単独ラッセル 大品山・瀬戸蔵山


- GPS
- 06:28
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 972m
- 下り
- 967m
コースタイム
天候 | 晴のち曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・瀬戸蔵山北尾根標高1040m付近の梯子・固定ロープ(夏道)のある斜面は、新雪の場合、トレースが無いと手間がかかる。 ・大品山の西側の細尾根は、新雪の雪庇の場合は通過に難儀する。 また、上部の尾根では勾配が強まり体力と時間を要する。そこを乗り切れば、緩やかな山頂に達する。 ・全行程、スノーシューを付けたままで行動できた。 ・標高1,000m以上はトレース無し。 |
写真
感想
午後から天気が崩れる予報だったので、
稜線で朝日を迎えられるように早朝発とした。
最初はトレースがあり使わせて頂いたが、
心配していた、勾配がきつい一枚バーンの直前で
先行者は引き返していた。
ダメもとで雪面の突破を試みたところ、深雪と急勾配にスノーシューが効かず悪戦苦闘した。もがきながら標高を稼ぎ、左へトラバース。
まだ上に続く斜面が見えてきて意気消沈したが、手前に固定ロープが見えたので
引っ張ると雪上に出た。
これを利用して足に力を入れると梯子の一部も出てきた。
これらを頼りに上部の少しフラットな取付きに到達して事なきを得た。
その後も瀬戸蔵山頂まで本格的な上りの単独ラッセルで負荷がかかった。
瀬戸蔵山をそのまま下るのは面白くなかったので、雷鳥バレースキー場か大品山経由で下山した方がベターと考えた。
瀬戸蔵山でまだ天気が持ちそうだったので大品山経由とする。
こちらもノートレースだ。
上りの負荷から解放されて積雪も少なく最初は快適だったが、
鞍部を過ぎて細尾根になってきた。
やがて小さな雪庇が連続した尾根となる。
両方の斜面はエスケープできそうになかった。
風の通り道となる尾根上の雪庇はサイズが小さく見える。
実際にこれを超えようとすると、柔らかい雪のためスノーシューでも潜り込み、
歯が立たず困った。
すんなりと進めなかったので、ここももがきながら少しずつ進んで突破した。
そこを突破すると、頂上に到る上りの細尾根だ。
先程の雪庇を下から乗り越えることになり、これまたやっかいであった。
ストックを差し込み膝で状態を支えて持ち上げたり、スノーシューを蹴り込んで足場を作ったりして格闘する。
ウェアにびっしりと雪がこびりついてしまった。
大品山山頂手前では小さな雪庇があり、ここを突破するのも悪戦苦闘だった。
大品山からの下りは、一転してスキーのように足取りが軽く、トレースを刻みながら標高を落とした。
貯水池手前の細尾根は心配したほどではないが慎重に降りた。
貯水池に着くと2名の登山者と2名の山スキーの人とすれ違う。
そこには完璧なトレースができていて助かった。
標高1100m辺りから雪が腐りだして、靴に下駄ができて困った。
なかなか楽をさせてもらえないものだ。
この時期にしては異例の雪の多さだった。トレーニングのつもりがいきなりの実戦。
山は油断できないと改めて感じた。
コメント
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貯水池ですれ違ったスキーの片割れです。
トレースはほぼ全面的にありがたく採用させてもらいました。
ありがとうございました。
しかしこの時期にしては深い雪で、楽しく苦しいシーズン序盤戦でした。トレースが無かったら、ラッセルでもう2時間ほど余計にかかっていたかもしれません。
shinmon0711さん、こんばんわ!
大品山から粟巣野へ下り始めると、あまりにもパウダースノーなのでスノーシューでもバンバン下降できました。それ位に快適な雪質だったと思います(ラッセルは大変でしたが)。
こんな日は山スキー屋さんがきっと来るだろうと思いながら歩を進めましたが、
貯水池の細尾根まで誰も来なかったので予想が外れたかと感じていました。
ここの斜面は安心して滑れるので、山スキーを楽しまれたことでしょう。
また、どこかでお会いできればと思います。
重ねてトレースありがとうございました。
下りよりも上りでトレースあることで遥かに楽になります。
瀬戸蔵経由でこんなに早く貯水地まで来られたことには驚きました。
瀬戸蔵から大品山に上がるところの「細尾根」は、僕もいつもスキーでの登行で苦心するところです。雪の状態によって大きく変わりますが。
Nishidenさん、投稿ありがとうございます。
この日の天気予報は、ご存知の通り、午後から雨予報だったので、午前8時までを活動時間としてイメージして、午前中には粟巣野へ戻る段取りでした。
特に、気温が上昇して雪質が悪化することが懸念されたので、登りは雪が安定な夜間のうちにこなしておきたかったのが正直なところです。
蓋を開けてみると、異常な新雪の量で約3時間はラッセルする結果となり、これもまたありかなと思います。案の定、粟巣野スキー場に戻る頃はかなり雪が腐っていました。
大品山の細尾根は、大品山から瀬戸蔵山へ下る方が正解かもしれません。
もう少し雪の状態を観察しておきたかったと感じています。
あわすの〜瀬戸蔵山ピストンでトレースありがたく使わせてもらいました(^ ^)
雪が幾分か落ちていたので、前日のかな?とか、歩幅が広いので足が長い人?とか推測しながら追いかけさせてもらいました。
急斜面のロープのハシゴ手前は、トレースがあっても登りにくくて膝上まで潜って体を引き上げるのに苦労しました。
osamuinさんは大品山も周回してその何十倍も奮闘されたことと思います。
下山後カレーを食べながら、別行動のスキー組とトレースの主について噂していたのです。
いつかラッセルのお礼ができるかな?(笑)
mierinさん おはようございます。
下山してきて、あわすのスキー場の百間滑に向かうトレースと合流したときに
ツボ足の跡が幾つか新たに付いていましたので、誰か瀬戸蔵山に向かったと感じていました。下山後にNshidenさんチームのヤマレコのレポを読まさせて頂いて、話しが繋がりました。
今回はスノーシューのラッセルトレが目的でしたので、松井山荘を過ぎた地点から
すぐにスノーシューで歩き始めました。
私も急斜面手前までは先行者のトレースを利用させてもらいました(感謝)。
ただし、急斜面の手前で見事に消えていて、進むべきか暫く考えてしまいました。
そこから上部が自分のトレースになります。
誰かが誰かのトレースに感謝する、冬山ならではのいいところだと思います。
敢えていうなら、私は、真新しいトレースを刻めたことを山に感謝します。
はじめまして♪
先日はトレースありがとうございました
それにしても夜中出発ってスゴイですね
コワくないですか?クマとか
大品まで行こうかと思ってたのですが、お天気が崩れてきたので
瀬戸蔵ピストンにしました
スノーシューのトレースからいろいろ妄想楽しかったデス
kazumi_hiさん、おはようございます。
夜中の活動は、私の場合、GPSがあれば大丈夫です。
瀬戸蔵山の北尾根では夏道をトレースしていくとラッセルの効率が上がるので
なるべく夏道を探しながら歩きました。
夜間登山の一番大きな課題がヘッドライトのために視界が狭いことです。
こうした状況と深雪のために何度か夏道をロストしました。
このようなときはGPSで位置確認して修正します。
夏道へ戻るために、何度か斜面をトラバースしたり、浅い藪漕ぎなどもありました。
自分のトレースで不自然になったところが数か所あったのは、そういう理由です。
雪山では普通に、この程度のイベントはありですね。
瀬戸蔵山は、秋に二回ほど登っていて下見ができていたので、
深夜登山でも問題ないと判断していました。ここが肝でしょう。
クマは、夏道ならば出そうな場所は経験的に分かります。
一度、クマに遭遇してからホイッスルを常備するようになりました。
危険な場所はストックを叩いて鳴らしたり、ホイッスルを吹いたりします。
以上、メッセージへの回答とさせて頂きます(mierinさんへの回答と
ダブらないようにしてあります)。
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