記録ID: 141992
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無雪期ピークハント/縦走
剱・立山
下の廊下
2011年10月07日(金) ~
2011年10月10日(月)
![情報量の目安: A](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_A2.png)
- GPS
- 09:20
- 距離
- 38.1km
- 登り
- 1,249m
- 下り
- 1,564m
コースタイム
7:44黒部ダム下の廊下入り口-9:59鳴沢小沢-10:20新越沢合流点-11:14黒部別山沢-12:01白竜峡-12:29台崩落事故⇒同ルート引き換えし
天候 | 7日:午前中曇り〜午後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
この日は早朝の地震でいたる所で落石がありました。歩いていて薮刈りをしているわけでもないのに登山道に木の枝が散らばっているのは、落石によるもの。生きた心地がしませんでした。 途中黒部別山沢付近で落石に合い頭から血を流し負傷されていたおばさんを、登山者男6名で落石の危険の少なそうな場所に移動させましたが、もう一人のおばさんは登山道下1メートルくらいのところに草をつかんだままうつぶせに横たわっており、その時既に脈がなかったようです。後にニュースで聞きましたが亡くなられたようで、ご冥福をお祈りいたします。助けたおばさんのザックはナイフで切られたように20センチくらいにわたりざっくり天袋がきれていました。おばさんを移動させた後、先人の登山者が救助は呼んでいるようだったので、おばさんをおいて先に進むと、雷のような音。これは大きな岩が崩れ割れたのだと思いました。その10分後くらいに例の大崩落事故。直前で瞬間を見たのは我々2人の他に前に2名のおじさんがいたので、この4人だけだったと思いますが(それより前だと巻き込まれているのでは?いまだに誰か埋まっているのではと思えて仕方ないですが)、ともかく映画のようで凄かったです。山がひとつ崩れ落ちたと言う感じ。土煙をたてて黒部川を埋めました。これから進もうという登山道丸ごとなくなったわけですので、青ざめました。 我々が大崩落事故に巻き込まれなかったのは、負傷されたおばさんを助けたためか、亡くなったおばさんが助けてくれたのか。 ともかく阿曽原は断念、黒部ダムへ引き返しました。引き返す途上、行きには落ちていない岩が登山道に転がっていたり、生きた心地がしなかったです。黒部ダムに着いたときには日がくれていました。 |
写真
撮影機器:
感想
あの崩落具合からすると、来年も駄目かもしれません。
当日は黒部ダムからロッチ黒四に電話して宿泊できました。風呂に入れて生き返っりましたが、がけ崩れをちらちら気にしながら歩いていたこと、負傷者や大崩落事故による精神的ショックなど含めて、ともかく足もガクガクになり、疲れ果てました。亡くなったおばさんのご冥福をお祈りします。重傷だったおばさんも一日も早く回復することを祈るばかりです。それからあの大崩落の犠牲になっている方がいないことを祈ります。
また、おばさんの連れではないのに黒部ダムまで戻って通報した若者二人、本当にお疲れ様です。
ヘルメットをかぶっていきましたが、下の廊下はヘルメット着用は必須だと思いました。
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コメント
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調子に乗ってこの夏いろんな山にチャレンジして、危機感が薄れていたところでしたので
身が引き締まりました!
レコありがとうございます。
コメントありがとうございました。
私も山は20年超で危ないこともたくさんありましたが、こんなに大変な思いは初めてでした。
穂高でもそうですが、岩登りじゃなくても少しでもガレているところではヘルメット必須と思いました。落石など運だと思いますので、ヘルメットが生死をわけます。今後も慎重に山を楽しみましょう。
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