの巻き道は酷いぬかるみだった。人が多いのも関係するのか、虫も増えてきた。
なんとか体を引きずりながら川苔山山頂に到着。30名はいたと思う。人混みは嫌いだが仕方ない。天祖山や雲取山がよく見える場所にへたり込み、暫くじっとしていた。落ち着いてから昼飯を取り出す。茹でうどんにツユをかけただけの粗末な食事だが、冷たいツユがありがたい。今度はトマトも足そう。それにしても天祖山は痛々しいな。まだまだ崩すのかな。どうしようもないのか等と考えながら食事を終え、鞄が蝿や虻だらけになったのを機に下山を開始した。
下山は舟井戸まで戻り、鳩ノ巣駅に降りる。百尋ノ滝が恋しい天候だが、久しぶりなので傾斜のゆるい方を選んだ。ヤマアジサイの群生に見とれてだらだらと歩く。段々空気が生暖かくなり、体が帰る事を嫌がっているのを感じる。どうせ下界は蒸風呂だ。心配していた天気は持ちそうなので、森林浴のつもりでマイペースで歩いたが、結果的には予定時間より随分早く着いた。
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